今回のレビューは、バンダイキャンディの食玩シリーズ、
“アニマギア” の第4弾、
“アニマギア 4” です。
素体となる “ボーンフレーム”、外装の “ニックカウル”、シールの “ブラッドステッカー” の3要素からなる、組み替えも可能なフルアクションキット食玩シリーズの第4弾の発売です。
いやはや、オリジナル(至るところに既視感はあれどww)の食玩シリーズとしては、これは近年稀に見るヒットなんじゃないですか?
シリーズ開始1周年を迎え、すでに12月発売の第6弾まで発表されるなど、新作リリースのスパンも短くなっていますし、当分この勢いは衰えそうにありませんね。
今回の第4弾もこれまで同様、ラインナップはカラバリを含めた全5種となっていますが、新たな試みとして公式に同型2種による合体ギミックが盛り込まれています。
これに伴い(?)1カートン10個の内容が5種×2とすべて同数になりました。
第2、3弾ではいわゆるアナザーカラーが1カートンに1個しか入っておらず(第1弾は知りません・・)、速攻で狩られる、というようなことがありましたが、今回はそういった心配は少ないかと。
そもそもただ合体させるだけなら同色でも問題ないですし。
また、ほかの3種にも変形や武装展開などのプラスワンギミックが加わり、それぞれ別紙の説明書が封入されています。
そういった部分含めて、少なくとも第1弾と較べると確実にボリュームアップしています。
これを値上げすることなく、1個400円以下で発売できるんだから、大企業の力はすごい・・
それでは、レビューしていきます。
各キットは、素組みに付属のシール(ブラッドステッカー)を貼っただけです。
1~3弾については以下のレビューもご参考に。
まず基本事項として、ボーンフレームは5種(型としては4つ)で共通なのはこれまで通り。
1~3までは毎回ボーンフレームまでもが新造され、一切流用がなかったのですが、今回の4では3のフレームが流用されている・・と思いきや、わずかに違いがあります。
胸部前面パーツ中央の穴が少し深くなり、周囲のディティールも一部変更されています。
たぶん違いはここだけだと思います。その他パーツのランナー配置に変化はないので、新造ではなく金型改修ではないかと。
ということは、今後3が再販された場合はこのフレームになるのかなぁ? まぁ、食玩の再販って滅多にないようにも思うんですが。
また、ステッカーにはデザインが新規になったアニマギアのロゴステッカー(なぜかシュバルツフォース、バイスフォースはなし)のほか、それぞれの名前が書かれたロゴステッカーが追加されていますが・・
どこに貼ればいいの? ちょっと持て余してしまいます。
余りジョイントなどを挿しておけるパーツに貼れればよかったのに・・
1. ガレオストライカーZ(ツヴァイ)
モチーフはライオン。
第1弾・・というか、アニマギアのフラッグシップモデルといってもよいガレオストライカーの後継機ということになるのでしょうか、実質的なリメイクですね。
まずはフレーム形態。
4足獣モチーフの基本形。とくに目新しい要素はありません。
腹部は外装と一体型のパーツになっていますが、べつにここは共通フレームに外装被せるかたちでもよかった気が・・
外装(ニックカウル)を取り付けて完成。
基本的な雰囲気は旧型から大きく変わることはなく、背中のブースターが大型になり、全体によりエッジの利いた、シャープなデザインになりました。
頭部パーツは組み立て済み塗装済みで、後述のギミックに関わる部分で首が大きく前後に動くほか、口もわずかですが開閉します。
特徴的なのは四肢で、前脚は外装のほうに手首関節を設け、後脚も足の外装(爪部分)をフレームの上から被せるのではなく、下から履かせるようなかたちにしてそれぞれ長さを伸ばしています。
ブースターの大型化も合わせ、旧型より一回り大きくなった印象です。
そして旧型よりもっとも進化した・・というか追加された要素がこの、
Zギアモード
への変形。
まぁ、ほぼ後脚2本で直立させただけなんですが・・
先ほど言った首の可動でちゃんと顔が正面を向くようになっており、人型・・もとい、獣人型として自然なスタイルとして完成しています。
実際の変形では、ほかに腹部を180度回転させ、尻尾の外装を前に付け換え。さらにタテガミパーツを外して右手に付け換えて肩や太股の外装の角度を調整します。
前腕の外装は左右で形状が異なり、タテガミパーツを装備する右側は弾倉のような形状になっていますね。パイルバンカー的なものだろうか?
