今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、
“SSー83 ブローン” です。
実写映画第6作、“バンブルビー” に登場したオートボットの
“攻撃員 ブローン” が、
スタジオシリーズで発売されました。
サイバトロン星での戦闘シーン、ショックウェーブとサウンドウェーブに率いられたシーカーズに応戦するオートボット勢も、司令官オプティマスを筆頭にアイアンハイド、ラチェット、ホイルジャックといった有名どころばかり。
もちろん主役のバンブルビー(そのときの名前はBー127)の姿もあるなか、個人的にちょっと意外に思ったのが、今回レビューするブローンの登場。
もちろん、初代アニメにも登場するオートボットの古参メンバーとして相応の人気、知名度のあるキャラだとは思いますが、5作目までのいわゆるベイバース作品では、ミニボット由来のキャラはほとんど出てこなかったので。
そもそも実写版のバンブルビーにミニボット的な小さなキャラというイメージがない・・
まぁ、スピンオフというかたちでバンブルビーを主役にするにあたり、じゃあ本来の仲間であるミニボットも何人か出そうか、ということになったんですかね。
で、出すなら同型のクリフと、ブローン? みたいな?
知らんけど(笑)。
実際、劇中で画的な違和感はなかったです。
違和感ということなら断然アーシーのほうがありましたね。
エリータワンならまだしも・・
レビューしていきます。
まずパッケージについて触れなければなりません。
日本では4月発売組の一部から、箱のサイズがそれまでのものより一回りほど小さくなり、プラ製ウインドウの面積も狭くなっていたのですが、今回さらなる変更が加わり、デラックスクラスでもプラ製ウインドウがなくなってリーダークラスとほぼ同じ仕様になりました。
表面は全面に大きくロボットモードのイラストと、右下に小さく実際のトイを変形させたビークルモードの写真を配置。
裏面はこれまでと同様です。
このパッケージは日本独自の仕様で、先に発売されている海外版は一度めに変更した仕様のまま。
そもそもパッケージの仕様変更は世界的なプラスチック削減の流れを受けてのことだと思うのですが、レガシーや、スタジオシリーズでも新たに導入されたコアクラスではさらにもう一歩踏み込んでプラ製ウインドウ自体をなくし、中身が剥き出しの状態のパッケージが採用されることになりました。
おそらくは今後、スタジオシリーズのデラックスクラスやボイジャークラスでも、順次そうなっていくのだと思います。
日本ではまだレガシーは発売されていませんが、スタジオコアクラスについては5月に発売。
その剥き出しのパッケージで発売されたわけですが、おそらくはそれが不評だったのでしょうね。
ちなみに僕は通販で購入したのですが、空洞部分に透明の梱包テープが巻かれて中身が保護されていました。
しかも適当な幅のテープがなかったようで、三重に巻かれているという・・
そのまま剥き出しで店頭に並べたり、発送したりしたところもあったかもしれませんが、やはり日本的な感覚として、まぁコロナ禍の状況もあってのことかもしれませんが、商品が剥き出しというのはやはり受け容れにくいという販売店側からの反応があったのだろうか? とかいろいろ推測してしまます。
でも、だとしたら対応が早過ぎる・・か。
まぁ、いずれにしろプラ削減の流れは加速していきそうだし、とりあえずスタジオシリーズに関してはパッケージはずっと日本独自のものでやってこれたから、ならばもう先手を打って普通の箱にしてしまえ、となったのかもしれません。
そうすればウインドウ部分をくり抜かなくてもいいし、中身が見えないから本体固定用の台紙にディスプレイベースと同じ背景を印刷する必要もない(リーダークラスと同じ)し、全体のコストも抑えられるというところでしょう。
実際中身はこんな感じ。
固定具は相変わらずのプラ紐なんですけどね。
個人的には、それまで一部しか確認できなかったロボットモードのイラストの全体像が大きく見られるのが嬉しいです。
中身が見えないことで謎の高級感も生まれますしね(笑)。
ラチェットやサウンドウェーブもこの仕様だったらよかったなぁ。残念。
なお、説明書は海外版です。
しかし4、5、6月と3ヶ月で細かく仕様が変わったなぁ、スタジオシリーズ。
中身にかけるコストもけっこう厳しくなってる感じだし・・
ロボットモード
初代アニメ版のブローン(日本名ゴング)の特徴を残しつつ、金属生命体として説得力のある実写デザインがかなり忠実に再現されていると思います。
ミニボットらしく小柄ではあるのですが、ゴリラっぽいマッチョさもあり、そこは “怪力ゴング” のイメージ通り。
そもそも名前の “ブローン” が筋力という意味なんですよね。
ムッチリと太い腕脚がまさに。
亀の甲羅を背負っているような、つるんとした背面。
宇宙服か潜水服っぽい雰囲気もありますね。あるいはエクセルスーツのようなパワードスーツを人間が着込んでいるような。
目立つ肉抜きもなく、みっちり詰まっている印象です。
おかっぱ頭のようにも見える丸い輪郭はオリジナルデザインのまま。
縁が分厚いデザインになっており、中世の兜を被っているようにも見えます。
もちろんフェイス部分は実写らしく非常に細かいディティールが刻まれていますが、ちゃんとおっさん顔になっていますね。
付属武器
ライフル
長い砲身を持つ大型のライフル。
前月発売のラチェットや同時発売されたホイルジャックに付属するライフルとよく似た形状ですが、ご覧のように細部が異なります。
上からブローン、ラチェット、ホイルジャックに付属のもの。
汎用品をそれぞれが個別にカスタムしている、というような設定なのかな?
