今回のレビューは、1/72スケール ハイエンドマスターモデル より、
“HMM056 ケーニッヒウルフ” です。
 ヘリック共和国のオオカミ型高速戦闘用ゾイド、
“RZー053 ケーニッヒウルフ” が、
HMMで発売されました。
 第2期シリーズにおいて新規開発されたゾイドのなかでも、デザイン的に優れたものとして5本の指には入ると個人的には思っているゾイドです。
 位置的には、コマンドウルフの正統後継機という印象ですが、発売が遅かったのでアニメ第1作めではライトニングサイクス、2作めではシャドーフォックスにそれぞれ役割を譲ってしまっているのがなんというか、もったいなかったなとも思ったり。
 もちろんライトニングサイクスもシャドーフォックスもいい機体なんですけどね。
 アニメへの登場は3作めからですね。
 ただそのときはMkーⅡ仕様で、この白いオリジナルの機体は登場してないのかな?
 ともあれその秀逸なデザイン、専用のカスタマイズパーツ(CP)の存在もあって非常に人気のある機体で、HMM化も長年望まれていたと思います。
 なので、レドラーと同時に商品化が発表されたときはかなり驚きました。
 レドラーはある程度前振りがあったので、ようやく来たなという感じでしたが、ケーニッヒのほうはまるでそんな素振りがなかった(と思う)ので。
 なにはともあれレドラーに続く完全新規のHMMの発売は、さすがゾイド40周年という勢いを感じます。
 一方で、サイズ的にはシールドライガーなどと同等の、大型ゾイドとしては小振りなほうになるケーニッヒウルフの価格が税抜き12000円とは。
 まぁね。レドラーで5800円、その前のレブラプターで4800円で、それぞれCPを付けたら初期のHMM大型ゾイドの価格に匹敵していたので、それなりに覚悟はしていたんですが・・
 HMM第1弾キットのシールドライガーが当時価格4000円なので、3倍ですよ。
 もちろんパーツ数も増えていたり、造形に可動性、キットとしてのクオリティは上がっているので、単純な比較はできないんですけども。
 なにもかも、どんどん高くなっていくなぁ。
 それでは、レビューしていきます。
 キットはパチ組みしたのみです。
 今回は同時発売の専用カスタマイズパーツ。
“ゾイドカスタマイズパーツ デュアルスナイパーライフル &  AZ5連装ミサイルポッドセット” も、
併せて紹介します。
RZー053 ケーニッヒウルフ
 共和国軍が、激化する戦争においてすでに旧式化していたコマンドウルフの後継機として、西方大陸で確保したより大型のオオカミ型野性体をベースに開発した高速戦闘用大型ゾイド。
 基本構造などはコマンドウルフを踏襲したものになっており、一方で採用が検討されていたチェンジングアーマーシステム(CAS)はオミットされたものの、ライガーゼロに匹敵する機体性能を発揮。
 シャドーフォックスに次ぐステルス性も備えています。
 単体では格闘戦主体の機体ですが、射撃戦に特化したカスタマイズパーツの装備も可能な万能機ともいえます。
 やはり後継機なだけあって基本的なシルエット、外装の形状などもコマンドウルフを彷彿させるものがあります。
 一方で頭部コクピットは初期の共和国ゾイドでは一般的だったキャノピータイプのハッチではなく、ライガーゼロ以降(そもそもライガーゼロは帝国製ですが)共和国でも標準化した装甲付きハッチになり、実際の生物のような目があるデザインになっていて、よりわかりやすいオオカミらしさが表現されています。
 今回のHMM化にあたっては、そんなオリジナルデザインから大きくアレンジされることはなく、各部のバランスの直しや最低限のディティールアップなど、あくまでブラッシュアプといえる程度の調整になっていますね。
 レブラプターやレドラーでも同様の方向性でしたが、レブラプターの場合は前身の可動を組み込むことで一回り大型化したこともあり、オリジナルとは明らかに違うものになっていましたが、レドラーではパッと見では違いがほとんどわからないレベルでした。
 今回のケーニッヒウルフもそのレベル。