自立はまったく問題ないですが、ポール状のパーツと余りジョイントを挿しておくパーツを組み合わせた補助スタンドも付属します。
2. デミナーガス
モチーフはヘビ(キングコブラ)。
通常は脚部フレームとして使われるパーツを左右分すべて繋げて、長い胴体にしてしまおうという発想ですが・・
なんというか、すでにネタバレ感漂ってますね(笑)。
この基本姿勢ではガレオZとほぼ同じ仕様の補助スタンドを使っていますが、フレームの位置、角度を調整すれば自立も可能です。
外装を取り付けて完成。
キングコブラですね。
頭部は組み立て済みで口が開閉します。
胴体部分を真っ直ぐに伸ばした長さはアニマギア史上最長。しかし頭部に十分なボリュームがあるので貧相な感じはありません。
というか、でかいです。
そしてこいつも変形。
デミヒューマンモード
その名前の通り、上半身が人間、下半身がヘビの半人半蛇の神(魔物?)がモチーフの形態に変形します。
一旦、前腕外装にあたるパーツを外さなければならないのが面倒ですが、あとは頭部を180度回してヘビの頭を後ろに下げ、背面に取り付けていたパーツ2種(手と腰部アーマー)を所定の位置に付け換え、槍を持たせれば完成。下半身はそのままです。
フェイス(バイザー)部分は塗装済み。
武器パーツがヘビモードでは余剰扱いになっているのはちょっと残念ですね。尻尾の先端に付けられるようにすればさらに全長が伸びたのに・・
一方で、腰部アーマーパーツはこれはもうどう見ても足(靴)なので、もう端から普通の人型(2本脚)に組み換えるためのお膳立てもできているという。
3. バースゲーター
モチーフはワニ。
満を持して、という感があります。男の子はワニが大好きですからね。
しかし、このフレーム形態はワニというよりカバ感強め(笑)。
脚部フレームを巨大な口にしてしまおうという発想です。
そのための基部パーツも専用のもので組み立て済み。これは今後いろいろと使えそうなパーツですよ。
とにかく今回は共通フレームの使い方のバリエーションが多彩というか・・
外装を取り付けて完成。
見事なワニになりました。
もちろん口は上下に大きく開きます。
目と額は塗装済み。ランナー状態でパーツが塗装されていたのは初めてじゃないでしょうか。
今回、このバースゲーターだけが唯一変形合体ギミックを持ち合わせていませんが、その代わりに背部のビームキャノンが展開します。
砲身およびリフレクターが展開するのですが、コレだけでもけっこうなパーツ数です。
リフレクター表面はステッカーがキラキラ光っていい感じ。
しかしこの装備を見る限り、こいつ水の中だと本領発揮できないな・・
4. シュバルツフォース
5. バイスフォース
今回の人型 & カラバリ枠。黒と白の戦士タイプですね。
シュバルツ、バイスはそれぞれ外装の色に由来する名前で、フレームの色は真逆になっているためちょっと混乱します。あと、“バイス” は本来 “ヴァイス(あるいはワイス)” と表記すべきなんじゃないのかなぁ。
ちなみに、第3弾まではカラバリは購入していなかった(できなかった)のですが、今回は合体ギミックありということで初めてカラバリ含めた5種すべてを購入しています。
最初にも言ったように、1カートンに各2個入りで入手も容易でしたしね。
フレーム構造は左右対称で、向かって左側、右肩にオプションを装備している白いフレームがシュバルツフォースで、右側の左肩にオプションを付けている黒い(実際の色はダークブラウン)フレームがバイスフォースです。
外装を取り付けて完成。
右利きの黒い戦士が兄のシュバルツフォース、左利きの白い戦士が弟のバイスフォース。双子の兄弟という設定のようです。
頭部は組み立て済み、フェイス部分は塗装済みです。
この状態だと、外装の形状もあって背面のみ完全に左右対称ではないのが残念。
武器として斧が付属。さらに、こちらは一体型の自立補助パーツも付属しますが、ご覧の通り自立にはまったく問題ないのであまり必要性を感じません。
