今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ ゲーマーエディション より、
“SS GEー03 ディセプティコン バリケード” です。
日本未発売のゲーム作品、“Transformers:War for Cybertron” に登場するディセプティコンの兵士、
“バリケード” が、
スタジオシリーズ ゲーマーエディションで発売されました。
バリケードというキャラクターの初出は、“トランスフォーマーZ(ゾーン)” のときに発売されたマイクロトランスフォーマーだと思うのですが、実写映画第1作でアメリカ警察のパトカーに変形するディセプティコンとして登場し、以降その設定、イメージを踏襲したかたちでの露出が増えていきました。
今回のゲーム版についても、その流れで登場させたのでしょうが、ゲーム発売と同時期に発売されたトイ(日本ではユナイテッド耶蘇の続編となるジェネレーションズで導入)ではランンナップされず、今回のゲーマーエディションが初の立体化となります。
それでは、サクッとレビューしていきます。
ディセプティコン 兵士 バリケード
ゲームでは初期からメガトロンに従うディセプティコン兵士として登場。
件のゲーム、オートボットだけでなくディセプティコン視点でも物語が描かれ(そもそもディセプティコン、オートボットの順でミッションが解禁される感じ?)ているようで、決して勧善懲悪ではないところはトランスフォーマーらしい作品だと思います。
まぁ、実写映画は勧善懲悪ですが・・
パワフル車体(公式いわく)のサイバトロニアンカーに変形。
ロボットモード
イメージは実写第1作に登場した同名キャラクターなのでしょうが、見ためはとくに似た雰囲気もなく、とりあえず全体に黒っぽいというくらいしか共通点はありません。
強いていうならば同じく車に変形するディセプティコンであるスタンティコン系に似ていなくもないですが、完全オリジナルデザインと考えてよいと思います。
デラックスクラスですが、比較的大柄で、ボディはそうでもないんですが腕や脚はけっこうごつめのデザインになっていて、もう見るからにあちこち干渉して動かしづらそうですよね。
背面もこの通り、けっこうガサッとした感じです。
もっとすっきりした感じでもよかったのでは?
まぁ、そもそものゲーム内デザインがこの通りで、それを忠実に再現したというのなら仕方ないんですが、パッケージイラストを見る限りそうでもない気がする・・
あと、オプティマスやバンブルビーよりも各部ディティールがあっさりしているというか、なんかのっぺりしている印象です。
頭部アップで。
丸くシンプルな輪郭の中に独特な形状のツインアイが特徴的。
なんか泣いてるみたいにも見えるんだけど・・ちょっと怖くもあります。
首が若干ですが前後に可動。
頭部自体もボールジョイントで可動するのですが、うちに来たものは当初そのジョイントがガチガチで、まったく動く気配がありませんでした。
シリコンスプレーを多めに噴いて、なんとか回せるようになりましたが、まさか首回らないの? と思ったものです。
とまぁ、それはパーツの精度の問題なのですが、それ以前にこのバリケード、2023年度の最新モデルとは思えないくらいに、全然動かないんですよね。
一見して、各部パーツのサイズ感やタイトな配置から、動かしづらそうだとは感じていましたが、まさかそもそも動かないとは思いませんでした。
まず腕部。
付け根部分は変形都合もあって上下に動き、肩周りも窮屈ながら一応動かせるのですが、問題は前腕ですね。
画像のように、肘と手首それぞれの内側に外装が被るデザインになっています。
これは、ビークルモード時に車体側面外側に来る部分が、ロボットモードでは180度回転させて内側に来るためなんですが、
その外装被りのせいで、
肘をここまで曲げてしまうともう上腕ロールができなくなります。
その前に肘も90度も曲がらないんですけどね。
そして手首も、変形都合もあってボールジョイント接続のため動かせるポテンシャルがあるのに、
やはり外装が干渉売るせいで外向きにしか回せません。
まず画像の角度より内向きに動かないので、前腕の上面と拳の5㎜穴がフラットにならないというね・・
腰部も、やはり変形のためもあって360度回転できるのですが、
ロボットモードでは太腿横に配置されるビークル前輪周りのパーツとバックパックになるガワパーツが干渉するので、実際には多少捻る程度にしか動かせません。
そして脚部。
まず膝が45度くらいか曲がりませんし、そのわずかに曲げる際にも、そのままだと先の前輪周りのパーツと脛が干渉するので、
このように前者を後方に逃がす必要があります。
足首の左右スイング機構もなし。
足の形状も、肩幅程度に脚を広げた状態で接地できるような角度に造形されています。
ただ接地できるというだけで、先の真横からの画像を見てもらったときにお気付きかと思いますが、踵がないので根本的に自立がままなりません。
変形都合で足首がこのように前方向には可動するため、やや前のめりにすればまぁ立てる・・という状況が多いです。
そして、これは前回のバンブルビーも同じくでしたが、スタンド対応穴もありません。
あと脛前面のパーツ。
グレーで塗装されているのですが、金型から抜くためのポイントの痕跡というのかな? 丸い跡がけっこう気になる・・なんで表面に来るようにしたのか?
等々・・諸々含めて、正直酷いです。
なんで今このレベルのものを出してきたのか?
