HGUC ガンダムTR-6[ハイゼンスレイⅡ] レビュー

 今回のレビューは、1/144スケール ハイグレードユニバーサルセンチュリー より、

“HGUC ガンダムTR-6[ハイゼンスレイⅡ]” です。


 “ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに” より、

TR-6シリーズの高速戦闘形態、

“RX-124 ガンダムTR-6[ハイゼンスレイⅡ]” が、

プレミアムバンダイ受注限定品としてハイグレードユニバーサルセンチュリーで発売されました。


 ・・と、本題に入る前に。

 普段自分のサイトを検索することなんてないんですが、先日なんの気なしにしてみたところ、まったく関係のない通販サイト(?)に本サイトの名前が使われていてびっくりしました。

 まず断っておきますが、まったく関係のないサイトです。実際開こうとしても既に見られなくなっているものが多いようですが、キャッシュを覗くに、どうも本サイトのトップページをコピーして、画像等を入れ換えたもののようです。やっているのはもちろん、某大陸のあの国。

 おそらくは、なんらかの単語で検索したときにトップに来たサイトを無作為にコピーして使っているんでしょうが、なんでまたこんなピンポイントな単語を? それほど多く見られてるわけでもないのに・・(笑)

 正直気持ち悪いですが、放っておくしかないんでしょうね。とくに実害がないからいいけど。

 とりあえず皆さまがたにおかれましては十分にご注意を、ということで。


 さて、気を取り直して。

 プレバンにおいてにわかに展開が加速したAOZシリーズの大本命、ハイゼンスレイⅡです。

 発表から少し時間が空いた感もありますが、非常に複雑な機体ですし、開発に時間がかかるのは仕方ないと思います。まぁ、そのぶんバリエーションが出るのは早かったですが(笑)。

 いや、白いの来るのわかってたらこっちは一旦スルーしてたかもしれないという・・ね。詳しい人なら当然わかってたんでしょうが。

 とはいえ、やっぱりティターンズが主役のお話なんだから、MSのほうもティターンズカラーであってこそでしょう! と自分を納得させています。実際、個人的にこのデザインだと白より黒(正しくは紺)のほうが好みですし。


 それではまず、ハイゼンスレイⅡというMSについて軽く整理しておきましょう。

 ティターンズが次期主力MS開発のために生み出した実験機群、“TRシリーズ” の最終形となるTR-6は、“機種統合計画” というそれまでのTRシリーズ開発のときにはなかった新たな運用構想の下に誕生したそうです。

 機種統合計画とは、たった1種のMSをベースにして換装など様々な手段を講じ、あらゆるMSの機能を再現させてしまう・・というもの。

 完成したTR-6は素体となるウーンドウォート(あるいはそのコアとなるプリムローズⅡ)を中心に各種オプションパーツを用いて、あらゆる領域において最高水準の性能を発揮できるMS体系となりました。

 その際、機能を再現したMSの名前にⅡを付けた愛称で呼ばれる(例えばヘイズルⅡ、ハイザックⅡ、ギャプランⅡとか)ことも多く、こういった部分にはAOZ独特のルールがあって非常にややこしいです。

 今回のハイゼンスレイⅡはガブスレイに相当する仕様ということですが、ガブスレイⅡじゃないんですね。

 ちなみにTR-1の最終型がハイゼスレイという名前になっています。ハイゼンスレイⅡとは同時に開発された、いわば兄弟機のようなものだそうですが、本当、ややこしい・・


 それでは、レビューしていきます。

 キットは素組みに最低限の墨入れ、一部塗装と付属シールによる仕上げです。


ハイゼンスレイⅡ

MS形態

 ウーンドウォートが小柄でどこか女性的なデザインだったのに対し、そのコアフレームであるドラムフレームを2個縦列に繋げたハイゼンスレイⅡは全高30m級の大型機となり、装甲形状にも角張った部分が増えて男性的なデザインに生まれ変わっています。

