今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、
“SS-50 ロードバスター” です。
実写映画第3作、“トランスフォーマー ダークサイドムーン” に登場したオートボットの特殊部隊、レッカーズの攻撃指揮官、
“ロードバスター” が
スタジオシリーズに登場しました。
レッカーズというと、海外コミックを中心に活躍したオートボットの精鋭部隊で、僕のような日本のアニメくらいしか知らないような浅めのファンにはあまり馴染みがなかったと思うのですが、ここ数年、それこそ実写版やトランスフォーマープライムといった海外製作のアニメなどで日本でも知名度が上がってきた印象です。
トイでも、日本独自シリーズであるレジェンズで取り上げられたりもしましたしね。
初出のオリジナルメンバーはインパクター、ロードバスター、ホワール、トップスピンにツインツイストの5人だったと記憶していますが、時代やシリーズの移り変わりによってメンバーの入れ替わりも激しく、実写版ではオリジナル由来のロードバスター、トップスピンに加えてG2由来のリードフット改めレッドフットの3人が登場。
今回、先陣を切るかたちで一応指揮官ということになっている緑のロードバスターがスタジオシリーズにて発売の運びとなりました。
歴代ムービーシリーズのキャラクターをリメイクしていくスタジオシリーズですが、個性豊か(というか個性がキツ過ぎる)なディセプティコンの面々に圧され気味のオートボット。
そんな状況に超攻撃型キャラの投入で反撃開始となるのか?
レビューしていきます。
ロボットモード
実写版に登場するトランスフォーマーたち(バンブルビー版を除き)は、一部を除いてG1のオリジナルデザインとはかけ離れた姿になっていますが、今回のロードバスターもその例に漏れず。
もはや名前と大まかな設定のみ借りてきた別人といっても過言ではない(笑)。
スタジオシリーズのデラックスクラスとしてはわりと大型で、劇中の印象にかなり近いマッチョなプロポーションになっています。
手脚もけっこう太短く、全体にがっしりした感じ。ただ、膝が微妙に曲がった状態でそれ以上伸びないので、少し姿勢が悪く見えてしまう・・
後ろには思いっきりガワを背負っています。ここはもう少しコンパクトにできなかったのかなぁ・・
なんか、思い込みでもっとゴリゴリに武装してるイメージでしたが、あらためて映画を見返してみるたらこれくらいの武装でしたね。
両肩のミサイルポッドのほか、頭部側面や腕に装備していたガトリングガンがオプションとして付属。
ただ、ミサイルポッドは特徴的なウイングの再現はされませんでした。
頭部の周辺のアップ。
頭部の造形はさすがのスタジオシリーズ。
ただ、うちに来たものは目(バイザー)の塗装が雑だったのと、せっかくの口許の細かいディティールがやはり塗装のせいであまり目立たないのがちょっと残念。
付属品は先に言ったガトリングガンのみ。
5㎜軸接なので、最初の全身画像のように頭部横や前腕(どちらも左右)のほか、手に直接持たせることも可能です。
単体で見るとかなり小さく、迫力には欠けます。せめて複数付属していたらまた印象も違ったのに・・
ビークルモード
ナスカー(アメリカ最大のモータースポーツ団体およびそこが主催するカーレースの総称)仕様のシボレー インパラにトランスフォーム。
ナスカー、GM両方のライセンスが取得されています。
多数の武装を搭載した改造車という劇中の姿を再現。
映画公開時に発売されたDA版では、レッカーズ3人のうちなぜか彼だけが通常のレーシングカーに変形する仕様だったので、今回スタンダードサイズでこの姿が再現されたのは嬉しい限り。
ただ、ボンネット上の構造物のディティールが甘めで武器に見えにくいため、車体後部のミサイルポッドにフェンダー中央のガトリングガンと、ロボットモードとの共通装備しか目立たない・・
しかし、全体としてはかなり忠実に再現されているように思います。
なお、変形は典型的なガワ変形。ロボットモードの胸部ディティールなどはがっつりダミーです。
ガトリングガンは左右に可動。手前に引き出せば、もう少し可動域は広がります。
ミサイルポッドは基部で固定するかたちですが、その基部ごと外側に多少開くことができます。
比較画像
映画公開時に発売されたDA版と。まずはロボットモ-ドで。
プロポーションはまったく違う・・というか、もはや別人。
あらためて、SS版の再現度は素晴らしいと思います。
同じデラックスクラスですが、パッと見のサイズはDA版のほうが一回りほど大きいものの、密度感はSS版のほうが勝っており、総合的なボリュームは似たようなもの。
武装については、肩のミサイルポッドは共通。そのミサイルポッドですが、DA版は一応ウイングの展開が再現されてるんですよね。まぁ、形状はまったく違うんですが。
それと、DA版はシリーズ共通ギミックであるメックテックウエポンが付属しているので、劇中再現度を無視したうえでの印象としては、SS版より重武装っぽいです。
ビークルモードでも。
先にも言った通り、DA版のロードバスターはなぜかメンバーで1人だけ通常のレースカーに変形する仕様になっています。
通常のレースカーとしての再現度は、DA版でもライセンスが所得されていることもあり、相応なのだと思いますが、そのライセンス絡みで武装状態の再現ができなかったのかと思いきや・・
同じくDA版のトップスピン、レッドフットと。ロボットモードで。
やはりSS版ロードバスターが一回りほど小さく、並ぶと若干の違和感がありますが、左右の異形感を鑑みれば、あまり気にならないかもしれません。
というか、トップスピン、レッドフットともにビークルモード含めてなかなかよい出来なので、ここから細部のブラッシュアップだけでスタジオシリーズとして発売しても問題ないんじゃないか、とも思うんですが・・
まぁ、レッドフットの脚がちょっと長過ぎるかな?