初期のスタジオシリーズ・・いや、そのずっと前の実写1作めや2作め当時に発売された問いの中でもちょっと出来が悪いな、と思ったものと同等レベルじゃないでしょうかね。
いや本当、どうしてこれでいいと思ったんだろうか?
付属武器
ブラスター
ゲーマーエディション共通ギミックで右前腕が取り外すせ、付属のブラスターに換装することができます。
なお、バリケードの肘関節側接続軸も、バンブルビーのそれと同じく上部に切り欠きがあり、前腕側の穴もそれに合わせた形状になっているので取り付け向きは固定。
ちなみにバンブルビーのレビューでも触れましたが、なぜかバリケードの軸はやや太いので、バンブルビーの前腕は取り付けられず。
これって個体差なんでしょうか?
そんなレベルじゃない気がするんだけど・・わざわざほんのわずか太くする意味もわからないし、設計ミス? 成型不良? なんだろうな。
ブラスターはマシンガンタイプのものが付属。
やはり換装専用で、手持ちできるグリップになる5㎜軸等はなし。
非使用時は背面にマウントできます。
なお、ここで使用するジョイントの形状はバンブルビーの各種武装のものと同一形状です。
また、ほかのGEアイテムに付属の武器類も装着可能。
バンブルビーのキャノンに、
腕部は、メガトロンのものは問題なく取り付けられました。
バンブルビーは先の通り。
オプティマスの腕は接続軸が届かず取り付けられませんでした。
ビークルモード
サイバトロニアンカーにトランスフォーム。
オプティマスやビーが変形するビークルと較べると地球上の乗用車に近い形状ですが、フォーク状のフロントバンパーやリア部のロケットエンジン(ビークルのバックパック)など、やはりSFチックかつ厳ついデザインになっています。
運転席に相当する部分のシルバーのラインなども、なかなかにスタイリッシュですね。
ただやっぱり、ちょっとのっぺりしてるかなぁ。
タイヤもただの円でホイールにもとくにディティールはありません。
ロボットモードではバックパックになる後部ロケットエンジンの造形はいい感じですけども。
ブラスターはルーフ後部に取り付け可能。
使用するジョイントはロボットモードでのマウント用とは違うものです。
でもそっちのほうでも取り付けられます。
お好みでどうぞ。
中台紙の簡易ディスプレイベースの背景は、これはサイバトロンの都市ですかね。
ゲーム内のシチュエーションの一つなんでしょう。
今のところ背景の使い回しがなくて、その点では好感触。
比較画像
GE バンブルビーと。ロボットモードで。
同じデラックスクラスですが、本体サイズはけっこう違いますね。
サイズ差の分だけ、ビーには武装パーツが豊富なわけですが、逆にバリケードが武装一つきりなうえに可動性がかなり犠牲になっているのかと思うと、なんともわりに合わないというか・・
ビークルモードでも。
こちらでもけっこうなサイズ差。
そしてデザインラインの違いはオートボットとディセプティコンの違いでもあるんでしょうか?
メガトロンはボイジャークラスなので、相応にサイズ差があります。
見ためでは、シンプルな頭部輪郭や鋭角な胸部デザインなどになんとなく共通点がある気もしますね。
ビークルモードでも。
こちらでは、あまりサイズ差は感じませんね。
メガトロンが意外なほど縮んでしまうせいなのですが、もちろん密度感には差がありますし、付属品もメガトロンのほうが遥かにボリュームがあります。
以下、画像
すでに触れていますが、とにかく脚が動きません。
足首の前方向への可動を利用して、脚を前後に開いた状態・・アキレス腱を伸ばしたような状態で自立できるのがせいぜい。
まぁ、逆にそういったポーズのできるものがあまりないので、ある意味貴重と言えなくもないですが。
その延長で立て膝してるように見せられないか・・と思ってもこれが限界。
そもそも膝が曲がらないですからね。
スタンドディスプレイもできないし・・
ビークルモードで。
ブラスターを付けた状態だとその後端に5㎜穴があるので、大型のエフェクトパーツを付けると爆走状態をイメージできます。
VSバンブルビー。
実写以来、なにかと因縁がある・・というほどでもないか。
体格では勝るバリケードですが、器用で小回りが利くビー相手だと分が悪そう。
実際動けないからなぁ・・
というわけで、ビークルモードでどーん!
これなら体当たりだけでかなりのダメージを与えられそうだ。
以上、“TL バリケード” でした。
いやぁ、久々ですね。こんなに動かないトランスフォーマー。
せっかくの初立体化なのに、なんでこんな残念な仕上がりになってしまったのか・・
付属品もブラスター一つきりで、同時発売のオプティマスやビーと較べると明らかに見劣りしますし。
ロボット、ビークルともに見ためのデザインは悪くないというか、とくにビークルはけっこう格好いいと思うのに、それ以外に褒めるべき点がない。
変形トイとしてもかなりシンプルですからね。
まぁ比較的簡単に、、見ためは厳ついロボから、やっぱり厳ついSFカーにかっちり変形するので、初心者には扱いやすくてよいかもしれません。
・・これくらいで勘弁してもらおうかな。もう書くことがない。
すみません。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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