今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー ヴェロシトロンスピーディア500コレクション より、
“TL EXー08 スカージ” です。
“トランスフォーマー カーロボット” に登場したデストロンガー コンバットロンのリーダー、
“暗黒司令官 ブラックコンボイ” こと
“スカージ” が、
レガシーのサブライン、VS500コレクションで登場。
日本ではタカラトミーモール限定で発売されました。
実写映画最新作、ビースト覚醒にも登場し、劇中のメインヴィラン(ひょっとしたらラスボスではないかも?)として活躍が期待されるスカージ。
いわゆる悪のコンボイの海外名として定着してる名称ですが、その元祖となるのが、カーロボットに登場したブラックコンボイ、今回のスカージです。
そもそもスカージというとザ・ムービーや2010に登場したガルバトロンの親衛隊、スウィープスのリーダー・・あの髭のおじさんの名前として登場したのが最初のはずですが、カーロボットの海外ローカライズの際にブラックコンボイの海外名として充てられて以来、同様に黒いコンボイ(オプティマスプライム)の海外名として定着していったようです。
本家(?)スウィープスのスカージとはおそらくなんの関係もなく、よくある名前だけ借りたパターンだと思いますが、最近だと本家よりも認知度は高いかもしれませんね。
なんにせよ、明らかに本家より格上の存在として登場することが多いです。
ただややこしいのは、ネメシスプライムというキャラクターもいて、それも黒いコンボイなのですが、アニメなどの劇中ではネメシスプライムと呼ばれているのにトイはスカージ名義だったりするものもあったりして、正直よくわかりません。
ほかにも、たとえばギャラクシーフォースのフレイムコンボイの海外名はスカージだったりします。
名前こそコンボイですがドラゴンに変形するキャラで、黒くもないです。
さて、今回のスカージに話を戻しますが、彼が登場したトランスフォーマー カーロボット、アメリカでのタイトルは “トランスフォーマー:ロボッツ・イン・ディスガイズ(R.I.D.)” となっています。
ロボッツ・イン・ディスガイズという言葉は、アメリカにおけるトランスフォーマー展開初期のキャッチフレーズで、それをタイトルに使ってきたというのは、アニメの内容の通りに原点回帰を意図したもののようです。
なお、今回のVS500コレクションにおけるスカージの出自はロボッツ・イン・ディスガイズ2000ユニバースとなっています。
長い・・
それでは、レビューしていきます。
TL レーザーオプティマスプライムのリカラーということでに割愛している部分もあるのでレザオプのレビューも参照してください。
スカージ
日本での肩書きおよび名称はコンバットロン暗黒司令官 ブラックコンボイ。
デストロンガーの帝王であるギガトロンに悪のスパークを注入され、凶悪な兵士となった元サイバトロン戦士の一人。
当初リーダーであったドルレイラーを負かしてリーダーとなります。
ギガトロンに忠実な振りをしていましたが、やがてほかのコンバットロンを率いて造反。
しかし失敗に終わり、ギガトロンの怒りを買って全員が再プログラミングされ、ギガトロンだけでなくナンバー2のゲルシャークにも忠実な一兵士に成り下がってしまいました。
ロボットモード
オリジナルトイはいわゆるG2コンボイのリカラー(オミットされたギミックあり)でしたは今回もレガシー(TL)版レーザーオプティマスプライムのリカラーで再現されています。
造形的な変更がないのはオリジナルの通りなのですが、だとしても本当にただ純粋なリカラーなので、正直物足りないです。
そもそもTL レザオプがG2コンボイを完全に再現しているとは言い切れないものです。脛パーツのデザインが違うんですよね。
これですね。
変形時の固定に使う膝のパネルパーツを流用した結果なのですが、脛パーツ自体は新規造形してるのにそこだけ流用するから左脚の側面に意味のないでっぱりができたり、そもそものデザインがオリジナルトとは違ってしまったりと弊害しかないのに、なんで・・
あとはカラーリングですね。
オリジナルは胸部や腹部にグレーが使われていたのですが、今回はほぼ黒一色。
肩アーマーの下部、コンバットロンマークのあるパネル部分も、青緑で縁取りがされたシルバーだったのに、やっぱり黒一色。
なのでコンバットロンマークがシルバーになるという逆転現象が起きています。
そのへん、やはり気になるファンはいるようですね。
個人的には脛の形状以外はまぁいいかなという感じ。
成型色ではありますが艶の抑えた黒でほぼ全身まとめられているので、レザオプで感じた妙な安っぽさがなくなったと思います。
レザオプは各色の色調というかツヤ感とかがバラバラで・・
形状はレザオプと同じですが、黒いヘルメットにシルバーのマスク、赤い目が凶悪な印象の頭部。
レザオプでは目が塗装されていたため集光ギミックが死んでいましたが、今回はばっちり。かなりくっきりと光ってくれます。
