今回のレビューは、1/144スケール ハイグレード ガンダム ジ・オリジン より、
“HG ジム・ナイトシーカー” です。
“機動戦士ガンダム ジ・オリジン MSD” より、
地球連邦軍の量産型モビルスーツ、ジムの空挺部隊仕様
“RGM-79V ジム・ナイトシーカー” が、
プレミアムバンダイ限定でHGジ・オリジンシリーズに加わりました。
ジ・オリジンMSDのジムバリエーションもこれで8種類めですかね? うち、一般販売されたのは2種だけですが・・
そして型番が同じもでのもちょっとずつ仕様を変えて、武装を追加して、みたいな感じで量産されていくのはいかがなものかと思ったり、思わなかったり(笑)。
でも、今回は久々に新型番の機体ですね。
ていうかナイトシーカー? 初めて聞きました。
まだまだ知らないMSはいっぱいいるなぁ・・
こちらも初出はガードカスタム、インターセプトカスタムなどと同じくMSV-R。ベース機体を変更したバリエーション機もあるようですね。
でも、ジムⅡやジムⅢをベースにしたのなら、それはもはや完全に別の機体なのでは?
今回はやはりMSD版としてのキット化ということで、これまたオリジナルとは多少の違いがあるのかもしれません。
それでは、レビューしていきます。
キットは素組みに最低限の墨入れと付属シールでの仕上げです。
アイボリーと黒のツートンカラー。
ガスマスクを付けたような頭部と、背部の可動式スラスターが個人的には新鮮なデザインです。
地上における拠点奪還を目的とした空挺部隊用に開発された機体ということで、胸部に2基、バックパックに可動式のものも含めて4基、計6基のスラスターを増設し、高度6000mからの降下および最大400mのジャンプが可能になっています。
見ためにも実際の軍隊の空挺部隊員のような雰囲気ですね。
空中からの降下作戦というと、08小隊で陸戦型ガンダムなどが装備したパラシュートパックというものもありましたが、ナイトシーカーは増設したスラスターの推力のみで降下するようです。
本体はかなり普通のジムに近いように思います。
腰部フロントアーマーもいわゆるフンドシ部分のない構造ですし、脛前面の外装も余計な突起やディティールのないフラットなものになっています。
背面。
ランドセルは可動式スラスターも含めて専用っぽいですね。
キットとしては、もちろんオリジン版ジムシリーズをベースに新規パーツを加えた内容で、プロポーションや可動に関しては保証済み。
これまでの系列機のパーツもいくつか余剰で付いてくるので、組み合わせてオリジナルの機体を組むのもいいかもしれません。
色分けはシンプルなのでほぼ成型色で再現されていますが、コクピットハッチのグレーと各部のセンサーのみ、ホイルシールでの補完となっています。
マーキングシールは肩のマークや各部のラインのみ貼っていますが・・粘着力が弱いので細いシールは角からすぐに捲れてきます・・
頭部ユニット
正面に特殊ゴーグル、右側面にセンサーポッド等を装備。
ゴーグルは固定タイプで、ガードカスタムを始めとしたカスタムシリーズのように開閉はできません。
なお、ゴーグルの中央スリット部分にはクリアパーツが裏打されてるんですが・・ほとんどわかりませんね。
ここはむしろシールでもよかった気がします。
そしてこのゴーグルですが、とくにどういう機能があるのかわかりません。
ナイトシーカーという機体名称から、夜間での運用に対応した暗視ゴーグルのようなものなのだと思いますが・・まぁ、雰囲気要素も多分にあるんでしょうね(笑)。
そしてもう1つ、ゴーグルなしで左側面にマーカーポッドを備えたタイプの頭部も付属します。
こちらは指揮官機、あるいは誘導機のための仕様で、ほぼ普通のジム頭にでかいアンテナ(マーカーポッド)を付けただけに見えます。
ゴーグルの必要性・・
なお、アンテナにはカラー再現用のホイルシールが付くのですが、今回は貼っていません。
というかこの角度だと貼る位置が見えませんね・・
そして、2種の頭部を組み合わせることでほぼほぼノーマルなジム頭を完成させることも可能。
オリジン版ノーマルジムの発売も近いか・・?
