TL ノックアウト レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、

“TLー08 ノックアウト” です。


 “超ロボット生命体 トランスフォーマープライム” に登場した、ディセプティコンの

“闇医師 ノックアウト” が、

レガシーでリメイク。

 先のバルクヘッド、アーシー同様にジーワイナイズされた姿で発売されました。


 プライムユニバースから出張してきた3人め、初のディセプティコン勢となるノックアウト。

 日本では商標の関係でトイの名称が “メディックノックアウト” になったので、そちらの印象ほうが強い人も多いかと思います。

 それともノカウ先生?

 まぁ、ブレークダウンと違ってほかのシリーズに同名キャラがいる印象はあまりないですし、とりあえず今回は普通にノックアウトでいきます。

 まさかのスタジオ86版ジャズの流用でのリメイクですが、もはやジェネレーションラインとスタジオシリーズの垣根は完全になくなりましたね。

 スタジオ⇒ジェネレーションラインでは、すでにやはりジャズの流用でジャックポットという先例がありますし、逆のパターンでは、30秒天下のスタースクリーム新破壊大帝があります。

 しかし、ともに変更点はごくわずかで、けっこうがっつりしたリデコとなルト、今回のノックアウトが初となるでしょうか。

 今後も相互に流用したりされたりするんだろうね。


 さて、いわゆるG1以外のシリーズからもいろいろなキャラをリメイクしていくレガシー。

 なかでもプライムの扱いはわりと大きいのではなかろうかと思っていたのですが、WAVE2ではこのノックアウトだけですし、その後WAVE3、2年めのエヴォリューションのWAVE1にもプライムキャラの姿はありません。

 まさか3人で終わり?

 いや、さすがにそれはないと思いたいけど・・

 レビューしていきます。


闇医師 ノックアウト

 相棒の(ウォー)ブレークダウンとともに途中からメガトロンの部隊に加わったディセプティコンの軍医。

 ただ本人いわく、治療よりも解体が専門とのこと。

 ナルシストかつ日和見な性格で、とくにメガトロンに忠誠を誓っている感じはなさそう。

 相方ブレークダウンの死には冷静だった一方、カラのボディを使って甦ったサイラスのことが嫌悪するなど、その関係性は単純なものではないようです。


ロボットモード

 今回のレガシー版は先にも言ったようにスタジオ86版のジャズの流用となっており、オリジナルのスマートな印象はなく、G1キャラっぽい角張ったフォルムでずんぐりとした体型になってしまっています。

 まぁ基本的なデザイン・・ビークルのボンネットが胸部に来る部分などは共通しているので、バルクヘッド並の大きなは違いはないのですが、やっぱり別人ですね。

 個人的にはプライムはアニメも見たことがなく(なぜか当時発売されたトイはほとんど買ってるけど・・)、とくに思い入れはないので今回の彼はこういう新キャラクターなんだという認識で問題ないのですが、プライム好きな人はどう思うんだろうなぁ。

 なお、86ジャズの流用とはいっても、共通パーツは腕部の肩から上腕と拳、腹部に腰部、そして脛のみで、それらももちろん成型色、塗装が異なっているので全体の印象はかなり変わっています。

