HGFC ガンダムマックスター レビュー

 今回のレビューは、1/144スケール ハイグレード より、

“HGFC ガンダムマックスター” です。


 “機動武闘伝Gガンダム” より、第13回ガンダムファイトのネオアメリカ代表で、のちにシャッフル同盟の一員となる “チボデー・クロケット” が駆るモビルファイター、

“GF13ー006NA ガンダムマックスター” がHGキット化。

 プレミアムバンダイ限定で発売されました。


 今年2月に発売されたガンダムローズに続く新生シャッフル同盟のHG化2体め・・13年前に一般で発売されたゴッドガンダムと含めると3体めですが。

 わりと早めに来てくれましたね。

 しかしまぁ、ノーベルガンダムはともかくデスアーミーまで一般販売されてるのにシャッフル同盟が限定か・・

 一般でも今なら普通に売れると思うんですけどね。

 実際なに出しても売れる状況なんですから。いい悪いは別にして。

 水星関連のキットは、再販分を造り過ぎのかダダ余りしてる感じですけどね。

 そのへんの数の勘定はできないんだろうな。

 というか、出荷さえしてしまえばあとはどうでもいいのか。

 困るのは小売店という・・

 いろいろ闇が深いというのは、あくまで噂程度に聞きますが。

 さてマックスターですが、劇中ポジションだとシャイニング、あるいはゴッドに次ぐ二番手の機体というイメージがあります。

 でも、今回のHG化ではローズに先を越されることになりました。

 これは、Wのときみたく全機発売するために順番がある、ということなんですかね。

 要はまず適当な機体で観測気球を上げて、その動向を見て以降続けるか、一旦様子を見るか決める、というような。

 ファンとしては全部出すのが当然だろ、と思うのですが、利益を出さねばならない企業としては、そっちが当然のやり方なので。

 ガンダムレオパルドが一向に発売されないのがいい例です。

 しかしあれは、ダヴィンチなんてものを出す余裕があるなら出せただろ・・

 話が逸れました。

 ともかくもローズからのマックスターで一応はシリース継続とみてよいと思います。

 次はドラゴンかボルトか・・

 その前にグランドガンダム出してくれたら手の平返して喜びますけど(笑)。


 それでは、レビューしていきます。

 キットはパチ組みに最低限の墨入れ。付属シールを貼ったのみです。


GF13ー006NA ガンダムマックスター

 

 第13回ガンダムファイトに出場したネオアメリカ代表のガンダムファイター、チボデー・クロケットが搭乗するモビルファイター。

 基本は近接格闘戦重視の機体となっていますが、アメリカンフットボールのヘルメットやプロテクターを思わせる外装による防御力、二丁拳銃 ギガンティックマグナムによる射撃、そしてフライヤーシールドによる高速移動など、ある程度なんでもこなせる万能タイプの機体です。

 さらに、ここぞというときは外装をパージしたボクサーモードに変形。

 ボクシングを得意とするチボデーの身体能力を最大限引き出すことができます。

 当初、チボデーとドモンはガンダムファイトにおけるライバルとして出逢いますが、ファイトの後に熱い友情で結ばれ、共に新生シャッフル同盟に選ばれます。

 クイーン・ザ・スペードの称号を得たチボデーは、最終決戦においてやはり新生シャッフル同盟の一員、ジャック・イン・ダイヤとなったジョルジュ・ド・サンドとのコンビでデビルガンダム四天王の一角、グランドガンダムと戦いました。

