今回のレビューは、1/35スケール ZOIDS ゾイドワイルド より、
“ZW58 ゼノレックス・バスターXA” です。
新ギミック、ゼノエヴォリューションシステムによって進化する共和国の新型ゾイド、“ゼノレックス” 。
近接戦闘に特化した “シザースXA” に続き、遠距離戦闘特化の
“バスターXA(ゼノエヴォリューションアサルト)” が登場しました。
今回は、本体とのセット商品である “ZW58 ティラノサウルス種 ゼノレックス・バスターXA” 、オプション単品の “ZW57 ゼノエヴォリューションアームズ バスターユニット” 、そして同時発売となった “ZW56 コアドライブウエポン ツインパイルバンカー” も併せてレビューしていきます。
現在判明しているゼノレックスの進化形態の2つめですね。
近接格闘に特化した(一部射撃武器も装備していますが)1つめのシザースとは対照的に、後方からの長距離砲撃に特化した仕様になっています。
もっとも、ゼノエヴォリューションシステム(XEVS)はゼノレックス本体のみを成長進化かさせるものであって、武装についてはその結果本体が大型化したことによって搭載可能になった、あくまで外付けのオプションというのがキット上(バトルストーリー?)での設定のはず。
ただ、配信アニメの “ゾイドワイルド戦記” では謎の光の照射により、武装もなにもないところから出現しています。
まぁそのへんは、画的に派手な演出重視ということかな。
ともあれ、進化、および武装搭載後、さらにライダーとゾイドのシンクロ率が一定以上値になったところで機体の装甲色が変化し、そのとき仕様に最適な機体性能にチューン(強化)され、その状態がゼノエヴォリューションアサルト(XA)と呼ばれます。
今回のバスターユニット装備では機体色は黒くなるんですね。
シザースユニットの場合は白くなりますから、そこもまた対照的。
その状態を再現したものが、本体とオプションのセット商品であるZW58ということになります。
それでは、レビューしていきましょう。
まず今回もゼット版の素体状態から。
黒いゼノレックスです。キャップの色は青、目はゴールドになっています。
通常版の青いゼノレックスのリカラーキットですね。
キャノピーと体側の連動用パーツのみ色が変わっていないのはシザースXAと同じ。
新化後、さらにシンクロ率上昇で始めて変色するわけで、いわゆる素体状態でこの色であることはないのですが、設定を無視すれば、普通にカラバリとしていい色です。
各部のディティールから、ゼノレックスはティラノサウルスモチーフながら、シールドライガーへのオマージュが散りばめられていると思われるのですが、そこを前提とするなら、通常版はやはり普通のシールドライガー、シザースXAはMKーⅡ、今回のバスターXAはDCSーJ(第2期版MKーⅡというと語弊があるか・・)を彷彿とさせます。
ゼノエヴォリューションアームズ バスターユニット
こちらはセット版。単品版とは成型色が違います。
青線から左側が本体進化用パーツ、右側が武装オプションです。
進化用パーツ、グロウメタルネック、グロウメタルレッグ、グロウメタルテイルの形状はシザースユニットと同じです。
成型色は薄いシルバーですが、本体のフレームとは少し色味が違う感じ。
ちなみにシザースXAではガンメタでした。
オプションの成型色はブルーグレー。
さて、今回は本体を進化させたのみの状態の画像は割愛し、いきなり武装も盛ります。
というわけで換装完了。
ゼノレックス・バスターXA
シザース装備のシルエットがゼノブレイカーによく似ていので、ならば2基の大型砲を装備するバスター装備はジェノザウラーっぽいかと思っていたのですが、実際に現物を手にしてみると・・
ふむ。想像してたのとけっこう雰囲気が違う。
頭部装備した大型のセンサーユニットで顔付きががらっと変わっていることもありますし、メインの大型砲、アサルトエクスバスターの装備位置も背面ではなく脚部なんですね。
かなりゴテゴテに武装を積んでいるのですが、専用装備だけに本体のデザインに合わせ、まとまりのあるシルエットになっていると思います。
シザース装備より一体感があってすっきりしてますね。
全体のボリュームはシザース装備同様、素体状態から一気に膨れあがっており、L型やXL型と並べても遜色のないものになっています。
では、各部の装備を見ていきましょう。
可変式光学センサー
頭部キャノピーを覆うように取り付けられた大型のセンサーユニット。
中央のレンズ部分が巨大な単眼のようで、恐竜モチーフながら宇宙怪獣っぽい見ためになり、ゼノレックスの雰囲気を大きく変えてくれています。
レンズ部分は成型色のままなので、メタリックブルでのマーカーで塗りました。
シザースXAでは単品版と違い、エクスシザースの刃パーツがシルバーで塗装されていましたが、今回のバスターXAでは一切塗装はなし・・なんでですか?