 雰囲気としては、まさしく機種統合計画における機能上の前身であるガブスレイにガンダム的要素を盛り込んだ感じです。

 頭部こそ若干大型化していますが、胴体のサイズはウーンドウォートから極端に変わらず、脚が怖ろしく長くなっているため純粋な人型とはいえない独特のプロポーションではあります。

 ガブスレイも、きゅっと絞った胴体に長い手脚が付いているというような体型だったので、それを一層スタイリッシュにしたといったところでしょうか。


 キットは、ウーンドウォートのパーツを一部流用(余剰パーツはけっこう出ます。なお、ウーンドウォートとしては組めません)するものの、大半が新規パーツで構成されています。

 不安だった体幹部分は新規ジョイントパーツでかっちり固定されるようになっており、安定感はばっちり。ただ、腰の回転はできなくなっています。

 腰中央のサブアーム(フンドシ)は形状、機能ともにそのままです。

 脚部は、ウーンドウォートの脚部を折りたたんだものを太腿に、その先に脛となるパーツを追加する方式です。ヘイズルの脛を追加したギャプランⅡと同じパターンですね。

 (ウーンドウォートの)太腿の内部フレームは一部新規。外装は基本形状は同じですが新規になっており、ウーンドウォート(およびヘイズルⅡ)では展開状態で固定だったセンサーの収納ギミックが再現されています(画像は収納した状態です)。

 (ウーンドウォートの)脛パーツはそのまま流用で、ランディングギアもそのまま内蔵されています。しかし真っ直ぐ伸ばすことはできず、画像のように90度ほど開くのが限界。

 かといって、この可動がとくに変形ギミック等に必要なわけでもありません。使えるものをそのまま使った結果、とくに意味はないけど動いた・・ということでしょう。


 各部のスラスターやダクトなど、色分けは比較的頑張っているほうだと思います。ただ、TRシリーズならでは複雑なディティールでは細かく色の足りない部分は出てきます。

 今回は胸部のダクトや腰部サイドアーマーで足りないグレー、肩のスラスターのオレンジイエローなど、気になった部分のみ塗装しています。

 コクピット上のセンサーらしき部分にはなぜかシールがなかったので、ほかのセンサー用のシールの余白を切って貼りました。あと、マーキングシールは指定の位置に貼っています。

 長身に対して足のサイズが小さく、接地面積が非常に狭いため、自立はかなり困難。

 状況によっては後ろに伸びるスキッド(?)で支えてやるのもいいでしょうが、可変機ということもあり、シリーズの支援機などに付属していた定番の簡易スタンドが付属するので、基本はそれを使うのがいいかと思います。

 普通に立たせておくぶんには、ちょうど足が着くくらいの位置になるので。

 それにしてもでかいです。全高だけならあのペーネロペーを上回りますからね。


Gトップファイター

 上半身が分離して変形する高速戦闘機。

 変形は一部パーツを差し換え。頭部を含めた本体ドラムフレームを専用のものに交換し、ハンドパーツは取り外し。肩のメガ粒子砲は取り付け位置を変更し、最後に底面にスタンドジョイントも兼ねたジョイントパーツを介してコンポジットシールドブースター(蛇腹アームは外して)を取り付けて完成です。

 とくにロック機構などはないですが、比較的小型なので形状は安定します。

 ZZやSへの対抗手段として、同様に再現した分離変形機構ですが、あちらが一応は戦闘機としての形状を目指しているのに対し、こちらはほぼほぼ雰囲気がMAですね。ティターンズらしいというか・・

 肩のメガ粒子砲や底面の長砲身はやはりガブスレイのMA形態に通じるものがあります。

 ディスプレイのためにMA形態共用の支柱パーツが新規に付属しますが・・例によってベースと成型色が違います。

 


