ER ホイルジャック & アイアンワークス + トリップアップ & ダディーオー レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー アースライズ より、

“ER-03 ホイルジャック” と

“ER-04 アイアンワークス” 、

そして“ER EX-03 トリップアップ & ダディーオー” です。


 アースライズのラインナップに、オートボットの

 “技術者 ホイルジャック” 、

新カテゴリ、モジュレーターの

“建築家 アイアンワークス”、

そしてモール限定のマイクロマスター、

“トリップアップ & ダディーオー” が加わりました。


 ホイルジャックは、前シリーズ、シージの開始前の商品化アンケートでスピニスターとのVS構図でエントリーされましたが、ミラージュVSインパクターに敗北。

 その投票ではもう一組、トラックスVSニードルノーズという組み合わせもありましたが、今まですっかり忘れていました(笑)。

 結果としてシージではミラージュ、そしてインパクターが発売されることになりましたが、普通にしれっとスピニスターも発売。

 ホイルジャックのみ遅れてアースライズでの発売ということになりましたが、いわゆるアースモード・・つまりG1オリジナルデザインに忠実なリメイクとなったので、むしろ遅れてくれたことを喜ばしく思うファンのほうが多かったかもしれませんね。

 ちなみに、アースライズ開始前にもやはり同様の投票は行われ、そのときにニードルニーズが単体でエントリーされましたが、ラナマックに敗北。以降、ニードルノーズもトラックスも今のところ商品化の気配はありません。

 ニードルニーズはともかく、トラックスはアースライズで出てほしいなぁ。


 アイアンワークスは、アースライズから導入された新カテゴリ、モジュレーターのトップバッター。

 構造的には、シージのウエポナイザーと同じく、分解してほかのキャラに装着可能な強化パーツにもなる仕様ですが、単体での変形はビークルではなくバトルステーションとなり、アースライズのメインギミックである基地遊びに必要不可欠な要素となっています。


 今回は、日本ではタカラトミーモール限定となってしまったマイクロマスター、トリップアップとダディーオーも併せてレビューしたいと思います。


ホイルジャック

 個人的には彼にはオートボット部隊の長老、ご意見番みたいな印象があるのですが、それもアニメでの阪修さんの声に寄るところが大きいです。

 海外設定でも年配のキャラなんだろうか?


ロボットモード

 フェイスデザインの唯一無二感こそホイルジャック。

 ただその顔がちょっと小さいのと、背中の羽根がただの長方形だったり、拳にがっつりガワが付いていたりするのが気になりますが、そのほかはおおむねイメージ通り。

 最初に宣材画像を見たときは、ちょっとシンプルすぎるかな・・と思ったんですが、実施手にとってポージングさせてみると、絶妙なずんぐり体型とがに股でもしっかり接地できる安定感が素晴らしいです。

 メインカラーのホワイトはほんのりアイボリー調になっており、成型色ではあるもののほどよい味があるというか、年季が入っている感じがします。

 ウェザリングはなし。


ビークルモード

 オリジナルでは、ランチアストラトス・ターボレーシング・グループ5・・というんですか? とにかくそんな車に変形します。

 G1系リメイクではライセンス所得などはされないため。今回はそれらしいレーシングカーに変形ということになりますが、雰囲気はかなりいいところまで再現されてるんじゃないでしょうか?

 ジジイがレーシングカーになるという、このギャップ(笑)。

 車体全面に施された多数のマーキングがレーシングカーらしいですが、なかでも目立つのがカタカナで書かれた “サイバトロン” の文字。
 もう世界共通でオートボットやめてサイバトロンにしません? ということですかね(笑)。

 変形は、パーツ配置などはオリジナルトイをおおよそ踏襲しつつ、腰部分での180度回転、フロントウインドウ先端部の展開など、適度に独自の要素が加わっています。

 ただ、フェンダー(でいいのかな? 要はロボットモード時の爪先部分です)前輪の間に隙間が空いたり、側面のガワ(腕部)の合わせがあまりよろしくなく、ジョイントが力業だったりと、各部の精度には微妙なところがちらほら。

 どちらも可動部を少し削りこんでやれば解決するとは思います(個体差かもしれない)が、アースライズに入ってからこういうのちょこちょこ出てきてるが気になる・・


付属武器

マグネット砲

 アースライズからはとくに武器名の表記がないので、オリジナル(日本版)の名称でいきます。

 右肩に装備するキャノン砲ですね。

 オリジナルトイでは両肩に1つずつ装備し、かつスプリングによるミサイル発射ギミックがあったのですが、今回はもちろんそんなものはなく、弾頭部分も含めた一体成型で、アニメデザイン通りに1つきりの付属。

