今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、
“TLー50 ダイノボット スナール” です。
レガシーでコアクラスコンバイナーとしてリメイクされてきたダイノボット。
その最後の1人となる、
“砂漠戦士 スナール” が発売されました。
ようやく完成する6体合体、新生“ボルカニカス” も含め、レビューしていきます。
胴体担当のスラッグ、スラージのコンビからスタートしたレガシーのコアクラスコンバイナー版ダイノボット。
第2弾にリーダーのグリムロック。
第3弾に腕部を担当するスワープと新メンバー、スカウルのコンビ。
そしてトリを飾る今回のスナールで、6人のメンバーがついに揃いました。
胴体、脚、腕の順番で2人ずつ発売していけば昨年内に終わっていたのに、なんでスナールだけこんなに遅れたんでしょうね。
スナールだけ開発が難航した?
素人考えだと、こういう合体系のトイの場合、合体形態まで含めたすべての設計が終わってから実際に生産、発売という流れになるのが普通だと思っているんですが、違うのかな?
1つずつ順番に作って、そのたびに辻褄を合わせていくの?
MPG トレインボットなんかはそんな気配ありますけど・・
実際、今回のスナールはこれまでの5人と較べても妙に単体時の出来がいいんですよねぇ。
スワープもよかったけど。
明らかに後発でクオリティアップしてる感がある。
というか、初期の3人の出来があらためて見ると・・
いやまぁ、合体系トイは単体時と合体時のバランスがなにより重要ですからね。
その点も、果たしてどういう結果に終わったのか・・
レビューしていきます。
ダイノボット 砂漠戦士 スナール
ダイノボットの2期メンバー(?)として、スワープとともに加わった戦士。
メカステゴサウルスに変形します。
メンバーのなかではなぜか影が薄く、ザ・ムービーでは途中からフェードアウトしてしまいましたが、スタイジオシリーズのリーダークラスも無事発売されてよかった。
今回トリを任せてもらえたのは、ザ・ムービーのときのお詫びかな?
新生ボルカニカスへの合体では右脚を担当。
元ネタとなった恐竜戦隊 ドリュウのポジションですね。
ロボットモード
コアクラスなので当然小さいですが、造形、プロポーションともに抜群。
これまでのコアクラスダイノボットのなかでも抜きん出た仕上がりになっています。
スタジオ版をそのまま縮小したかのようなクオリティですね。
スワープもロボットモードの出来は非常によかったのですが、あちらはちょっとスマート過ぎる印象だったのに対し、このスナールは全体のバランスも理想的だと思います。
構造的にもなんとなくリッチになっていて、肘や膝はボールジョイントではなくピン打ちされた軸可動になっています。
膝は変形都合でもあるんですが、肘はボールでもよかった気がする。
おかげで保持力に不安はないのですが、肘や膝の位置でロール可動できなくなっているのは少し残念かもしれません。
頭部アップで。
極小サイズですが、しっかりスナール。
なんとなく生真面目そうな表情がいいですね。
この顔でバカなんだからなぁ・・
胸部は明らかにサイバトロンマークを付けてそうなディティールがあるのに、マークはプリントされていません。
背面。
甲羅状のパーツを背負うかたちですっきり。
合体用のジョイント基部が少し上にはみ出していますが、そのパーツのおかげでほとんど気になりません。
脛の裏側には半分に割られた恐竜の顔が見えていますが、まぁ仕方ないでしょう。
それよりも踵がないので自立させにくいのが難点。
なお、背中のパーツは取り外すことができます。
内部にはメカニカルなディティールもあって手抜き感はなし。
ビーストモードへの変形は背中のパーツを外すことなく行えますが、合体モードでは付け換える必要があります。
背中のパーツは3㎜軸接続で前腕に取り付けることも可能(合体モードではここに付ける)。
シールドのような使い方もできますね。
付属武器
合金サーベル
最後にしてやっとオリジナル準拠のまともな武器が付属しました。
合体時には事実上余剰になる、完全に普通の武器扱いです。
ほかのメンバーにも欲しかったなぁ・・
スナール自身は3㎜軸で保持。
グリップは短いですが5㎜軸に3㎜軸が生えているかたちなので、合体時の拳パーツでも保持できます。
仕様ではありませんが、背面の合体状ジョインと基部の肉抜き部分にはめ込んでマウント可能。
背面パーツ中央にもマウントできます。
ビーストモード
メカステゴサウルスにトランスフォーム。
相変わらずのオニギリです。
可愛い。
頭がほとんど地面に付いちゃうくらいの超低姿勢ですが・・
前肢は体側部分と一体成型のため動かせず、後肢も一応胴体とジョイントすることになっているので、基本一切可動しません。
後肢の踵部分はロボットの拳がそのままですが、それほど気にならないかな。
全体にはかなりよいフォルムだと思います。
ただ真横から見ると・・
穴開いちゃってますね。
惜しいなぁ。
相変わらず顔は可愛いです。
スタジオ版に瓜二つ。
恐竜というよりカメっぽいけども。
こちらにはサイバトロンマークもしっかりプリントされています。
サーベルはお腹か、
お腹だと地面に擦れるから、背中に付けるほうがいいかな。
どちらにせよちょっと外れやすいです。
合体モード
新生ボルカニカスへの合体では右脚を担当・・するのですが、これはなんだろう?
