今回のレビューは、1/35スケール ZOIDS ゾイドワイルド より、
“ZW55 ゼノレックス・シザースXA” です。
新ギミック、ゼノエヴォリューションシステムによって進化したゼノレックスの強化形態の一つ、
“ティラノサウスル種 ゼノレックス・シザースXA(ゼノエヴォリューションアサルト)” が発売されました。
前月に単品で発売されたゼノレックスのリカラーキットに、やはり専用カラーのXEVA(ゼノエヴォリューションアームズ)シザースユニットを加えたセット商品です。
ゼノレックスに搭載された未知のシステム、ゼノエヴォリューションシステム(XEVS)はゾイドコアのエネルギーを活用してゾイドのボディを急激に成長させるもので、システム発動によってゼノレックスはM型からL型相当のサイズまで大型化し、通常時には装備できなかった大型で強力な武装に搭載することが可能になる、そうです。
つまるところ、キットにおける本体の追加、交換パーツはそのシステムによって成長した本体ということになりますが、武装・・シザースユニット等は大型化によって搭載可能になった外付けのオプション装備というのが、少なくともキット上での設定のようです。
しかし配信アニメ、ゾイドワイルド戦記では、謎の光の照射を受けて本体の大型化だけでなく、武装も一緒に出現していましたが・・
この進化(成長)という発想は、アニメ第1作においてシールドライガーやジェノザウラーがオーガノイドの力でブレードライガー、 ジェノブレイカーにそれぞれ進化したことへのオマージュなのでしょう。
まぁ、あのときはしばらく間繭状態になって、その中で完全に生まれ変わった感じでしたが、ゾイドワイルド戦記では光の照射からほぼ一瞬で進化してましたね。
また、シールドライガー、ジェノザウラーの進化が一方向性のものであったのに対し、 ゼノレックスのそれはゾイドコアの活性化(?)が収まると元の姿の戻ってしまうのかな?
ともかくも謎の多いゼノレックス。
まぁ、謎は謎のまま放置されそうな気はしますが・・
レビューしていきます。
まずは素体状態から。
最初に言ったように通常版のリカラーで、メインカラーが濃いブルーからホワイトに変更されています。
クリアパーツのキャノピーと、体側のオレンジの連動パーツのみ、通常版と同じ色のままです。
キャップが赤いのはちょっと違和感ですが、それ以外はおおよぞ共和国軍伝統のMkーⅡカラーですね。
ただ、ゼノエヴォリューションシステムによって進化したゼノレックスは、さらにライダーとのシンクロ率が一定値を越ることによってそのときの装備、戦局に応じて機体色が変化し、性能も向上するそうで、つまるところこのホワイトカラーはシザースユニット装備のゼノレックスのフルパワー状態の色ということになり、進化前の通常状態でこの色になることはない、というのが本当のところなのだと思います。
でも、普通に色違いのゾイドはたくさんいるので、べつにいいかな(笑)。
なんにしてもいい色です。普通の青いゼノレックスとはけっこうイメージが違っています。
というか、ただ白くなっただけで強そうに見えるのは古参ファンの性ですかね。
素体状態のゼノレックスに関しては、以下より通常版のレビューでご確認ください。今回は割愛します。
XEVA シザーススユニット
ゼノレックスのデータバンクに残されていたデータを基に開発された大型の近接武装。
内容としては進化状態再現の追加、交換パーツ(赤線より左側)と、外付けオプション武装(同右側)とに分けられます。
大振りなパーツが多いこともあり、かなりのボリュームになっています。
単品版の箱の厚みはこれまでの武器セットやコアドライブウエポン(CDW)の2倍以上ですが、お値段は引き続き税抜き1000円ジャスト。
なお、CDWには電動歩行と連動して可動するギミックが内蔵されていますが、XEVAには連動ギミックはなく、以前の改造武器に近いものになっています。
では、ゼノエヴォリューション!
