MG ガンダムF90 2号機 + ミッションパック Rタイプ & Vタイプ レビュー

 今回のレビューは、1/100スケール マスターグレードモデル より、

“MG ガンダムF90 2号機” と、

“MG ガンダムF90用ミッションパック Rタイプ & Vタイプ” です。


 “機動戦士ガンダムF90” より、

フォーミュラ計画で生み出された実験機、

“F90ー2 ガンダムF90 2号機” が、

プレミアムバンダイ限定のマスターグレードモデルで単品発売されました。

 今回はミッションパックセットの第6弾となる

“Rタイプ & Vタイプ” と一緒にレビューしていきます。


 F90の2号機は時期によってカラーリングや仕様に多数のバリエーションがあります。

 まずロールアウトカラーは、1号機とほぼ同様のトリコロールカラーで、ハードポイントカバーなど、1号機では青かった部分が一部赤くなっています。

 コミック作品、“機動戦士ガンダムF90 ファストテストフォーミュラ” にて、一連のAtoZ PROJECT で立体化されてもいる多数のミッションパックを装着してテストおよび実戦投入される姿が描かれているそうです。

 今回キット化された紫メインのカラーリングは、ゲームやサイバーコミック版の機動戦士ガンダムF90で描かれた、いわばF90の本編といえるストーリーで、シド・アンバーが搭乗したときの仕様になりますが、火星独立ジオン軍(オールズモビル)に奪取され、改修されて火星独立ジオン軍仕様に、その後奪還されてF90Ⅱに再改修されることになります。

 すでに、F90ⅡはミッションパックIタイプとのセットで発売されていますし、いずれはロールアウトカラーや火星独立ジオン軍仕様も発売されそうですね。

 後者はぜひ欲しいなぁ。ロールアウトカラーはいいや(笑)。


 それでは、レビューしていきます。

 キットはパチ組みに最低限の墨入れ、一部塗装と付属シール、水転写式デカールでの仕上げです。


ガンダムF90 2号機

 カラーリングが違うのみで、形状的には1号機とまったく同じです。

 ティターンズカラーに近い濃紺のイメージだったんですが、けっこうはっきりした紫ですね。

 ハードポイントカバーや靴は白で、なんとなくカラーコーディネイトがちぐはぐな印象。

 なんかもう、敵に奪われるの前提みたいな色に思える・・(笑)

 まぁ、奪われたあと改修ついでにまったく違う色に塗り替えられるんですけどね。

 キットとしては、プレバン初の完全新規MGキット(メガバズーカランチャーは除く)である1号機のカラバリということで、プロポーション、可動、色分けとすべてが高水準でまとまった良作です。

 ただ、色分けについては一部1号機と配色パターンの違う部分があり、ランナー構成の都合からその部分はパーツによる色分けがされておらず、まさかのシール対応になっています。

 具体的には、フンドシの上部とシールドの表面の白い部分。成型色はボディ外装と同じダークブルーです。

 しかし、ここは多色成型ランナーの一部なので、該当する部分だけ白色成型したものを追加とか、ただのカラバリなんだしそれくらいのサービズしてくれてもよかったんじゃないの? とか思ってしまうのはわがままだろうか・・

