今回のレビューは、トランスフォーマー ビースト覚醒 より、
“BDー05 デラックスクラス ホイルジャック” です。
実写映画最新作、“トランスフォーマー/ビースト覚醒” より、オートボットの発明家、
“ホイルジャック” が、
メインライン デラックスクラスで発売されました。
前作、バンブルビーからの続投組の一人。
初代レギュラーメンバーのなかでも知名度、人気ともに高いと思われるホイルジャックですが・・その初代アニメ版デザインに近いビジュアルだったバンブルビーのときから一変、今回は完全オリジナルデザインでの登場となりました。
ビーもオプもアーシーも、さほど姿が変わっていないのに、なんで彼だけ?
さらにベイバースまで繋がるとしたら、ダークサイドムーンのときのあの姿になるわけで・・
本当、なにがあったのか?
ともあれ、今回のビースト覚醒に限って言うと、中盤からの参加とはいえ、登場時のインパクトは抜群。
ただそこがピークだった感は否めません。
もう少し、ホイルジャックならではといえるような活躍があればよかったんですが・・
ひょっとしたら尺の都合でカットされたのかもしれませんが。
レビューしていきます。
オートボット 発明家 ホイルジャック
モチーフは言うまでもなく、初代アニメに登場した同名キャラクター。
ダイノボットやエアーボットといった新戦力のほか、イモビライザーなど数々の秘密道具を開発したオートボットきってのマッド・・もとい、凄腕の技術者であり科学者であり、発明家です。
日本版では吹き替えを担当した阪修氏の声も印象深かったですね。
バンブルビーではそんな初代アニメ版にかなり近いビジュアルで登場しましたが、やはりちらりと見切れる程度でしたので、今回の再登板で本格的な活躍が期待されましたが・・ぶっちゃけホイルジャックらしいさを感じるシーンはとくになかったかな。
見ためもここまで違うものにするなら、べつにホイルジャックである必要はなかった気が・・
なお、今回の日本語吹き替えを担当したのは若手実力派の武内駿輔氏。
ビーストウォーズ世代ということで、なにかアドリブをしなければいけないと思っていろいろやったところ、ことごとく却下されたという話です。
音響監督いわく、求められているものが違うから(笑)。
ロボットモード
正面から見た限りは、初代アニメデザインの面影はほぼありません。
いわゆる箱ロボっぽいシルエットながら、ほぼすべてのパーツが角の取れた丸みのある形状で、なんとなくぬいぐるみっぽい緩さ、可愛らしさがあります。
劇中ではもう少し締まっていてマッチョ感もあるんですけどね。
同時発売となった覚醒チェンジセット版とはサイズこそほぼ同じながら、当然各部のディティールは細かくなっていますし、色数もぐっと増えていて見栄えはいいです。
まぁ、それでもちょこちょこ色が足りないな、とは感じるんですが。
頭部アップで。
覚醒チェンジ版では一体成型で枠のみ造形されていたゴーグルが、しっかり分割、かつクリアパーツで再現されています。
もっとも、パーツ自体が分厚いので、その奥に造形されている目などはあまりはっきりとは確認できません。
しかし集光ギミックが効いていて、目がぼんやり光ります。
口許の造形はけっこう生々しいですね。
ボリュームのある唇(笑)。
額に小さく、そして首許にもオートボットマークがしっかりプリントされています。
額のほうはちょっと塗装が剥げてしまっていましたが、マークが無事だったのでよし。
覚醒チェンジ版ではダミーで再現されていた胸部周りには、ちゃんとビークルのパーツが使われています。
その胸部から腰部に繋がるサスペンダーのようなベルトパーツはわりと特徴的な要素だと思うのですが、それもちゃんと再現されていますね。
ライト部分の形状が劇中のものとは違いますが、ライセンスが取れてないからでしょうか?
腕部基部は前後にスイング可能。
表面だけ黒く塗られていますが・・全部塗れないならもう成型色のままでよかったかな。
脚部はこれで真っ直ぐにしているのですが、
正面のパーツに微妙に角度が付いていて、若干がに股に見えるのは初代リスペクトですかね?
