今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、
“TLー01 スキッズ” です。
トランスフォーマージェネレーションラインの新シリーズ、“レガシー” がスタート。
日本版のトップバッターとして、初代オートボットメンバーのなかでは影の薄さで定評のある(?)
“戦士 スキッズ” が発売されました。
いやぁ・・なんかぬるっと始まりましたね、レガシー。
一応、海外では大々的に新シリーズとして発表されたのですが、それもまだキングダムの終了が確定していない・・というかWAVE4のラインナップを正式に発表する前(そして結局発表はなかった?)だったりして、なかなかごたごたしていた印象ですが、日本でもブロードキャストとコアクラス ホットロッドをキングダム枠に入れ込んだうえで発売日を重ねるという。
正直、あまり綺麗なスタートではないですが・・
ともかく新シリーズのトップバッター、レビューしていきます。
パッケージ
SDGsだかなんだか知りませんけど、世界的なプラスチック削減の流れから梱包材に使われるプラスチックが徐々に減っていったトランスフォーマートイ。
前シリーズのキングダム、そして少し前からスタジオシリーズでも内部ブリスターが廃止されたのですが、レガシーではとうとう外箱のウインドウ部分のプラまでがなくなりました。
つまるところ、箱に穴が空いていて、中身が触れる状態。
まぁ、子供向けの玩具でそういう梱包になっているものは決して珍しくはないのですが、トランスフォーマーほどの精密トイでそれはどうなのかなぁ? というのが正直なところ。
日本展開においてはレガシーに先んじて5月に発売されたスタジオシリーズのコアクラス(ラヴィッジ、ショックウェーブ)でそのような仕様で発売されたのですが、そのときは各販売店が独自の対処をしていたようで、うちに届いたものは梱包用の透明ビニールテープが3重に巻かれていました。
それを受けてのことなのか、翌月発売のスタジオシリーズ(ブローン、ボイルジャック)では日本独自のウインドウない(外から中身が見えない)外箱になっており、ひょっとしたらレガシーも同様に日本独自パッケージが採用されるのではないか? という期待もあったのですが・・そのままでしたね。
剥き出しですよ。
今回はビニールテープも巻かれてなかったわ。同じとこで買ってるのに・・
まぁ、そもそもスタジオシリーズのパッケージは基本仕様こそ海外と共通ですが、一応日本独自でずっとやってきていたので、変更もしやすかったのでしょう。
一方でジェネレーションラインはパワーオブザプライム以降、完全に海外と共通の仕様になり、日本版は海外版のパッケージに日本語表記のシールを貼るだけのものでしたから、それを継続するしかなかったかな。
ちなみに、キングダムまでと違ってレガシーではなぜかロゴが日本独自(すごく地味)になっているので、それも含めたことでかなり幅広のシールを貼るハメになってしまっています。
なんでやねん・・
あまり見ためもよろしくないです。
剥き出し問題もそうですが、そっちも気になるんだよなぁ。
箱自体のサイズはWFC3部作のものよりも一回りほど小さくなっています。
そして形状が歪なものに。
普通に四角にしてよ。しまいにくいんだよ。
配送時の箱詰めも面倒だろうに。
裏面の仕様はこれまでと基本的に同じ。
なお、本来だと裏面にはQRコードが印刷されていて、読み取ることでハズブロの公式キャラクターページに飛べるようになっているのですが、日本版はシールでがっつり隠されています。
なんでや・・
中身はこんな風に。
固定具はいつものプラ紐ですが、これは環境に優しい素材でできているのかな?
スキッズ
日本における役職は戦士ですが、海外だと理論家。
理論家て役職なの?