 もちろん並べて見較べるとその差はわかるのですが、オリジナルの完成度の高さをあらためて感じます。
 オオカミらしく(?)姿勢のよい真横からのシルエット。
 この点は任意に関節が可動させられるHMMの利点で、スマートな立ち姿が再現できますね。
 後ろ姿も格好いい。
 お尻・・尻尾おつけ根当にバックライトのようなものが追加されるアレンジは、四足獣系HMMでは定番のデザイン。
 さて、組みやすさについては最近のHMMでは顕著に進化していて、正直なところ、定価12000円のキットとが思えないくらいあっさり組み上がってしまいました。
 そこはちょっともの足りなく感じる部分はあります。
 強度や保持力については、四肢の付け根が若干緩いかも。
 間接はキツイくらいなんですけどね。
 構造面では、これは組み立てやすさを考慮したことの弊害ともいえるのですが、一部簡略化し過ぎてゾイドらしさが失われていると感じる部分もありますね。
 脚部のシリンダーが伸縮しないとか・・ね。
 では、各部をじっくり見ていきます。
 まず頭部。
 シャープだけどどこか可愛らしさもある素晴らしいデザイン。
 耳の内側や頬周りのダクトなど、オリジナルでは一体成型だった部分もパーツ分割で色分けされ、リアル感が増しています。
 口は大きく開閉。
 キバ・・エレクトロンバイトファングはゴールドで色分けされています。
 そのキバに本体の電磁力を集中させて標的を粉砕する “エレクトロンファンガー” という必殺技がありますが、多用すると本体が機能停止してしまうまさに諸刃の剣でもあります。
 耳は根元で回転、さらに左右に開くことが可能。
 首は上方向に可動(画像ではわかりやすいようにヘッドギアを取り外しています)。
 ただし下方向にはほとんど動かず、頭部付け根部分で動かせるのみ。
 さすがに真横を向くまではいきませんが。
 なおこのとき、頬のタテガミパーツは外側に開くことで干渉を避けることができます。
 首の左右にあるケーブル。
 ケーニッヒウルフの特徴的なパーツでもありますが、これにはオリジナル同様合成ゴム素材が使われていて、たわむ様子は自然なのですが、やはり経年劣化で切れるんじゃないかと不安ですね。
 なお、オリジナルでは左右分割されていましたが、HMM版では左右で繋がっていて、先ほどのように首の左右可動に追従して伸縮するようになっています。
額のコクピットハッチはもちろん開閉。
 コンソールバーが可動することでしっかり固定されます。
 シート周りの造形もけっこう細かいですね。
ヘッドギア
 通常は後頭部側にたたまれている暗視カメラや赤外線スコープを備えたヘッドギア。
 コクピットを守る追加装甲の役割も果たします。
 後ろからぐるんと前に回して展開。
 このとき耳を通すことになるので、耳は開かず、真っ直ぐ揃えておく必要があります。
 展開終了。
 生物的意匠が隠され、メカ感が増しました。
 カメラ、センサー類はクリパーツで再現されています。
 なお、ヘッドギア基部パーツの接続が緩めで左右にフラ付くのと、展開時にやはりその基部の接続部に負荷がかかりやすい、そして微妙に水平位置まで倒しにくいので、各部の軸の調整はしたほうがいいかもしれません。
ゾイドコアユニット
 なんか、これだけにも飛行しそうなビークルっぽいデザイン。
 コアのサイズは通常の大型機と一緒ですね。
 コアまで取り外そうと思うと、けっこうバラさないといけません。
 背面。
 背中のファンは間がちゃんと開口されているものの、枠と一体成型で回転はできません。
 ここもわりと特徴的な部分だと思うので、ファンは分割して回るようにしてほしかったですね。
 まぁ単純な軸接続なので、枠ごとなら回そうと思えば回せますが。
 中央の5㎜穴は後述のCPを取り付けるためのものですね。
 ここも蓋くらいは欲しかったかな。
 胴体は中央部分で下方向に可動。
 上向きには動かせません。
 オオカミといえば遠吠えで、遠吠えポーズでは上体を反らしたいところですが、反れないんですよね・・
 なんでだ?
