今回のレビューは、1/144スケール ハイグレード より、
“HGUC ホビー・ハイザック(A.O.Z REーBOOT版)です。
“機動戦士ガンダム 逆襲のシャア” に登場した、武装や戦闘用OSが取り除かれ、民間に払い下げられてスポーツや娯楽目的で使用されているモビルスーツ、
“RMSー116H ホビー・ハイザック” が、
藤岡建機氏によってリデザインされた A.O.Z REーBOOT版として完全新規でHGキット化。
福岡にあるGUNDAM SIDEーFで先行販売されていたものが、この度プレミアムバンダイでも発売されました。
ホビー・ハイザックなのにA.O.Z REーBOOT版? なんで? と思いましたが、そもそもホビー・ハイザックはハイザック・カスタムによく似た機体で、A.O.Z REーBOOTの企画でハイザック系のリファインをする際にホビー・ハイザックも一緒にやっていたようですね。
つまりは、今後A.O.Z REーBOOT版のハイザック系のキット展開が考えられているということで、その第1弾として今回ホビー・ハイザックが選ばれた・・と。
いや、そこはまず普通のハイザックじゃないの?
ただ、どうもA.O.Z REーBOOTでは普通のハイザックよりもハイザック・カスタムベースデザインの機体のほうが多い?
なんにしてもハイザックとハイザック・カスタムでは見ためがけっこう違うので、A.O.Z REーBOOT版のハイザックを出すにしてもほとんど新規パーツになるような・・
ともあれ、事実上のハイザックのリバイブは嬉しいところ。
できれば一般販売して欲しかったですが、A.O.Z REーBOOT名義ならば限定扱いは仕方ない。
とくに尖ったアレンジもなく、基デザインのアップデートという程度でのリリースもありがたいですね。
なんかね、昨年末に一般販売された寄せ集めの大物はガッツリ売れ残って小売店を圧迫しているようでしたし・・
あれはなんであんなことにしてしまったのか?
レビューしていきます。
キットはパチ組みに最低限の墨入れ、付属のシールを貼ったのみです。
パッケージ
同じくGUNDAM SIDEーFで先行発売ののちプレバンでも限定発売されたサイコ・ドーガと同じ仕様のカラーパッケージです。
説明書は機体解説なしのモノクロ仕様で、それも一緒でしたね。
RMSー116H ホビー・ハイザック
グリプス戦役後、旧式化したMSのなかには武装や戦闘用OSなどをオミットした状態で民間に払い下げられる機体もありました。
ホビー・ハイザックはその代表例で、カスタム仕様のハイザックが流されてスポーツ目的などで一般化したようです。
先の通り、初出は逆襲のシャア(だと思う)。
そこでは、連邦政府高官と交渉するためにサイド1 ロンで二オンを訪れたシャアの護衛のためにギュネイが乗っていました。
明るく派手なカラーリングは民間機を装うためのもので、すべての機体がこの配色というわけではない気がするんですが・・今回のA.O.Z REーBOOT版でも逆シャア版に準じたものになっていますね。
ただブルーの色味が、画像では照明の加減でちょっとわかりにくいのですが、逆シャア版のイメージよりも濃い感じです。
全体的にかなりマッシブなフォルム。
ザク系全体を見渡しても普通に強そうに見えますね。
少なくともパワーや装甲強度はかなり高そう。
形状はほぼハイザック・カスタムと共通で、パッと見てわかる違いというとバックパックと、左右の肩アーマーにスパイクがない代わりにスラスターになっている・・くらいかなぁ。
もっと細かい差異もあるかとは思います。
背面。
キットとしては完全新規造形。
一部にポリパーツも使用します。
合わせめがほぼ出ない構造に色分け精度の高さもあって、パーツ数は思っていた以上に多かったです。
モノアイや左肩アーマーの赤とオレンジのライン、胸部ダクト内部、脛の前後や内側の小型スラスターのオレンジなどはシールでの再現です。
設定通り、武装は一切付属していませんが、税込み3,080円となかなか強気な価格。