ほかにも、ゴーグルありの頭部にセンサーポッドとマーカーポッドを両方付けたり、付けなかったりと全部で8パターンの組み合わせが可能です。
ランドセル
おそらくはノーマルジムのものをベースに可動式も含めた4機のスラスターを増設した専用ランドセル。
可動式スラスターのアームは2箇所の間接でフレキシブルに可動。
初期の機体は降下後もパージすることができないそうで、キットでもそこは忠実に再現(?)されています。
付属武装
専用ビームガン
ナイトシーカー専用のビームガン。
あまり見ないデザインです。
サイズは標準的なビームライフル並ですが、あくまでガンなんですね。
保持には銃持ち手を使用。左右分付属するので、次のスプレーガンとの2丁持ちも可能です。
ビームスプレーガン
ジムシリーズの共通装備として今回も付属。
右側面にマウント用のダボがありますが、例によって基本的にどこにもマウントできません・・とみせかけて、前腕側面の穴には取り付けることはできます。
ビームサーベル
こちらも共通となる近接用の基本装備。
ランドセル左肩に1本だけ装備されるのですが、ランナーの都合でデバイス、ビーム刃ともに2本付属します。
比較画像
まず、ジム・・インターセプトカスタム フェロウ・ブースター装備(左)、ジム・ガードカスタム(右)と。
頭部のほか胸部、腰部、脛など、けっこう形状の違う部分があります。
前期型ジムの性能に不満を持つ現場からの要望に応えるかたちで根本的な性能強化が施されたスナイパーカスタムをベースにしたガードカスタム、インターセプトカスタムに対し、今回のナイトシーカーは前期型ベースの仕様変更機に留まるものだと考えれば、それもそうか、という感じはします。
続いてジムキャノン空間突撃仕様(左)、ジム・スナイパーカスタム(右)と。
ちなみに、こちらのスナイパーカスタムはミサイルランチャー追加で改めて発売されたものです。カラーリングなども先に発売されたものから少し変わっています。
今度はあえてバイザーなしの頭部にしてみましたが、そうなるとやはりジムキャノンとの共通点が多くなります。
しかし、ジムキャノンはガンキャノンの量産化の過程でジムのパーツを流用したものでしかなく、系譜的には傍流とするような話もありますね。
実際、型式も違いますし。
まぁ、このMSD版の空間突撃仕様なるものは本家のMSV版よりもジム要素が多めになってしまっているわけですが・・
低空飛行イメージで。
今さら言うこともありませんが、よく動きます。
そして豊富なハンドパーツが嬉しい。
とくにジムシリーズといえば腰部がほぼ90度曲がることでお馴染みですが、今回も空挺仕様ということで高々度からの降下をイメージしたポージングで効果を発揮してくれます。
ただ、フロントアーマーが左右分割されていない仕様(本来的にそうなのだと思いますが)なので、ほかのジムシリーズと比較して前屈姿勢が若干窮屈に感じます。
バイザーなしの状態で。
可動式スラスターはもちろん前方に向けることも可能。
初期の機体は降下後もこのスラスター群をパージすることができず、地上戦においてはデッドウエイトとなってしまう問題があったようですが、パイロットによっては6基のスラスターを活かした高機動戦闘もこなせたのだとか。
せっかくなのでサーベル2刀流で。
足首の柔軟性もやはりジオン系に勝る部分なので、かなりの大開脚や無理な体勢でもしっかり自立してくれます。
ガンダムも加えての集団戦イメージで。
遠距離狙撃(スナイパー)と中距離砲撃(キャノン)、防衛(ガード)、迎撃(インターセプト)、すべてをオールマイティにこなす万能機(ガンダム)に、上空からの強襲(ナイトシーカー)と、みんなそれぞれに個性があります。
絶対実戦では同時運用されないだろうけど・・
以上、“HG ジム・ナイトシーカー” でした。
信頼と実績のオリジン版ジムシリーズなので、もはやとくに言うこともありませんね。
まぁ、いろいろ小出しにするのはやめてほしいとする向きもありますが・・
本体のシルエットからしてけっこう変えてくるザクのバリエーションに対して、ジムのバリエーションは本体部分は比較的原形を留めたまま、追加オプションで個性を出してくるスタイルという感じですね。
そもそも改修の方向性として、ザクは砂漠用、水中用というように運用領域ベースの仕様が多い一方、ジムは護衛用、迎撃用、そして今回の降下強襲用というように、運用目的ベースで仕様変更がなされるパターンが多い印象。
このあたりは連邦軍とジオン軍、それぞれのドクトリンの違いなのかなぁ・・と勝手に考えて納得しています(笑)。
さて、この先HGオリジンシリーズの新作キットはジムキャノンのロケットバズカー装備というものがありますが・・その後はとくに情報がないのですね。
というか、ジムキャノンは地上用を出してくれ・・
ともあれ、今後も2、3ヶ月に一度でいいので、ジムかザクのバリエーションキットを出してもらって、オリジンのアニメ新作にまで繋げてくれればよい、かな?
ジムだとライトアーマーとか、作業用ジムとか・・どんどん貧相になっていくけど(笑)。
逆にザクにはザクタンクとかサイコミュ試験機型とか、妙にボリュームのあるのが残ってますけどね。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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