 ちなみに、僕はずっとマックスターの名前の区切りをマック・スターだと思っていたのですが、アルファベットのスペルを見る限り、マックス・ターだったようですね。

 だからなんだ、という話ですが(笑)。

 大型の肩アーマーにチンガードを備えた頭部など、アメフト選手をモチーフにしたデザイン。さらに赤と青のメインカラーは星条旗をイメージしたものだと思います。

 実にアメリカン。

 キットは関節フレームやハンドパーツがガンダムローズと共通(一部フレームパーツは新規造形なので余剰も出ます)ですが、外装はすべて新規造形。

 色分けもほぼ成型色で再現されています。

 色が足りないのは各部ダクトの内側くらいですかね。

 パーツの合わせめもほぼ出ない設計はさすが最新キットというところ。

 もちろんプロポーションも良好です。


 背面。

 多くのMF共通の構造で、コクピット兼ガンダムファイター(パイロット)の移動用ビークルとなるコアランダーを備えていて、搭乗時はそれがバックパックになるデザイン。

 コアランダーのデザイン、サイズなどはやはり各MFのよりマチマチで、それもまた個性になっています。

 マックスターの場合はメインスラスターがリアスカートにあるためか、推進器としての機能はほどほどという感じがします。

 しかし・・まぁこの通常形態ではプロテクターを装備しているとはいえ、上半身と較べて下半身がかなりスリムですよね。

 それもまた、なんというかアメリカっぽい気がします(偏見)。


 頭部アップで。

 チンガードと頬のダクト部分は分割されていますが、ヘルメットは1パーツ成型で合わせめが出ません。

 ツインアイと前後のカメラはシールでの再現。


 肩アーマーはスラスターとその後ろの装甲が可動。

 胸部プロテクターは中央のメタリックグリーンも成型色で色分けされています。

 こんなところ、たいがいシールで済まされそうなところですけどね。


 腰部は、いわゆるサイドアーマーがないデザインです。

 腰周りがスカスカのはちょっと気になりますが。


武装・ギミック

コアランダー

 先の通り、MF本体から分離することで移動用の小型ビークルにもなるコクピットユニット。

 こちらは本体と較べて色分けの精度は低く、キャノピーのグリーンやその側面のダクト部分の黄色、後部底面スラスターの赤もシールでの再現です。

 本体へのドッキングは、操縦席部分を垂直に起こし(一旦スライドさせてから起こすのですが、ちょっと動かしにくいです)、そのまま背面にジョイント。

 スラスターを展開することでバックパックとして機能します。

 しかしこのスラスター、触ってるとすぐ引っ込んじゃうんですよね・・


ファイティングナックル

 敵機を殴打する際に使用する格闘装備。

 繊細なマニピュレーターを保護する役割もありますね。

通常は前腕側面に折りたたまれていますが、

一旦外側に引き出したのち、

前方に開いて展開します。

 説明書でも注意喚起されていますが、ちょっと可動部が細いので動かす際は気を付けてください。

 下手したら折れます・・



ギガンティックマグナム

 拳銃タイプの射撃武装。

 実弾なのか、ビームなのか・・

 2丁装備し、通常は太腿側面にマウント。

 3㎜軸での取り付けです。


フライヤーシールド

 機体全体をカバーできるほどの大型のシールド。

 今回のHG化にあたり、正式にフライヤーシールドの名称が与えられたようです。

 こちらも色分けはすべて成型色で再現されています。

 裏面のグリップは可動式。

 このグリップを直接拳で保持するのみで、前腕に固定できたりはしません。

 非使用時に本体にマウントできたりもしませんね。


 本来のシールドとしての役割だけでなく、サーフボードのようにマックスター本体を乗せて、移動手段としても使用可能。

 キットでは足を固定するためのパーツが付属。

 3㎜軸でシールド裏面の溝に取り付けることで本体を載せた状態でのディスプレイが可能です。

 溝は何本もあるので、足の位置や角度を調節可能。

 こんな感じになります。

 案外しっかりしてますが、所詮一箇所での固定なので油断は禁物です。


 また、シールド自体も表面中央のメタリックグリーンのパーツを外した位置に3㎜穴があるので、

付属のアクションベースなどを使って飛行シーンを再現できます。

 しかしこれ、中央付近に横向きにスラスターが2つあるだけなのに、よく飛べるもんだな・・


エフェクトパーツ

