今回のレビューは、トランスフォーマー キングダム より、
“KD EXー15 オートボット パイプス” と、
“KD EXー16 シャドーパンサー” です。
オートボットの
“戦士 パイプス” と、
プレダコンの
“偽装兵 シャドーパンサー” がキングダムに登場。
日本ではタカラトミーモール限定での発売となりました。
パイプスは、“戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー2010” から登場したミニボットの新戦力の1人。
地球のサイバトロン基地を襲撃したダイナザウラーに、ほかのミニボットたちと迎撃に出て一蹴されたことでもお馴染み(?)ですね。
肩書きは一応戦士ですが、修理や溶接もこなす技術者でもあるようです。
オリジナルトイはハッファー(ドラッグ)の流用であり、今回のKD版も同様に先に発売されたハッファーの仕様変更品となっています。
一方のシャドーパンサーはアニメには未登場のビースト戦士ですが、日本でも第1期放送当時にトイが発売されました。
そのオリジナルトイはチーター(チータス)およびタイガトロンのリカラーで、今回のKD版もチーターのリカラー+頭部変更となっています。
正直、なんの関わりもない2人なんですが、ともに既存アイテムの仕様変更、ともにモール限定ということでまとめてレビューしてしまいたいと思います。
で、中身の前にパッケージアートに関してちょっと気になったので。
まずパイプス。
側面のロボットモードの絵はポーズこそほぼ同じですが、実際に大きく変更されている上半身部分は書き下ろされています。
下半身については色を変えただけですね。
しかし、ビークルモードは色を変えたのみで済まされています。
パイプスには付属しない荷台部分がそのままですし、側面のパイプ上部の形状も同じく。
相変わらずの作画ミスですね(笑)。
一方のシャドーパンサー。
ロボットモードでは頭部が挿げ替えられ色を塗り直されただけ。
ビーストモードももちろん塗り直しのみ。
それぞれ個別の絵を描いて欲しかったなぁ・・
パイプス
ロボットモード
ハッファーから変更されているパーツは頭部、胸部、腰部と前腕、そして武器(後述)。
カラーリングがガラリと変わったこともあり、けっこう印象が変わっています。
とくに頭部はハッファーとはまったく違うデザインになっており、小さな目にマスクとなんとなくクールな雰囲気。
基本的なプロポーションはハッファーと一緒なので、わりとマッチョ。
オリジナルトイとはほぼ別人のアニメデザインにかなり近い感じにはなっていますが、当然基本の変形パターンがハッファーと共通ということもあり、肩のタイヤが再現されていないのは惜しいところ。
背面。
ハッファー同様、トラックのフロントパーツを背負っている格好ですが、ハッファーとは向きが逆。
オリジナルトイもハッファーの流用ながらロボットモードの前後(ビークルモードでは上下)が逆になっているという、当時としては珍しいタイプのアイテムでした。
ロボットモード時にフロントパーツの向きが逆なのはそのためなのですが、KD版ではどういう方法で再現されるのか? そもそもちゃんと再現されるのか? というところが注目されていました。
結果としては、フロントパーツの可動部に回転軸を追加することでクリア。
なるほどなー。
なので、ハッファーと同じ向きにすることもできます。
ハッファーの時点でこの機構入れとけばいいのに・・
付属武器
キャノン砲
左右の前腕に装備するキャノン砲状の武器。正式名称はわかりませんが、こいっを使って溶接をしたり、腐食性のガスを発射したりもできるようです。
アニメデザイン同様、前腕側面に装備するのがデフォルトですが、拳での保持も可能。
砲口は5㎜穴、後端には3㎜軸があり(すみません、この画像では見えていませんね)、各種エフェクトパーツを取り付けることができます。
ビークルモード
流用基であるハッファーとほぼ同型のトラックにトランスフォーム。
フロント部分を含め本体のほとんどはハッファーと共通ですが、車体側面のパイプ上部(ロボットモードの前腕)の形状が異なっています。
先にも言ったように、武装パーツを組み合わせて作る荷台も付属しません。
変形についてもフロント部分を180度回転させるステップが加わっていますが、それ以外はハッファーとまったく同じ。