怪しく光る眼差しが格好いい。
肩アーマーは胴体部分と可動するアームで繋がっており、上方向や左右方向にある程度動かせます。
コンバットロンマークの付いいているパネルパーツも前に開きますが、それでも腕部可動には制限がありますね。
そしてこの型一番の不満点といってもいいかな、この上腕の細さですね。
しかもロール軸が中心からズレているのでおかしなことに(画像では180度回した極端な状態)。
肩アーマーで隠れる場合が多いのでそこまで目立つことはないのですが。
展開可能な胸部には、本来は持っていなはずのマトリクスが収納されています。
ビークルモードでそのまま立てて、ボンネットを左右に割ったような後ろ姿。
脛裏がっつり肉抜きされてるのがなぁ。
黒いのでそこまで目立たな・・いや、やっぱり目立つわ。リーダークラスなのに・・
ビークルのルーフがそのまま配置される背中の下面に蓋をするパネル状のパーツにはスラスターっぽいディティールがあります。
不意に気を遣ってくるからふと感心しちゃうけど、こういう気遣いをもっと全体にわたってだね・・
付属武器
ブラックソード
ピンクだけどブラックソード。
まぁ、本体の名前から採ったんでしょうが。
ちょっと本体とのバランスからすると小さいですね。
なおグリップにダボがあるので、普通に手が5㎜穴になっているキャラでは持つことができません。
エナジョンウエポン
一応その枠の武器だと思います。円形の刃を持つ斧ですね。
オリジナルトイのフライングディスクがモチーフといわれています。
斧というより団扇みたい・・
ブラックソードとエナジョンウエポンは連結することが可能ですが、サイズはともかく、あまり見ためにまとまりのあるものではありません。
ブラックレーザー
ビークルモードのタンク天面に付いている機銃を取り外して保持可能。
一応、オリジナルに付属した2連装銃がモチーフと思われますが、形状はまったく違ううえサイズもかなり小さくなりました。
また、肩アーマーに装備するデッドミサイルは5㎜穴になっています。
さらに前面パーツが展開し、内側に造形された6連装ミサイルが露出します。
ビークルモード
本体のみだとタンクローリーのキャブ部分に変形。
ベイバース版の実写版オプティマがス変形するトラックキャブにも似た形状ではありますね。
レザオプと違ってほぼ黒一色になったことでなんとなく高級感があります。
このキャブ単体状態では底面にブラックソード、
後部に柄をたたんだエナジョンウエポンをマウント可能。
ただし、エナジョンウエポンをマウントした状態ではタンクを連結することができません。
では、タンクを連結して大型のタンクローリーに。
全長は倍以上になり、一気にボリュームアップ。
タンクとの連結は5㎜軸で、実際の車輌同様に可動します。
タンクの表面はシルバーで塗装されています。
天面も後部も情報量が多くて格好いいですね。
連結用のジョイントパーツが展開してスタンドとなるため、タンク単体でも自立可能。
基地モード
タンクが展開変形した前線基地。
オリジナルトイと較べるとサイズ、ギミック両面で物足りないことは否めませんが、本体のみで済まさなかった点は評価すべきでしょう。
中央のタワーは回転(5㎜軸接続で取り外すことも可能)。
頂点の機銃(ブラックレーザー)も単独で基部ごと回転。
正面の作業用アームも可動します。
ブラックソード、エナジョンウエポンは左右のベース部分にマウント可能。
左右どちらにでも取り付けられます。
もちろんそのままタンク形態に変形し、内部に収納しておくことができます。
比較画像
オリジナルトイと。ロボットモードで。
全高はほぼ同じですが、プロポーションが大きく変わり、横幅は2/3くらいになりました。
造形的にはやはり下半身が再現できていませんし、色的には胸部や腹部のグレーと青緑の縁取りが足りません。
ビークルモード、まずは本体のみで。
サイズは一回りほど小さくなりました。
見ためはかなり近いものになっているとは思います。
タンクも取り付けて。
オリジナルのタンクのボリュームがすごい。あとメッキでギラギラ感が・・
デザイン的にはギミック有線なところもあるので、今回のもののほうがまとまりはよいと思います。
基地モードでも。
サイズ、そしてプレイバリューの圧倒的な差よ・・
まぁ致し方ない部分はあるでしょうが、仮にコマンダークラスでリメイクされていたら、本体含め完全新規になっていたのかなぁ?
そう思うと、今リーダークラスでやる必要があったのだろうか・・とか。
レジェンズ版と。ロボットモードで。
レジェンズ版は、オクトーンへの流用ありきで造られ、海外でのみ発売されたオプティマスプライムを日本限定でリカラーしたブラックコンボイです。
当初イベント限定で発売されたのですがあっという間に売り切れ、その後モールで追加販売された珍しいパターン。僕はモールで購入したクチです。
オクトーンとの共通部分ももちろんありますが、折衷してうまくG2コンボイの雰囲気に落とし込んだと思います。
色味的には今回のものよりオリジナルに近いか?