まぁ、先の通り相応にパーツは多いんですけどね。
頭部アップで。
いわゆるザク頭ですね。
MSー06ともそれほど大きな違いないように感じます。
けっこう扁平な感じかな。
動力パイプのみ、よく見る蛇腹状のものではなく1本のチューブ状になっています。
頭部のものだけでなく、腰や脚のパイプも同様ですね。
素材は軟質です。
モノアイは頭頂部の外装を外して、手動で左右に動かせます。
モノアイ墓なり小さいデザインですね。
ちなみにモノアイパーツは首ジョインとに使うポリパーツで接続されているのですが、結局ほぼ回転しかできず、とくにボールジョイントである意味はありません。
腕部は、付け根の関節を引き出すことで前方向に大きく動かすことが可能。
まぁ、あまりやると不格好なんですけどね。
肘は二重関節でほぼ180度曲げることができます。
また、上腕と肩の接続位置だけでなく、肘関節にもロール軸があります。
この可動の必要性はよくわかりませんが。
両肩のアーマーは2軸で可動するジョイントに接続。
腕部可動とは独立しているので、それぞれ動かすことで腕部は真横よりやや上の位置にまで上げることができます。
右肩アーマー下部の色分けは先の通りシールでの再現。
スラスターは成型色で色分けされています(左のアーマーも同様)。
前後の丸型モールドも分割されているのですが、今後のバリエーションへのふせきでしょうか?
手首の四角形の部分はわずかですがスイング可能。
ンドパーツは左右の汎用持ち手のみ。持てる武器はないんですけどね。
ハンドパーツは汎用持ち手のみ付属。
手持ち武装の類いは一切ないので、そこは握り手か平手にしておいてほしかったかも。
なお、A.O.Z系なので指の先端は赤いのですが、そこまではシールでも補完されていませんでした。
というか、とくにディティールもない感じですね。
腹部はボールジョイント接続で前屈、捻りが可能。
後ろ側にはほぼ反れません。
股関節は左右一体で前方向にスライド。
脚部の可動域が拡がります。
腰部リアスカートの色分けも成型色で再現されています。
また、今回はとくに言及されていませんが、中央のカバーパーツは外すことが可能。
おそらく今後のバリエーションでウェポンラックとして使われると思います。
ノーマルのハイザックではここでオプションのミサイルポッドをマウントしていましたね。
脚部、膝裏のパイプ部は分割されており、
まっすぐに伸ばすともまた元の位置に戻ります。
なお、膝の可動場90度ほど。
わざわざ手の込んだことをしたわりにはそれほど曲がらないんですよね。
まぁ、デザイン上仕方ないんですけども。
足の甲上の外装はわずかですが可動。
足首の前後可動域が拡がります。
脛パーツは、実は左右まったく同じもので、スラスターユニットを付けるためのジョインと穴も外側内側の両方にあります。
太腿はちゃんと左右別で外側にしかパイプ穴はないです。
また、本来スラスターユニットで隠れる側の小型スラスター用のシールもありません。
スラスターユニットは基本形状はノーマルのハイザックとも共通ですが、太腿と繋がるパイプがあるのはホビー・ハイザックだけ(だったと思う)。
下部のスラスターの上には意味深なダボ穴もありますね。
バックパックはハイザック・カスタムとも違う専用のもの。
左右のスラスターポッドが上下方向に回転します。
中央の2基のバーニアは一応ボールジョイント接続ですが、ほぼ動かせません。
比較画像
HGUC ハイザックと。
今回のホビー・ハイザック、イメージよりずっとでかい印象だったんですが、頭が小さくなってからそう見えていただけで、実際にはHGUC ハイザックとほぼ同じサイズでした。
同じ1/144スケールだから当然なんですけどね。
リファインしたデザイナーが違いますし、そもそもハイザックが発売されたのはもう20年以上も前のこと、当時のトレンドなどもあるでしょうから、プロポーションの違いや情報量の差には目を瞑るとして、胴体や腕、脚は基本同じなんですね。
もっと違うと思ってた。