センサーユニットは前方にスライドし、このときは本体の目を装甲で覆うようになります。
精密砲撃時には、余計なものを見ない! ということですかね。
アサルトエクスバスター
バスターユニットのメインウエポン。
後述するミサイルアーマー上部に装備される大型砲。
砲身がスライドすることで中距離から遠距離まで対応可能となっています。
後部のデザインが、ゴジュラスキャノンっぽいですね。
ただこれだけの大型武器なのに、砲口部分が凸モールド処理というのがちょっと残念・・
マイクロミサイルポッド
背面のカバーパーツの上から装備する、10連装の小型ミサイルポッド。
こちらはまたグレートサーベル(アサルトユニット)のミサイルポッドに似ています。
ミサイルアーマー
ハッチが開閉可能で、7発の中型ミサイルが搭載されています。
スモークディスチャージャー
煙幕弾を発射する装置で4基を装備。
グロウメタルテイルの節の隙間に挟むようにして取り付けますが、
裏面には3㎜穴もあるので、ほかの部位、ほかのゾイドへの取り付けにもある程度対応します。
ロケットアンカー
脚部(グロウメタルレッグ)側面に装備する補助装備。
平時は成長進化、およびオプション装備で増した重量で低下した機動性を補うための機動装備として使用されますが、
砲撃時には可動し、アンカーとして機体を支える機能を果たします。
しかしこれ、ブースターっぽい造形が前にあるのは正しいのかしら?
頭部センサーとエクスバスターの砲身を前方にスライド展開して、ミサイルアーマーのハッチ開放、そしてアンカーで機体を固定して、フルバーストモード・・的な。
サードシリーズになってから、いわゆるブラストギミック発動による形態変化がなくなってしまったわけですが、まぁそれに相当する感じではあるかなぁ、と。
まぁ、ゼノレックスの場合は進化からのシンクロ率上昇での色変化が、設定的にはそれに相当するものになるんでしょうが。
バーニングライガーへの装着例。
後脚の3㎜穴にエクスバスター、腰上の3㎜軸を使ってスモークディスチャージャーを取り付けています。
もちろん、電動歩行には支障なし。
シールドライガーMKーⅡに近い雰囲気にできますね。
オプションだけ組み合わせて飛行タイプのサポートメカ、みたいな。
シザースユニットより組み換え(?)の自由度が少し高い感じです。
レーザーコンバットユニットや過去の武器セットなどと組み合わせると、さらに可動性が広がるでしょうね。
電動アクション
首と腕を上下に、尻尾を左右に振りつつ、口を開閉しながら2本の後脚で前進・・連動箇所こそ多めですが、素体状態から進化することで追加される動作はありません。
いや、というか進化後も素体状態での動作をちゃんと引き継いでいることこそ評価できる部分です。
なおこのバスター装備の場合は、エクスバスターが脚部への装備ということもあり、脚の動きに連動(ではないけど)そて砲も上下に動くので、見ためには動作が追加されたような気にはなります。
ツインパイルバンカー
コアドライブウエポン(CDW)の第3弾。
たぶん発表自体はけっこう前(ひょっとしたらインパクトガトリングやイグニッションブースターと一緒だったかもしれない)にあったはずですが、その存在をすっかり忘れていました(笑)。
ガトリング、ブースターも大型装備でしたが、これもまたでかい。
単独でもなにかしらの機動兵器として成立しそうなデザインです。
油圧方式やその動力の伝わり方を想像させる細かいディティールがいいですね。
中央基部ユニットと左右のパイルバンカーとに分解も可能。
もちろん、
もちろん、パイルバンカー単体では連動ギミックを活かすことはできませんが、オプションパーツとしての応用は利くようになります。
なお、各部にはディティール処理の部分も含め、しっかり名称が付けられていますが、今回は割愛します。
さて、ゾイドワイルドシリーズは、これまであまりプラモデルを作ってこなかった層にも広く訴求するために、すべてのパーツをあらかじめランナーから切り離し、M型以上ではモーターユニット(これは旧シリーズでも組み立て済み)だけでなく、ブラストギミックユニットも組み立て済みになっていました。
しかしCDWではそのメカニズムを感じてほしいということで、パーツこそ切り離されていますが、かなり小さいギアなどもすべてこちらで組み立てる仕様になっていました。
・・が、このツインパイルバンカーではまた、もっとも重要な内部のユニットが組み立て済みに。
裏でしっかりビス留めされています。
金属を使う部分はダメなんだろうか・・?