 左右可動についてはこのままだほとんど動かせないなのですが、中央部から化か半身を後方に引き出すことが可能で、
 下方向への可動域は変わりません。
 また、胴体を捻るような可動もできません。
 また、ここのケーブルも首のそれと同じく合成ゴム製。
 やはり左右が繋がっています。
 腹部底面にはスタンドディスプレイ用の5㎜穴があります。
 ここも蓋はなし。
 レドラーには全部蓋あったのに・・
2連装マルチディスチャージャー
 腰部に装備する本機唯一の固定射撃装備。
 とはいえ基本的には攻撃用のものではなく、煙幕や電子妨害用のチャフといった特殊弾を発射するのがメイン。
 砲身と先端の射出口、そして外装と細かく分され色分けされていますが、ディスチャージャー本体にはとくにギミックはなし。
 可動は、まず根元で左右に広げることが可能。
背中に干渉することなく前方に向けることが可能です。
 機能的には通常弾も発射できるのでしょうし、一応牽制射撃くらいには使いそうですね。
 尻尾は赤丸部分で上下スイングが可能。
 根元ではさらに左右スイング、回転ができます。
 上部の外装も可動します。
 四肢は根元でそれぞれ上方に跳ね上げ、
そして前肢2箇所(足首含め3箇所)、後肢3箇所(同じく4箇所)の間接が接可動。
 先にも言いましたが、シリンダーは伸縮しません。
 足先は前後左右4つでまったく同じ構造です。
 爪・・エレクトロンストライククローはパーツとしては一体成型ですが、
上画像のラインでカットすることで個別に動かせるようになるので、4つすべてでそのように処理しました。
 結果、爪を真っ直ぐ揃えられるように。
 このほうがオオカミっぽいんじゃないかな。
 ケーニッヒウルフ本体に付属デカールです。
 僕はいつもHMMではデカールを貼らないんですが、ナンバーとエンブレムくらいは貼ったほうがいいかな・・
カスタマイズパーツ
 長砲身の長距離狙撃用2連装砲、デュアルスナイパーライフルと、左右合わせて5連装✕4基装備するAZ5連装ミサイルポッド(とケーニッヒウルフ用強化外装)。
 オリジナルのトミー版ではそれぞれCPー22、CPー23として個別に発売されましたが、今回のHMM版では2種セットで発売されました。
デュアルスナイパーライフル
 オリジナルよりも一回りほど大きくなり、各部のディティールも精密になっています。
 武装はこれくらいアレンジされてるほうが雰囲気があっていいかなぁ。
 ケーニッヒウルフには、5㎜軸で背中のハードポイントに装着。
 左右側面に露出している弾帯は分割、色分けされています。
 なお、基部はHMMアレンジで可動軸が追加されており、
高さ、角度を変更可能。
 そのままの位置だと展開時に頭部やヘッドギアと干渉するので、本体可動も踏まえての処置ですね。
 射撃時には前方に展開、
 また、後部がスライドする排莢ギミックはオリジナル同様再現されています。
 ここも、スライド時に露出する内部ディティールまで精密に追加されていますね。
 基部の接続ジョイントはデフォルトの5㎜軸のほか、
 ジョイントを交換することでケーニッヒウルフ以外の各種HMM版ゾイドへの装備も可能となるのですが、ジョイントを交換するには基部パーツをバラさなければならず、それが非常に面倒。
 そこで、5㎜穴を基本にバラすことなく状況に応じてジョイントを使い分られるよう加工しました。
 5㎜穴ジョイントをそのままはめ込むと密着感がないので、基部パーツの内側をくり抜いて、5㎜穴ジョイントも半分ほどにカットし、逆向けに埋め込みました。
 これで、あとはどこのご家庭にもある(?)適当なジョイントを確保するだけ。
 5㎜軸穴から3㎜軸穴、さらに六角穴にも対応可能です。
 とりあえず、ケーニッヒウルフにはこのようにして取り付けています。
 しかし、なぜそもそもこういった仕様にしておかないのか?