ブローンのライフルには上面に3㎜軸、側面と底面に3㎜穴があり、銃口部分も5㎜穴になっています。
というか、なんでラチェットのライフルの銃口は5㎜じゃなかったのか・・
側面や底面の3㎜穴を使って背面にマウントできます。
ドリル
もう一つの付属品。
ビークルモードのフロント部分に取り付けられるドリルの先端パーツなのですが、単体ではどういう扱いなんだろう?
腕に対してまっすぐに取り付けられればロボットモードでもそのままドリルとして活用できるんですが、これだと特殊なナイフという感じかな。
背部へのマウントも可能。
ビークルモード
SFビークルにトランスフォーム。
ほかのメンバー同様、劇中では変形していません。
ラチェットやホイルジャックが、相応のアレンジはされつつもわりとオリジナルのビークルの雰囲気も残していたのに対し、このブローンのビークルはオリジナルの4WD車とはまったくの別物になっています。
本体のみだとバイクっぽい雰囲気もあったり、フロント部分のデザインから潜水艇っぽい雰囲気もあったり。
独特の丸っこいフォルムが可愛いですね。
しかしそんな可愛い見ためとは裏腹に(?)変形はなかなかに凝っていて、胴体や脚部をダイナミックに展開させるものになっています。
こういった大胆なパーツの展開や移動は一連のBB版オートボットトイに共通する部分ですね。
面白い。
なお、ラチェットと較べるとステップごとにかっちりパーツの位置が固定されるので、一切のストレスなく変形を終えられます。
フロント下部のダクトっぽいパーツを動かすことで5㎜穴が露出し、
さらに上面にライフルを取り付けることでドリルタンクにチェンジ。
というか、おそらくはこれが本来のモード。
すっかり忘れてましたが、初代アニメでは車体からドリルを出して地中を掘り進んだりしてました。
潜水能力もあったので、フロントのデザインもそこからイメージされたのかもしれません。
そう思うと、けっこう細かい要素を拾ってるんだなぁ。
なお、ロボットモードの頭部はこのように埋まった状態なのですが、
ただし頭部はほとんど回転できないので常に後ろを向いている状態です。
まぁ、こっちが前でもべつに問題なさそうですけど。
比較画像
初代アニメデザインのリメイクであるレジェンズ版と。ロボットモードで。
特徴的な頭部の輪郭はもちろんのこと、全体のフォルムやカラーリングなど、BB版は初代アニメのデザインをしっかり抑えていますね。
ちなみにレジェンズ版は現在のコアクラスに相当するレジェンドクラスですが・・一回りくらいしか変わりませんね。
ビークルモードでも。
一方のビークルモードは先にも言った通りまったく違う形状。
まさかドリルタンクになるとは思わないもんなぁ。
形状だけでなくカラーも、オリジナルでは一切見えなくなるイエローがBB版ではむしろメインになっているので、そういう部分でもビークルモードの見ために関しはオリジナルに寄せる気はまったくない感じ?