ユニコーンライギアス
公式では初の合体ギミックを導入。双子を合体させることでウマモチーフの形態を完成させることができます。
まぁ、合体というか組み換えなんですけどね。
付属の説明書では外装を取り付けた状態からそのまま組み換える手順が書かれていますが、せっかくなのでまずはフレームのみで合体形態にしてみました。
4足獣タイプの基本フレーム構成を大型化した感じですね。四肢すべてに脚部フームほぼすべてのパーツを使用しているので、体高の高い・・それこそ肉食獣よりも大型草食獣の再現に流用できそうです。
では、外装を取り付けてみます。
名前の通り、額に角が生えたユニコーン型。
いくらか余剰は出るものの、2体分のパーツをほとんど使っているだけあってさすがのボリュームです。
ちょっと胴長にも感じられますが、同シリーズの人型を乗せるにはこれくらいの余裕は必要ですね。
逆に単体でプロポーションを重視したい場合は、胴体パーツを1個外してもいいと思います。
シュバルツ、バイスと2個ずつ揃えたうえでフレームと外装の色を合わせ、完全な黒馬、あるいは白馬にするのもまた一興かと。
比較画像
まずは新旧ガレオストライカーを並べて。
先にも言ったように、Zのほうが一回りほど大型化している印象です。保持力も断然Zが上。
ただ、生物感は旧ガレオのほうが強めかなぁ。
2足直立状態で。
旧ガレオも普通に立たせることはできますが、顔が正面を向けません。
実のところ、フレーム構造を別とすると、違いはそれくらいなんですね。
爬虫類型3種を並べて。
ヘビがでかい・・
そして漂うゾイド感(笑)。
黒白馬戦士と赤い竜騎士で。
ブレイズドラギアスもなかなかのプロポーションだと思っていましたが、脚の長さで双子に負けています。
そして、こちらはこちらで漂う敵幹部感。
コウモリも交ぜれば四天王っぽい感じになったな・・
以下、画像
それぞれに少しポージングさせています。
まずガレオZ。
獲物に飛びかかる獅子。
このサイズ、そして最小限のパーツ数でもこれだけ獣らしい躍動感を表現できるところはさすが。
惜しむらくは、口の開閉が控えめでちょっと迫力に欠けるところかな。
Zギアモードでも。
立て膝も綺麗に決まります。
腕も延長されてますし、腹部の可動もあって手を着いたポーズも自然。
続いてデミナーガス。
長い胴体はあくまで脚部フレームの流用なので、曲げられる向きなどに若干の制限がありますが、それでもクネクネとかなり自由に動きを付けられます。
シルエットは多少崩れますが、ガバッ! と大きく口を開けられるのもヘビらしくていいですね。
ただトップヘビーなので、安定したポージングには小さめの可動スタンドは必須かと。
デミヒューマンモードでも。
当然ですが、下半身の可動はそのまま。
大きめのアーマーが干渉するので、肩周りはちょっと不自由ですね。
こちらもアクションポーズにはスタンド必須です。
3番手、バースゲーター。
こちらもワニらしく大口を開けられます。
短い脚で懸命に走ってる感じが可愛い。
まさかのサテライトキャノン装備ですが、最大威力を誇るのは口内のビーム砲(奥の四角いディティールで再現)のようです。
ちょっとわかりにくいし、砲口部分にはシールくらい欲しかったかな。
どのみち陸にいないと使えそうにないなぁ・・
最後に双子の戦士。
兄弟による連携攻撃イメージで。
もちろん立て膝も綺麗にできますし、とくに干渉する部分もないので可動の自由度はかなり高いです。
ユニコーンライギアスモードでも。
バランスさえとれればスタンドなしでも後脚2本で立てるので、ウマらしいいななきポーズばっちり。
組み合わせで。
ユニコーンライギアスにZギアモードのガレオZ騎乗。
股間の外装のせいでちょっとフィット感がないですが・・まぁまぁよいサイズ感。
やはり誰かを乗せるには、胴体にこれくらいの余裕がないとダメですね。逆に乗せていることで胴の長さがあまり気になりません。
こちらも騎乗・・?