AZ5連装ミサイルポッド
 ケーニッヒウルフの前肢に2基ずつ、計4基装備する中距離用ミサイルポッド。
 こちらもオリジナルより一回り以上大型化し、ディティールアップされています。
 ポッドのハッチは開閉可能。
 オリジナルでは一体成型だったミサイルも色分けされています。
 ちなみにミサイルは5発一体成型で、そのまま組むととりはずすこともできませんが、
これも爪のように上の画像のラインでカット、成型することで1発ずつ分割することができ、そうすることでポッドから取り外すことも可能になります。
 僕は今回そこまではやってませんが。
 ケーニッヒウルフに装備する場合は、まず通常の前肢装甲と付け根のキャップパーツを取り外します。
 ポッドの接続は3㎜軸なので、ほかのゾイドにも流用しやすいですね。
 こちらがカスタマイズパーツセットに付属のデカール。
 CPー23表記のデカールがないんですが・・
 では、あらためて、ライフルとミサイルポッドを装着したケーニッヒウルフの全身像を。
 この形態はとくにアサルトケーニッヒウルフ、あるいはケーニッヒウルフDSRとも呼ばれるようです。
 火力が大きく向上している一方、本来の持ち味である機動性は相応に損なわれてしまうようです。
 そりゃあ、こんな状態では速く走れませんよね。
 高速戦闘用の機体にでかいキャノン砲とか積みがち・・というのはゾイドあるあるですが、まぁ、格好よかったらいいんだよ(笑)。
比較画像
 オリジナルのトミー版と。ウルフ単体で。
 オリジナルのほうが随分黄ばんでしまっているのには目を瞑っていただいて・・(笑)
 構造的なこともあり、どうしてもオリジナルのほうがずんぐりしてはいますが、先にも言ったようにそう大きな差はありません。
 あらためて、第2期中盤の新作ゾイドの出来のよさを思い知らされました。
 ヘッドギア展開、マルチディスチャージャーを前に向けて。
 ヘッドギアの密着感はオリジナルのほうが上ですね。
 しかし、外装のスリットやダクト、脚部シリンダーなど、細かくパーツ分阿kつで色分けされているHMM版のメカとしての説得力はさすが。
 ライフルとミサイルポッド装備で。
 オリジナルのトミー版はアニメ(フューザーズ)に登場したMkーⅡ仕様で。
 単品番のライフルとミサイルポッドも持ってたと思うんですが、見つからなかった(もしかして単品版買えてない? 記憶が定かでない・・)ので、セットされてるMkーⅡとの比較でご了承ください。
 アニメ登場機は版権がややこしくなってるみたいで、このオレンジのウルフのHMM化はなさそうですね。
 武装展開。
 ミサイルポッドはともかく、スナイパーライフル大型化の効果大です。
 武装関連は本体以上情報量が増していますが、それが決して邪魔にならないのがよいですね。
 ライフル、ミサイルポッドぞれぞれたんたいでも比較。
 まずライフル、たたんだ状態で。
 この状態でも一回りほどHMM版のほうが大きいです。
 弾倉のみ少し小さくなっているのはこだわりなんだろうな。
 
 展開状態で。
 HMM版は銃身が伸びるので、さらに大きく。
 ミサイルポッドも。