これは、ハイザック(A.O.Z REーBOOT版)も案外サクッと出せそうだな。
後ろからも。
バックパックはまったくの別物ですね。
なお、接続方法が違うので交換はできませんでした。
あと、武装類についてもハイザック付属のものはグリップが太くて、ホビー・ハイザックの手では持てませんでした。
以下、画像
各部の可動性については先に触れてきた通りで、思っていたよりよく動きます。
ただまぁ、ジオン系(ハイザックをジオン系と言うべきではないのか真生しれないけど)の宿命というか、接地性はあまりよくないのですね。
がに股にしたら大股開きでもしっかり安定するんですが。
股関節のスライド機構もあって立て膝は綺麗に決まります。
しかしまぁ、非武装の丸腰状態なのでどうにも物足りないですねぇ。
腕部も付け根から手首までよく動くので、各種武装を持ったポージングもしやすいは思うのですが・・
スタンドを使って。
スタンド用の3㎜穴は股下にあります。
軍事用に使われていたときよりもスラスターの総数は増えているんですよね。
肩アーマーとかは、ハイザックカスタムではスパイクが生えていた部分が全部スラスターになってますし。個々の推力は落ちてるのかもしれませんが。
MSを使ったスポーツってどういうものなんだろう?
ガンダムファイト的なものかな?
それとも人間がやるようなスポーツをそのままMSを操縦してやるんだろうか?
シャアと少女を保護して帰投するギュネイの図。
スケールがおかしいのと、シャアが1年戦争時代の姿なのはご了承を(笑)。
マイクロウォーズのパイロットフィギュアはなにかと便利ですね。
というか今回はA.O.Z REーBOOT版だっていうのに・・
しかし、わざわざそう言っているのは、あとから逆シャア版もだすつもりがあるんだろうか?
・・さすがにないよね。
ロンデニオンからの帰還後は、どさくさで付いてきたクエスのパイロット適性を見るためにも使われましたね。
確かギュネイが一緒に乗ってたんじゃなかったかな?
クエスの無邪気さを象徴するようなポーズ・・
まぁ、無邪気だからこそ罪深いということもありますよね。
以上、“HGUC ホビー・ハイザック” でした。
まぁ、マイナーな機体ですよね。
しかも武装なしの本体だけを完全新規で・・なかなかに思い切ったというか、よくゴーサインが出たもんだと思います。
しかし、事実上のハイザックのリメイク(リバイブ)であり、今後通常型のハイザック、ハイザックカスタムなど多数のバリエーション展開を見据えたものであることは明らかです。
A.O.Z系としても、初のTRシリーズ以外の機体ということで、そちらの展開にも期待が膨らみます。
ザク系の最新キットとしては、ここ数年ベースとされてきたオリジン系を踏襲しつつよりシンプルになっている印象で、組みやすいわりには見ため以上によく動く、良質なキットになっていると思います。
いろいろな意味で、今後の重要なキーとなるキットの1つなんじゃないでしょうか。
それが福岡での先行販売からのプレバン限定という流れには・・まぁ、思うところがないわけではないです。
とりあえず、プレバンに来たときにはホビーサイトのほうにページ載るようにしてくれんかなぁ。
サイコ・ドーガのときもホビーサイトで探しても見つからなかったからちょっと困りましたよ。
でも、だから楽に買えたのかな?
ともあれ、これからしばらくはハイザックのバリエーションがプレバン戦争の軸になるかな。
A.O.Z REーBOOTでどれだけバリエーションがあるのか知りませんけど、とりあえずノーマルの緑と青、あとカスタムの3種は確定でしょう。
しかし、今回丸腰状態で3,080円ですからね。ノーマルのハイザックでも下手したら3,500円くらいになるかもしれません。
カスタムなら4,000円近くになる?
ハイザック・カスタムが?
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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