車体全体が微妙に反り返っており、そのせいでそもそもすれすれのの位置にあるタイヤが接地せず(微妙に鳩胸感のある胸部が接地してしまう)にコロ走行がさせにくいという残念な点もそのまま引き継いでしまっています。
キャノン砲はデフォルトでは車体後部に取り付けますが、
こうしたほうがオリジナルトイの雰囲気には近いかも。
もちろん、ハッファー同様ER オプティマスのトレーラーを連結挿せることもできます。
比較画像
流用基のハッファーと。ロボットモードで。
一昔前のリデコなら頭部変更のみで済まされていたかもしれないところ、胸部や腰部、前腕までも新規造形され、しっかり差別化されているのは嬉しいですね。
後ろ姿も。
やはりこのフロントパーツの上下の違いが最大のポイントですね。
ビークルモードでも。
同じ車種の仕様違い、ですね。
でも、ハッファーの荷台はKD版で追加されたんだったか。
本体のみで後ろから。
パイプの形状の違いもオリジナルトイの再現なんですよね。細かいなぁ。
もちろん後部のオプションを交換することも可能です。
ほかのKDビースト勢が全員アニメに登場しているなか、唯一未登場なのにリメイクされたシャドーパンサー。
レガシー以降はいろいろ発売されるようですが、そのへんはみんな特定の店舗限定みたいだし、君もウォルマート限定とかでよかったんじゃないの?
正直な話、テラザウラーと扱い逆だろ・・
まぁ、アイデンティティとしては頭部がいわゆるビーストマスクに変更されているわけですが、これもオリジナルトイではそもそも変更ギミックがあったわけですからねぇ。
あとはカラーリングが黒メインになっただけで、基本仕様はチーターとまったく同じです。
初版のチーターやエージェントラヴィッジの弱点でもあった間接保持力の弱さは改善されています。
ビーストマスク
表面のシルバーと側面の黄色は塗装。
骸骨のような、あるいは昆虫のような独特のデザインはオリジナルをベースによりスタイリッシュになっています。
なかなかに不気味ながら格好いいですね 。
付属武器
鞭
先端に鎌状のブレードを備える鞭。
ビーストモードではそのまま尻尾になります。
もちろんチーターとの共通装備。
ビーストモード
クロヒョウに変身。
やはり型としてはチーターのままなんですが、真っ黒になったせいでなんとなくより引き締まったスタイルに見えます。
可動部など、一部に黄色が覗いてしまっているがけっこう目立ちますね。
後脚のシルバーも・・
頭部アップ。
赤い目が怖い。
やっぱり成型色のためかより細面に見えます。
ただパーティングラインが目立つ・・艶のある成型色の弊害というか。
口は開閉します。
比較画像
まずオリジナルトイと。ロボットモードで。
プロポーションの差は歴然。
サイズ感はほとんど同じなんですが、オリジナルのほうが横幅があるのでちょっと強そう。
あとやっぱり武器がね・・KD版は寂しいですよね。
ビーストマスクは基本デザインはそのままに、目の位置がKD版では正面向きになりましたね。
なお、オリジナルのロボットマスク(というんだろうか?)はこちら。
まったく違う種類の動物ですね。
というかオリジナルはネコだな、これ。
KD版も決してクロヒョウの体型ではないんですが・・
流用基のチーターと。ロボットモードで。
頭部の形状のカラーリング以外はまったく同じ。
闇堕ちしたみたいだな。
パイプスのあとだと物足りないのは確か。
こうして見るとの位置がまったく違うので、仮面を被っているとなるとおかしなことになります。
なら、もう端から顔自体が違うというのも一つの解釈かな。
まぁ、トランスフォーマーにそんな整合性を求める必要はないかもしれませんが。
ビーストモードでも。
こうなると色が違うだけ。
プロポーションはチーターなので、右はひょっとしたらクロヒョウではなくチーター(動物のほうの)の黒化個体なのかもしれない。
同じ流用でもこれくらいいろいろ変えてくれると面白いんですけどね。
ビーストモードでも。
クロヒョウモチーフ被りですが、顔だけが全然違う。
あらためて見ると気持ち悪いですね、ラヴィッジ。
以下、画像
それぞれ可動性なんかについては流用基のレビューを見てもらうとして、いくつかアクションポーズを。
まずパイプス。
攻撃開始!