同じく今回脚を担当することになったグリムロックも、まぁ単体ではとても脚に見えない箱でしたが、スナールはこれ箱ですらないよなぁ。
横から見るともうなにがなんだか・・なんでこうなった?
いや、サイズ的、コスト的なこともあって余剰なしでの変形が命題になっていたことはわかります。
それに合体状態での強度、安定感なども考慮して、現状これがベターという結論になったんでしょうけど。
う~ん・・なんだろうなぁ。
ロボットモードの仕上がりが素晴らしく、ビーストモードも十分よいものだっただけに、この合体モードが残念に思えて仕方ないです。
まぁ、実際に合体させてみればまた印象も変わってくるかもしれませんよね。
ということで、いざ6体合体!
ダイノボット合体戦士 ボルカニカス
新生ダイノボット6人が合体した姿。
スラッグが胸部、
およそ5年前のパワーオブザプライムでは初期メンバーの5人で、リーダーのグリムロックを中心に、ほかの4人が腕と脚どちらにでも変形可能なスクランブル合体戦士としてリメイクされ、その合体形態がボルカニカスと名付けられました。
その後、サイバーバースでもほぼ同様の組み合わせで合体可能なチームとして登場し、ダイノボットも合体戦士の一員として定番化しつつあります。
が、今回のレガシー版ではこれまでの5体合体ではなく、先に通り新メンバーを加えての6体合体となりました。
これは、トランスフォーマーVに登場したデストロンの恐竜戦隊の合体パターンであり、彼らの恐竜モード(アウターシェル)をそれぞれモチーフが共通するダイノボットキャラに合わせたものになります。
なので、初代ダイノボットにいなかったアンキロサウルスモチーフのキャラが、今回新キャラ、スカウルとして新たに生まれたわけですね。
合体時の各メンバーの配置は恐竜戦隊のそれを踏襲しているため、これまでのボルカニカスと違ってリーダーのグリムロックが左脚担当だったり、各メンバーの配置も完全固定だったりします。
ちなみに恐竜戦隊はアウターシェルがサイボ-グ恐竜というだけで本体に恐竜要素はありません。
今回のコアクラス ダイノボットは、ロボット、ビーストともに当然初代ダイノボットのデザインで再現されているため、合体状態もダイノキング(あるいはモンストラクター)とはまったく違うものになっています。
なんか、海外限定でダイノキングが出る・・ような話を聞きましたが、いったいどんなものになるんでしょうね。
気になる。
話が逸れました。
あらためて全体像を。
まず正面から。
印象としてはPP版の5体合体ボルカニカスから大きく変わったものにはなっていません。
まぁ、胸部担当がスラッグになっているので、胸のレリーフ(?)がティラノサウルスではなくトリケラトプスになってはいますが。
頭部はグリムロックに近い、これまでのボルカニカスとほぼ同じデザインです。
額のゴールドの飾りが王冠のように見えて威厳もあります。
腕部なんかは拳パーツ含めPP版とほぼ同じ感じですね。
なお、サイズはおよそ一般的なボイジャークラス並み。
まぁ、小さいですよね。
コアクラス1体が約2,000円。
実売価格が1,400円程度としても、6体集めたら8,400円。リーダークラス1体を超える額になります。