では、まずバーニングライガーに装着。
これまでのCDWのなかで、装備時のシルエットが1番しっくりくるかも。
取り外した背中のカバーパーツはパイルバンカー基部中央に取り付けます。
パイルバンカーは基本固定ですが、わりと簡単な改造で左右に広げられたりもできそうです。まぁ、伸縮ギミックの維持は難しいでしょうが。
なお、ガトリング、ブースター同様ロック機構があり、
外す場合は上画像の青い矢印で示した黒いパーツを持ち上げながら、後方にスライドさせます。
電動アクション
歩行に連動し、左右の杭、インパルスパイルが射出、収納を繰り返します。
シャコン! シャコン! と射出されるパイルが小気味よい。
ただこれ、実際に動いているのは先に紹介した組み立て済みの内部ユニットのみ。
パイルホルダーの内部にはスプリングが仕込まれており、パイルは飛び出しテイルのが基本の状態。
そのパイルに連結されたレバー(下の緑の矢印で示したパーツ)が、可動する内部ユニット、スライドバルブ前方の爪に引っかけられて後ろに引っ張られることでパイルも引っ込みます。
そして、バルブが最後まで下がったところで爪が引っ込み、レバーへの負荷がなくなったことでスプリングの力によりパイルが飛び出す。
その間にまたバルブは前方にスライドしていき、再び爪がレバーをキャッチ、以下繰り返し・・という仕組み。
基部中央の3㎜軸(動画およびでは先にも言ったようにライガーの背部パーツを取り付けています)も内部ユニットから生えているものなので、やはり前後に可動します。
これもなにかに応用できそうです。
もちろん、ゼノレックスにも装備可能。
電動アクションも、当然単体で取り付けるぶんにはなんの問題もなし。
素体のみ進化させた状態でも、ブースターのように干渉することもありませんでした。
ただ、装備位置の関係から、バスターユニットとの同時装備はちょっと難しいです。
バスターユニットの装備位置をまったく換えるしかないですね。
比較画像
まずは素体状態で3色並べて。
通常版(右)、シザースXA版(左)、そして今回のバスターXA版(中央)。
青、白、黒。こうなると赤いのも欲しくなりますね。
あ・・キャンペーンで赤い外装が当たるんでしたっけ。ていうかもう実際当選して、取り付けてる人いたなぁ。
すっかり忘れてました・・
しかし、なにげにカラバリで3種類も一般販売されているのは、このゼノレックスとギルラプター、そしてランダムキットのS型くらいか。
ランダムキットのVol.2は果たして・・
バスター装備を取り付けて、通常版と。
ボリュームアップももちろんですが、やはり頭部のセンサーユニットのおかげでよりメカメカしさが増して、かなり印象が変わっています。
さらに、通常版に単品版のバスターユニットを装備して。
単品版ももちろんセンサーは塗装されていないので、こちらはメタリックレッドで塗りました。
単品版はオプションがガンメタ、進化用パーツがメタリックブラックになっています。
単品版シザースユニットの成型色ともまたけっこう違うんですよねぇ。
そこは統一してほしかったような・・
なんにせよ、バスターユニットに関してはむしろ単品版のほうが重厚感があります。
本体の色も対照的なら、装備の方向性もまた対照的。
シザース1機にバスター2機という編成がよさそう。ゼノレックスが複数機いるのかどうかは知らないけど。
シザース装備のジェノブレイカーオマージュは非常にわかりやすかったので、ならばバスター装備はその前身であるジェノザウラーオマージュかと思いきや、とくにそんなこともなかったのかな?