ミニボットなのに大型フェクトが似合う。
立て膝も綺麗に決まります。
これで私も飛行可能に!?
キャノン砲後部の3㎜軸の意図はいったいなんなんだろうか?
なお、スタンド対応穴は腰裏にあるのですが、そのままだと背負っているフロントパーツが干渉するので少し浮かせる必要があります。
アニメでは叶わなかった。ハッファーとの共闘。
ハッファーたち初期のミニボット部隊はバンブルとクリフを除いたほとんどがザ・ムービーで戦死したことになってますからね。
だから、その流用で新メンバーが登場したのかな。
爆走トラック野郎ども。
レガシーのレーザーオプのコンテナも繋げられるんでしょうね、きっと。
コンテナだけの単体発売はないのかな?
サイバトロン基地に敵が接近中だ!
そんな新メンバーたちの初登場だったかな? パイプスがけっこうリーダーシップをとっていた印象。
パ「こんなとき、コンボイ司令官ならこういったはずだ。サイバトロン戦士、トランスフォーム!
先頭だし。
しかし、襲撃者はダイナザウラーだった。
なんとなく拳だけで戦うのが似合う気がする。
頭部がかなり上を向けるので四つん這いに近いポーズも。
ビーストマスクゆえにこれがまた似合う。
スタンド対応穴は股下にあります。
空間ディスプレイでも頭部の可動が活きますね。
ビーストモードでも。
お散歩クロヒョウ。
ビーストモードで使えるスタンド対応穴がないのが残念です。
VS チーター。
じゃれ合っているようにしか見えない(笑)。
せっかくなので、今回の2人で対決シーンなど。
とあるジャングルに迷い込んだパイプスに謎の巨大クロヒョウが襲いかかる。
パ「なんだこいつは!? 追いかけてきやがる!
ええぃ、こうなったらやっつけてやる! トランスフォーム!
パ「なに!? やつもトランスフォームしただと!」
パイプスが変形すると同時、クロヒョウも禍々しいマスクを被ったロボットへと姿を変えた。
巨大なクロヒョウはプレダコンの偽装兵、シャドーパンサーだったのだ。
驚き怯むパイプスに、躊躇なく襲いかかるシャドーパンサー。
果たして、パイプスの運命・・は?
以上、“KD パイプス” & “KD シャドーパンサー” でした。
まずパイプス、ミニボットのなかでもあまりリメイク機会がなかったように思う彼ですが、ほかのミニボットの仲間たちに続くかたちで、初代アニメデザインにかなり近い姿でリメイクされました。
背中のトラックのフロントパーツも、回転軸の追加でハッファーとはちゃんと逆になってますし、そのために変形にも文字通り一捻り加わっていてよかったです。
本体の造形も、頭部だけなくけっこう細かく新規造形されていますし、最近のオートボット勢のリデコでもけっこう気合いの入ったものと言えるのではないでしょうか。
なにより、デラックスクラスでしっかり作られたミニボットが増えていくのは嬉しいですね。
レガシー以降でも、順次仲間を増やしていって欲しいものです。
とりあえずアダムス(コスモス)は確定(日本での発売は未定ですが)しましたが、当初キングダムで予定されていたはずのギアーズを早ぅ・・
ギアーズが来ればスワーブも来るし。
一方のシャドーパンサー。
パイプス同様、既存アイテムの流用ですが、造形的には頭部が変更されただけ。
キャラクターとしてもアニメ未登場ということもあり、わざわざこのタイミングで一般販売(日本では限定でしたが)するほどのものだったのかは疑問です。
ビーストマスクの再現という意味ではそれなりの需要はあるのかもしれませんが、タイガトロンの頭部をビーストマスクにしたミュータントタイガトロンはゴールデンディスクコレクションに回されていることを考えると、彼もそっちでよかったんじゃないかなぁ?
それでテラザウラーをこそ一般に(しつこいww)
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
0コメント