TL ドラッグストリップ レビュー

  今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、

“TLー02 ドラッグストリップ” です。


 “戦え! 超ロボット生命体 トランスフォーマー” に登場したディセプティコンの暴走集団、スタンティコンの

 “兵士 ドラッグストリップ” が、

レガシーで発売されました。


 レガシーでスタンティコン(スタントロン)がリメイクされると聞いたときは、え? わりと最近スクランブル合体戦士統一フォーマットで揃ったのに、またやり直すの? と思ったのが正直なところ。

 でも、考えてみるとけっこう経ってるんですよね。

 コンバイナーウォーズ・・日本ではユナイトウォリアーズが始まったのはともに2015年のことですから、もう7年も前になるのか・・

 当時、日本ではレジェンズが展開中で、先に海外で発売されたアイテムはおおむねそこに組み込まれていたのですが、コンバイナーウィーズのスクランブル合体戦士系統については、新たに立ち上げられたユナイトウォリアーズという枠組みで発売されました。

 コンバイナーウォーズでは各チーム内になぜか新キャラが加入(そのぶんオリジナルメンバーがリストラ)していたり、そもそも再現度が微妙な場合もあったり、そして基本的に各メンバーが単体発売だったのですが、ユナイトウォリアーズではレジェンズからの流れもあって日本独自仕様でオリジナルメンバーを再現、かつ5体セットという特別感もあり、当時は海外ファンからも羨ましがられたとかなかったとか。

 そんな時代もあったんだなぁ・・

 日本独自仕様については初期のスペリオン(エアーボット)、そして今回リメイクされるメナゾール(スタントロン)ではまだそれほど目立つものではなかった・・とはいえ、海外でリストラされたオリジナルメンバーが復帰しているだけでも大きかったのですが。

 第3弾のガーディアン(プロテクトボット)ではグルーブが、第7弾のブルーティカス(コンバットロン)ではブレストオフがそれぞれ新規造形。

 第8弾のコンピューティコン(テックボット)ではメンバー全員が海外仕様から大きく変更(まったく違う型から作られたものもあり)されるなど、どんどん豪華になっていきました。

 ただ、販売方法については終盤以降タカラトミーモール限定品が増えるなど、徐々に敷居が高くなっていって印象。

 レジェンズが終了し、パワーオブザプライム以降のジェネレレーションラインが海外と共通仕様になったこともあってシリーズは終了しましたが、やはりモール限定ではあるもののジェネレーションセレクトとしてシーコンズ(キングポセイドン、ゴッドネプチューン)がリメイク。

 同じくジェネセレでPPで発売されたダイノボット(スクランブル合体戦士としてリメイク。合体状態はボルカニカス)とテラートロン(オボミナス)も塗装追加、一部改修などを施されて5体セットで発売されしました。

 そんな感じで、いわゆるスクランブル合体戦士は統一フォーマットでコンプリートされたわけです。

 まぁ、さすがにそれらすべてをまたやり直すということはないでしょう。

 というのも今回のレガシースタンティコン、スクランブル合体ができない仕様なのです。

 合体システムの詳細については、すでに日本でも発売が決定しているモーターマスターのレビューのときに触れたいと思いますが、まぁ、思い切ったな、というのが率直な感想。

 そうきたか、と。

 なるほどあれはスタンティコンでしかできないことだわ、と。

 しかし、WAVE1でドラッグストリップ、WAVE2でワイルドライダーとモーターマスター、WAVE3でデッドエンド、そしておそらくWAVE4でブレークダウンというふうに、およそ1年かけてメンバー5人が揃うスケジュールなのですが、なんで早々にモーターマスター発売してネタバレするかなぁ・・

 まぁ、腕脚組を触ればおおよそ合体構造の察しはつくんだけれども。

 どうせならそのバレバレのネタバラしをもっともったいぶってほしかったかなぁ。

 そのへんはMPG トレインボットとはまったく逆の感覚ですね(笑)。

 ともかくも一番手のドラッグストリップ、レビューしていきます。


 パッケージには5体合体でメナゾール・・もとい、メナソーになることを示すマークが。

 しかし、メナソーという響きには慣れませんね。絶対メナゾールのほうが強そうやん。エネルゴンも(しつこい)。

 あと、前回のスキッズのとき忘れてたんですが、外箱の右側面にはレガシーのメインビジュアルが描かれています。

 オートボット戦士の箱にはオートボット側、ディセプティコン兵士の箱にはディセプティコン側が描かれていて、並べるとメインビジュアルが完成するのですが・・

 ここに描かれている10人(8人と2匹)のうち、日本で発売されるの4人(3人と1匹)しかいない(悲)。


ドラッグストリップ

 日本名はドラッグストライプ。

 やはり当時の日本ではストリップという響きがあまりよろしくなかったのかな? メンバーで唯一名前を変えられたキャラですね。


ロボットモード

 鮮やかな黄色ほぼ一色という、デ軍ではわりと珍しい色合いです。

 UW版ではリジェ(ミラージュ)との共用前提だったのだろうこともあって、あまりオリジナルのデザインには似ていなかったのですが、今回は完全新規となり初代アニメデザインの雰囲気にかなり近くなっています。