背面。
正面からはほとんど見えないのですが、ビークルのドアが羽根のように配置されています。
唯一確認できる初代アニメデザインの名残りというか・・
前腕や太腿の内側に肉抜きがありますが、さほど気にはならないかと。
羽根は前後にスイングできます。
羽根の基部も兼ねる背中パーツが、あまりかっちり固定されずプラプラするのは少し気になりますね。
まぁ、ズレたりすることはないんですが。
付属武器
手持ち武器としてマシンガンが1丁付属。
劇中、ロボットモードでは主に左右の前腕が変形するタイプのブラスターで攻撃していて、手持ち武気を使っていた印象はあまりないのですが、劇場ポスターで確認できる、ビークルモードでルーフに装備している武器を再現したものかと思われます。
実際劇中で使っていたかは・・ちょっと記憶にないですね。
銃口先端はほぼ3ミリなので、ジャネラインなどのエフェクトパーツを取り付けることもできます。
手に持つ以外では背面の5㎜穴へのマウントも可能です。
ビークルモード
劇中では地元ペルーのテレビ局が使用しているという設定のフォルクスワーゲンタイプ2に変形。
今回ライセンスは取得されていないので、それっぽい車に変形します。
先にも言ったように、フロントのライトの形状などが実際とは違っていますね。
ただ、そもそも劇中の車体も完全なタイプ2ではないハイブリッドらしいのですが。
ともかくも丸っこくて可愛らしい雰囲気は十分に再現されていると思います。
後ろ側はちょっと塗装が中途半端ですけどね。
覚醒チェンジ版では塗装再現だったウインドウはクリアパーツ製。
フロント部分はライトやバンパーなど、細かく塗装されています。
目もありません(笑)。
側面のTV局のロゴマークもちゃんと再現。
文字が掠れているのは剥げているのではなく、剥げている状態を再現したものですね。
武器はルーフに取り付け可能。
ポスターの位置よりも随分前になってしまいましたが。
変形はけっこうタイトで、とくに気を遣うのがこのサイドのドア(ロボット時の羽根)の可動。
まず背面全体を上(前方)にスライドさせてから、
腕部と2箇所(上画像青矢印)でジョイントするのですが、ドアパーツの端が擦れるか擦れないか・・
いや、確実に擦れるよ、というくらいのギリギリのクリアランスしかありません。
ドアはクリアパーツ製ということもあって破損が心配です。
まぁ、それほど薄いパーツではないので、簡単に割れたりはしないと思いますが。
あと、このルーフ部分(ロボットの脚)もかなりガッチリ固定されてしまうので、
ロボットに戻す際、外すのに苦労します。
比較画像
SS ホイルジャック(バンブルビー版)と。ロボットモードで。
前作バンブルビーに登場したときの姿は、繰り返しになりますがかなり初代アニメ版デザインに近い姿でしたが・・いったいなにがあったのか?
同一人物でいいんだよね?
ビークルモードでも。
バンブルビーでは劇中で変形していませんが、やはり初代が変形するランチアストラトスに似た雰囲気が再現されています。
まぁ、地球で潜伏するためにビークルの形状を変えるというのはわかるんですよ。
わかるんですが、なんでロボットのときまで変わるのか?
ダークサイドムーン公開時に発売されたDA版と。ロボットモードで。
ベイバース版3作めに登場したホイルジャック。
劇中ではキューと呼ばれていましたが、正式名称はホイルジャック。
今回のホイルジャックと同一人物という前提ならば、さらになにがあったのか・・?
ビークルモードでも。
ダークサイドムーンのときはメルセデス・ベンツE550に変形。
このDA版トイはライセンス所得に時間がかかったため、同じくベンツに変形するサウンドウェーブともども発売がかなり後半になりました。
変形モチーフもコロコロ変えるホイルジャック。
新しいもの好きということなら、なんとなくらしいな、という気はしますけどね。
あらためて、実写ホイルジャックの変遷。ロボットモードで。
ビー覚からDMの間によほど辛いめに遭ったんでしょうか・・
ちょっとずつ背が高くなってるのも、幼年期→少年期→一気に壮年期、という感じでなんか切ない・・
ビークルモードでも。
どんどん高級志向になっているのはわかる。
覚醒チェンジセット版と。ロボットモードで。
サイズ的にはほぼ同じ。
しかしデザイン、プロポーションともに当然今回のメインライン版の帆が劇中再現度は高め。
造形、色分け、塗装箇所に関しても同様です。
そもそも価格が2倍以上しますからね。
ビークルモードでも。
パッと見、実写版とアニメ版という感じがしますが、それは覚醒チェンジ版に目があるから(違う)。
実際の形状はほとんど一緒ですね。
以下、画像
もはやあらためて言うことでもない気がしますが、可動性は良好です。
一見、サスペンダーのせいで腰が回らないのではないかと勘違いしてしまいますが、サスペンダー根元の下に軸があるので問題なく回転可能。
その他、とくに干渉する要素もないのでよく動きます。
足首も、ボールジョイントによる左右スイングに加え、変形都合で前後スイングも可能なので接地性も抜群です。
立て膝も綺麗に決まります。
足首の前後スイングのおかげですね。
頭も少し上を向けるので、多少の前傾姿勢でも視線を合わせやすいです。
先の通り、腕部付け根の前後スイングで肩周りも柔軟に可動します。
ただ個体差なのか、肩と上腕の可動部、そして股関節がかなり緩めで、ポージングが若干不安定でした。
スタンドを使って。
スタンド対応穴は腰裏にあります。
劇中ではさほどアクロバティックな動きはしませんでしたが。
むしろビークルモードで見せた華麗なハンドルテクニックが彼の持ち味かな?