 必殺技であるパンチをイメージしたエフェクトパーツが付属。

 具体的になにパンチのエフェクトとは言及されていませんが、形状から察するにサイクロンパンチと豪熱マシンガンパンチ共用なのかと思います。

 バーニングパンチのエフェクトも欲しかったな。

 それに豪熱マシンガンパンチなら一つきりだと寂しい・・

 また贅沢なこと言ってますけど。

 裏面はこのようになっていて、

 通常はファイティングナックルにはめ込むようなかたちで腕部に取り付けます。

 また、3㎜穴があるので付属のアクションベース等を使い、衝撃波が放たれているようなシーンの再現も可能です。

 接続用の支柱パーツがウネウネしてるから、ちょっと人魂が飛んでいるみたいに見えるけど・・


ボクサーモード

 肩アーマーと胸部プロテクターをパージ、防御力を犠牲にフットワークを向上させた攻撃特化形態。

 100戦100勝のコロニーボクシングチャンピオンであるチボデーの能力を最大限発揮できる形態ですね。

 設定同様、肩アーマーと胸部プロテクターを取り外すことで再現可能。


 立派な大胸筋が再現された本来の胸部。

 もうこんなんただの趣味やろ・・

 でも、ここまでやるなら腹筋も割ってほしかった(笑)。


 肩幅が狭まる設定もちゃんと再現されています。

 ただ・・上画像の右側が通常時の肩幅なんですが、ほんのわずか、ブロック状の部分は飛び出しているのがわかると思います。

 要は腕部付け根周りのパーツがスライドできるようになっているんですが、通常形態時、飛び出している状態でもとくに固定されないので、触っているとまぁだいたい引っ込んでよね。

 そもそも腕部をはめるためのポリパーツの位置は固定で、その周りのパーツが動くだけなので、そりゃあ腕を動かせばそれも動くよ。

 なんでポリパーツごとスライドする構造にしなかったのか?

 ちゃんと設定を再現しようという思いは伝わりますが・・


 外した肩アーマーを腕に装着することでさらに攻撃力アップ。

 この状態で撃てるのがバーニングパンチだったかな。

 肩に取り付けるための軸ジョイントをたたんで、ダボジョイントを下げ、

それを収納状態のファイティングナックルに装着。

 スラスターと装甲をたたんで装備完了です。

 スラスターの推力も加えた強力なパンチが撃てる・・ということだったかな。


アクションベース

 今回はクリアレッド成型のものが付属します。

 ローズではクリアブルーでしたし、新生シャッフル同盟それぞれのイメージカラーで今後も付属するんでしょうね。

 ドラゴンはイエローかグリーンか。ボルトはブラックかパープルとかですかね。

 ただそうなると唯一専用カラーのベースがないゴッドガンダムが可哀想になってくる・・


オリジナルギミック

 Gガンダムの監督である今川泰宏氏考案による今回のHGキットオリジナルギミックは、ボクサーモードからさらに下半身の装甲も取り払った最速形態とでもいうべきしろもの。

 具体的には腰部フンドシを除く腰部フロントアーマーと膝アーマー、足首アーマーを取り外すことができ、さらにシェイプアップしたというか、もうこれほぼ全裸やん・・


 膝や足首は、外した後にそれっぽいディティールがありますが、

腰のほうは・・フンドシに普通に穴開いてるだけなんだよなぁ。

 ちなみにこのギミックのため、一体成型のフロントアーマーパーツの左右分割は必須項目となっています。


 また、各装甲パーツをマウントできる支柱パーツが付属。

 1本は先ほどパンチエフェクトのディスプレイに使用したものですが、ともかくこれらに肩アーマーと胸部プロテクターも含めた装甲パーツを取り付けることができます。

 マックスター本体も一緒にディスプレイすると、まさしく装甲パージの瞬間を再現・・

 クリアレッドが目について仕方ないけど。

 うん・・なんというか、前回のローズのマント分離からのローゼスビット展開ギミックも微妙だと思ったけど、これと較べるとまだマシだったんだな。

 これはさすがに無理矢理が過ぎるよ・・

 こんなことなら普通にバーニングパンチのエフェクト付けてくれよ、と。

 ドラゴンやボルトでもやるのかな? ドラゴンはそもそもの必殺技が派手だから、それの再現だけで十分だと思うけど・・


比較画像

 HGFC ゴッドガンダムと。

 やはりゴッドのほうが少し大柄。

 そして手の大きさの違いが気になる・・

 パンチがメインの攻撃手段のマックスターの手が小さ過ぎやしませんか?