Gボトムファイター

 下半身が変形した重戦闘機・・というかこれはもう完全にMAです(笑)。

 こちらも変形には一部でパーツを差し替えます。股関節を専用の固定式のものに交換し、脛パーツを取り外し。ジョイントパーツを追加して脚部側面スラスターの位置を変更し、安定翼も追加します。

 こちらはサイドアーマーと脚部でロック機構があり、そこそこのサイズがありながらかっちり固定できます。

 太腿外装のセンサーはこれ、起こすのが正解だったようです。忘れていました。ていうかこの形態だとスラスターに隠れてたぶん意味ないし(言い訳)。

 脚部が格闘用のクローアームになるあたりは、やはりまたガブスレイの仕様を踏襲しています。

 でもこれ、脛はどこに行ったんだろう? 内側に収まってるのかな。あと、クロー内部にはビームガン兼用のビームサーベルが内蔵されているようなんですが、そこはオミットされています。

 やっぱり設定されているすべての機能、ギミックは再現しきれてないのかな?

 相変わらずリアスカート(ブースターポッド?)がカエルっぽくて可愛いです。


 2機を並べるとこんな具合。

 本体部分だけだと、ボトムファイターはトップファイターの2倍近いボリュームがあります。

 見ためもそうですが、機能的にもトップファイターは一撃離脱タイプの射撃戦特化型。ボトムファイターが格闘戦も想定した大型機としっかり住み分けができています。

 なお、いわゆるコアファイターに相当するプリムローズⅡ(今回も単体状態は付属せず)は基本両方に搭載されるもののようですが、どちらか一方のみに搭載し、そちらを主機としてもう一方を無線コントロールすることも可能だそうです。

 ちなみに、キットにはスタンドは(MA形態共用の支柱パーツも含め)一組しか付属しないため、分離形態を並べて飾るためには余所から適当なスタンドを1つ借りてくる必要があります。

 まぁ、すでにこのタイプのスタンドが飽和状態なのでべつにいいんですが、支柱は2本付けてくれてもよかったのでは?


MA形態

 GトップファイターとGボトムファイターが合体した状態。いわゆるフォートレス形態ですが、とくに名前はないようです。

 トップファイターに関しては一旦コンポジットシールドブースターを外すくらいですが、ボトムファイターのほうは単体時からさらに組み換えが必要になってきます。

 まず脚部クローを一旦外し、延長パーツを挟んで再装着。脚部側面スラスターの位置も再び変更し、また底部に別のジョイントパーツを介してコンポジットシールドブースターを取り付けます。

 サイドアーマーと脚部のロック機構は引き続き生きており、トップファイターも縦横でジョインされるので安定感はばっちりです。

 肩部のメガ粒子砲と底部の長砲身。脚部が変形したクローアームと、後ろに伸びるスカート。ガブスレイ的要素をすべて網羅していますが、最終的にガブスレイのMA形態からはけっこう離れたシルエットになってしまいましたかねぇ。