アニメでの登場はわずか2回。
それら登場回でもメインで活躍するわけでもなく、台詞もそれぞれ一言のみ。しかも中の人が違う。
正直、なんのために出したのかわからないキャラクターです(酷い・・)。
オリジナルトイは、日本ではサンストリーカーとバズソーとの3体セット(VSZ)としてシリーズのかなり後半に発売されました。
このセット内容もわけがわからないですね。
というか、アニメの最初期から登場しているサンストリーカーの扱いが・・
ちなみに、僕はこのセット、持ってました。すでに全部手許にないのですが。
これももなんで買ったのか覚えてないなぁ(笑)。
1つだけ買ってもらえるとなって、なら3体セットのこれだ、となったとかかなぁ。
とまぁそんな感じで、初代での露出は極めて少ないキャラなんですが、むしろその扱いの悪さでかえって有名になった感もあり、リメイクも何度かされています。
マスターピース版が発売されたことも記憶に新しいですね。
ロボットモード
胸部にビークルのボンネット、背中にウインドウとルーフを背負うという、プロールなどのフェアレディ型にも通じるカーロボ系の王道デザイン。
オリジナルトイ、そしてMP版のちょうど中間というような、通常ラインでのリメイクとしては理想的なスタイルになっていると思います。
メインカラーは濃いブルーで、これはオリジナルトイのイメージですね。
アニメではもっと明るめのブルーでした。MP版はそちらを採用したようでしたね。
基本的な構造はWFC系から踏襲されており、腕部や脚部のほか、主な可動部は軸可動で保持力も安定。
最近のスタジオシリーズではボールジョイントが多様され始めているので不安だったんですが、レガシーはその点大丈夫そう。
ディティールは若干控えめな印象。WFC系とスタジオ86のちょうど間をとったくらいの程よい感じに思えます。
バストアップで。
とくに老けた感じもなく、スキッズらしい(?)お顔立ち。
ただ後頭部にそのままボンネットの一部が貼り付いている状態というのは、最近だとちょっと珍しい仕様かな。
背面。
先にも言ったような定番の後ろ姿。安心感すらあります。
左右に広がるドアがウイングのようでヒロイック。
なお、ルーフ中央のウインドウの裏側に製造番号などが刻印されていますが、画像では照明の加減でわりとくっきり見えているだけで、実際の製品ではかなり濃いめのスモークが入っているのでほとんど目立ちません。
ビークルのリア部分がそのまま来る脛部分もボリュームがあっていいですね。
ただ、その脛と太腿・・まぁ脚部の内側がごっそり肉抜きされているところはちょっと気になります。
太腿のほうにはコイル状のディティールがあって、ただの空間にはなっていないのですが。
付属武器
液体窒素ライフル
オリジナル由来の武器が2つ付属。
昨今はどちらか一方が省かれるということも少なくなかったので、その点は素直に喜ばしい。
ともに全体のシルバーは塗装。
銃口先端は3㎜軸になっているので、各種エフェクトパーツの取り付けも可能です。
手に持たせる以外に前腕の5㎜穴に取り付けることも可能で、とくにツイン電子ブラスターはそのほうがオリジナルの雰囲気に近くなります。
エナジョンウエポン
日本展開ではとくに説明がないのですが、クリアパーツ製のオリジナルデザインの武器が付属するのが、レガシーのウリの1つのようで、複数を連結させたりもできるようです。
スキッズには斧にも銃にもなる(裏面表記では斧)、遠近両用武器が付属。
なお、エナジョンとはエネルゴンのこと。
より原語発音に近い表記にするとそうなるようで・・エネルゴンのほうが響きは強そうなんだけどなぁ。
3つの武器は連結させることも可能です。
ビークルモード
オリジナルではホンダシティ ターボにトランスフォーム。
MP版ではライセンスが取得されていましたが、今回は取得されていないので、あくまでそれっぽいコンパクトカーに変形します。
でも、四角い箱型の車体や側面の赤いラインなど、雰囲気はかなり近いものになっていると思います。
変形もオリジナルトイやMP版に通じる部分がアリ、シンプルかつ堅実。
各部がかっちりと綺麗にまとまってくれます。
ただ初回変形時、ルーフのこの部分のジョイントがどうしてもはまりませんでした。
説明書の手順だと、下画像のように脛部分を曲げた状態でルーフをジョイントするのですが、
この段階で太腿部分の位置がうまく合わずに、ジョイント部分に変なテンションがかかってはめてもすぐに外れてしまう感じだったんですね。
そこで脛を曲げずに、まっすぐ伸ばした状態で先にルーフをジョイントし、それから脛を曲げるとうまく固定できました。
以降、通常の手順でも問題なくはまるようになったので、クセ付けができたようです。
ルーフパーツはクリアパーツなので、力任せににはめようとすると破損する可能性もあるので気をつけてください。
まぁ、これも個体差かとは思いますが。
なお、MP版ではハッチバックが開閉可能で車体内部に武装類を収納できましたが、さすがにこのレガシー版ではできないので、武装は各部の5㎜穴に取り付けます。
レジェンズ版はIDW版コミックのデザインを再現したものになっているので、初代デザインと較べるとかなりアレンジ強め。
顔付きも随分老けています。
手持ちの武器以外に背中や肩、前腕に多数の武器を内蔵しているのでなかなか武闘派なイメージ。
ちなみに役職は次元捜査官となっています。
肩周りの可動にクセがある以外はいいトイだと思いますね。
ビークルモードでも。
完全に違う車種。
でも側面のラインには面影が。
色味はむしろレ画ジェンズ版のほうが初代アニメのものに近いんですけどね。
マスターピース リブーストと。ロボットモードで。
MP化記念として(?)スキッズと同時発売された新キャラクター、リブースト。
スキッズはスルーして彼だけ買ったのは、オマケのモトコンポが後しかったから(笑)。
MPとしては比較的低価格だったこともありますけどね。
しかし、その名に恥じない出来のよさ。
しばらく主流だった初代アニメデザインの再現重視ではなく、オリジナルトイのデザインとも折衷したようなスタイルにも好感が持てました。
今後その路線でいくのかと思いきや・・
ともあれ、別キャラではありますが基本的なデザイン、スタイルは一緒というところで、MP版とレガシー版かなり近い雰囲気にはなっていると思います。
レガシー版のほうが横幅が広いですが。
ビークルモードでも。
リブーストが変形するのはシティR。
ターボとは細部が違いますが、まぁほぼ同じというところで今回のレガシー版もかなり近いフォルだと思います。
というか、ロボットモードだと一回り大きかったリブーストが、ビークルモードだとレガシー版とほぼ同じサイズに。
WFCの基本フォーマットを引き継いでいるので、可動性は良好。
とくに腕部付けが上下に大きく動くので肩の入ったポージングが決まります。
ラストシューティングから、
司令官にしかられて大きく肩を落とす様子まで(笑)。
足首のスイング幅が広く、接地面積も広いので安定して自立できます。
立て膝もばっちり。
スタンド対応穴は腰裏にあります。
ルーフが干渉する場合もありますが、少し後ろに逃がすだけで問題なく使用可能。
同様にルーフを少し浮かすことでウイング状のドアを後方に動かしやすくなります。
なんといっても武器が3種類も付属するのが嬉しいです。
WFC3部作では本来の装備をいくつかオミットされてるキャラもいましたからね。
まぁ、新規デザインのエナジョンウエポンが若干浮いてる感は否めませんが。
ス「ロボット昆虫殺虫剤だって!?