 HGFC ガンダムローズと。

 お国柄の違いで見ためはもちろん、機体の方向性もまったく違います。

 でも、キットでは先の通り、間接フレームとハンドパーツが共通・・

 同じとこで造られたならそれでいいんですが、違うからなぁ。


 コアランダー比較。

 左からゴッド、マックスター、ローズ。

 ゴッドのコアランダーの大きさが際立ちます。

以下、画像

 まず通常形態で。

 基本構造はローズと共通なのですが、あちらに較べて各パーツの干渉が少ないので、より動かしやすいです。

 とくに下半身は腰部サイドアーマーがなかったり、脛も細くシンプルなデザインなのでかなり柔軟に動きますね。

 股関節の前後スイングもしっかり活かせます。

 立て膝も綺麗。

 腹部も前後に若干スイングできますが、腰部に接続するためのボールジョイントがちょっと外れやすいですね。


 スタンドを使って。

 スタンド用3㎜穴は股下にあります。

 二丁拳銃を構える姿も様になります。


 フライヤーシールドで波乗り状態。

 足固定用のパーツを踵の一点だけでシールドに接続することで、マックスター自身のポーシングがある程度自由にできるのはよいですね。

 ちなみに、右平手はローズにはなかったもので、今回新規で追加されています。


 ボクサーモードで。

 ファイティングナックル展開でファイティングポーズ。

 頭部があまり上下に動かないので、前傾姿勢で目線が合わせにくいのはちょっと残念ですね。


チ「サイクロンパーンチ!

 股関節のスイング、腹部の捻り、そして腕部の引き出しでしっかり力の籠もったパンチが繰り出せる。


 肩アーマー装着で。

 やっぱりこの状態でも付けられる、もう一回り大きなパンチエフェクトが欲しかった・・


チ「しょーりゅー・・

 違うよ。

 バーニングアッパーという技もあったように思いましたが、ゲーム由来だったようですね。


チ「これでさらに早く動けるようになった! 豪熱マシンガンパンチも今までの倍の20発を一度に撃てるぜ!

 下半身の装甲何トンあったんだよ?(笑)


ド「くそぅ! こんなところで足止めを食うわけにはいかない!

チ「そうだドモン、おまえは先に行け。ここがオレとジョルジュに任せな!

 物語が急展開を迎えた最終盤、デビルガンダムの暴走を止めるために新生シャッフル同盟が立ち上がる。

 チボデーはジョルジュとのコンビでDG細胞に侵食されデビルガンダム四天王の1人となったかつての英雄、ジェントル・チャップマンが操るグランドガンダムと戦うことに・・

 個人的にこの対戦は意外でしたね。

 というか、グランドガンダムにはボルトガンダムが当たると思ってました。

 でもまぁ、力に力で対抗じゃ勝てないか。

 結果的にこのコンビでグランドガンダムを倒すことに成功するわけですが、このときの連携パターンが後にスパロボで合体技、“ローゼスマグナムハリケーン” として採用されています。

 久々参戦のTでも見たかったな。

 というかもう据え置き気でスパロボは出ないのか?


 以上、“HGFC ガンダムマックスター” でした。


 新生シャッフル同盟3人め。

 通常形態からボクサーモードへの変形、ギガンティックマグナムのほか移動手段にも使えるフライヤーシールドなど、意外にバラエティに富んだギミック、付属品が楽しいキットでした。

 新生シャッフル同盟のなかでは、どちらかというと地味なイメージだったんですよ、マックスター。パンチだけの人という感じで(笑)。

 キットは間接フレームが前回のローズと共通という、最近のAC系のガンダムとほぼ同様の構成。

 デザインの関係状、せっかくのポテンシャルを活かしきれていなかったローズよりも格段に可動性が向上しており、格闘系ガンダムに求められるアクション製の高さはしっかり確保されていたともいます。

 成型色による色分け精度も高く、合わせめもほとんど出ないなど、パチ組みで十分満足できるクオリティなのはさすが。

 パンチエフェクトは、派手な演出が印象的なGガン系のキットとしてはある意味必須オプション。できれば複数あるパンチ技それぞに対応したエフェクトが欲しかったところ。

 そして監督考案の新ギミック・・これはね、やっぱり微妙ですね。

 あのためにクリアパーツ使うくらいなら・・もうやめておきましょう。

 専用カラーのアクションベース付属も単価を上げるためだろうことが透けて見える・・そもそもオリジナルギミックがそのため・・もうやめておきましょう(2回め)。

 おそらく続くドラゴン、ボルトも使用は共通で、間接フレームは共用、アクションべース付属に新ギミック採用というかたちになるんだと思います。

 でも、明らかごついボルトも同じフレームでいけるのかな?

 今のところ続報は一切ないですが、来年中に全員揃えばいいな。

 そしてできればデビルガンダム四天王の残り3体も・・マスターガンダム含めた4体合体でグランドマスターガンダムにできるやつお願いします。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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