今回のレビューは、トランスフォーマー シージ より、
“SG-46 エイプフェイス” と
“SG-44 ディセプティコン ダイレクトヒット & ディセプティコン パワーパンチ” です。
ディセプティコンヘッドマスター、ホラーコンの1人、
“エイプフェイス” が
トランスフォーマー シージにてリメイク。
今回は同時発売のマイクロマスター、
“ダイレクトヒット & パワーパンチ” と
併せてレビューしていきます。
“ザ☆ヘッドマスターズ(海外ではザ・リバース)” 中盤から登場したヘッドマスターにしてトリプルチェンジャーというチートコンビの片割れです。
数年前に頭部(ヘッドマスター)とボディ(トランステクター)を模したミニビークルとしてリメイクされましたが、この度正式なかたちで堂々のリメイクを果たしました。
相方のスナップドラゴン、指揮官のスコルポノック(メガザラック)もアースライズでの発売が決まりましたし、オートボットには少々後れをとりましたが、ディセプティコンヘッドマスターズもいよいよ集結となります。
いやはや、まさかそんな日が訪れようとは・・実はヘッドマスターのオリジナルトイは1つも持ってないんですよね。
なぜかJrのブルホーンだけ持ってましたが。それも随分前に処分しちゃいました・・
もっとも、オリジナルのヘッドマスターは総じてさほど出来の良いものでもなかったので、たぶん当時の僕もあまりほしいと思わなかったんだろうな。
相変わらずトランスフォーマー自体は好きだったので、先のブルホーン以外だとシックスショットやダブルクロス、それに日本未発売だったリパッグなんかはまだ手許に置いてます。
そういう意味でも、すっかり年を食ってから現代の技術で高水準にリメイクされたヘッドマスターの面々を揃えられるのは感慨深いものがあります。
それでは、レビューしていきます。
エイプフェイス
ロボットモード
トリプルチェンジャーということもあり、一般的なヘッドマスターより一回り大きいボイジャークラスでのリメイク。
オリジナルからは見違えるほどに均整のとれたプロポーションに生まれ変わっています。
デザインに関しては多少のアレンジはあれど、ほぼオリジナルおよびアニメデザインのまま。ゴリラの腕が脚部に収納されるようになりましたが、基本的なパーツ配置もオリジナルトイを踏襲しています。
なお、これまでのリメイク版ヘッドマスター同様、胸のパネルは開きません。
背面はビークルモードの機首パーツを背負っている格好ですが、ここはがっつり肉抜きされています。
あと、機首パーツの基部が股に繋がっている関係上、シージのデラックスクラス以上のアイテムでは初めて腰が回らなくなっています。これは多少の工夫でなんとかできたと思うんだけど・・
カラーではホワイトの成型色がパール調になっていて、個人的には逆に安っぽい感じがしてちょっと残念でした。
ウェザリング塗装は久し振りに多め。本当、基準が知りたい。
頭部はこれまでのリメイク版ヘッドマスターと同規格ですが、以前だとボイジャークラスの場合は側面にヘッドガードのようなパーツが飛び出したり、リーダークラスの場合はさらにヘルメットを被るような仕様でしたが、今回のエイプフェスにはそういったものはなく、ヘッドマスターが変形したヘッドモードそのまま。ゆえに小顔感が際立ちます。
なお、顔は目がバイザータイプのアニメデザインになっています。
ビーストモード
メカゴリラにトランスフォーム。
エイプフェイスという名前のまんま、ロボットモードよりこちらの姿のほうが印象深いですが、これまたオリジナルの面影が色濃く残っています。
変形パターンもおおよそ踏襲されているんですが、各部が調整され、プロポーションはぐんとよくなりました。
ロボットモードの腕の処理は、これはあえてのオリジナルと同じ処理ということなのだと思います。やろうと思えばこれも隠せたんじゃないかな。だから腰も・・
一方で、オリジナルから大きく変更されたのが頭部。
オリジナルトイではヘッドマスターのみでゴリラの頭部を再現していましたが、今回は顎までがトランステクターに内蔵されるかたちに変更。