 こちらもHMM版では一回り以上大型化し、ミサイルの分割色分け、さらにポッド内部やハッチの裏側などにディティールが追加されています。
 HMM コマンドウルフと。まずお互い通常型で。
 腰部のマルチディスチャージャー、ししの外装の雰囲気など、明らかにコマンドウルフを意識した構成になっているケーニッヒウルフ。
 しかしあえて標準では射撃武装を搭載せず、格闘戦に特化したところにコマンドウルフの正統進化以上のものを目指したのではないかと思ったり。
 それぞれにCP装備で。
 コマンドウルフの性能底上げを目指したアタックユニットは、背部に2連装ロングレンジキャノンを装備したことによる重量増加で落ちた機動性をブースターの追加で補うということをやっていますが、結局単体よりも最高速度は落ちています。
 一方のアサルトケーニッヒウルフ、武装追加のみで確実に落ちる機動性についてはなんのフォローもしていません。
 あくまで狙撃仕様で、この状態での直接戦闘は想定していないのかも。
以下、画像
 すでに各部の可動性については触れましたが、それらを組み合わせた総合的なアクション性能としては・・正直なところ、並です。はい。
 思っていたほど動かない・・というのが僕個人の素直な感想。
 レブラプターやレドラーが思っていた以上に動いてくれたので、当然のことケーニッヒウルフはそれらと同等・・いや、大型ゾイドで価格的にも2倍以上するんだから、もっと繊細な可動が実現されるものと思っていたんですが・・
 まず、やはり胴体を捻ることができないため、全体が直線的というか。
 イヌ科なのでネコ科ほどのしなやかさは必要ないという気もするのですが、だとしてもちょっと身体か硬い印象です。
 四肢の各間接の可動域も決して広くなく、とくに曲げる場合はそれぞれ90度ほどが限界なので伏せの姿勢もこんな感じ。
 期待していたお座りも、今回またできませんでした。
 ほぼテディベアです。
 綺麗にお座りができるゾイドなんて無理な話なんだろうか・・
 一方、保持力や強度に関しては最新キットだけあってほとんど不安はなく、外装パーツのポロリもないので動かしていてストレスを感じる場面はほとんどありません。
 逆に硬過ぎてちょっとイラッとするのは、胴体の引き出し機構とか、首の可動軸とか・・
 なんでまたゴムのケーブルパーツが絡む部分が硬いのか。
 あと、ポリパーツを使用している四肢の付け根の接続部が、気持ち緩いですね。
 まぁだいたいは問題はないのですが、
こんなふうに前肢1本だけを伸ばした姿勢で自立させている場合、いつの間にか根元でへたれて沈んでしまっていることがありました。
 スタンドを使って。
 疾走イメージで。
 まぁ、あくまで僕個人が期待していたほどは動かないだけで、動物型メカのプラモデルとしては十分に動くものにはなっています。
 CP装備で。
 とくに可動に干渉することもなく、本体のみのときとほぼ同じような感覚で動かせます。
 ライフル展開。狙撃モード!
 長砲身が迫力満点。
 ライフルも基部の可動軸追加で高さと角度を変更できるので、頭部可動やヘッドギア展開時に邪魔になることもないです。
 う~む、しかしやはり狙撃シーンでも胴体の捻りや反り可動ができないのは残念だなぁ。
 フルオープンで一斉射撃だ!