 なお、この形態では大気圏の離脱、再突入が可能だそうです。かなり抵抗ありそうな形状ですけども・・

 とはいえ、圧巻のサイズです。HGとは思えないボリューム。


武装・ギミック

コンポジットシールドブースター

 ウーンドウォート、ヘイズルⅡも使用するTR-6系の標準装備。

 名称通りのシールドとブースターとしての機能のほか、ビームライフル、ヒートブレード、ウインチ機能を備えた有線クローなど、多彩な機能を兼ね備えた複合兵装です。

 こちらはウーンドウォートからの完全流用となり、とくに新ギミックは盛り込まれていません。ハンドパーツもそのままなので、持たせにくさ、構えにくさは相変わらず。

 今回、スラスターのオレンジイエローは塗りましたが、バレル(ブレード)のグレーはシールで済ませています。


 パーツの差し換えで有線クロー射出形態を再現可能。

  虫みたいで可愛いクロー(モビルビット)です。

 蛇腹アームはスラスターも兼ねた前腕アーマーに取り付けるかたちになり、ウーンドウォート(およびヘイズルⅡ)と較べると格段に自由度が増しました。

 でも、どうせなら付属のリード線も機体サイズに合わせて長くしてほしかったかなぁ。


メガ粒子砲

 両肩に装備されるビームキャノン。

 ガブスレイをイメージして追加された装備でしょう。

 しかし、前方に射角をとるためには肩ごと前に倒す必要があるなど、少なくともMS形態ではあまり有効な武器とはいえない気が・・

 あと、トップファイター形態時には明らかに別の位置に移動してますし、どうなっているのか・・べつにこのままの位置でもとくに支障はないように思えるんですが。


ハイメガ粒子砲

 トップファイターおよびMA形態で機首となるパーツの上部に装備された高出力のビーム砲。カバーが開いて射撃状態を再現できます。

 このユニット自体はヘイズルⅡのリアスカート兼ブーストポッドと同じものですね。

 ただ、肩のメガ粒子砲よりも明らかに口径が小さいんですが・・


クローアーム

 ボトムファイターおよびMA形態で使用される格闘用の大型クロー。

 ガブスレイのクローに較べてかなり大雑把な形状であまり繊細な作業はできなさそうですが、そのぶん単純な破壊力はありそうです。

 もちろん、先端部分含めて大きく可動します。

 先にも言ったように、本来はビームガン兼ビームサーベルが内蔵されているようですが、今回はオミットされています。


ミサイルポッド

 ディティールのみですが、膝アーマー内側に装備された2連装のミサイル発射管も再現。

 おもにボトムファイターやMA形態で使用されるようです。



ハイゼンスレイⅡ・ラー

 前回、プリムローズ & フルドドⅡのレビューのときに先送りしたハイゼンスレイⅡにフルドドⅡを装着した形態です。


MS形態

 再現には、ハイゼンスレイⅡ本体とフルドドⅡ拡張セットのほか、ヘイズルⅡのリアスカート兼ブーストポッドとコンポジットシールドブースターが1つ必要です。

 両肩にフルドドⅡのブーストポッドとサブアーム、ウインチキャノンを、胸部にヘイズルⅡのブースターポッドをそれぞれジョイントパーツ(フルドドⅡ拡張セットに付属)を介して取り付けます。

 ハイゼンスレイ本体では、脛パーツを下に1段ずらして延長するようですが、忘れてます・・

 ブーストポッドの位置など、ギャプランTR-5[フライルー]に似た雰囲気になります。両肩にマウントしたウインチキャノンも相まって、シルエットはガブスレイ+ギャプランという感じに。

 


MA形態

 2基のコンポジットシールドブースターは、専用のジョイントパーツで後ろから脚部の付け根辺りに取り付けられます。

 ウインチキャノン含めて高出力の射撃武装が3つ増え、ブーストポッドの追加と併せてさらに高火力、高機動の大型MAとして完成されました。

 でもこれ、MS時に腰に付けてたブーストポッドはパージされるんですかね?

 なお、春に “ハイゼンスレイⅡ・ラー” として発売されるものは、本体のメインカラーを白に変更したものにフルドドⅡ拡張セット(こちらは、たぶん成型色はそのままでしょう)1組と、今回ヘイズルⅡから拝借しているブーストポッド(細部の形状が違うようです)にコンポジットシールドブースターをもう1つ(こちらは同じものだと思いますが、ランナー都合で一部新規ランナーになるような気がします)、そしてマスク部にスリットが入ってよりガンダム顔になった新規造形の頭部(たぶん、マスクだけが新規だと思いますが)を追加した内容になるようです。

 価格的には、ハイゼンスレイⅡ単体にフルドドⅡ拡張セット1つを合わせた額と同じなので、ブーストポッド、コンポジットシールドブースター各1つと新規造形の頭部はサービスということになります。