実写第2作、リベンジ公開時に発売されたRA版と。ロボットモードで。
劇中未登場でトイのみ発売されたRA版ブローンですが、お恥ずかしい話、当時僕はブローンがゴングの海外名(本名)であることを知らず、けっこう長い間こいつ誰だよ? と思ってました(笑)。
しかし、ブローン=ゴングと知ってあらためて見たところで、共通点といえば頭部の輪郭となんとなくのカラーリングくらい・・あ、むしろほかのキャラよりオリジナルに近いのかも。
ただまぁ、同じ実写版でもこれが同一人物には見えませんよね。
やはり別の世界線の物語と解釈すべきなのか・・
ビークルモードでも。
RA版はハマー・HXに変形。ベイバース版ラチェットのビークルの仕様違いですね。
オリーブ色の4WD車ということではオリジナルのビークルモードに近い姿です。
もちろん今回のビークルとの共通点はほぼなし。
同じスタジオシリーズのBBキャラから、ミニボット仲間のクリフジャンパーと。ロボットモードで。
まさか・・クリフのほうがでかいやん。
ということはバンブルも同じくか・・
というかこのBー127型、もう一回作り直してほしいと思うのは僕だけではないはず・
ビークルモードでも。
やっぱりビークルでもイメージよりちょっとでかいな、クリフ。
さらにラチェット、ホイルジャックと。ロボットモードで。
3人ともデラックスクラスですが、ミニボットのブローンに標準的な体格のホイルジャック、そして大柄なラチェットと、それぞれイメージに近いサイズ感が再現されてると思います。
ビークルルモードでも。
この形態だとラチェットが一番コンパクトに見えるという不思議。
以下、画像
半ば埋まったような位置にある頭部がわずかに左右に振れる程度しか動かせないという以外は、とくに問題なく可動します。
腰部はもちろん回転可能。足首もスイングできるので、自立は安定。
拳も回転します。
ただ腕の付け根がボールジョイントなので、ちょっと保持力二は不安がありますね。というか、もううちのは右がへたり気味・・
名は体を表すということで、マッチョなポーズを。
ダブルバイセップス!
腕部が引き出せたらよりキレたポーズができたんですけどね(笑)。
ライフル装備で。
大型のライフルなので両手持ちっぽい感じにもできます。
さらにドリルを連結して。
レーザーキャノンっぽい感じ。
実はホイルジャックのライフルの後端のディティールが5㎜径になっているので、ブローンのライフルに連結させたりできます。
とくに公式には言及されていないのですが、さすがにたまたまということはないだろうけど・・
ともかく、こうするとしっかり両手持ちが可能に。
ついでに立て膝で狙撃イメージ。
ドリル先端を掴んで敵に飛びかかる。
スタンド対応穴は腰裏にあります。
ビークルモードでは頭部をより押し込むことでできる空間に適当なフィギュアを乗せて楽しむこともできます。
DTAだと顔だけ嵌めると可愛い。
ロボットモードでも同様に、まず背中を開いてタイヤなどのパーツをだしてから頭部を押し込んでやると・・
これこそ違和感なし。
ヘッドマスターだとこんな遊びもできます。
ヘッドマスターは頭部の基部と背中で挟んでるだけです。
あと、ボディの前後が逆なので、拳も左右逆になっているので武器を持ってごまかし。
さらに、いろいろオレ変形させて遊んでみました。
まずは先の有人ロボからの流れで、メカモグラ怪獣。
なんともう、サソリっぽい形態にできるTFトイの多いことか(笑)。
最後にDTAの新型ライドビークルとして2パターン。
モビルアーマーっぽいのと。
私の戦闘力は53万です!
いや、53くらいやろ・・
プレイバリューの塊だな、ブローン。
以上、“SS ブローン” でした。
デラックスクラスでミニボットもっとリメイクしてくれ・・って違う! こっちじゃない! と思ったり思わなかったりなブローン。
まぁ、ロボット、ビークル両モードでなかなか可愛らしいデザインだったので、それなりに楽しみにしていたのですが、そんな期待をはるかに超えてきましたね、このヒトは。
まず造形については両モードで期待通り。
ロボットモードはほかのBB組同様、初代アニメデザインをベースにちょうどいい按配のアレンジで、小柄ながらマッチョなプロポーションがしっかり再現されていました。
腕や脚に肉抜きらしい肉抜きがなかったのもよかったですね。
そのコンパクトなサイズゆえというところもあるんでしょうが、筋力と名の付く漢の腕や脚がスカスカだったら萎えますもんね。
そしてビークルモード。デザインはもちろんのこと、変形もラチェット同様にあっと驚くダイナミックなもので、なによりストレスなくかっちり決まるので気持ちがよかったです。
ドリルのあるなしでけっこう印象が変わるので実質トリプルチェンジャーといっても過言ではない・・かな。
そんな本来の仕様だけでも満足感が高いというのに、非公式なお遊びが捗る捗る(笑)。
夏シルフィーとの相性よ過ぎない?
こういうところ、もっとアピールしていってもいいと思うんだよ、タカトミは。
あんな大層(か・・?)なコラボとかしなくてもさぁ・・
あ、そもそもあのコラボにトランスフォーマー関わってなかったわ。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
2コメント
2022.07.02 12:47
2022.07.02 12:12