ぶっちゃけ高いとは思いますね。
背面はとくに裏側感もなく、わりと綺麗に整っていると思います。
安定した自立性確保のためでしょう、脚部は太く、そしてやや短くなっています。
実際、スラージが担当する太腿部分を足しても腕部の長さとほとんど同じなので、どうしても少し短足に見えますね。
長さもそうなんですが、やはりその形状が気になる。
とくに右脚担当のスナールですが・・
やっぱりこれは酷いな。
真横から見るととくにねぇ・・
わかりやすいように腕部(スワープ)は外していますが、せっかく腰部までは綺麗にまとまっていたのに、スナールが変形したこの脛のこのごちゃごちゃ感・・
これに較べるとグリムロックはまだ脚に見えますね。
あくまでスナールと較べればマシ、という程度ですが。
正面からだと右脚だけ急に赤いし。
まぁそもそもそういう配色なんだから仕方ないんですけど、背中のパーツは後ろに回すとか、正面から見る姿はほぼシルバーで統一するくらいのことは考えてほしかった。
そもそも腕担当は拳パーツを単体時の武器とすることでオプション化していますし、合体モードの構成も、ほぼロボットモードのままでその腰部、脚部可動を肘可動に応用するという、ユナイトウォリアーズなどのスクランブル系コンバイナーと同じ発想になっていたことを思うと、脚担当も同様にもっとシンプルに、それこそビーストモードほぼそのままで合体して、足パーツは最低限のサイズでオプション化するとか、そういう方法もあったと思うんですが・・
いっそこうしてしまったほうが・・
うん。全体のバランスからしても脚はこれくらいの長さがあってもよかった気がしますね。
このままだと微妙に左右で長さが合ってないのと、そもそも自立できないんですが。
なお、合体用のジョイントはすべて5㎜軸なので、腕と脚を入れ換えること自体は可能。
なんか惜しい・・
左右の脚を入れ換えることもできますが、
軸がズレているので内股になります。
しかしこれを見ると、コアクラスサイズでのスクランブル合体も決して不可能ではないですね。
その場合、リーダーはデラックスクラスになるのかな。
比較画像
まずスナール単体で。
スタジオ版のリーダークラス、PP版のデラックスクラスと。ロボットモードで。
PP版のみけっこうスタイリッリュになってますが、基本的なデザインは共通。
手持ちの剣もほぼ同じ形ですね。
ビーストモードでも。
やはりPP版のみ少し異質ですが、スタジオ版と今回のレガシー版コアクラスはかなり近いですね。親子っぽい。
おおよその変形パターンも3種ともよく似ています。
今回のコアクラス版から、同じ脚部担当のグリムロックと。ロボットモードで。
正直同じシリーズとは思えない・・
スナールのプロポーションのよさはむしろ異常とすら思えます。
同じくらいのデフォルメ感にできなかったものか・・
ビーストモードでも。
こちらもねぇ・・
まぁ、グリムロックは尻尾さえなんとかできていれば、というところですね。
合体モードでも。
個別に並べると、本当になんだかわかりませんね。
でもまだグリムロックのほうがまとまってはいるかな。
スナールはロボットモード重視、グリムロックは合体モード重視でデザインだれたのだろうか?