 ほぼ全塗装なのがせめてもの、という感じでしょうか。

 肩への取り付けは専用のダボジョイントで、左肩へ取り付けることも可能。
 ご覧の通り側面に5㎜軸もあるので、手に持たせることもできます。

 後ろ側に5㎜穴がありますが、先端にエフェクトパーツを付けることもできず、拡張性は低め。

 ビークルモードでは天面に取り付ける可能。

 ビークルモードで5㎜穴があるのはここ以外にはリア部の2箇所だけなので、これまた拡張性は低いですね。

 付属品もこれっきりだし、正直けっこう寂しいです。


アイアンワークス

 元ネタは、日本では “トランスフォーマーZ(ゾーン)” で発売されたマイクロトランスフォーマーと基地のセットアイテム、“マイクロトランスフォーマーステーション” のビルドベース。

 アイアンワークスという名前は、そもそもそのセット内のマイクロトランスフォーマーのものだったのですが、今回のリメイクにあたり、基地のほうに新たにロボットモードを設定、そちらにあらためてアイアンアワークスの名が与えられることになりました。

 以降に登場のモジュレーターに関しても、基本そのような仕様になるようです。


ロボットモード

 アイアンワークスの名に相応しい、鉄色で頑丈そうな箱ロボ体型です。

 顔はモブ感がありつつもトランスフォーマーではあまりないデザイン。側面の突起がネコ耳みたいでなんか可愛い。

 右腕はクレーン。左腕には拳がありますが、その拳から5㎜軸が生えており、ほかにも前進に5㎜穴、収納式の5㎜軸が多数配置されており、ほぼ同じ仕様のウエポナイザー同様、拡張性は非常に高いです。

 腕などのイエローは塗装で、その表面は若干ウェザリングっぽい感じになっていますが、ほぼただの汚れてるようにしか見えません。まぁ、ウェザリングとしてはそれが正解なんでしょうが・・


 ウエポナイザーの場合はまだ変形といえましたが、モジュレーター・・少なくともこのアイアンワークスの場合は完全に組み換えなので、とりあえずすべてのパーツを分解した状態がこちら。

 クレーン先端のフックだけ外すの忘れました・・

 ウエポナイザーはその名の通り、分解したパーツの1つ1つが武器となり、すべてに固有の名称が設定されていましたが、モジュレーターはただのあくまでパーツ扱いということなのか、見ためにわかりやすい武器要素もありません。

 なお脚部パーツ、脛部分に太腿を完全に収納できるのですが、脛側のロック(ツメ)がやたら堅く、太腿のディティールが痛む可能性があります。


ステーションモード

ビルドベース

 コンパクトにまとまった基本形態。

 建設基地ということですかね。やはりクレーンが目立ちます。

 パネルパーツを中心に例のジョイント多数設定されており、ほかの基地系アイテムのほか、サウンドバリアなどのバトルマスターなどと連結可能。

 デラックスクラスなので単体でのボリュームはあまりなく、マイクロマスターと絡めるのも限界がある感じ。

 これは複数買いすべきだったか・・


 もう一つ、説明書で紹介されている形態。

 脚部と腰部などのパネルパーツのみを使った橋のような形態ですが、中央に支えとなるものがないので普通にたわみます。

 一見無限連結できそうでできないなど、微妙にどう使っていいのか悩む形態でもあります。

 もちろん、これは無数に存在する組み換えの一例でしかありませんが。


付属武器

名称不明(笑)

 パッと見はレーザーガンのような武器で、デフォルトでは右肩に装備。

 先の分解図のように2つに分離させることが可能で、前半部分は溶接バーナーのほかレーダーやアンテナ、後半部分は小型のランチャーやシリンダーなど、いろいろなものに見立てることができます。

 前半部分の先端には、バトルマスターなどに付属のエフェクトパーツも取り付け可能。


アーマーアップモード

 こちらは説明書で紹介されているパターン。

 今回の素体はホイルジャックですが、ほかのキャラでもほぼ同じ状態で装着可能。

 やはり武器武器要素は少ないのですが、このアイアンワークスの場合は重機要素が強いので、パワーで圧す感じです。ちょっと左にばかりパーツが偏ってますが。

 Twitterではアイアンワークスの複数使いで、簡易コンバイナーのような形態にしてる人もいますね。

 やはり複数買いは必至か・・


トリップアップ & ダディーオー

 アースライズの日本展開では、デラックスクラス以上の一部しか一般販売はされないようで、バトルマスタ-、そしてマイクロマスターは今のところすべてタカラトミーモール限定になっています。