 最近のプレバンにしては珍しい大盤振る舞い。もう少し待っておけばよかった・・

 そして白いほうの購入については現在保留中。


比較画像

 素体であるウーンドウォートと、まずはMS形態で。

 サイズの違いは一目瞭然。スケールは合ってますよ(笑)。

 ウーンドウォートに対してハイゼンスレイⅡは横幅でおよそ1.5倍。縦には2倍近く大型化しています。

 この並びだと、メインカラーの違いもあってよぉく目を凝らさないとほとんど共通点が見つかりませんね。

 実際、外見上の共通点は前腕やリアスカート兼ブーストポッド、腰中央のサブアーム(フンドシ)、それに大腿部くらいです。もちろん、内部的にはもっと共通点はあるはずですが。

 メイン武装はそのまま踏襲していますが、そんなコンポジットシールドブースターはハイゼンスレイⅡをしてその全高に匹敵するサイズがあり、あらためてウーンドウォートとのアンバランス感を思い知りました。

 ただでかい=強いというわけではないのがガンダムの世界ですが、ハイゼンスレイⅡにはいわゆる大型機にありがちな鈍重さは外見上まったくないため、見かけ倒しということはなさそう。


 MA形態でも。

 ウーンドウォートのMA形態は、ただでさえ小さな身体をさらに小さく丸めたような状態なので、こうなると戦艦と民間のシャトルが並んでいるような感じです。

 そしてもうパッと見の共通点ははぼなくなりました。


 機能上の祖であるガブスレイと、まずはMS形態で。


 ガブスレイはグリプス戦役期では標準的なサイズのMSですが、そんなガブスレイと並べてもこの巨体。

 しかし、武装配置やシルエットはやはり代替後継機ということでよく似ています。曲線は全部直線に置き換えられた感じですが。


 MA形態でも。

 本家の昆虫っぽさまでは継承していませんが、こちらも各機能の再現、配置はおおよそ受け継がれています。

 クローが随分と大型化したために、シルエットはけっこう変わってしまいましたけどね。

 まぁ、あくまで機能を踏襲したもので姿形を真似たものではない・・ので。


 今回久し振りにHGUC ガブスレイを引っ張り出してきましたが、面白い機体ですね。ザッツ グリプス戦役、ティターンズの可変機といったところでしょうか。

 キットも、一部差し換えはあるものの複雑な変形再現しており、造形、プロポーションも含めてかなりよい出来だと思います。

 ちょうどZの新劇場版3部作が公開されていた頃に発売されたキットで、同時期にやはりZに登場したMSが多数発売されました。UC特需に似た盛り上がりがありましたね。懐かしいです。

 あの頃は、流用前提とかまだほとんど考えられてなかったんだよなぁ。プレバンもなかったし・・


以下、画像

 MS形態で。

 可動はほどほど。

 最初にも言ったように、腰は回転しません。胸部は若干上下に傾きますが、気持ち程度。

 肩は軸接続で前後や上下の引き出し機構はなし。ただ、変形用の可動を利用すればけっこう大胆なポージングも可能です。

 肘の可動がまた独特で、スラスター兼アーマー、前腕と2段階に動きます。

 下半身では、腰部サイドアーマーが干渉するので太腿はほとんど上げることができません。アーアー全体を大きく横向きにスライドさせればできなくはないですが・・

 膝や足首は普通に動きますが、基本的に自立は困難。脛後部のスキッドで支えるにしても限界があります。

 まぁ、そもそもこの機体で地上戦は想定されていないでしょうが。

 保持力に関しては、ほぼ新規パーツで構成される上半身についてはとくに問題なし。

 一方の下半身は、一部にウーンドウォートの流用パーツを使っている股関節周りに不安があります。

 なにせ脚部のボリュームがすごいので、その重さに付け根のポリキャップが負け気味です。大股開きだったものがだんだん閉じていく・・みたいな。


 MA(分離)形態で。

 トップファイターでは機種のハイメガ粒子砲、ボトムファイターでもクローアームやミサイルポッドの開閉と、ワンポイントながら動きが付けられるのはいいですね。


 設定ではガブスレイ同様に脚部のみを変形させた中間形態があることになっていますが、キットでは一切言及されていないので、イメージでそれっぽい状態に組み換えてみました。

