今回のレビューは、1/100スケール マスターグレードモデル より、
“MG ガンダムF90用ミッションパック Cタイプ & Tタイプ” と、
“MG ガンダムF90用 ミッションパック専用ハンガー” です。
ガンダムF90のすべてを解明するAtoZ PROJECT。
ミッションパックの最新アイテムは、ともに初お目見えとなる寒冷地仕様のC(COLDNESS:コールドネス)タイプと、追撃戦仕様のT(TRACER:トレーサー)タイプがセットで登場。
プレミアムバンダイ限定で発売されました。
今回は、ガンダムF90本体とミッションパックとを一緒にディスプレイできる専用オプション、ミッションパック専用ハンガーも併せてレビューしていきます。
今回CタイプとTタイプのミッションパックが発売されたことで、全26種のミッションパックのうちすでに17種がキット化されたことになります。
A to Z PROJECTのために新規にデザインが起こされたものが11種。F90誕生当時からその姿が明かされていたものが6種です。
6種のうちには設定画のみで当時キット化まではされていないHタイプやMタイプもありましたし、あらためて今の状況は奇蹟に近いのかもしれません。
まぁ、ペースはなかなかにスローですけどね。
最近はもう忘れた頃に急に次の予約が告げられる感じ。
ただ幸いなことに、ほぼ争奪戦にはならないので気は楽です。
さて、今回はミッションパック2種セットと一緒にミッションパック専用ハンガーというものもレビューしたいと思うのですが、そちらはF902号機 火星独立ジオン軍仕様の予約開始と同時に再販されたF90関連キット購入時のキャンペーン商品を、2個セットにして発売したものです。
件のキャンペーン、新製品である火星独立ジオン軍仕様は対象外で、あくまで再販のF90本体や各種ミッションパックの購入でしか貰えなかったんですよね。
それまで各種キットの初版を購入していた熱心なファンを蔑ろにするような仕打ちにはけっこうな反感が募ったのではないかと思います。
少なくとも僕は随分文句を言っていた記憶がある(火星独立ジオン軍仕様のレビューでも)。
おそらくはそのときの反響から今回の発売に至ったのだと思いますが、キャンペーンでタダで貰えたかもしれないものにわざわざお金を出すというのもなぁ・・
とか言いながら、しっかり買ってるんですけどね(笑)。
初めから普通に売ってくれればいいんですよ。
全26種のミッションパックのぶん買う猛者もいるでしょうに。
ともあれ、レビューしていきます。
キットはパチ組みに最低限の墨入れをして、付属のデカールを貼っています。
過去の関連キットについては以下のレビューをご参考に。
いい加減、このリストも増えてきたなぁ・・
C(COLDNESS:コールドネス)タイプ
まずいつもの展開図から。
使用するハードポイントは肩、腰部フロントアーマーとリアアーマーのマウントラッチ、そして脛即面の計7箇所。
では、本体に装着。
ガンダムF90 Cタイプ
新規デザインです。
寒冷地仕様の名の通り、極寒地域での運用に特化した仕様。
両肩と前後の腰部に防寒用のヒーターユニットを装備。
さらに肩から下ろす特殊素材のマントで効率的に機体を暖め、間接駆動系などの凍結、着雪を防ぎ、運動性の低下を最小限に抑えるとともに脚部に装備したスキーユニットによる雪原地帯の高速移動を実現しています。
武装についてはF90の標準装備をそのまま使用します。
ヒーターユニット & 防寒用マント
マントは機体の前後を覆う格好になりますが、丈は短く、前は胸部コクピットくらいまで、後ろもバックパックが隠れる程度です。
マントというよりポンチョみたいな感じかな。
マントには不織布、ヒーターユニットの熱伝導ケーブルにはリード線を使用。
どちらもクセ付けが難しくて見ためはイマイチになりがち。
ケーブルはともかく、マントは固定パーツでもよかった気がしますね。
腰の前後にもヒーターユニットを装備。
メインユニットはリアアーマーに装着するもので、そこからケーブルを通して肩とフロントアーマーのユニットに熱を送っているようです。
スキーユニット
脚部に装備する雪原滑走用のスキーユニット。
通常は後部を折りたたんだうえで全体を立てて脚部の側面、あるいは前面にマウント。
さすがにこの状態での歩行はかなり制限されそうですが。
ふくらはぎ側にはスラスターと、おそらくここにもヒーターを装備。
ロゴマークはデカールです。
スキーの展開は以下の通り。
足首の可動もそれなりに制限されます。
スキーを履いた状態の全身像はこの通り。