しかし、登場時は度肝を抜かれましたね。
まさか、あんなキャラだとは思いもしなかった。
直前のストラトスフィアと連続で出オチかよ! と少し思ったりしましたが(笑)。
まぁ、彼はちゃんとその後探索から戦闘と最後まで一線で頑張りましたからね。
でかいゴリラにインスピレーションを刺激されたマッド・・もとい、天才発明家。
ホイルジャックといえば数々の新戦力、秘密道具を発明した天才というイメージがあります。
今回のビースト覚醒でも、なにかしらそういう部分を窺わせるシーンが見たかったですね。
ただのコメディリリーフじゃもったいない・・
プライマルはお気に召さなかったようなので、責任を持って自分で使う。
というか、最終戦でのダブルブラスターイメージで、覚醒ウエポンのオプティマスプライマルを両手に持たせてみました。
腕が位置がちょっと変なことになっているのは、先にも言ったように肩と上腕の間の関節が緩く、普通に腕を伸ばしただけだとへたってしまうから。
オートボット集結!
あとはあのでかい爺さんだけか・・
スタジオシリーズで来るとなると、コマンダークラス? それでも小さいと思いますけど。
オートボット、トランスフォーム!
左から、スタジオ、覚醒チェンジ、メインライン、スタジオ、メインライン。
まぁ、ビークルモードならミラージュもそこまで悪目立ちしませんね。
若干のサイズ的な違和感は気にしないでください。
どうやらホイルジャックのスタジオかも決定のようで、まぁまだ随分と先にはなるでしょうが全員スタジオ版で揃えることはできそうです。
最大の懸念材料は、オプティマスプライムがバズスワージー枠になっているということ。
ただ、同じくバズワージー枠だったパパパッとスカージと覚醒チェンジセットのスコルポノックはトイザらス限定とはいえ日本でも発売されたので、たぶん大丈夫だと僕は思ってるんですけどね。
この際同じようにトイザらス限定でもいいよ。
以上、“BD ホイルジャック” でした。
前作から引き続き登場するキャラのなかでは、唯一見ためが大きく変わってしまったホイルジャック。
でも、きっと劇中では初代アニメ版を彷彿させる技術的活躍があるに違いないと思っていたら、とくにそんなことはなく、初登場時にちょっと変な空気を醸す面白キャラで、ならばあえてホイルジャックである必要があったのだろうか? というのが僕個人の正直な感想。
いやまぁ、嫌いはないんですよ。
ロボット、ビークルともに愛嬌のあるデザインや、ちょっと変わった口調野性格なんかも、単体のキャラクターとしてはけっこう好きです。
というか、今回のビースト覚醒、トランスフォーマーも人間キャラクターもみんなしっかりキャラが立っていてよかったですね。
僕はまず一人で観にいって、そのあと甥っ子を連れてもう一回観にいきました。
同じ映画を2回観にいくなんて、劇場版ガルパン以来ですよ(笑)。
さて、今回のメインライン ホイルジャックですが、同時発売となった覚醒チェンジセット版寄りも当然精密で劇中再現度も高く、要所にクリアパーツを使用したり、塗装箇所も増えていたりで実際に映画を観たあとでもひとまず納得できる完成度にはなっていると思います。
僕はかなり気に入っています。
ライセンスの問題か、ライトの形状など、一部明らかに劇中とは違うデザイン担っている部分もありますが、違和感を感じるほどではないかと。
ビークルモードも同様に細部が実際とは異なりますが、特徴的なフォルムの再現に、テレビ局のロゴのプリントなど、抑えるべきところはしっかり抑えられている印象。
ただまぁ、アーシーとの絡みを考えると、もう少し大きく作ってくれてたらなぁ・・
あとは、変形時に気を遣うところがちらほらあるので、スタジオ版ではそういった部分も改善してくれれば嬉しいですね。
ライセンスの取得は当然として。
さて、ビースト覚醒関連トイ、どうやら9月はお休みのようで、次のラインナップは10月までお預けっぽい?
それまで映画がロングランしてくれてればいいんだけど・・ちょっと難しいかなぁ。
まぁ、現実なんてそんなもんでしょう。
興行収入は10億突破したみたいですが、それがどの程度評価されることなのかよくわかりません。
洋画でそれだけいったら十分なのかな?
あと思うのは、映画館のグッズ売り場にトイ並べようよ。絶対売れるから。
なにより価値のあるグッズでしょうよ。
モール併設型のシネコンなら、一緒に入ってる家電量販店から出張してもらうとか、単館のところはタカトミ営業部でそれくらいやれ・・と、我ながら無茶振りが過ぎるな(笑)
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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