 昔はやってくれてたけどなぁ。

 さすがにシールだとあんまりなので、サフってからスプレーで、ささっと塗装しました。

 ハードポイントカバーの三角マークについては、そのままシールを貼っています。

 そのほか、本体構造などに関しては以前に1号機のレビューでそれなりに詳しく書いたつもりですので、よろしければ以下よりご覧ください。

 なお、1号機やF90Ⅱはパッケージおよび説明書がカラーでしたが、今回のパッケージはいつもの2色刷り、説明書は1号機のものにペラ紙一枚追加で済まされています。


付属武装

 当然、基本武装も1号機と同じです。


ビームライフル

 成型色は1号機やF90Ⅱと一緒ですが、センサーの色が青から赤(クリアパーツの上からシールを貼る仕様)になっています。

 サブグリップが可動するほか、マズルやエネルギーパックを取り外すことが可能。

 拳はMGでは定番となる可動する親指以外の4指を交換する仕様で、ライフルの保持は銃持ち手で行います。

 持ち手は左右両方付属。

 非使用時は腰部リアアーマーのウエポンハンガーを使ってマウントすることもできます。


ビームサーベル

 バックパックに2本をマウント。

 サーベル刃は1号機と同じブルー。

 汎用持ち手で保持します。


シールド

 先にも言ったように表面の白は塗装しています。

 90のマーキングはデカール。なお、ホイルシールには90まで一緒にレイアウトされています。

 裏面のジョイントで前腕側面のハードポイントに取り付け。

 可動するグリップを拳で保持することもできます。

 また、裏面上部にはビームライフルのエネルギーパックを2つマウントできます。

 エネルギーパックは予備を含めて4つ付属します。

 バックパックにマウント(ハードポイントカバーを外して)することも可能です。


比較画像

 1号機と。

 色が違うだけです。

 あと、2号機は肩に02と書かれています(デカール)。

 あらためて較べてみると、完全に悪役の色ですね、2号機。

 まぁ、このままの色で敵側に回ったわけではないはずですが。


 F90Ⅱと。

 間に火星独立ジオン軍仕様を挟まないといけませんが、要は同じ機体です。

 火星独立ジオン軍仕様の時点で外観はかなり変わっているので、よくこれだけ元に戻せたな、という印象ですね。

ミッションパック

R(リコーノイタ)タイプ

 まずは恒例の。

 F90本体とミッションパックの各装備、そして使用する部位のハードポイントカバーを外した状態で並べてみました。

 なお、以下ではこれまで通り素体としては1号機を使用しています。

 使用するハードポイントは左右の肩、前腕、脛側面、バックパックの計7箇所。

 Rタイプの装備はほぼグレー1色ですね。


 換装完了。

 情報収集・戦況記録仕様。

 両肩に装備する、上半身を覆うマントのような見ためのステルスアーマーが特徴的です。

 どこかで見たようなシルエットですが、鎌は持っていないのでたぶん関係ないです。

 仮に鎌持ってっても、デザイナー同じ人だからべつにいい気もする(笑)。

 多数のセンサー、カメラを備えた偵察任務に特化した仕様です。

 ガンダムタイプにそんな裏方をやらせる意味とか、そんなこと言いだしたら26種のミッションパックのほとんどがそんな感じですしね。


ステルスアーマー

 機体の発熱などを遮断し、敵対勢力のセンサーやレーダーによる捕捉を困難にする特殊装備。

 先端にはカメラやレーダーも備え、アーマー自体が分離、変形して単体の偵察ユニットにもなるそうです。


腕部カメラユニット

 左右の前腕に装備する大型の光学カメラユニット。

 先端のカメラガンを射出し、有線操作で広範囲の撮影が可能になっています。

 キットではワイヤーを太めのリード線で再現。


脚部ユニット

 機雷やダミーバルーンを搭載できる補助装備。

 Rユニット単独では唯一、直接戦闘にも使用できる装備です。

 ただ、機雷(白い筒状のパーツ)は一体成型で取り外すこともできません。


バックパックユニット

 通常のバックパックに上乗せするかたちでカメラやセンサーも増設されます。

 なお、各部のカメラ、センサーはホイルシールでの再現。一部曲面に貼る部分もありますが、まぁそれなりに貼り込めます。

 しかし、欲を言えばクリアパーツにしてほしかったですね。やはりポイントとなる要素ですし。

 側面のロゴは水転写式デカールです。


V(ヴェスバー)タイプ

 パーツ一覧から。

 使用するハードポイントは、ぶっちゃけほぼ全部。

 左右の肩、前腕、腰部フロントアーマー、サイドアーマー、脛側面の10ヶ所所に、リアアーマーのウエポンラック、バックパックは丸ごと換装となります。

 F90のミッションパックとしては本命といっても過言ではないものなので、それがこんなに早く、それもこれまで同様にほかのパックとの抱き合わせ(言い方ww)で発売されたのは意外でした。