 まぁ、肩に三角のパーツが増えてますけども。


 バストアップ。

 本体はほぼ成型色なんですが、頭部は全塗装。胸部周りも成型色とは違腕ザーとイエローで塗装されていますね。

 胸部のエンジンっぽいディティールもシルバーで塗装されているのですが、1箇所別の塗料が跳ねちゃってる・・

 あと、パッケージ画像では爪先に赤いラインがありましたが、現物では塗装されていません。

 顔はアニメのイメージそのままですね。今見ると絶妙にダサい感じがまたいい(笑)。

 バイザー部分と側面とで赤の色味が違うのは細かいこだわり。

 ちなみに後頭部にがっつり空間が空いてるので最初びっくりしたのですが、ビークルモードでその理由がわかりました。

 肩にはちゃんとタイヤが2つずつ。

 オリジナルトイでは縦に並んでいましたが、今回がアニメデザインのように横にならずかたちに。

 変形もなかなか面白い処理だと思います。


 背面。

 背負いものなどはなく、かなりすっきり・・というかほぼ真っ平らな背中。

 でも適度にディティールがあっていい感じ、ふくらはぎのエンジンがいいアクセントになっています。

 UW版は腕脚組共通の構造として胸部に合体用のジョイントが収納されており、そのためにプロポーションなどに若干の制限がかかるようなことがあったのですが、今回のスタンティコンの合体構造はまったく異なるものになっているので、このドラッグストリップも(おそらくほかの3人も)構造的に普通の単体アイテムとあまり変わらない印象です。

 というか、とくに前知識がない場合、彼が合体ロボの一員だとが思えないかもしれません。

 とはいえ、もちろん独特の構造も有していて、それがこの背面にあるスイッチ。

 なにか細いものを押し込むことで内部のロックが外れ、上半身と下半身が分離できるようになっています。

 合体に係わるギミックなのですが、このドラッグストリップの説明書では一切言及されていません。

 

付属武器

グラビトガン

 名称はオリジナルトイの手持ち武器から。

 今回同じ形状のものが2丁付属するのですが、これはオリジナルトイのビークルモードで取り付ける2連装の武器パーツへのオマージュかと思います。

 ほかの腕脚組3人も同様のようですね。

 側面で連結させることも可能。

 数さえあれば無限連結させることができます。


 なお、エナジョンウエポンは付属せず。

 あれ・・?