デミナーガスの胴体(尻尾)をバースゲーターの胴体に巻き付けてます。
ワニ迷惑そう・・
組み換えチャレンジ
今回はあっさりめで、いくつかやってみました。
まずデミナーガス単体で2脚化。
腰アーマーが靴に見えて仕方なかったので、胴体をそのまま2分割で脚部にしてみましたが、踵がないので自立がかなり厳しいです・・
ガレオZとブレイズドラギアスを使って、
なんか、マジンガーにこんな敵いた気がする(笑)。
我ながら手抜き感がすごいな・・
先に並べた爬虫類3種にサメと恐竜も交ぜて海棲爬虫類型モンスターに。
モササウルス型はありがちだと思ったので、カメの甲羅と尻尾の先にもう1つの頭を付け足してみました。
けっこう気に入ってます(笑)。
ユニコーンライギアスにソニックイーグリットの翼追加。
これも定番のお手軽組み換えでしょうね。
よりオルディオス感(言っちゃった・・)を強めたかったので、顔を白にして、斧をキャノン砲に見立ててみました。
最後に、第4弾5体を全部使った魔神型をば。
前回、第3弾のレビューの時にはカラバリを除く全12体の合体に挑戦したので、今回は17体合体といきたかったのですが、ちょっと気力が・・(笑)
これ作るのにもけっこう時間かかりましたね。
最初はデミナーガスの胴体も腕にして、6本腕で阿修羅をイメージしてたんですが、そうなるとやはり3面顔も再現せねばイカンだろう、というところで挫折。
結果4本腕に尻尾の生えたのよくわからないモノになりました。
コレが今の僕の限界だ・・
一応脚も膝に当たる部分で曲げられますし、構造上はある程度可動するんですが、まぁ仁王立ちが1番安定しますのでね。
以上、“アニマギア 4” でした。
新作が発売されるたびに確実に進化しているアニマギア。
今回はフレームこそわずかな修正のみ・・というか、フレームはおおそらく3の時点でほぼ完成されているのに、そこにまだ修正を加えてくるのだから、妥協なくよりよいモノを作ろうという意思が感じられます。
また一方で単体でも楽しめるギミックが強化され、それぞれに変形、武装展開、さらに同型2体による合体(これは単体ではないですが)と、個々のプレイバリューもぐんと増しました。
そして、ガレオストライカーの実質的なリメイク、Z(ツヴァイ)の登場も大きな転換点だと思います。
まったく新しいモチーフの機体が増えていくのももちろん嬉しいんですが、同系統の新型が来るというのもまた、シリーズ展開では外せない要素ですし、そのあたりにも開発陣のこだわりが見られる気がします。
次弾でもデュアライズカブトがリメイクされますしね。
そしてすでに話題沸騰の第6弾・・どれだけの小学生男子がアレを手に取るのか、詳細なデータをとってほしいとすら思う(笑)。
あと個人的には、1弾、2弾のフレームを最新のものに交換してアップデート版として再発売してくれないかなぁ・・とか思ってるんですが、さすがにそれはないか。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を
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