 もっとも、さすがのボリュームということもあり、これまでのセットよりも価格は上昇しています。


 換装完了。

 

 のちのF91の実質的なプロトタイプとなった、新型火器試験仕様。

 両肩に羽根のように広がる放熱フィンと背中に2丁背負った高出力ビームライフル、ヴェスバーなど、そのシルエットはもうほぼF91。

 腰にもスラスターが増設されてるんですね。今まで気付いてなかった・・

 ヴェスバー運用のためにジェネレーターがより高性能な新型に交換されており、そういう意味ではすでに本体がアップデートされているようです。


新型ビームライフル

 通常のライフルよりも収束率を高めたという、新型のライフル。

 色分けはしっかりされていますが、ギミックはとくにありません。

 保持には通常のライフル同様、銃持ち手を使用。


ビームサーベル

 こちらも新型のデバイスになっています。

 腰部左サイドアーマーに専用のホルダーを装備し、2本をマウント。

 ポロリやすいのが玉に瑕・・

 

 サーベル刃はグリーンのものを使用。

 通常のサーベルから色が変わっていますが、理由は不明・・


ビームシールド

 次世代機での標準装備が想定される新型の防御装備。

 デフォルトでは左前腕に装備するほか、腰部右サイドアーマーに予備をもう1つマウント。

 サーベルのマウント方法も含めて、レイアウトはF91に引き継がれていますね。

 おおよそ色分けされていますが、中央の赤のみシールで補完するかたちになります。


 分解し、間の黄色のパーツに代えてエフェクトパーツを挟むことでシールド展開状態が再現可能です。

 エフェクトパーツはMG F91のものと同じです。


メガガトリングガン

 右前腕に装備するガトリングガン。

 とくにギミックはありませんが、取り付け軸に角度が付いており、普通に腕を伸ばしたときに真っ直ぐ正面を向くようになっています。


ヴェスバー(V.S.B.R)

 名称はVariable Speed Beam Rifle =可変速ビームライフルの略。

 背中から回して脇の下で挟み込むような格好が射撃体勢になります。

 同名のF91最大火力武装の原型になったものですが、F91では本体と一体化したバックパックから脇の下まで伸びるレール状のフレームに沿って前方にスライド展開しましたが、こちらはバックパックに接続されたアームにより可動。