 公式ページで紹介しているメインギミックに限定品が必須というのもどうなのか・・


 さて彼らの元ネタは、日本では “リターン・オブ・コンボイ” という玩具のみで展開されたシリーズで発売された機動戦士ホットロッドチーム(ホットロッドパトロール)4体のなかから選抜された2体です。


ロボットモード

 左の白いほうがトリップアップ(日本名バニシング)。右の黒いほうがダディーオー(日本名グリース、旧名ビッグダディ)です。

 基本構造はシージでも多数発売されたカーロボ型マイクロマスターと共通ですが、たぶん完全新規だと思います。

 ちゃんと比較していないので確かではないですが・・

 

ビークルモード

 オリジナルではトリップアップがマスタング、ダディーオーがシボレーに変形する・・という設定だったようですが、今回はどうなんだろう? よくわかりません。

 とりあえず、両方ボンネットにエンジンが露出してます。それだけで、なんか速そう。

 あと、シージ発売のマイクロマスターにこういうタイプはなかったはず。


ウエポンモード

 まぁ、いつもの(笑)。

 上下を入れ換えることもできますし、それぞれ単体で武器と見なすこともできます。

 先端の銃口部分にはエフェクトパーツの取り付けが可能。

 しかし、なんかほかに方法はないのかしら・・


比較画像

 まずホイルジャック、アイアンワークスで並べて。ロボットモードで。

 ともにデラックスクラスとしては標準的なサイズ。

 なんか勝手な思い込みでアイアンワークスはホイストくらいでかいんじゃないか、と思ってたんですが・・


 変形後の姿でも。

 基地遊びといっても、やはりこのアイアンワークスだけではスタンダードサイズのデラックス以上のクラスと絡めて遊ぶには小さ過ぎます。

 やはりあくまでバトルマスター、マイクロマスターと絡ませるのが前提のサイズになっているので、アースライズ版のそれらがすべてモール限定になってしまったのは問題アリだよなぁ。

 あげく、続くモジュレーターのエアーウェーブも限定になるし・・


 以下は過去にリメイクアイテムが発売されているホイルジャックのみで比較。

 直近のリメイクとしてはユナイトウォリーズ版もありますが、その1つ前にリメイクされたユナイテッド版と。ロボットモードで。

 こちらは同じくユナイテッド版のトラックスのリデコになるのですが、そもそもこれのどこがトラックスなんだ? というようなずんぐり体型ですね。

 これはこれでわりと好きです。雰囲気はありますし、背中の羽根もただの長方形じゃないですしね。

 もちろん、プロポーションの再現度は今回のもののほうが上ですが。


ビークルモードでも。

 ユナイテッド版はかなり丸みを帯びた車体で、形状はまったく違いますね。

 これは、完全にトラックスのビークルモードに引っ張られている感じですかね。


 ホイルジャックはマスターピースでも発売されていますが、僕はそちらは未所持ながら、なぜかリデコのエグゾーストは持っている・・ということで、そんなエグゾーストと。ロボットモードで。 

 頭部とカラーリング以外は基本同じなので、まぁ比較対象にはなるかと。

 プロポーションのバランスは今回のもののほうがよい気がします。

 アニメオリジナルのデザインに近いのはマスターピースのほうなのかもしれませんが。


 ビークルモードでも。

 マスターピースはライセンスの所得がされているので、実車に近いのはもちろんマスターピースのほうでしょう。

 しかし、アースライズ版もデフォルメ具合も絶妙だと思います。


 アースライズにて集結したオートボットの技術職たち。ロボットモードで。

 ・・うん、ホイストでかすぎない?