ビークルモード

 F1カーにトランスフォーム。

 モチーフとなっているのは史上初の6輪F1カー、ティレルP34。

 UW版ではやはりリジェとの共用からか、一般的な4輪のF1カーで済まされていたのですが、今回はちゃんと6輪となり、オリジナルデザインに近い姿が再現されました。

 先ほどの後頭部の空間ですが、実は運転席を再現したものになっているんですね。

 ただまぁ、運転手がここに収まるくらいのスケールだとしたら、どんだけでかい車なんだよ(笑)。

 武器はその運転席の左右に取り付け可能。

 ちなみに、当然頭部は回転させることもできるので・・

 まぁ、だからなんだ、というところではあるんですが。


 もちろんこの状態でも底面のスイッチ(ロボットモードの背面と同じ位置)のロックを外すと車体前部と後部で分離させることが可能です。

 というか、この形態での分離が本来のかたちですね。


比較画像

 UW版と。ロボットモードで。

 思っていた以上に別人でした。

 シルエットもですが、顔付きがまったく違います。


 ビークルモードでも。

 UW版のビークルは4輪ですし、やはり一般的にイメーズジされるF1カーという感じですね。

 どちらかというとリジェのビークルに引っ張られた感じかな。

 武器類を取り付けて。

 UW版の武器・・合体時に拳や足になるパーツの取って付けた感、懐かしいですね。


 実写版リベンジ公開時に発売されたヒューマンアライアンス版と。ロボットモードで。

 まぁ、一応実写版なのであまり似ていなくてもそれほど気にはならないのですが、意外と似てるというか、けっこう雰囲気は近いんですよね、このヒューマンアライアンス版。

 メインカラーと変形モチーフが同じですから。


 ビークルモードでも。

 ヒューマンアライアンス版が変形するのもF1カー。

 ただし例によって4輪。

 サイズ感など、一緒に走っていてもあまり違和感はなさそうですね。


 ヒューマンアライアンス版に付属のフィギュア、マスターディザスターを横に立たせてもしっくりくる。

 ただし登場は不可。

 この役はフレンジーのものだったか・・

 フレンジー日本でも発売して。というか、ランブルともども再リメイクして・・


 KD ミラージュと。ロボットモードで。

 いわゆるアースモードのミラージュ(リジェ)ですが、わりと太ましいこともあって今回のドラッグストリップとはまったくの別物ですね。

 もちろん、そもそも別人なのでそれでいいんですが。

 初代の第56話、マスカレードにて変装しているんですけどね。まぁ、あのときは光学迷彩のおかげもあったのか。

 ちなみにうちのミラージュはジャンクパーツを使って肩にミサイル付けられるようにしてます。


 ビークルモードでも。

 一応アースモードということでいいはずなんですが、ちょっと微妙な仕上がりというか、デフォルメ感強めに見えるミラージュのビークルモード。

 もちろん4輪なので、今回のドラッグストリップのビークルとは完全に別物です。

 ライバルであるエアーボット(エアリアルボット)より、合体時に同じく右腕になるファイヤーボルト(ファイヤーフライト)のUW版と。ロボットモードで。

 ユナイトウォリアーズの開始当時は、デラックスクラスでリメイクされ、単体でもしっかり可動する腕脚組の姿に感動したものですが・・やはり7年も経つと古さを感じずにはいられませんね。


 ビークルモードでも。

 エアーボットもまたリメイクされないかしら。


以下、画像

 可動性は良好。

 とくに足首の柔軟性が高く、内側へのスイングだけなく後ろ側にも動くので接地性がよく、安定して自立できます。

 腕部も、謎の三角やタイヤで一見肩周りが窮屈そうですが一切そんなことはなく、普通に標準的な可動範囲になっています。


 ただ立ち膝は苦手。

 太腿と脛の長さのバランスが悪く、上半身がかなり反った格好になってしまいます。


 スタンド対応穴は珍しく腰裏や股下ではなく背中(上半身側)に。あります。

 でもこのほうが重心が安定していいかも。


 重武装ドラッグストリップ。

 実写版のウエポンモード(シールド)と、UW版の武器と今回の武器を連結させて持たせてみました。

 無駄に強キャラ感を醸し出している・・


 エジプトとかにこんな神さまいそう(笑)。

 でも既視感の正体は実はこっちでした。

 指摘されて気付きました。なるほど、この系譜だったか・・(笑)

 しかし今思うと、よくこれでオーケー出したなぁ。

 でもビークルモードの再現度はむしろ最近ものより高かったりするんですよね。


 ツーインワン ドラッグストリップ。

 ビークルモードで分離させて、それぞれなんとなく個別のビークルに見えるように変形させてみました。

 色味もあって重機感ありますね。これは嬉しい発見。


 VSミラージュ。

ド「どっちがトランスフォーマー最速か勝負だ!

 話題のスピーディアのレースに出られなくて、二人とも悔しがってるかも。

 でもあっちもWAVE2あるらしいし、リデコでなんか来るかな?


 VSエアーボット。

フ「地上でどんなに早くても、空からの攻撃は避けられないぞ!

 久々に出してきてびっくり、エアーボットなのにスタンド対応穴ないし・・


モ「スタンティコン部隊出撃! オートボットの連中を蹂躙しろ!

モ「トランスフォーム!!

モ「ん? ちょっと待て。ドラッグストリップおまえ、なんかちょっと変わってないか?

ド「そうか? 気のせいじゃないか? まぁもうしばらくしたら、みんな気にならなくなるさ。


 以上、“TL ドラッグストリップ” でした。


 新生スタンティコン。

 オリジナルトイのスクランブル合体ギミックをあえて無視し、初代アニメで見せた謎の合体パターンを再現するという、ある意味斬新な試みには賛否あるかもしれません。

 僕は、てっきり合体用ジョイントに互換性があって、腕脚組は今回のレガシー版とUW版とで入れ換え可能だったりするのではないか? と思っていたのですが、とくにそんなことはなかったらしい・・

 ただ、合体構造を専用のものとしたことでそれぞれ単体での完成度はUW版とは較べものにならないものになっているようです。

 まぁ、まだ発売されていないメンバーのことはわかりませんが、少なくとも今回のドラッグストリップについては断言できます。

 これまで見送られてきた(?)6輪のビークルモードが完全再現されていますし、そんな彼を一番手として投入してきたことに、今回のスタンティコンのリメイクに対する本気度が感じられるというものです。

 ほぼ成型色・・しかも明るい黄色というところでパッと見は安っぽい感じも受けますが、手軽ながら一工夫された変形パターン、合体用の分離ギミックでも遊びの幅が広がりますし、十分単体でも楽しめるものになっています。

 すでに日本版、海外版ともに入手困難になっているという話も聞きますし、ファンの期待もかなり高くなっているようですね。

 早く5人揃えてメナゾール・・もとい、メナソーに合体させたい。

 まぁ、モーターマスターが来たらもう9割メナソーになるんですけどね。


 といったとことで今回は終了。

 またのご訪問を。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • 退屈と惰性と

    2022.08.17 06:26

    @あけち?ともあきコメントありがとうございます。 おっしゃる通り、所詮合体ロボの一人。メナゾールにするためのパーツと侮っていましたが、単体でも十分遊べる憎いやつでした。他のメンバーも楽しみです。
  • あけち?ともあき

    2022.08.17 04:10

    ドラッグストライプ!思っていた異常に良かったですねえ!可動が良くて、ポーズがかっこよく決まるし、ヴィークルモードもかちっとまとまってて薄くてかっこいい。早く合体させたいところです