いわば過去のリーダークラスヘッドマスターのヘルメットの逆パターンで、そこにヘッドマスターがロボットモードのときとは前後逆にヘッドオンすることでゴリラの頭部が完成します。
こちらのヘッドモードは単体でも特徴のある面白いデザインです。それこそヘルメットを被るタイプのトランステクターにヘッドオンさせても面白そう。レジェンズ版のサウンドウェーブとか。
なににせよ、この仕様により頭部が大型化したことで、ビーストモードの迫力が増しました。
さらに角度が、基本のナックルウォークの姿勢でまっすぐ前を向くようにもなっています。
オリジナルトイではボディと水平の角度だったので、ナックルウォーク姿勢では常に下を向いていたのものですが。
ビークルモード
ジェット戦闘機にトランスフォーム。
やはりこの形態もオリジナルデザイン(トイ寄り)にかなり近いものになっています。
変形もビーストモードからわずか数ステップで完了するほど簡単。ただ、説明書のクオリティが相変わらずなので、細かいロック箇所などは実際に触ってみて確認するしかないです。
武器の取り付け位置は機首裏面先端になっており、そこはオリジナルから変更されています。
ランディングギア等はありません。
コクピットは機首・・とみせかけてここ。
機体後部、いちいちシールドを取り外しての乗降となります(笑)。
機首は裏面の肉抜き部分にゴリラの顎パーツを収納する仕様なので、コクピットを設けられなかったということなのでしょうが、ならば、そこにヘッドオンした状態で収納すれば、擬似的に機首コクピットにヘッドマスターが搭乗してる感じにできるんじゃないか、ということでやってみると・・
口がはみ出しちゃう(笑)。
というか、どのみちヘッドオンしない状態でも下の歯までは隠れないですけどね。
でもこれ、キャノピーが目のように見えるので、ジェット機といいつつサメ型メカのような雰囲気もあります。チョウザメとかノコギリザメ系ですね。
また、久々のヘッドマスターということもあり、各部にヘッドマスターを立たせるためのピンが配置されています。懐かしい。
へッドマスター スパズマ
日本設定では小型のトランスフォーマーが修行の末トランステクターへの合体能力を得た・・つまりヘッドオン前とヘッドオン後は同一人物という設定だったと思うのですが、海外版では頭部とボディは別人で、普通のトランスフォーマー(トランステクター=ボディ)が特殊なスーツを来たネビュロン人(いわゆる宇宙人)のオペレーター(これがヘッドマスター)とコンビで活動し、変形合体するという設定です。
シージは世界共通仕様となっていますので、後者の海外設定が基本となっているはず。
ロボットモード
規格はこれまでのリメイク版ヘッドマスター(およびプライムマスター)と共通なので、相互に交換が可能。
しかし、ロボットとビースト、2種類の頭部に変形するため、ロボットの頭部にしか変形しない普通のヘッドマスターとは違って、脚部の後ろ側にロボットのフェイスディティール、背面にビーストのフェイスディティールがあります。そこはオリジナル準拠でもあります。
なお、背中が後ろに大きく張り出しているために重心が後方に傾きがちで、自立は少々困難。腕部も側面を隠すように前後に幅の広いパーツになっています。
ヘッドモードについてはすでに言及しているので、ここでは割愛します。
付属武器
SA ソニック ブーマー ブラスター
日本では、半自動音響ブーム銃とかいう名前になってましたね。
ともかくも音波系の武器ではあるようです。
モノとしては非常にシンプルで、シージシリーズの武器としては珍しくなんの拡張性もありません・・
EM エレクトロ シールド
ビークルモードでは後部のコクピットハッチを覆うように取り付けられる中型のシールド。ロボットモードでは、位置的に肘の丸モールドにはめ込むのがちょうどいい感じ。
こちらもほかに武器を取り付けたりできる5㎜などもなく、これといった拡張性がありません。
なぜかクリアパーツに塗装というかたちで再現されています。
あと、真ん中に穴が空いてるのはこれシールドとしていいんだろうか?