 真ん中のと右のが同じ値段ですよ。ホイルジャックはマーキングにコストがかかってるんですかね。

 ホイルジャックとグラップルとのサイズ感は、だいたいイメージ通りだと思うんだけど。


 ビークルモードでも。

 こっちはまったくもってスケールもバラバラという感じです。

以下、画像

 まずはホイルジャック。

 可動は平均的。

 ただ、前回のホイストが見ために反してかなりよく動いたので、そちらと比較すると肘、膝がともに90度ほどしか曲がらないなど、多少見劣りする部分はあります。

 しかし、それ以外は変形都合もあって肩間接の跳ね上げもできますし、拳も回転可能。

 多数の可動軸が仕込まれた股関節に、左右に加えて前後にもある程度スイングする足首のおかげで接地性も抜群です。

 スタンド対応穴は腰裏に。ただ今回も緩め・・

 MP エグゾーストに付属のイモビライザーを拝借して。

 そもそもホイルジャックの発明品ですけどね。

 膝立ちはちょっと不自然ではありますが、足首が真っ直ぐ伸びるので安定感はあります。

 なんとなく椅子に座らせてみたり。


 続いてアイアンワークス。

 ウエポナイザ-同様、もちろん単体トランスフォーマーとしての可動性は確保されています。

 ただ、腰部は後ろにパネルパーツが繋がっているため回転ができず、左右併せて120度ほど動かせるのみです。

 立て膝はけっこう綺麗に決まります。

 クレーンのフックには5㎜軸が通るので、画像のような武器の両手持ちもできます。

 スタンド対応穴は腰部と繋がっているパネルパーツに開いているのですが、またもや緩い・・

 5㎜穴、軸だけでなく3㎜穴、軸ももっとたくさんあると、トランスフォーマー以外にプラモパーツなんかとも組み合わせられて、さらに遊びの幅が広がると思うんですが。


 アイアンワークス組み換えチャレンジ!

 ということで、アイアンワークス単体の組み換えで現状思いついたものをいくつか。


アイアンショベル

 まぁ、定番ですね。

 足首を90度曲げることが可能で、それをクローラーに見立てられたのがよかった。


アイアンタンク

 クレーンのフックを武器パーツと交換して。

 これもまぁオーソドックスでしょうね。

 このまま本体部分を立てたら、なんちゃってパーセプターにもできそうだ。


アイアンレックス

 ショベルのバケット部分が恐竜の顔っぽく見えたので。

 腰に当たる部分がパネルパーツのジョイントなので上体の重さに負けがちなのと、腕が片一方しか再現できなかったのが残念なところ。


フライングアイアン

 もうなんだかよくわかりません(笑)

 虫のような、ワイバーンのような・・とりあえず空を飛びそうな感じにしたかっただけです。


アイアンラッド

 かなり歪ではありますが、胸部以外のパーツをすべて円形に繋げることができたので、ホイルジャックを乗せて、マイクロマスターも追加してかの有名なトンデモ兵器に見立ててみました。

 以上。


 発売済みのアースライズアイテムをすべて繋げてみる。

 本当にただ素直に繋げただけですが、なかなかのスペースが必要ですね。

 どうして地球遠征の第一陣に技術職ばかり連れてきてしまったのか・・

 ことあるごとに妙な発明品ばかり持ってくるマッドサイエンティスト以下、職人気質の連中にほとほと弱っている司令官の図。

 襲われているわけではありません。

 みんな、生みの親に親愛の情を示しているだけです(笑)。


 ・・あ、ホイルジャックとスピニスターの対決シーン撮るの忘れた。

 まぁいいや。そもそも特別な因縁なんてあったのかな?


 以上、“ER ホイルジャック” & ”ER アイアンワークス” + “ER トリップアップ & ダディーオー” でした。


 数々の発明品のほか、ダイノボットやエアーボットを生み出すなど、オートボットの古参メンバーのなかでも特に重要な役回りを演じたホイルジャック。

 しかし、マッドサイエンティスト的な性格もあり、発明品絡みのトラブルもしょっちゅう起こすわけですが、阪修さんの演技もあって憎めない、いい味のキャラという印象が強いです。

 僕はトランスフォーマーのなかでサウンドウエーブが1番好きなんですが、オートボットならそのライバルのブロードキャスト(ブラスター)か、ホイルジャックが上位に入ってきます。

 要は後方支援キャラが好きなんですね。

 オリジナルトイは持っていなかったので、今回アニメデザインにかなり近いかたちでリメイクされたアースライズ版を手に入れられたことは非常に感慨深いです。

 がに股でちょうどバランスが取れるようなプロポーションに、ビークルモードのマーキングのなかにカタカナで書かれた “サイバトロン” の遊び心、付属品が肩のマグネット砲だけというのが少し寂しいのと、一部のパーツ精度に難アリではありますが、それを差し引いても良いモノです。


 一方のアイアンワ-クスはアースライズから登場の新カテゴリ、モジュレーターの第1号ですが、基本的にはウエポナイザーの仕様を踏襲しつつ、武器にこだわらないパーツ構成で本来の基地モード以上に他キャラに装着する強化パーツとしての汎用性が向上したように思います。

 単体でも十分楽しいですが、2個、3個と複数買いしてこそ真価を発揮するアイテムともいえます。

 僕も、高騰する前にもう1個くらい確保しておこうかと思います。

 エアーウエーブも2個注文しとくべきだったか・・近々送料無料キャンペーンしないかな。


 マイクロマスターに関しては・・あらためてとくに言うことはありません(笑)。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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