今回のレビューは、トランスフォーマー シージ より、
“SG-32 オートボット スプリンガー” です。
アニメ第2作、“2010” から登場した新メンバーでオートボット(サイバトロン)初のトリプルチェンジャー、
“スプリンガー” が
トランスフォーマー シージで発売されました。
“スプリンガー” って名前はなんとなく怪獣っぽいなぁ・・
やっぱり日本名の “スプラング” のほうが馴染み深いんですが、今回は “スプリンガー” で。
さてそのスプリンガー、最初にも言ったようにオートボット初のトリプルチェンジャーというだけでなく、イケメンで恋人ありと、なんというか、オートボット随一のリア充というようなイメージがあります。
当然人気もあるキャラクターなので、シリーズを跨いで何度もリメイクされていますが、G1イメージを踏襲したリメイクで直近のものとなると日本では2013年に発売されたジェネレーションズ版、そしてそのリカラーで2016年で発売されたレジェンズ版(スプラング名義)があります。
今回は名前こそ海外版(本名)のスプリンガーですが、アニメ版のデザイン、カラーリングをかなり忠実に再現しています。
アニメ第1作から登場している古参キャラたちが大勢を占めるシージで急に2010からの登板は浮いた感じもありますが、むしろアニメデザインほぼそのままでサイバトロンモードとして違和感のない2010キャラのほうがオリジナルのリメイクという意味ではシージのラインナップには合っていたのかも、という気もします。
既に発表された “WAR FOR CYBERTRON” トリロジーの第2シーズン、“アースライズ” は文字通り地球が舞台となるわけですからなおさらです。
では、レビューしていきます。
ロボットモード
黄緑色のナイスガイ。
アニメのデザインをかなり忠実に再現しながら、若干ぽちゃってたプロポーションがばっちり修正され、マッシブかつすっきりスマートな色男に生まれ変わりました。
気になったのは肩アーマーの角度だけだなぁ。アニメだと斜めでしたしね。
シージでも初のトリプルチェンジャーとなります(サウンドウェーブやリフレクターは・・まぁ特別ということで)が、多段変形トイにありがちないかにもという形状のパーツはなく、純粋にロボットトイとして非常によくまとまっています。
唯一、脛の後ろ側にパネル状のパーツが幾重にも折りたたまれているのが丸見えですが、これくらいは許容範囲でしょう。そのほか目立つ肉抜きもなく,ぎっしりと密度感のある仕上がりになっています。
肩アーマーや胸部のイエロー、そして濃いグリーンは塗装。ウェザリングは胸部、肩アーマー、脛にバックパックと多め。それぞれエッジが錆びたような具合でいい雰囲気になっていると思います。
カーモード
ビークルモードその1。装甲車にトランスフォーム。
ほかの2010キャラたちがわりと丸みを帯びたフォルムのビークルに変形するのに対し、スプリンガーのビークルモードはけっこう角張ったデザインで、性格も含めて戦闘的な印象がありました。
今回もポップなカラーリングで騙されそうになりますが、実は厳ついというデザインをオリジナルの雰囲気を残しつつスタイリッシュに再現しています。
ただ個体差なのか仕様なのかわかりませんが、天面のカバー(ロボットモード時のバックパック)がしっかり固定できません。まぁ、それ以外がけっこうかっちりしているので形状を保てないということはないんですが、せっかくおおむね綺麗にまとまっているだけに残念です。
武器を取り付けて。
説明書の指示ではターレット(ヘリモードでローターの基部になるパーツ)も取り付けるようになっていますが、そうするとくるっくる回ってしまうので省いています(笑)。
ヘリモード
ビークルモードその2。戦闘ヘリにトランスフォーム。
こちらはローター部分で武器を組み込む必要があるので、ほかの武器(銃タイプ2つ)も取り付けた状態で撮影しています。
一見カーモードにローターを足しただけ、といった感じですが、前輪ブロック(ロボットモードの腕部)が少し後ろに移動しているほか、テール部分の変形はなかなか複雑で触り応えがあります。
やはり天面カバーがうまく固定できませんが、カーモードはともかく、このヘリモードはそもそもジョイントの凹凸の位置が合ってない気がするんですが・・
まぁ、こちらもほかの部分がかっちりしているのでさほど問題はないんですけどね。
付属武器・ギミック
W-10 エアスライス チョッパー ブレード
ヘリモードでローターとなる直刀タイプの武器。2本付属します。
1パーツ成型で塗装もされていませんが、刃の片方に3㎜軸およびジョイントがあり、バトルマスターのライオナイザーやテラクサドンに付属する斬撃エフェクトパーツを取り付けることができます。
ちなみに2本とも微妙に反ってました。
ブリスターへの固定が最近主流のタグ留めではなく、ブリスター自体に強引にはめ込むという一昔前の手法だったこと(あるいはその状態から強引に引っこ抜いた僕)が原因かと。なんでここだけタグケチったんだよ・・
ブレードはバックパック側面にマウント可能。
ターレットにもマウントすることができますが、片方にだけ付けた場合は画像のように傾いてしまいます。
C-10 ボイド ブラスト キャパシター
銃タイプの武器が2種類付属。
形状はそれぞれ違いますが、それだけ。
どちらもブレードと同じく1パーツ成型で塗装なし。裏側には盛大な肉抜きがあります。また、銃口は3㎜軸になっており、各種バトルマスターに付属のエフェクトパーツを取り付け可能です。
