今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ ゲーマーエディション より、
“SS GEー04 メガトロン” です。
ゲーム作品、“Transformers:War for Cybertron” に登場するディセプティコンの
“破壊大帝 メガトロン” が、
スタジオシリーズ ゲーマーエディションで発売されました。
先のオプティマスやバンブルビー、クリフ同様、メガトロンも12年ほど前のゲーム発売と同時期にトイが発売されています。
日本ではユナイテッドシリーズとして、キャンディ塗装の施された独自仕様で、今にしてみるとなかなかに豪華な仕上がりでした。
ただ、当時のものは個々のキャラクターのサイズ感を無視した一律デラックスクラスでの立体化だったため、単体で見るぶんにはいいとしても複数並べたときに若干違和感があったのは確か。
オプティマスに対してビーやクリフがやたらでかい・・とかね。
今回のゲーマーエディションでは、ゲーム内でのサイズ感を反映したクラス分けがなされている(たぶん)ので、そのあたりの違和感は解消され、複数を絡めたシチュエーション再現が捗ります。
とはいえ、オプティマスのあのごつさには驚きました。
これはライバルのメガトロンもすごいことになっているのでは? と思ったのですが・・
あれ? なんかヒョロい?
レビューしていきます。
ディセプティコン 破壊大帝 メガトロン
元は剣闘士として戦いの日々を過ごしていたメガトロンは、サイバトロン(惑星のほうね)の政治的腐敗を目の当たりにし、現政体を打破し、かつての黄金時代を取り戻すべきディセプティコンを結成。
ここに、オートボットとディセプティコンの永きにわたる戦争が勃発する・・
正義のオートボットと悪のディセプティコンというイメージが強いですが、そもそもメガトロンは正義を成すために立ち上がっているんですよね。
オートボットのほうが・・まぁその上層部なんでしょうけど、腐っていたと。
ただメガトロンは、武力や恐怖でもって支配する、そのうえでの平和という、まぁまぁ極端な行動に出たわけで。
それはいかんと、オプティマスたち若手のオートボットたちが反発して武力衝突が起きた・・という感じなのかな。
なんにせよ、メガトロンに高いカリスマ性と実行力があるのは確かですよね。
ロボットモード
初代アニメデザインをベースに、サイバトロン戦争時代の姿ということもあって幾分若々しい雰囲気のメガトロンさまです。
すごい小顔・・
オプティマスが、かつてのユナイテッド版とはほぼ別人レベルにパンプアップしていたので、メガトロンも? と思ったのですが、こちらはさほど印象が変わらず・・
というかむしろスマートになった感じですね。かなり華奢に見えます。
頭部アップで。
先にも言ったようにかなり小顔で細面になっています。
初代のような貫禄はまだちょっとないように思いますが、かなり厳しめの表情ではありますね。
鋭い目付きやぐっと引き結んだ口許などに、腐った体制への怒りのようなものが感じられます。
変形都合もあり、肘は二重関節になっていて深く曲げることができます。
実際変形でここまで曲げる必要があるのは左腕だけなんですが、ちゃんと右腕も同様の構造にしてくれているのはありがたいですね。
背面。
左肩にあるフォーク状のパーツと、ほぼ同じ形状ですが一回り大きなパーツを背負っています。
実はこれ、ビークルモードでフロントに来るパーツなんですが、本来は左肩のものが移動してくるものなんですよね。
実際、ユナイテッド版ではそのように変形できていました。
しかし今回は、ロボットモードとビークルモードそれぞれの見栄え重視ということでダミーパーツを採用したようなのですが、ならばロボットモードでは完全に隠しておいてほしかった。
背面に露出しているので、必然的に背面デザインが変わってしまってたのは残念なところ。
あと、腹部の肉抜きもちょっと目立つかなぁ。
脚部・・膝が微妙にまっすぐ伸びないのも気になりますが、それ些細なこと。
問題は・・まぁ結局膝なんですが、その可動域ですね。
これが限界です。
30度くらいでしょうかね。
バリケードも曲がりませんでしたけども、ディセプティコンみんな膝曲がらないとかなんなの?
で、この膝が曲がらない原因が、膝間接部にあるこの謎の出っ張り。
なんらかのジョイントらしき形状ですが、実際のところなんの役割も持っていません。
強いて言うなら膝を曲げないために存在しています(なんで?)。
脛裏側のパーツの固定は、この側面の小さなダボを前面パーツの内側にある穴にはめ込むかたちなので、膝の出っ張りは関係ありません。
ならば変形の際に使うジョイントなのかと思うと、そんなこともない。
本当に、なんのための造形なのかまったくわかりません。
現状、切り飛ばしてしまっても問題なさそうで、そうすることで膝は90度以上曲がるようになるそうです。
まぁ、僕はできるだけTFトイに加工はしたくないので、このままにしておきます。
工夫次第である程度カバーはできますしね。
でも本当、なんでこんなことになったんだろうか?