まずゼノレックス本体を分解。
頭部、尻尾先端、足パーツを取り外します。
首と尻尾にパーツ追加、足はより大型の専用パーツに交換し、本体の進化完了。
胴体や腕はそのままですが、首と尻尾が延長され、足の大型化で体高も増したことでM型からL型・・いやXL型にも匹敵するサイズになりました。
追加、交換パーツにはそれぞれ、
グロウメタルネック
という名前が付いていますが、やはり設定上は換装ではなくあくまで成長したもの、ということになっています。
でも、だたったら脚はともかく首や尻尾は本体と同じ色にしてくれたほうがよかったような・・
ちなみに、グロウメタルテイルは無限連結が可能です。
頭部がそのままということもあり、全体のプロポーションが劇的に変わっています。
幼体から若い生体に成長した、という感じでしょうか。
ただ、これが最終的にデスレックスやオメガレックスっぽい体型になっていくというのはあまり想像できないスマートさです。
では、オプションを装着して。
ゼノレックス・シザースXA
シンクロ率が一定に達し、機体色がブルーからホワイトに変わったこの状態をとくにXA(ゼノエヴォリューションアサルト)と呼ぶ、ということですかね。
一切の武装を搭載していなかった素体状態から一転、成長した本体に攻防一体の大型装備を背負い、たちまち攻撃的な姿に変貌しました。
そのシルエットには既視感がありますが・・
では、各武装を見ていきます。
シザースユニット
名称にもなっているメイン武装。
エクスシザース、フリーラウンドシールド、2連衝撃砲にゾイド因子コンバーター、大型強制冷却装置を備えた複合武装を2基、フレキシブルパワーアームを介して背面に装備しています。
ただ、フレキシブルパワーアームは名称ほどにはフレキシブルには動きません。
また、各回転軸は10㎜で渋みもかなりあるため、無理に動かそうとするとアームが折れてしまうかも。根元を持って慎重に動かすことをお薦めします。
エクスシザースはもちろん開閉可能。
シザーズXAに付属のシザーパーツはシルバーで塗装されています(単品版は成型色のまま)。
2連装撃砲は砲口のディティールが凸型なのはちょっと残念ですね。
シールド裏面には多数の5㎜、3㎜穴があり、シザーパーツも5㎜軸のほか3㎜軸も備わっているので、いろいろと位置を変えて取り付けるのも面白いです。
これだけでもS型ゾイド並のサイズなので、迫力はすごいです。
レーザーチャージングブレード
鼻先に装備するレーザー発振型のブレード。
コクピットの増加装甲としての役割もあると思われます。
スタビライズソード
尻尾の先端に装備する左右1対のソード。その名の通りスタビライザーとしての機能もあり、高速移動時に安定性を保つ機能もあります。
通常状態の足パーツは余剰扱いになりますが、裏面に3㎜もあるので、追加装甲、あるいは武装に見立てて取り付けるのもよいかと思います。
試しに頭部側面に付けてみるとなかなか厳つい感じに。
電動アクション
シザースユニット自体には、先にも言ったように電動歩行に連動したギミックは備わっていませんが、グロウメタルネックには連動パーツが組み込まれており、この状態でも口の開閉ギミックは維持されています。
単純に重量が増したぶん、歩行は少々ぎこちなくなってしまっていますね。
また、シザースユニットの位置(展開具合)によっては重心バランスがかなり偏ってしまうので、転倒の可能性もあるので注意が必要です。
当然CDWとの併用も考えられている・・と思っていたのですが、とくに考えられていません。
イグニッションブースターとの同時装備は、高機動ロケットブースターの側面にレーザーコンバットユニットに付属のジョイントパーツを介して取り付けるのがベターかなぁ。
ここだと電動ギミックにも干渉しませんしね。
ただ、そもそも進化状態のゼノレックス本体にイグニッションブースターを積むことに問題があります。
進化状態のゼノレックスの首の動きと、イグニションブースターのエアインテークの動きが干渉するんですよね。
ほら、ダメな音してますわ・・
あと、この取り付け帆砲だとブースターの可動部もいずれはダメになりますね。シザースユニットが重いからなぁ。
CDWとZEVA両方に対応しているゼノレックスなので、併用は当然想定されることなのに、なんで両立できる方法を提示しないのか・・
なお、インパクトガトリングとの併用は余所からパーツを持って来る必要もなく、基部パーツを直接ガトリングの側面にとりつけることができます。
電動ギミックもとくに干渉なく楽しめます。
バーニングライガーへのシザースユニットの装備例。
当然ですがゼノレックス本体用のパーツの取り付けは基本できません。
なお、この装備位置でシザースユニットを前方に展開(アームを前に伸ばす)すると、顔から前に倒れます。
比較画像
まず進化前の素体状態で通常版と。
違いは成型色および目の塗装色のみ。
やはりデザインのオマージュ的にシールドライガーとシールドライガーMkーⅡを彷彿とさせます。
進化状態(オプションフル装備)で、通常版と。
本体の大型化はもちろん、武装の追加もあってボリューム差は歴然。
なんというわかり易いパワーアップだろうか。
通常版にも単品版のシザースユニットを取り付けて。
ただ進化した状態から、シンクロ率一定値以上で変色、XAに、という流れ。
指揮官機と一般機という解釈でもいいかな。でも、ゼノレックスは量産機じゃないのか・・