マントも相まってなかなかお洒落かもしれない。
T(TRACER:トレーサー)タイプ
こちらも展開図から。
使用するハードポイントは肩とバックパックの3箇所のみ。
装備箇所こそ少ないですが、個々のユニットがかなり大型のものになっています。
あまり現実的ではないですが、ほかのミッションパックとの並行装備も容易なレイアウトですね。
では、本体に装着。
ガンダムF90 Tタイプ
こちらも新規デザインです。
機体に圧倒的な火力と防御力、そして爆発的な加速力を付与することを目的に、かつてのティターンズの可変機やGPシリーズを参考に、Aタイプの一部ユニットや本来別の用途のために開発されていたパーツなどを使って急造された追撃線仕様のミッションパック。
両肩にビーム砲を内蔵したバインダータイプの大型シールド、背部にプロペラントタンクを備えた超距離用推進器(大型ブースター)を装備しています。
これもうギャプランやん・・
肩部大型シールド
アームによってフレキシブルに可動する大型のシールド。
裏面に2連装ビーム砲を備えた攻防一体装備になっています。
シールド中央のロゴマークはデカールです。
形状といいビーム砲内蔵といい、完全にギャプランのシールドがモチーフになってますね。
超距離用推進器
背部に装備する大型のブースターユニット。
中央に2基、左右に1基ずつ、計4機のスラスターノズルと同数のプロペラントタンクも備え、文字通り長距離を高速で移動する能力を付与します。
中央のユニットは若干ですが上下にスイング。
左右のユニットもボールジョイントで可動します。
プロペラントタンクはAタイプで腕部と脚部に装備するものとまったく同じもので、もちろん取り外すことが可能。
なお、中央外側のタンクを外す際には上部のストッパー(?)を動かす必要があります。
パーツのランナーにはスイッチがあり、プロペラントタンク、それとブースターノズルは今後発売されるはずのAタイプへの流用前提のようです。
本来の設定としては逆なんですけどね。
当然、Aタイプ同様にそれぞれ前腕、脛即面に取り付けることもできます。
先の通り、設定上流用されたということになっているわけですが、そもそもその設定はいつ考えられたものなんでしょうねぇ。
このA to Z PROJECTがある程度進行しているなかで後付けで考えられたものだとしたら、いまだその全貌が明かされていないミッションパックにも同様にほかの(すでにキット化されている)ミッションパックのパーツが流用される可能性も出てくるんじゃないかと危惧しています。
まぁ、無理矢理出なく納得できる理由での流用ならば、べつにかまわないんですけど。
前回のHタイプで、動力パイプにグフのヒートロッドを流用するという荒技を使ったことを思えば、今回は全部新規造形なだけマシか・・
ミッションパック専用ハンガー
F90本体と各種ミッションパックを合わせてディスプレイできる専用の情景再現アイテム。
最初に言ったように、以前キャンペーンで配布されたものを2個セットにしてあらたでめて発売したものになります。
組み換えによりミッションパックを格納している格納状態(そのままやな・・)と、F90への装着時をイメージしたメンテナンス状態を再現可能です。
格納状態
各アームパーツがギュッと中央に寄った状態ですね。
裏はこう。
ベースパーツはアクションベース1と共通の仕様ですが、造形は異なっています。
実際にCタイプのミッションパックを装着したものがこちら。
パーツを追加、さらに各アームパーツの取り付け箇所を変更して、中央にF90本体を配置したときにその周囲をミッションパックの各パーツが取り囲むような状態でディスプレイができます。
裏はこう。
各パーツの取り付け位置は、上の矢印から順に肩、前腕。
裏に回ってバックパック、リアアーマーのマウントラッチとなっています。
バックパックごと交換するパーツの場合は、こちらでもマウントパーツを取り外します。
武装のサイズに合わせて取り付け位置(感覚)が調整できるようになっています。
実際にTタイプのミッションパックを装着したものがこちら。
・・うん、両肩とバックパックだけなので、イマイチメンテナンス状態のイメージが湧かなかったですね。
ベースは前後左右で連結させることも可能です。
さらに、ベースに取り付けられるネームプレートパーツと、
と、ここで気になるのが、ネームシールが23種類しかないこと。
N、X、Zのシールがありません。
おそらく、その3種はほかのミッションパックとは異なる仕様になるのでしょう。
本体と一体化されている・・とか?