 もう少し脚部クローがフレキシブルに動けば面白いんですが・・


 ラー形態で。

 サブアームと合わせて4本腕の異形に。フルドドⅡをもう1つ足して6本腕にするのもいいかなぁ。

 ただこれ、サブアーム、ウインチキャノンともに保持力重視で90度刻みに取り付け方向を変更することしかできないので、自由度は少なめです。まぁ、ダボを切りとってやればいい話ですが、そうすると重みでへたるでしょうし・・


 MA形態でも。

 

 ウインチキャノンでは再現されていませんが、本来ならそちらにも優先制御機能があるはずなので、そうなると4基のインコムを備えた高機動MAということになり、もはやティターンズの可変機というよりも1年戦争後期のジオンのNT用MAに近くなっている気がします。

 ビグロとブラウ・ブロを足したみたいな。 


 以上、“HGUC ガンダムTR-6[ハイゼンスレイⅡ]” でした。


 正直、こんなにでかい機体だとは思っていませんでした。

 まぁ、そもそも価格がウーンドウォートのおよそ2.5倍なので、ある程度は想像していたんですけどね。思ってた以上にでかかった・・

 ウーンドウォートがベースでこのサイズとなると、保持力が不安だなぁ・・とも思ったんですが、股関節の若干の緩さ以外はとくに気になる部分はありませんでした。

 TRシリーズの組み換え、変形はとにかく面倒臭いというイメージもありましたが、このハイゼンスレイⅡは分解するにしても各ユニットやジョイントパーツが大きめで、シリーズの既存キットほどの煩雑さはなし。変形完了後のMA形態のかっちり感もあり、ラー形態ですらサブアーム、ウインチキャノンの半固定接続のおかげでへたりやポロリといったストレスも無縁とむしろ何度も組み換え、変形さえたくなるくらい・・というのは言い過ぎかなぁ(笑)。

 でもそれくらい、スムーズな組み換えが可能になっていたともいます。単純にでかいから、ということもあるんでしょうが。

 そんなふうに遊びやすさは増している一方で、やはり再現しきれていない設定、ギミックもあるようで、このあたりはコアなファンにとっては不満があるところかもしれません。


 さて、TR-6系では、このあとに “クインリィ”、“インレ(ファイバーⅡ+ダンディライアンⅡ)” といったバリエーションがありますが、さすがに1/144スケールのHGでのキット化は難しいでしょう。となると今回のハイゼンスレイⅡ(およびラー)で一旦は終了となりそうです。

 AOZ関連では、そもそもウーンドウォートの発売が驚きでしたが、そこから各種支援機、ヘイズルⅡ、そしてハイゼンスレイⅡと比較的短期間でリリースされていったのも、それだけ大きな反響があったということなのでしょう。

 願わくばその勢いを落とすなく、さらにTR-2.3.4といった非ガンダムタイプを完全新規で送り出すくらいの気持ちを持ち続けてほしいものです。

 できれば一般販売で・・なんてことは、もう言いません。

 もはやガンプラの存続にプレバン・・つまり受注生産は欠かせないものになっています。

 それは賢明なユーザーはとうにわかっていますので、だからこそメーカーはそこにネガティブな感情が湧かないよう努力をしてもらいたい。

 単純な話、フォーマットを統一してくれればいいんですよ。

 パッケージをカラーイラストにする。説明書もカラーにして機体解説を載せる。そしてそれらが英語併記ではなく日本語表記のみだったらなおよし、だと思うんですが。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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