マイクロマスター ダイレクトヒット & パワーパンチ
2月発売のマイクロマスターで、シージのマイクロマスターとしてはこれが最終アイテムとなります。
1991年にトイのみで展開されたシリーズ、“リターン・オブ・コンボイ” で発売された “巨重戦士 クレーンキャノンWチーム(コンストラクタースクァッド & バトルスクァッド)” より、キャノン(バトル)担当の2名が選抜。
本来は2体が合体して1つのモチーフに変形する仕様なので、カラーリング、デザインともに共通性ありとこれまでのマイクロマスター以上にコンビ感の強いアイテムになっています。
ロボットモード
左がダイレクトヒット、右がパワーパンチです。
なんか、イメージ的には名前は逆のほうが合ってるような・・
オリジナルデザインをほぼ踏襲しているようですが、ほかのマイクロマスター同様ちょうどいい感じにデフォルメされています。
変形モチーフもあってボリュームはこれまでのマイクロマスターよりもある感じ。
パワーパンチの背部キャノン砲は取り外すこともできます。
しかし、本人は持てません(笑)。
ビークルモード
一応単独でも変形可能・・というか、これが今回の正式なビークルモードということになるんだろうか?
ともかくも装甲車と自走高射砲(?)にトランスフォーム。
デフォルメ感といい、ポップなカラーリングといい、なかなかに可愛らしい。
もちろん、オリジナルと同様に連結してキャノントレーラーにもできます。
というか、これが本来のビークルモードのはずなんですが、なぜか説明書でも公式サイトでも一切言及されていません。
それにしても、このフォルムとカラーリング、ホットスポットのビークルモードみたいだなぁ。車輌としての用途は全然違うけども。
ウエポンモード
で、本来のビークルモードをただ裏返しただけのものがウエポンモードということに・・
いや、それだけならまだしも・・キャノン砲はただのグリップ扱いかーい!(笑)
まさかのミサイルランチャータイプです。
エフェクトパーツは4つ取り付けられます。
比較画像
まずは同じシージのボイジャークラス & トリプルチェンジャーのスプリンガーと、ロボットモードでのサイズ感をば。
本体のボリュームは同程度。背負いモノがあるぶん、エイプフェイスのほうが大きく見えます。
あと、エイプファイスのほうが腕が長く、胸部から腹部にかけてのラインも引き締まっているのでスタイルはよいです。
レジェンズでコンドル(レーザービーク)とセットで発売された単体ヘッドマスター(右)と、まずロボットモードで。
レジェンズ版はゴリラヘッドはオミット、さらにロボットモードの頭部(ジョイント)が合体時と同じデザインになっています。
画像は忘れましたが、レジェンズ版で背部に合体時のフェイスが逆さまに付いている一般的なタイプです。
ヘッドモードでも。
基本デザインは共通ながら、レジェンズ版はオリジナルトイ準拠のツインアイ、今回のシージ版はアニメデザインのバイザータイプになっています。
レジェンズ版ウィアードウルフに付属したミニビークル、ラリゴとビースト、ビークルの両モードで。
右は海外では先のヘッドマスターとセットでカラーもそのまま、エイプフェイスとしてタイタンマスタークラスで発売されたものですが、日本ではバラバラにされ、ヘッドマスターはコンドルと、トランステクターのほうはウィアードウルフとセットになり、カラーもイエローメインに塗り替えられました。
しかし、小さいながらも両モードで見事に特徴を捉えており、まさに本物を模した小型ドローンといった印象です。
一応組織では先輩に当たる3バカ・・もとい、3人組と。
まずはロボットモードで。
そのサイズの違いに戦闘力の違いが如実に現れているような気がします・・3体1でも勝てそうな気がする(笑)。
ここにスナップドラゴンが加われば、きっと目も当てられないことになるんだろうな。
なお、当然仲はよくないもよう。
ビーストモードでも。
これって、ゾイドでも全部揃えられるモチーフだね。