付属武器
融合カノン砲
メガトロンの代名詞でもある右腕に装備する大型のカノン砲。
ビークルモードの主砲も兼ねています。
ユナイテッド版では砲塔部分まで一体のデザインだったのですが、今回は右腕が砲塔部を構成する仕様なので、砲身部分のみ取り外し、ロボットモードではこのように右の前腕に5㎜軸で取り付けることができます。
砲口および反対側の末端には5㎜穴が開いています。
でも・・これは再現度的にどうなんだろうか?
そもそもこういうデザインならばもちろん問題ないんですが、よくわからないな・・
なお、ゲーマーエディション共通ギミックで右の前腕は取り外せます。
ただ、メガトロンについては換装用の武器が付属しません。
もちろん、融合カノン砲を取り付けることはできますが、
公式ではとくに触れられていませんね。
ほかのゲーマーエディションアイテムに付属する武器類は問題なく取り付け可能。
腕部についてはバンブルビーおよびクリフ、バリケードのものは取り付けられませんが、オプティマスのものは取り付けられます。
ただ肘の可動が制限されますね。
反対に、オプティマスにメガトロンの前腕はとくに問題なく取り付け可能。
ちょっと肘関節のクリアランスがキツめですけど。
メイス
剣闘士時代に使っていた武器ですかね。巨大なメイスが付属。
メガトロンが持つ武器としてはちょっと珍しい気がしますね。
先端は3㎜軸になっています。
打撃部と柄は分割可能。
ただ、柄の接続は5㎜径なものの真円の軸ではなく、打撃部側の穴はこのように側面が切れた造形になっています。
なんで普通に5㎜穴にしないのか?
しかもちょっと角度歪んでるんですよね。
なんでまっすぐ造形できないの?
非使用時は背中のフォークパーツにある5㎜穴にマウント可能。
なお、柄の末端部分は少し細くなっているので、上下逆さまに繋ぐことも可能。
とくに意味はないですけど。
ビークルモード
サイバトロニアンタンクにトランスフォーム。
ホバーで走行するタイプのSF戦車ですね。
本体は菱形に近いフォルムで、やや虫っぽい雰囲気。
主砲として融合カノン砲を備えています。
サイズ的には思っていたよりもかなりコンパクトで、戦車として重厚感のようなものはあまり感じられません。
砲塔は固定。仰俯角の変更も不可能です。
足周りは履帯っぽくも見えますが、先の通りホバーによって走行。
ユナイテッド版では一般的な履帯走行状態がデフォルトで、ホバーモードにも変形可能な仕様でしたが・・
真後ろから見ると貧相・・
胸部パーツでぐるっと覆うような感じにできていればなぁ・・
裏面はこんな感じ。
さらに虫っぽいですね。
スタンド対応穴はありません。
メイスは砲塔後部に取り付け可能。
取って付けた感がすごい・・
打撃部分を前に向けたほうがまだ一体感があったかな。
中台紙の簡易ディスプレイベースの背景は、ダークエネルゴンの製造プラント内部でしょうか?
ここの警備を任されていたのが、まだオートボットだったスタースクリームだったそうです。
ダークエネルゴンの力を制御したメガトロンを見て、ディセプティコンに鞍替えしたとか。
今のところ、ゲーマーエディジョンは背景の使い回しがないですね。
そこは偉い。
比較画像
ユナイテッド版と。ロボットモードで。
ユナイテッド版はデラックスクラスなのですが・・ご覧の通り、ほとんどサイズ差はありませんし、なんならユナイテッド版のほうが恰幅があるくらい。
まぁ、そのぶん脛裏とかは空洞なんですけどね。
脛前面はすっきりしてるけど。
ビークルモードでも。
こちらもサイズ感はあまり変わらず。
形状はけっこう変わってますね。
GE版、砲塔をここまで高い位置にするなら腕部可動を活かして回転するようにできたと思うけど・・それまた違うのかな?