そんなビークルモードでも。
この2人についてはしっかり武装状態が再現されています。
サイズもこの形態だとほぼ同じ。
なお、トップスピン、レッドフットともにライセンスは取得されています。つまり、武装状態の再現にライセンスは関係ないということだと思うんですが、ならなんでロードバスターだけ・・
ちなみに、日本ではまだ予約は解禁されていませんが、トップスピンは間もなくSS版でが発売されます。
一方のレッドフットは限定アイテムとしての登録情報のみ聞かれます。DA版も海外では限定発売で、しかしなぜか日本では一般販売されるという今では考えられない事態がありました。
はたして今回はどうなるのか・・
しかしレッドフット、ロストエイジで殺されるし、人気ないのかな?
ヒューマンアライアンス版とも比較したかったのですが、残念ながら発掘できなかったので、その代わりにG1オリジナルデザインのリメイクであるレジェンズ版と。ロボットモードで。
まぁ、別人です(笑)。
でも、最初に言ったほど似ても似つかないというほどでもなく、意外と雰囲気は似てる気もします。
ビークルモードでも。
こっちはもう丸っきり違いますけどね。
同じスタジオシリーズから、司令官オプティマスプライム(ダークサイドムーン版とうことで、ジェットウイングオプティマスの本体のみ)と、共演はありませんが標準的なサイズのオートボットということでジャズと。
うん、確かに劇中のサイズ感はこんなものかな。
ビークルモードは割愛します。
以下、画像
可動性はスタジオシリーズとしてはごく平均的。
腰は回らず、足首のスイングもできないので、可動箇所はシージやアースライズに較べると少ないですが、それでもある程度躍動感のあるポージングは可能です。
肩間接は、変形の都合もあってわりと柔軟に動きます。
ミサイルポッドもボール可動のアームで繋がっており、グリグリ動かすことが可能。
立て膝は微妙。
しかし、股関節は可動域は広めで、こんなふうにどっしり腰を落としたポーズもとれます。
足首がスイングできないので接地性自体はあまりよろしくありませんが、爪先から踵が広いため、自立にはとくに問題なし。
スタンド対応穴は股下にありますが、背中のガワが干渉するので少々使いにくいです。
手持ち武装が貧弱なので、DA版のメックテックウエポンを持たせてみたり、
レジェンズ版の武器を全部盛ってみたり。
レッカーズ出動!
やっぱビークルモードだと全然違和感ないな。
ロボットモードでも、遠近法を使えば全然気にならないですよ。
VSショックウェーブ。
実際には、レッカーズは全員ビークルモードでショックウェーブの気を逸らすために牽制射撃をしていたくらいですが・・
もうちょい見せ場が欲しかったな。
簡易ディスプレイベースの背景はクライマックスの舞台となるシカゴのビル街。
これは新規画ですかね? ほかでも使われてたものでしょうか?
奥に複数の車両が描かれており、死んだと思われていたオートボットの面々が集結し、反撃開始と突入してくるシーンを彷彿とさせます。
とりあえず、レッカーズでは共通で使われそうですね。
以上、“SS ロードバスター” でした。
ロボットモードでのプロポーション追求(後ろ姿には目を瞑ります)、そして、映画公開時にはなぜか適わなかった撃重デザインのビークルモードの再現と、SS版ロードバスターは9年前の忘れ物を取り返しにきた、というような感じがしました。
案外重武装でもなかった・・という部分も含めて、まぁ劇中通り。
そこは続くトップスピン、レッドフットに期待します。彼らのほうが重武装でしたしね。
さて、実写版トランスフォーマーは、毎回新キャラが登場するディセプティコン勢の圧が強過ぎて、車への変形が基本のオートボットは一部を除いてどうしても影が薄くなりがち・・というのは僕の個人的な印象ですが、スタジオシリーズでも1作めから登場しているレギュラーメンバー以外はなかなか登板機会が巡ってこないというのがこれまでの実情だったように思います。
しかしシリーズ開始から2年を突破し、ディセプティコン勢も第3作までに登場した主要キャラにはほぼ目処がたったところで、ようやくオートボットのサブキャラも日の目を見ることができるようになってきました。
レッカーズを皮切りに、まだ確定情報ではないようですがジョルト、ディーノといったモブキャラに近い連中(酷い)の名前も挙がっています。
ただそうなると、第4作以降に登場する面子のリメイクはもう少し先になるのかな?
そして一方で気になるのが、アニメ版ザ・ムービー由来と思われる “グリムロック & ウィーリー” の名前。
これまで、スタジオシリーズは実写映画版に限定したシリーズだという思い込みがありましたが、実写、アニメに関係なく映画作品全般を扱うということなのだとしたら、選択肢は一気に広がることになります。
ほかにもノウ(シャークトロン)もランナップに挙がっているという話もありますが、アースライズでクインテッサ周りが展開しようとしている今、どういう差別化が図られるのか・・
気になることが多過ぎる。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
0コメント