 ちなみに、パッケージ裏の画像では爪先がグレーになっていますが、実際は赤い成型色のままです。


 頭部アップ。

 細面の優男ふうではありますが、オリジナル(というか当時発売されたAM版トイ)ではもっと面長で、鋭角なイメージでした。

 あはりある程度体型に合わせた感じがあります。

 顔付き自体もなんとなく真面目そうで、実際のマッドな雰囲気もあまりないですね。


 背面。

 ジャズ同様、ガワは丁寧に折りたたまれているのですが、やはり亀の甲羅を背負っているような感じで、ちょっと本来のキャラとは印象が違うかも。

 あと脛の構造もそのままなので、裏側ががっつり空洞になっているのは残念。

 ここまでのものは久々だな。


付属武器

ライフル

 長銃身の手持ち武器が付属。今回新規デザインの武器となりますね。

 なお、先端は5㎜でも3㎜でもありません。

 普通に5㎜軸にしといてほしかったかな。


エナジョンウエポン

 こちらも新規デザインでカタールのような雰囲気の武器が付属。

 側面に5㎜軸があり、前腕の5㎜穴などに取り付けられます。

 グレークリア成型で、中央の刃の部分がメタリックブルーで塗装されています。

 その刃に開いている大小の穴は、小さいほうは3㎜ですが、大きいほうは5㎜には少し小さい(塗膜のせい?)ですね。


 先のライフルと組み合わせることで本来の武器である槍、エネルゴンプロッドに似た形状の武器にすることが可能です。

 というか、こっちが基本形かな?

 エナジョンウエポンの接続向きは固定です。


ビークルモード

 スポーツカーにトランスフォーム。

 オリジナルのモチーフはアストンマーティンということらしいですが、名前は知ってるけど、どういう車なんだろう? まぁ、こんな感じの車なんだろうか(適当ww)

 ただ、オリジナルのプライム版(のトイ)では曲線が美しいスマートな形状の車体だった気がしますが、今回はロボットモード同様、わりと角張ったデザインになっています。

 でも黄色いホイールや側面の模様など、雰囲気は似せたものになっているよう。

 86ジャズからの流用はタイヤのみで、外装部分はすべて新規造形。

 かなり気合いの入ったリデコになっていますね。

 なお、変形パターンは一緒です。


 その変形に関して、前回のブレークダウンのような説明書の不備(?)もなく、とくに手こずる場面もないのですが、強いて言うなら一点、ボンネットとフロントウインドウを合わせるこの部分。

 ここを面一に収めるのがなかなか大変です。

 流用基のジャズもそうでしたが、とくに意識なく変形させると、だいたい下の画像のようにウインドウ側が浮いてしまいます。

 かなりタイトな設計になっているんですね。

 ウインドウパーツはクリア成型なので、力任せにはめ込むと破損の畏れもあります。

 なので、まずはボンネットとウインドウを合わせます。

 手前のパーツ(頭部基部)を細かく動かしながら、慎重に合わせましょう。

 続いてさらにその手前のパーツを、裏から押し込んで固定。

 これでもうボンネットからウインドウまで、キレイに面一になりました。

 そうしたら腕部を収納(タイヤを展開)し、ルーフから繋がる後部と側面の側を固定して完了。

 側面のガワの合わせが、ジャズのときよりキツくなっている印象がありますけど、個体差かな?