SS GE オプティマスと。ロボットモーで。
身長はほぼ一緒ですが、肉付きが・・
メガトロンも細い分背が高ければ格好も付くんですが、ちょーっと見劣りしますよねぇ。
得物のサイズも負けてる・・
トラックと戦車というモチーフを考えると、やはりメガトロンは小さいか・・
融合カノン砲をおかげで全長こそなんとか勝ってますが、本体だけだと・・
武器装着で。
ユナイテッド版(右)およびジェネレーションズ版(左)のサウンドウェーブと。ロボットモードで。
メガトロンの腹心サウンドウェーブは、ユナイテッド版ではほかのキャラと同じデラックスクラスで発売されましたが、続くジェネレーションズでも再びラインナップされ、そのときはボイジャークラスになりした。
当然、見ためと変形パターンもほとんど一緒で、ジェネレーションズ版ではデータディスク型にリデザインされた部下のカセットロンたちを収納、発射(!)できるギミックが追加されています。
さて、今回のGE 版メガトロンと並べるにはどちらがよいかと、実際並べて較べてみたんですが・・ユナイテッド版は小さ過ぎるかな。
ジェネレーションズ版はでかいけど、案外アリかもと思いました。
というわけで、SS GE サウンドウェーブが来るまで、うちではジェネレーションズ版にメガトロンの右隣にいてもらいます。
ビークルモードでも。
まぁ、ジェネレーションズ版でかいですけども。
以下、画像
先の通り膝がほとんど曲がらないほか、足首のスイング幅も狭めとか半身の可動はイマイチ。
一方で上半身はよく動きます。
頭部もわずかですが上を向けますしね。
さて、曲がらない膝ですが、脛裏のパーツを開いてやれば、
正面から見るぶんにはあまり気になりませんね。
スタンドを使って。
スタンド用の3㎜穴はないのですが、背中のフォークパーツの5㎜穴が代用可能。
軽いので安定します。
融合カノン砲とメイスは連結もできます。
ということでスナイパーライフルふうに。
手首ロールができないので両手持ちがイマイチ様になりませんが。
同様に連結した状態で右腕と換装。
リーチがとんでもないことに・・
肘の負担は半端ないでしょうけども。
トンファーっぽい持ち方も。
それぞれ5㎜軸があるので、これまでのゲーマーエディションアイテムに付属の武器と較べて汎用性は高いです。
メ「圧政による平和を!
方法こそ極端ですが、メガトロンにはメガトロンの正義がある。
決して単純な悪ではないのです。
ビークルモードでも。
融合カノン砲には大型エフェクトを取り付け可能。
完全固定砲塔は姑息なことを嫌う、常に正々堂々という気概の現れなのか・・
メガトロン カブトガニモード!
ビークルのフォルムがどうにもそう見えて仕方なかったので(笑)・・
メ「あれがダークエネルゴン製造プラントか・・
腐敗しきった政権を打破するため、メガトロンは軍事クーデターに踏み切った。
まず目標としたのが、大いなる力を生み出すダークエネルゴンの製造プラント。
警備隊長のスタースクリームを退け、メガトロンはその力を手に入れる・・
しかし、その強硬手段に異を唱える者たちがいた。オプティマスプライムたち若きオートボットだ!
メ「オプティマス、貴様はあの腐った連中の肩を持つのか?
オ「そうではないメガトロン。おまえのやりかたは乱暴過ぎると言っているんだ!
実際、まぁこれが実写版とかの印象でもあるんですが、ディセプティコンよりもオートボットのほうが乱暴というか、ならず者が多き気がしますね。
ディセプティコンが・・メガトロンのカリスマの元に集まった、わりと統制された組織であるのに対して、オプティマス以下のオートボットはそれに反発するレジスタンスというイメージが最近定着してます。あくまで僕のなかで。
以上、“SS GE メガトロン” でした。
ゲーマーエディション。スタジオシリーズの新機軸となるスピンオフシリーズですが・・なんだろうな。
ちょっと練り込み不足というか、全体になんとももどかしい仕上がりになっているなぁ・・というのが個人的な感想ですね。
最初のオプティマスは、その見ためのインパクトもあってかなり満足感が高かったです。
なので、ほかへの期待も高まったんですが・・
バンブルビー(クリフも同じく)はビジュアル面では文句なしなんですが、足首可動がないとかスタンド穴がないとか、アクション面であと一歩足りない・・
というか、今までできていたことができなくなっているのはなんでだよ? と思いましたよね。
バリケードに関しては正直問題外。なんで今あのレベルのものを出してきたのか理解できません。
そして今回のメガトロン・・
悪くはないんですが、まぁよくもない。
まずボリューム感で同じボイジャークラスのオプティマスに完敗しています。
ロボットモードはまだしも、ビークルモードなんてモチーフを思うと倍くらいあってもいいのに、普通のトラックに戦車が圧倒されそうな感じですからね。
可動性に関してはもう膝ですね。もちろんいろいろと改善方法はあるのですが、明らかに可動に制限がかかるあの形状にした意図がわかりません。
なんらか採用予定があったけど削られたギミックの名残りとか、そんなことなんでしょうか?
だとしても実際組んで動かしてみて、これはいかん、とはならなかったのか?
わかりませんね・・
膝が普通に動いたら、もう少し評価も上がったかもしれませんが。
さて、順番を勘違いしていたのでクリフの方を先にやっちゃいましたが、ともかくこれでゲーマーエディション第1弾の5アイテムコンプリートです。
今後は、すでにスタースクリームの発売が決定していますが、今回のようにまとまって来ることはなく、散発的にぽろぽろ来る感じですかね。
スタスクもねぇ・・あのでっぷりしたお腹が物議を醸してますが、パッと見だけで判断できない、実際触ってみないとわからないよさもありますから。
ただ最近はやっぱりダメだったか・・としょんぼりすることが続いている感も・・
難しいですね。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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