インパクトガトリング装備のバーニングライガーと。
キットの価格的には同じなんですが、見ためのインパクト、ボリュームはゼノレックスの圧勝ですね。
まぁ、CDWとZEVAとではコストのベクトルが違いますからねぇ。
XL型のデスレックスと並んでも全然見劣りしません。
ゼログライジスの横でも、さほど小さく感じませんね。
イグニションブースターとの併用状態で、ジェノブレイカーと。
やはりデザイン、コンセプトにジェノブレイカーへのオマージュがあることは明らか。
進化前は凱龍輝に似てると思ってましたが、シザースユニットはモロにジェノブレイカーですからね。
イグニッションブースターも追加したらまさしく、です。
ただ、どちらも本家のほうがボリュームがある・・
以下、画像
とにかくシザースユニットの迫力がすごいです。
惜しむらくは、思ったほど自由に動かせないこと。
アームにもう1つ可動部があればより表情豊かになったろうに・・
しかし、保持力も十分なので、S型ゾイドを掴んで持ち上げる、なんてことも。
あ、ついでにランダムキットも、箱買いして全6種揃っているので、オリジナルも一緒に並びの画だけ貼っておきます。
まずクワーガのバリエーション。
左から、軽量型のクワーガSS(スカイステルス)、共和国所属。
真ん中、オリジナルのクワーガ、帝国所属。
右、火山帯から発掘されたために超高熱にも耐えられるクワーガFB(ファイヤーボンバー)、帝国所属。
ランダムキットの2種はどちらもクリアパーツの外装が綺麗です。
左から、永久凍土で発掘されたグゾックIC(アイスコマンダー)、共和国所属。
真ん中、オリジナルのグソック、共和国所属。
右、超硬度の外装を持つグゾックHA(ヘビーアームド)、帝国所属。
入手困難な状況が続いていたグソックの事実上の再販ですね。
左から、隠密行動を特異とするスパイデスNA(ニンジャアタッカー)、共和国所属。
真ん中、オリジナルのスパイデス、共和国所属。
右、惑星Ziからのやってきたという謎のゾイド、スパイデスZi(Ziモデル)、帝国所属。
Ziモデルは完全に旧帝国カラーです。
2種のカラバリのうち、1色はオリジナルからあまり色味に変化がないなー、と思っていたんですが、いざ現物を見てみると、けっこう印象が変わっていて新鮮でした。
あと、帝国所属機のキャップは武装モデルに統一されていました。Z・Oバイザー仕様にはなってませんけどね。
ともあれ、Vol.1ということなので、当然Vol.2以降もあるはずですね。
次はカブター、スコーピア、ラプトールorディロフォスというところかな。
キルサイスの色違いも欲しいですが、価格的にどうなんだろう?
VSバーニングライガー
インパクトガトリングの攻撃をシールドで防ぎながら、もう一方のユニットの衝撃砲で反撃からの、
一気に接近してシザースで攻撃。
進化後の姿は圧倒的にゼノレックス優位に感じてしまいます。
量産型のライガー1機ではどうしようもないですね。
単品版のシザースユニットも使ってさらに装備盛り盛りにしたり・・
もうドラゴン種になってる(笑)。
ワイルドシリーズの改造武器はつ1つ1つでかくて主張が激しいから、ハッタリは利くけど、組み合わせにはセンスが要求されますな。
以上、“ZW ゼノレックス・シザースXA” でした。
過去シリーズから現在のワイルドシリーズに至るまで、外装変更、オプションの変更や追加でパワーアップしたゾイドは数あれど、巨大化したゾイドは始めてだったはず。
アニメでは、なんらかの力で相似形に巨大化したというものはいくつかいましたが、実際のキットにおいてこういうかたちで表現されるとは・・
そんな本体の大型化に加え、そのインパクトに負けない大型武装の追加で、どちらかというと地味だったゼノレックスがまさに大化けしましたね。
ブロックスでの経験も、下敷きにあったのかもしれませんね。
というか、今ブロックス復活したらきっと流行ると思うんだけど・・
同じセット商品でも、バーニングライガーではゾイド本体、付属のCDWともに単品版と同じものでしたが、今回のゼノレックス・シザースXAはシステム上の機体色変化の再現もあり、専用カラーになっています。
すでに単品の通常版が前月に発売なっているので、同じ色でセット商品を出したところで売れない・・というような事情もあったのかもしれませんが、それもまた主人公機としての特別感の演出にもなっている感じもありますね。
なんだかんだで色違いは買ってしまいますからね。
欲を言えば、バーニングライガーもセットのほうは本体外装の色くらいは変えてほしかったけど・・
さて、今月末には砲撃戦仕様のバスターユニットが発売されますね。
そちらもまた色違いの本体付きセットも発売されます。
今回のシザースユニットがジェノブレイカーなら、バスターユニットはジェノザウラーっぽい感じですよね。
となると、ブレードライガーっぽくなるライガー用のCDWとかも欲しくなります。
もちろんまだ見ぬ新型ゾイドもね。
しかし今回、過去レビューへのリンク貼りまくってしまったなぁ・・
昔のは誤字脱字や勘違い、思い違いが今よりさらに多いので、ご了承をば。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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