 ライフルは意外に弾数多そうですが、ミサイルは全20発撃ち尽くしたら早々にパージする感じでしょうね。
 ライフルも必要に応じてパージして、その後接近戦に移行するというのがこの仕様の運用パターンかと。
コマンドウルフ・スナイパーカスタム
 ジョイントを3㎜軸に変更して、コマンドウルフにデュアルスナイパーライフルを装備していました。
 ・・うん。見たまんま、コマンドウルフには荷が重そうです。
 歩くだけでも辛そうだな
ゴドス・ボマー
 これはもはや直接戦闘では役に立たないので、歩行可能なミサイルポッドと化したゴドスですね。
 こちらは端から3㎜軸接続なので、そのままバックパックと尻尾に取り付けただけです。
 共和国の最新鋭高速戦闘ゾイド、ケーニッヒウルフが帝国の小型ゾイド部隊に襲いかかる。
 イグアンの射撃をものともせず、あっという間に接近、エレクトロンファンガーでレブラプターの喉を食いちぎる。
 さらにエレクトトンストライククローの一撃でイグアンも撃破。
 帝国軍にとっては、ほんの数秒の悪夢だった・・
 こちらは後方からの狙撃任務に趣く挙和国の特殊部隊。
 高速型ゾイドに長距離砲で武装したこの部隊は、目標のポイントに迅速に向かい、狙撃後ただちに撤収する。
 その存在を察知した敵部隊が到着したときには、すでにそこに彼らはおらず、戸惑う敵部隊がまた狙撃されるという・・
 以上、“HMM ケーニッヒウルフ” でした。
 待望のHMM化となるケーニッヒウルフ。
 レブラプターあたりから主流になってきたアレンジ控えめ、組み立て簡単なHMMの現状での集大成とでもいうべき出来映えだと思います。
 そもそも格好よかったケーニッヒウルフですが、各部のバランス調整、最低限のディティールアップでさらに格好よく、シャープな姿となりました。
 ただまぁ、初期のHMMの尖ったアレンジや、組みにくさ(こら)が好きな人には物足りないかもしれませんね。
 アレンジはともかく組み立てはね、本当にあっさりしていたので、これが12000円か・・と感じたのは正直なところ。
 まぁ、無駄に複雑にしてくれとはいいませんが、ちょっと簡略化し過ぎではないかなぁ。
 ギミック的にも大味になってきているように思います。
 今回のケーニッヒウルフだと、背中のファンの回転や、四肢のシリンダー伸縮くらいはできたはず。
 可動性についても、強度や自立安定性を考慮した結果なのかもしれませんが、かなり無難なところで抑えられた印象で、あくまで機械的な動作の再現には十分なところですが、ゾイドはただの機械ではありませんから、機械獣としての生物的名より生々しい挙動を再現するまでには至っていません。
 個人的には可動性にこそ期待していたので、肩透かしを食らった感じです。
 見ためが格好いいのはもう解ってるんですよ。そこは信用してる。
 でも、それだけだとフルアクションキットにする意味がないんだよなぁ・・
 一方、今回はセットでの発売となったカスタマイズパーツのデュアルスナイパーライフルとAZ5連装ミサイルポッド。こちらは武装というところで本体以上のディティールアップに新解釈のギミック追加と、納得の内容。
 本体のみで物足りない部分を多少ではありますが埋めてくれたように思います。
 やっぱりカスタマイズパーツは必須ですね。
 さてさて、HMMゾイド最新作ということでちょっと期待し過ぎたところがあり、若干辛口になってしまいました。
 しかし、見ためは文句なく格好よく、可動性も僕が高望みし過ぎていただけで十分似よく動くレベルだとは思います。
 パーツのポロリもほぼなく、関節強度も十分過ぎるほど。
 組み立ても比較的容易で、動物型メカが好きな人には間違いなくお勧めできるキット・・とは言いにくいかもなぁ。
 どうしても、価格がネックですよね。
 単体で12000円+税。ほぼ同等のボリュームと思われる大箱ヘキサギアの1.5倍近い感覚です。
 版権料もかかってくるのでしょうが、気軽にお薦めできる価格ではありませんね。
 で、ケーニッヒウルフクラスでこの価格ということは、HMM化が発表されたサラマンダーの価格が怖い・・
 まぁ、発売はずいぶん先になるでしょうけど、ゴジュラス並になるんじゃないかな。
 でも、その前にガイザックですね。
 そっちは来年中には発売されるかな?
 といったところで、今回は終了。
 またのご訪問を。
4コメント
2023.11.08 03:28
2023.11.06 14:04
2023.11.06 12:42