ビークルモードでも。
LG版はコンテナ含む一体変形なのですが、雰囲気再現としてはまぁまぁじゃないでしょうか。
ここからさらにジェット機にも変形するトリプルチェンジャーですが、そこは割愛。
流用基になったTL レーザーオプティマスプライムと。ロボットモードで。
色違いですね。
それ以上でも以下でもないです。
個人的には黒いほうが好き。
ビークルモードでも。
まぁ、肩周りが少々不自由な以外はよく動きます。
なお、レザオプでは股関節の緩い個体に当たった僕、今回のスカージは右肘が緩い個体でした・・
右手に剣、左手に斧。
まぁまぁダサいポーズになってしまった・・
剣と斧を合体させて。
なんちゃって両手持ち。
立て膝は綺麗に決まります。
レザオプでもほぼ同じポーズ撮ってた・・
これがマトリクス・・リーダーの証か!
拳は指がわずかに開いた形状に名手散るので、マトリクスを持たせることが可能です。ギリギリ両手でも持てます。
しかしそのマトリクス、どこで手に入れたんだろうか?
スタンド対応穴は腰裏にあります。
武器はレジェンズ版から拝借。
こちらはオリジナルのブラックソード。
やはりこれくらいの刃幅は欲しかったです。
コンバットロン出動! サイバトロンどもを血祭りあげてやるのだ!
火力こそすべて。この世のすべてを灰にしてやる!
ようし、バルディガスに合体しろ!
レジェンズ版のレビューでも並べてみましたが、いいサイズ感です。
リーダーのプロポーションがよくなってさらに壮観。
レ「おまえは誰だ!?
ス「俺はおまさ。おまえの影の心が・・
レ「いや、それを言うのはネメシズじゃないのか?
ス「え・・?
レザオプとスカージはなんの関係もないですね。世界観も違うし。
デストロンガーにおいてナンバー2争いをする2人。
ゲルシャークはギガトロンに恩を感じているものの悪には徹しきれない、わりといいヒトでしたね。
ブラックコンボイらコンバットロンが登場してからは酷い扱いを受けることもありましたが、それがまた哀愁を誘った感じ。
海外でもけっこう人気があったようで、このレジェンズ版のリメイクもなかなかのクオリティです。
だからこんなネタ画像撮っちゃダメ(笑)。
せっかくなのでギガトロンも発掘してきました。
これはもうリメイクする必要ないですね。
むしろ下手に手を出すと大変なことになりそうだ・・
惑星ヴェロシトロンの覇権を懸けたスピードレーも佳境。
やはり優勝候補のオーバーライドとブラーの両選手がトップを争う展開に!
とここで、最後部から猛然と追い上げてくる真っ黒なタンクローリーはスカージ選手だ!
前を行く選手たちを次々と抜き・・いや、弾き飛ばし、トップ争いをする二人に迫る。
スカージ選手の走行を危険と見なし、コスモス審判員が静止を呼びかけます。
その間に補修担当ロードホーラーが接触された選手たちの救助に入ります。
ス「邪魔だ、どけぇ!
おおっとスカージ選手、変形してコスモス審判員を攻撃!
オ「どうやら、レースの勝敗を決めるにはまずあの乱暴者をどうにかしなきゃいけないらしい。
ブ「そのようだな。
ス「臨むところよ 全員叩きのめして俺がこの星のリーダーだ!
果たしてレースの決着やいかに?
WAVE2に続く・・よね?
以上、“TL EX スカージ” でした。
R.I.D.ユニバース(カーロボット)からの初参戦にして、VS500コレクションWAVE1では唯一のディセプティコン勢となるスカージ。
個人的には、流用基のレーザーオプティマス(G2コンボイ)よりもこっちの色のほうが馴染みがあります。
いわゆる悪のコンボイの元祖だと思うのですが、アニメでは最終的に再洗脳されてゲルシャーク以下の兵士レベルに零落れてしまったものの、いまだ人気の高いキャラクターです。
ゆえにもったいないなぁ・・と思うのが本音。
まぁそれは、レザオプの時点でということにもなりますが。
KD オプティマスプライムは非常によくできたリメイクだと思うんですよ。まぁ、ちょっと手が短いことは気にはなるんですが。
だからそれを(さらに言えばその雛形であるSG版)ベースにしたい気持ちはわかるんですが、そもそも見ために本体、ビークルモードのコンテナ含めG1よりもG2のほうが情報量が多いわけで、それを同じリーダークラスで再現しようということに無理があるんですよ。
そりゃあ、どこかでコストを削るしかないわけで・・
実際、ロディマスプライムはコマンダークラスにしたんだから。
でもまぁ、限られたコストの中ではかなり頑張ったのではないですかね。
レザオプのときにも散々言ったから、今回はこのくらいでやめときましょう(笑)。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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