戦え! 超ロボット生命体 トランスフォーマー第33話、サバイバル作戦におけるスキッズの台詞で、彼の代名詞。
インセクトロンとそのクローンの大軍から穀倉地帯を守るために出撃したサイバトロン部隊だったが、返り討ちに遭って基地に退却することに。
すでに手は打ったと言う司令官。それが、スパイクとバンブル、アダムスが宇宙から持ち帰ってくるというロボット昆虫殺虫剤で、その名を耳にして思わず訊き返したスキッズの台詞が先のもの。
ちなみに物語はこのあと急展開を迎えるのですが、説明するのはちょっと大変なので、気になる人はどうにかして実際に見てください。
とりあえず、結局ロボット昆虫殺虫剤が使われることはなく、スキッズもこの台詞以降登場しません(笑)。
そしてスキッズが登場するもう一つのエピソードが、第38話、トリプルチェンジャーの反乱。
アストロトレインとブリッツウイングがメガトロンに対して反乱を起こし、さらにスタジアムを占拠して街を攻撃します。
そこに駆けつけたのはサイバトロン部隊のプロール、ストリーク、トラックス、そしてスキッズ。
ス「早く止めないとえらいことになるぜ!
一言だけ喋るのがスキッズ。ちなみに前回とは中の人が違います。
ともかく、4人はスタジアムに通じるハイウェイに突入しますが、そこにはブリッツウィングが待ち構えています。
まずストリークがブリッツウイング(戦車モード)と正面衝突して爆散(!!)。
次に、別々のルートを進んでいたプロールとスキッズが合流地点で衝突事故を起こし大破。
さらにブリッツウイングに轢かれて往年の逆アニメさながらにぺったんこにされてしまいます。
最後に残ったトラックスも、ブリッツウイングを避けようとして壁に激突。さらに轢かれて大破。
スクラップとなった4人はなぜかいたスクラッパーによって玉座に改造されてしまいます。
ただスクラッパー、わざわざ4人を五体まともな状態に直してから玉座風に積むという器用なことをしていました。
案の定(?)、どさくさに紛れて救出される4人。
そしてラストシーン。
プ「宇宙の真のリーダーは一人しかいない。さぁ、座ってください。
司「よせ、私にそんな趣味はない。
いや、そこは乗ってやれよ司令官・・
司「サイバトロン戦士、トランスフォーム!
ミニボットを除く初代カーロボ系戦士がついに共通フォーマットで全員集合。
いやはや、壮観ですなぁ。
まぁ、ハウンドだけアースモードじゃないですし、アイアンハイドと、たぶんラチェットもスタジオ86でよりアニメデザインに近い姿で再リメイクされるようなので、そのときはまたあらためて集合写真を撮りたいですね。
ただ、もうスキッズはセンターじゃないだろうけどね(笑)。
以上、“TL スキッズ” でした。
新シリーズの幕開けに相応しい・・とは決していえないネタキャラに近いスキッズくん。
しかし、トイとしては安定の出来です。
まずロボット、ビークル両モードで非常にバランスのとれたプロポーション、フォルム。
動かしていてストレスを感じる部分もほぼなく、変形も程よいレベルで何度も繰り返したくなります。
初回のみガワの合いが悪かったのですが、あくまで個体差だと思いますし、すぐに改善されました。
脚部内側ががっつり肉抜きされている部分はコストカットの影響かとも思われますが、スタジオシリーズのように可動部にボールジョイントが多様されるようなことにはなっておらず、その点ではレガシーは安心していいのかな?
まぁ、まだ始まったばかりなので予断は許さないところかもしれませんが・・
日本導入されるかどうか不安だったサブライン、ヴェロシトロンスピーディア500も無事(?)導入が決まったようで、少し光明が差してきた感もあります。
あとはコアクラスの扱いと、キングダムでの忘れ物の扱いを・・
といったとことで、今回は終了。
またのご訪問を。
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