でもそうなると、Yタイプのしーるがあるのはどういうことなのか?
Yタイプこそ、F90ⅢY クラスターガンダムとして登場するんじゃないかと思ってたんですけどね。
以下、画像
まずCタイプ。
左右が繋がっているマントのせいで腕部可動が、スキーを履かせることで足首の柔軟性が、それぞれ犠牲になってしまいます。
少なくとも可動性の高さというF90が本来持っているアドバンテージは、やはり各種ミッションパックの装備で多かれ少なかれ損なわれてしまうんですね。
とはいえこのCタイプは、なにかしら特化した性能を付与するというものではなく、あくまで寒冷地での性能低下を最小限に抑えるというもので、ほかのミッションパックとはかなり性質が異なる感じはしますね。
武装も標準装備をそのまま使いますからね。
ただ疑問は、この時代に極寒の雪原地域で作戦行動が行われる可能性があるのか? というところですが・・
スキー場オープンのときにいつもいるやつ(笑)
でもビームサーベルをストック代わりに・・はできないよね。温泉できちゃうから。
続いてTタイプで。
プロペラントタンク4つも付けて、絶対逃がさないという意思を強く感じる・・
中央のブースターユニットはもう少しスイング幅が広いほうがよかったかなぁ。
ただここの可動部Cジョイントなんで、わりと早い段階でへたるようになるかもしれません。
肩のシールドはアーム接続でフレキシブルに可動しますし、ほかに本体へのパーツ装着がないため、可動性を阻害する要素はほとんどありません。
WタイプとかPタイプと組み合わせれば本当にギャプランっぽい可変機にもできそうだな。
寒冷地追撃線仕様。
マント以外、今回のパーツを全部盛りしてみました。
案外まとまってる。
シールドを前面に持ってくればマントの代わりに熱を循環させることもできそうです。
ミッションパックハンガーを絡めて。
先ほどTタイプだとイメージが湧きにくかった思うので、あらためてVタイプとF90本体とでメンテナンスモード再現。
ふむ。整備員のフィギュアも並べたくなるな。
なお、ほとんどのミッションパックは格納形態、メンテナンス形態の両方でディスプレイ可能ですが、このUタイプのように、格納形態にしか対応していない者もあります。
これはもう完全にロケット発射台ですね。
真上じゃなく真横に発射するタイプですが(そんなものない)。
タイプも、マントのために格納形態でしかディスプレイできません。
間もなく最終戦・・という雰囲気。
やはり複数機並べると迫力がありますね。
以上、“MG ガンダムF90用ミッションパック Cタイプ & Tタイプ” と、“MG ガンダムF90用ミッションパック専用ハンガー” でした。
前回のHタイプで一抹の不安を覚えたパーツ流用。
今回は流用パーツはありませんでしたが、逆に流用前提のパーツがあるという、それはそれでまた釈然としないパターンでありました。
まぁ・・ね、これまでが特別だったんだよ。
あのバンダイが、流用できないキットを出し続けるわけがない・・
まぁそれは言い過ぎにしても、ぶっちゃけ厳しくなってきていると思いますよ、A to Z PROJECT は。
パートワーク雑誌みたいなもので、どんどん売り上げは落ちていってるんじゃないかなぁ。
こんな企画は、突っ込まれる前に勢いで一気にやりきらないと。
さすがにここまで来て打ち切りはないと思いますけど、一方で変な修正というか、コスト面でのテコ入れが入ってきた感が見えるのがなんともねぇ。
僕の勘違い、考え過ぎというのならいいんですが・・
さて気を取り直して。今回のCタイプ、Tタイプともに個人的にはけっこういいデザインだと思います。
Cタイプはイロモノ系でもありますが、まさに寒冷地の軍装備という外見はなかなか格好いいと思います。
TタイプはAタイプとの共通点には賛否あるでしょうし、僕自身もどちらかというと否の側ですが、無理矢理感はないですし、ギャプランを思わせるシールドにごついブースターユニットの組み合わせは好きです。
ハンガーについては・・まぁ手に入ったからいいです(笑)。
そんなわけで、26種のミッションパックも残すところあと9つ。
うち、A、L、Pは旧1/100スケールでもキット化されているので、まだその全貌が隠されているのはJ、N、Q、X、Y、Zの6つ。さらに、ミッションパックハンガー付属のプレート用シールから、N、X、Zの3種はほかのミッションパックと仕様が異なることが想像されます。
あと何年かかることやらわかりませんが、最後まで付き合っていきます。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
0コメント