 武器は合体させた状態でルーフに取り付けるのがデフォルト。

 もちろんバラした状態で側面などに取り付けることも可能です。

比較画像

 プライム放送時に発売されたアームズマイクロン(AM)版と。ロボットモードで。

 このAM版も決してアニメデザインを再現しているわけではないようですが、それでもスマートなプロポーションはかなり近い雰囲気にはなっていると思います。

 つまり今回のレガシー版とは随分違う・・

 顔も、僕はこのAM版のイメージが強いんですよね。

 武器については、AM版もカニ型に変形するアームズマイクロンなので、どちらにせよ劇中のイメージとは違うものなのかな。


 ビークルモードでも。

 赤いスポーツカーというくらいしか共通点はないかな。

 AM版は塗装が大幅に減ってシール補完になっていることもあって、貼ってない状態だと側面の模様もないし・・

 ホイールも黒のままだな。


 流用基のスタジオ86版ジャズと。ロボットモードで。

 共通パーツは先にも言いましたが、腕部は肩から肘までと拳。胴体は腹部と腰部。脚部は脛。

 正面から見るぶんには半分ほど同じなんですが、目立つ部分がごっそり変更されているのでほとんど気になりません。肩幅も広くなってるかな。

 というか、このジャズももう発売から1年半ほど経ってるんですね・・


 ビークルモードでも。

 外装がすべて変更されているので、当然まったく違うものに。

 タイヤのみ共通なのですが、ホイールの塗装が変更されているのでパッと見だと気付けないかも。

 これで変形パターンはまったく一緒なんだから面白いですね。

 相方のブレークダウン(AM版)と。ロボットモードで。

 相方のほうも当時は商標の関係でトイはウィーブレークダウン名義での発売。しかもなぜか日本限定だったようです。

 そんな時代もあったんだなぁ・・

 いい感じのサイズ差だと思います。

 まぁこのままでもいいけど、やっぱりブレークダウンもリメイクしてほしいですよね。


 ビークルモードでも。


 この並びもさほど違和感はないかな。

 やっぱり塗装が少ないので地味ではありますが。


以下、画像

 可動性も流用基のジャズを踏襲しているので優秀。

 足首の内側へのスイングはおよそ90度まで可能で、大股開きでの自立も安定します。

 腕部は上腕の可動軸が根元とずれた位置にあるので、真上に上げてから横に開くと画像のようにおかしなことになりますが、これは見せ方次第というところでしょうかね。

 立て膝はそのままでもある程度様にはなりますが、膝のジョイントを外せばより自然な姿勢に見えます。


 武器の槍は、攻撃した相手を電気ショックで動けなくするような効果があるそうで、そんなイメージで。

 コトブキヤのM.S.G. ライブアックスに付属のエフェクトパーツを引っかけてみました。

 なかなかいい感じ。


 エナジョンウエポンの大きいほうの穴は5㎜には少し小さいと言いましたが、ER スカイリンクスなどに付属する噴射炎イメージのエフェクトパーツは取り付けることができました。

 穂先から炎を出す槍。

 魔法の杖みたいな雰囲気もあるので、これもいいんじゃないかな。


 スタンドを使って。

 スタンド対応穴は腰裏にあるのですが、そのままだと背中のガワが干渉するので少し開く必要があります。

 マントというには少し厚みがあり過ぎるかな・・


 プライムユニバース対決。

 一人ジーワナイズされてないけど。

 そしてたぶんノックアウトはまともに戦ったりしないんだうけど。


 案の定・・ブレークダウンだけやられても帰ってきました。

ノ「大丈夫。心配しなくても、今すぐ治してあげますからね。

ブ「本当に、普通に治してくれるんだろうな?

  後方に見えるなんらかの残骸に、いやな予感がするブレークダウン。

 結果・・

ノ「ふむ、美しくない・・盛ればいいというものでもないんですね。

ブ「おいこら。


 ブレークダウンでいろいろ試してみたあと、ちゃんと自分もウエポナイズしたノックアウトでした。

ノ「これくらいが美しいですかね。

 実際、久々にウエポナイズしました。やっぱ楽しいな。

 レガシーで登場する新機軸のウエポナイザーも楽しみですね。


以上、“TL ノックアウト” でした。


 オリジナルのプライム劇中のイメージとはかなり違う感じですが、86ジャズの流用とあってその出来は保証済み。

 しかし流用とはいえビークルモードの外装はすべて新規ですし、ロボットモードもジャズとの共通パーツがほとんど気にならないくらい印象の違うものになっていて新鮮な気持ちで遊ぶことができました。

 武器も完全新規で特徴的な形状のものが2種付属し、組み合わせることでオリジナルの武器に近い雰囲気のものにできます。

 ただ・・先行してプライムユニバースから登板したバルクヘッド、アーシー同様、オリジナルの姿そのままのリメイクではなく、G1キャラっぽいアレンジ・・俗にジーワナイズと呼ばれるアレンジが加えられたことには賛否あるだろうとは思います。

 これが完全新規だったら、もう少しオリジナルに近い細身のプロポーションになっていたかもしれませんが・・

 さて、レガシーエヴォリューションWAVE2以降、プライムユニバーズからの新戦力投入はあるんでしょうか?

  やっぱりブレークダウンは来てほしいですけどね。

 あとはそうだな。プライム版サウンドウエーブのデザインはわりと好きです。

 アーシー並に見ためも違うし、可能性はあるかも。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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