アイアンコングにコマンドウルフ、バリゲーター、ザバット。
さらにスナップドラゴンはジェノザウラー(色的にバーサークフューラーのほうがいいか?)、スコルポノックはデススティンガーでコンプリート可能。
ということで・・
ゴーグルタイプの目や常に笑っているような口許など、なんか似てるんだよなぁ(笑)
ディセプティコンマイクロマスターで比較。
ダイレクトヒットとパワーパンチを鋏むのは、ブラックジャック(左)とハイパードライブ(右)です。
まずはロボットモードで。
実際にはダイレクトヒット、パワーパンチともに身長でいうと小柄なほうなんですが、密度感があるので単体としての満足感が違います。
ビークルモードでも。
これまた単体だと、ダイレクトヒットたちは思った以上に小さくなってしまうんですが、合体されるとこのボリューム感。
プレイバリューでもこれまでのマイクロマスターから頭1つ抜けた印象です。
以下、画像
まずはロボットモードで。
先にも言ったように腰が回りませんし、それ以外の可動も標準的。
正直、あまりぐりぐりと動かせる印象はありませんが、まぁひつようじゅうぶんだとは思います。
立て膝は、脛が長めなので若干苦手。
画像は、爪先の可動でなんとなくそれっぽい格好にしているだけです。
背部ウイングの固定を外して飛行イメージで。
スタンド対応穴は腰裏(機首の基部パーツ)にあります。
ダイレクトヒット & パワーパンチのウエポンモードを持たせて。
付属武装はライフルにシールドのみと、オリジナル準拠とはいえ少々寂しい感じです。
同じボイジャークラスのトリプルチェンジャーであるスプリンガーが豊富だったぶん、余計にそう思ってしまいます。
せめて新規で剣くらい付けてほしかったかな。
ビーストモードでも。
ドラミングは若干不自然ではありますが、一応再現できます。
後脚の可動にもう少し自由度があって、がに股にできたりすればもっと迫力が出たんですけどね。
頭部も左右には振れますが上下動はほぼできません。
拳は一見5㎜軸が保持できそうな感じですが、実際は不可能。
武器が持てれば、さらに遊びの幅が広がったのに・・残念。
ちなみに、ちょうどこの画像撮ってるときに地上波でランペイジやってました(撮影からレビューアップまでどんだけかかってんだ? という突っ込みはなしで)。
坊主のマッチョがいい声で喋るだけで、なんであんなに面白いんだろう?(そっち?ww)
ビークルモードでも。
ビークルモード時は底部(ロボットモードの胸部)の3㎜穴がスタンド用に使えます。
ディセプティコンヘッドマスターズ出撃!
これ、知らない人が見たら完全にエイプフェイスがリーダーだと思うだろうね。
ビーストモードでも、たぶんゴリラが一番強い。
次点でワニかな。オオカミはともかく、コウモリは戦力に数えられるのだろうか?
どちらにせよ、これじゃまだアニマトロンとは勝負できそうにないね。
以上、“SG エイプフェイス” でした。
オリジナルトイとアニメデザイン、両方のいいとこ取りをしつつ現代ふうのプロポーションに調整。それを3形態すべてでクリアと、まさに理想的なリメイクとなっただろう今回のシージ版エイプフェイス。
ただそれだけに、ここへきてシージ共通仕様であったはずの腰の回転を断念したことは残念でした。
そこまで難しいところではないと思うのに、なんで諦めたんだろうか?
あとは、ビーストモーでもう少し “らしい” ポーズがとれたらなぁ、とか・・ダメだな、どんどん贅沢になる。
オリジナルトイと較べれば、それはもうすさまじい進化です。
だからこそ、ここをもうちょっと、そこはもっとこう・・というように注文を付けたくなるわけですな。今ならそれくらいはできると思ってるからね。
だからこれは批判じゃない! 次への期待なのだ!
といったところで今回は終了。
またのご訪問を。
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