 アームとの接続部では、ヴェスバー本体を下向きに引くことで多少可動性が増します。

 グリップは収納されず露出したままですが、前後にスライド、左右にも多少スイングします。

 F91のヴェスバーのように砲身自体がスライド展開したりはしませんでした。

 側面のマーキングはデカールです。


放熱フィン

 設定上はどうなのかわかりませんが、肩のフィンは固定。

 前後の三角のダクトの黒はシールです。

 一方で脚部のフィンは側面、後面ともに3枚とも可動します。

 側面の逆三角のマークはシールです。

 肩、脚ともにフィンの縁の赤いラインについてもシールが付属しますが、今回はマーカーで塗装。

 肩のほうの一体成型なので塗りづらかった・・


比較画像

 F90VタイプとF91(Ver.2.0)で。

 シルエットはかなり似ていますが、F90Vのほうが大柄で武骨な印象。

 そこから必要な機能を絞り込んでより効率化したというところか、F91はプロポーションもすっきりと洗練された感じです。


 後ろからも。

 バックパックのデザインも似ています。


 その他、これまでに発売されたミッションパックについては以下でレビューしておりますので、よろしければご覧ください。

以下、画像

 まず2号機単体で。

 肩は前方に引き出し可能。肘も当然二重関節で深く曲げることができ、ライフルの両手持ちもばっちり決まります。

 足首の柔軟性も十分で接地性、自立もまったく問題なし。

 特徴的な腰部可動(詳細は1号機のレビューで)もあり、立て膝もすごく自然です。


 アクションベースを使って。

 SEED撃ちっぽいポーズも。

 専用のアタッチメントはスライドして固定されるため、落下の心配などはほぼないと思われます。


 1号機との共闘イメージで。

 実験機強奪は宇宙世紀、アナザー問わずガンダムシリーズではお約束ですね。

 ある意味様式美ともいえる。


 Rタイプで。

 ステルスアーマーは前後のアーマーが可動するとはいえ、やはり腕部の可動には多少干渉します。

 たぶんビームサーベル抜けないと思うけど・・2刀流で(笑)。


 カメラガン射出。

 射出状態でディスプレイできるスタンドなどは付属しませんが、カメラガン自体が小さくて軽いので、リード線の保持力だけでもへたることはありません。


 Vタイプで。

 新型のビームライフルを構えて。

 とくに本体の可動に干渉するような部分はなし。

 ヴェスバーとバックパックの接続はダブルボールジョイントになっており、かなり自由度が高いです。


 ビームサーベルとビームシールドで。

 ヴェスバーの試験が主目的とはいえ、そのほかの装備もほぼ刷新されており、総合的な性能向上が計られています。

 先にも言ったように本体のジェネレータの強化されているので、事実上のF90改という感じ? 


 ヴェスバー射撃姿勢で。

 グリップが前後スライド、左右スイングするとはいえ、やはり若干窮屈な印象はあります。

 グリップにはトリガーガードも造形されているので銃持ち手で保持することになりますが、これがまたなかなか持たせにくく、持ち手パーツも外れやすい・・


 2号機にもそれぞれ装着してみました。

 まずRタイプ。

 こちらはユニットのカラーがほぼグレーなので、さほど違和感なし。

 むしろ宇宙空間や夜間などでは、視認性のが低いだろう2号機のほうがこの装備を着けるにはよいかも。


 Vタイプでも。

 こちらはもう端から1号機に装備する前提の配色なので、やはり似合いませんね・・


 以上、“MG ガンダムF90 2号機” + “F90用ミッションパック Rタイプ & Vタイプ” でした。


 これで本体のMSが3体、ミッションパックが26種中13種発売と、A to Z PROJECT もちょうど折り返し。

 すでに14番めのミッションパック、W(ウォーバード)タイプの予約も始まっており、その勢いは衰えません。

 企画が始まったときは本当に完走してくれるか不安もあったのですが、さすがにここまで来たらもう安心していいでしょうね。

 まぁ、ここまでにおよそ2年かかってますから、完走まではやはりあと2年。まだ先は長いですが。

 そういう意味でも、今回のVタイプの発売は意外でした。もう少し引っ張るもんだと思ってましたからね。

 でもまぁ、ちょうど半分だし、いいタイミングだったのかな。

 さすが本命だけあって色分け含めしっかり作られてましたね。

 とくにメインのヴェスバーは、正直なくてもいいアームのわずかな可動域拡大やグリップの可動など、かなり丁寧な仕様になっていました。

 抱き合わせ(酷いww)のRタイプも、どこかで見た、聞いたようなシルエットと機能ながら、至るところに備わったカメラやセンサー、そして有線で伸びるカメラガンなど、ガンダムタイプでやることか? というのがまたF90のミッションパックらしいという感じで好きです(笑)。

 2号機については・・まぁ1号機と色が違うだけですね。良キットであることは間違いないですが。

 個人的には成型色での色分けが不十分だったのが、ちょっとマイナス。

 一昔前のプレバンなら、色違いランナー1枚追加(余剰山盛り)でもお値段据え置きとか普通だったので、世知辛いものを感じます・・


 さて、Wも除いた残り12種類のミッションパックうち、詳細が判明しているものはA、H、Pの3種類のみで、あとの9種類はまだシルエットすら明かされていません。

 どんなトンデモデザインが飛び出すか、楽しみだったり、不安だったり(笑)。

 MS本体は2号機のバリエーション残り2種と、3号機もあるのかな。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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