D.E.W. メガ ミサイル ランチャー
2本のブレードと2丁の銃、付属の武器をすべてを合体させた状態。
どういう理屈でミサイルランチャーになるのかは不明ですが(笑)、さすがのボリュームでなかなか迫力があります。
でも、やっぱり単色なのは少し安っぽい感じですね。
比較画像
ジェネレーションズ版と。まずはロボットモードで。
ジェネレーションズは海外のゲームやコミック版のデザインが基になっているので、G1および初期のアニメデザインに較べてかなりエッジの効いたアレンジで、とにかくスタイリッシュな印象です。
スプリンガーもご覧の通り、基本的な要素は共通しつつ小顔脚長のモデル体型となっておりもはや別人。どちらかというと実写版のデザインにも近い雰囲気があります。
どっちがいいかというのは、もう好みの問題ですかね。
カーモードで。
こちらも雰囲気は残しつつもフォルムがかなりアレンジされています。
ヘリモードで。
オリジナル(およびシージ版)ではカーモードとヘリモードの見ためはおそらくあえて近いものにしていたと思うんですが、ジェネレーションズ版ではけっこう変えてきています。
ちなみに、僕はこのジェネレーションズ版のスプリンガーとそのパーシャルであるサンドストームが、同シリーズでは最高傑作だと思っています。
デザインこそオリジナルからかなりアレンジされてはいますが、多段変形トイとしての完成度は、正直なところ今回のシージ版以上です。
以下、画像
可動はもちろん優秀。
膝は普通に曲がりますが変形用のヒンジを使うことでより深く曲げることもできます。まぁ、若干見た目がアレなので、画像ではちょっとごまかしていますが。
足首も左右スイングのほか前後にもよく動く(これも変形都合)ため、接地性の良好です。
腰裏のスタンド対応穴を使って。
ミサイルランチャーの両手持ちもできなくはないですが、肩には引き出し機構はなく,胸部も少し前に張り出した形状なのであまり格好良くはありません。
サイズ的にも片手で持たせておくほうがいいかな。
一方でブレードを使ったポージングは拳が回転することもあり、なかなかに格好良く決まります。
斬撃エフェクトも使って。
ヘリモードでは(一応カーモードでも)底面にスタンド対応穴があるので,飛行シーンを再現可能。ローターも指で弾くことでくるくる回転します。
2010からの新登場キャラで同じくトリプルチェンジャーということもあり、なんとなくライバル扱いされてる印象ですが、アニメではとくに因縁はなかったような・・
とはいえ、おおよそ似た頭身とボリュームで絡ませられるようになったのは嬉しいかぎり。まぁ、今回もシリーズは違うんですが。
このアーシーはレジェンズ版。海外でジェネレーションズとして発売されたもの(先のジェネレーションズ版スプリンガーと同シリーズだったのかはちょっとわかりません)をよりアニメに近いカラーリングに変更したものですが、ロボット、ビークル両モードのデザインはアニメにほぼ忠実なので、今回のシージ版スプリンガーと並べてもまったく違和感ありません。
サイズはどうなのかなぁ? さすがにスプリンガーがちょっとでかい気もしますが・・
オートボットトリプルチェンジャー集結!
こうなると、サンドストームのアニメデザインに忠実な再リメイクが強く望まれます。
そしてブロードサイドもリーダークラスでもう一回とか・・どっちも難しいだろうなぁ。
ロディマスがまだ若いときの写真(胸のパーツ引っ繰り返すの忘れてる・・)ですね。
オートボット側の2010キャラのオリジナルトイは一切持っていなかったので、なんというか感慨深い。
当時はあののっぺりしたデザインが好きになれなかったんですよね。トイ自体の出来も微妙なのが多かったし。
技術の進歩って素晴らしい。でも、これで当分彼らの再リメイクはないだろうなぁ。
カーモードでも。
あらためて、2010からの新キャラってほぼほぼ車に変形してたんですね。
以上、“SG オートボット スプリンガー” でした。
シージ初の正規のトリプルチェンジャー、そしてアニメデザインにかなり忠実なリメイクとあってファンの期待も大きかったと思いますが、蓋を開けてみればデザインとプロポーションの両立にシージ特有の高い可動性能、相応の手応えがある変形パターンに付属オプションの拡張性など、シリーズでもトップレベルのアイテムになっていたと思います。
しかし、直近のジェネレージョンズ版の出来が非常によかったため,そちらと較べると変形の際のかっちり感でやや劣る部分があったことも事実。
まぁ、可動性や拡張性はやはりシージ版に分があるので、デザイン含め、トータルの評価はもはや好みの問題になってくるのかなぁと思います。
アーシーの本音ははどっちなのかなぁ?(笑)
単独で遊ぶならジェネレーションズ版、ほかのキャラと絡めて遊ぶならシージ版、という区別もあっていいと思います。
初代キャラたちに較べて2010キャラはリメイクの機会自体は少なめですが、頭数が少ないのでいざとなるとコンプリートはしやすい感じですね。
あとは、コンバイナー仕様で微妙なことになってるサイクロナスとレックガーだな・・無理っぽいかも(笑)。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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