けっこう印象は違います。
頭部のセンサーと、ロケットアンカーでけっこう雰囲気が変わってる感じ。
CDW3種を並べて。
すべて同じ価格ですが、今回のツインパイルバンカーの巨大さが際立ちますね。
しかも内部ユニットは組み立て済みだし、コストかかってる気がするなぁ。
素体状態のゼノレックスそれぞれに装着して。
遠距離攻撃用のインパクトガトリング、機動性を強化するイグニッションブースター、そして近接戦闘用のツインパイルバンカー・・それぞれ適正のあるだろうカラーの機体に載せてみましたが、うんそこはかとなく感じるストライカーパック、いや、色が変わることも含めるとシルエットか。
以下、画像
オプションに手動でいろいろと動かせるギミックがるのはよいですね。
とはいえ、この仕様だとジェノザウラーみたいな射撃形態への姿勢変更ギミックとかは欲しかったかも。
パッケージの画像がまさにそんな格好ですからね。
そういう意味では、シザース装備ほど派手な画は見せにくいです。
シザースXAの突撃を後方から支援。
ゼノレックスが1機しかいない場合は、まずバスターで一斉射撃してから、敵陣が怯んだところをシザース装備に換装して突撃! という戦法ですね。
ライダーはきっとニュータイプかコーディネイターだな。
バスターシザース同時装備で。
全盛りするとすごい強そうだけど、たぶん使いこなせるライダーはいないでしょうね。
というわけで、パイルバンカーも交えてより現実的なプラン。
基本的には近接戦闘を重視した仕様。
扱いの難しいシザースユニットに換えてパイルバンカーを装備。
背中と脚部のミサイルである程度の遠距離戦もこなせます。
重量の増加は最小限で、ロケットアンカーも装備しているので機動性もそれないりに高い・・みたいな。
素体状態での装備案。
先の仕様から近接用の追加装備を除いた状態ですが、まぁこれくらいなら素体のままでも積めるのではないか、と。
シザースユニットも含めて、いくつかS型に取り付け。
一応ゼノレックス専用装備ではありますが、多数の3㎜、5㎜軸、穴があるのでほかのゾイドへの装着も可能。
過去の改造武器シリーズと組み合わせるとさらに可能性は広がります。
もっとも、やはりすべてのパーツがかなり大振りなので、S型に載せるのはなかなか大変です。ゾイド本人たちにもかなりの負担だと思います。
結局S型に最適なサイズの武器セットは出なかったな・・(いや、まだ終わってない・・はず)
ゼログライジスにシザース、バスターほぼ全盛り。
ゼノレックスだとかなり無理してそう・・な感じでしたが、さすがゼログライジスだと全盛りも余裕です。
たぶんシザーズもアームが伸びてグライジス自身は動かないままでも全方位を攻撃できそう。
もはや死角なし。
以上、“ZW ゼノレックス・バスターXA” でした。
ゼノレックスの進化強化形態、遠距離戦仕様。
スライド、開閉ギミックを盛り込んだ多数の大型遠距離兵器は迫力満点で、それを装備したゼノレックスの勇姿は武骨ながらもヒロイックで、非常に満足感の高いものだと思います。
前回のシザース仕様が、戦闘スタイル的にはシリーズ初期の野性ゾイドのそれに近い臭いが強かったのに対し、根気は中盤より登場した兵器ゾイドそのものという感じで、なんというか、このゼノレックスはワイルドシリーズをある意味で象徴するようなゾイドなのかなぁ、という気もしますね。
しかし、このゼノレックス・シザースXAを最後に、4月以降の一般販売品のスケジュールが白紙・・
まぁ、ゾイドワイルドでは新製品の公式発表が発売の一月前くらいであることが多いのですが、その前にたいていリーク情報が飛び込んできますし、それもないということは、少なくともこの先数ヶ月はなにもないということなのでしょう。
たしかなんの脈絡もなく急に来たランダムキットという例もありますけども。
モール限定のゾイドワイルド列伝の第2弾、アルドリッジ専用ファングタイガー改が思いのほか早くアナウンスされたのがせめてもの、という感じですね。
この調子だとスピーゲルのハンターウルフ改も年内に来そうではありますが・・
アニメ放送時に発売されたなかった専用機の発売は嬉しいものの、子供が買いにくい公式通販限定で、というのもねぇ。
僕が言うのもなんだけど、ゾイドワイルドのターゲットって本当はどこなんだろう?
シリーズ開始3年めで、事実上サードシリーズへ突入し、せっかくCDW、XEVSといった新ギミックを生み出したのに、それを搭載したゾイド本体の発売が共和国と帝国、各1種ずつとか・・
XEVSはゼノレックスの独自ギミックだから仕方ないにしても、CDWは、それこそこれまでのゾイドをシステムに対応したものに改造したとか、そんな感じの流用キットもありではないか、とも思うのですが。
5月以降に期待・・したいです。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
0コメント