前半の3人と後半の3人でロボットモードのクオリティ差がけっこうある気がしますね。
とくにスラージは合体モードの弊害でかなり気の毒なことになってます。
1人だけ武器すら持たされないし・・
ビーストモードでも。
手のひらサイズの可愛いメカ恐竜。
この状態で並べておくのが一番いいかなぁ。
モーターマスタータイプゆえに安定感に問題を抱えたPP版ボルカニカス。
あらためて見るとかなりヒョロいですねぇ。
今回もこうして立っているのがやっとでした。
今回のレガシー ボルカニカスはPP版をギュッと凝縮した感じで、雰囲気はそれほど変わっていません。
ちなみにPP版の総額は税抜き定価15,700円です。
スナールをでかいと考えるか、レガシー ボルカニカスが小さいと考えるか・・
以下、画像
まずスナール単体で。
可動性は優秀。
肘と膝がボールジョイント接続ではないので、腕と脚のロール可動はできませんが、頭部、腰部は回転できます。
合体モード用の可動で腕部は前方に引き出すことができるので、剣を持ったポーズが決まります。
なんとなく両手で構えてるような雰囲気にもできますね。
背面パーツを縦のように持たせて。
合体モードのためのある意味苦肉の策という感じの背面パーツ分割ですが、おかげで武装面も充実。
なお、ほかのメンバー同様、スタンド用の3㎜穴などはありません。
ビーストモードでも。
ジョイントを外せばなんとか後肢だけで立たせることも。
可愛いですね。
ボルカニカスに合体して。
こちらも可動性は優秀です。
五㎜軸による腕部、脚部の接続部、腰部、太腿の可動軸の保持力も現状とくに問題なく、自立も安定。
肘は事実上二重関節で深く曲げることができますし、膝も90度曲げられるので、立て膝もなんとか可能。
スタンド用の3㎜穴などはありません。
右の拳に2門、左に1門ある銃口の先端は3㎜軸になっているので、各種エフェクトパーツを取り付け可能。
拳パーツは、左がとくにですが外れやすいので、そこは少しストレスですね。
しかし、なにか手持ち武器が欲しかった・・
先にも言ったようにスナールの剣が持てますけど、これならたぶん素手で殴ったほうがダメージ出せそう。
そういえば、PP版でも合体時用の武器は付かなかったんですよね。
というか、グリムロックが丸腰だった・・
しかたないので、スタジオ版スナールの剣を持たせてみました。
ばっちりのサイズ感です。
グ「ダイノボット、やっと全員揃った!
けっこう待たされた気がしますけど、スラッグ、スラージの発売からは8ヶ月。1年経ってないんですね。
グ「ダイノボット、トランスフォーム!
可愛い。
まぁ、個々の仕上がりには違和感のあるものもありますが、気軽に遊ぶにはもってこいのクラスですよね。
しかもこのサイズで安定感のある合体ギミックを仕込むなんて、すごいことだと思います。
これは、メカステゴサウルスの親子ですね。
スタジオシリーズのリーダークラスと、レガシーのコアクラスがほぼ同時進行していたのも面白い状況ですよね。
さぁ、あとはスタジオ版スワープだけだ・・
以上、“TL コアクラス スナール”でした。
レガシーのコアクラス ダイノボットもついにコンプリート。
トリを飾ることになったスナールは、ロボットモードのクオリティが飛び抜けていてちょっとびっくりでしたね。
同じ脚担当のグリムロックの立つ瀬がないというか・・
ただその脚への変形はかなり強引というか、とりあえず自立できるように高さを整えただけという感じの雑なものになっていましたけど。
なんだろうなぁ。
前半の3人は、どちらかというと合体モード重視で設計されたような感じですよね。
とくにスラージなんかはそのせいで単体状態がかなりクセのあるものになってしまいました。
スラッグはまだ上手いことバランスがとれたように思うんですが、グリムロックは単体状態も合体モードもどちらも微妙になってしまった感があります。
腕担当のスカウル、スワープに関しては、スクランブル系コンバイナーから脚部への変形をオミットしたようなもので、合体モードはほぼロボットモードなので、単体重視の設計で十分だったと思います。
さてスナールですが、これはきっと合体モードがどうにもできなかったんじゃないかな。
で、開き直って単体重視で設計して、合体モードはサイズ感だけ整えたとか、そう考えるしかないじゃないですか。
なんだよあの脚? は(笑)。
グリロック含め、脚がもう少し上手くまとまっていればなぁ・・というのがレガシー版ボルカニカスの感想ですかね。
もったいなかったな、と。
実際、この小サイズで安定感のある6体合体、すごいと思います。
複雑さもあまりないですし、なにより5㎜軸接続によって気軽に合体変形が楽しめるのはありがたい。
ウエポナイザー系と組み合わせることもできますしね。
恐竜というモチーフということもあって、小さいお子さんにもお薦めできる良アイテムだと思います。
まぁ、ちょっと割高感はありますけどね。
でも面白い試みだったと思いますし、今回だけではもったいない。是非とも今後に繋げていってもらいたいですね。
残念ながら、レガシー3年めのユナイテッドでは採用されていないようですが・・
なんならスタジオシリーズで、アニメ版デバスターとかいけるんじゃないかな。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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