今回のレビューは、トランスフォーマー キングダム より、
“KD EXー14 オートボット スラマー” です。
“戦え! 超ロボット生命体 トランスフォーマー2010” から登場したオートボット(サイバトロン)のスクランブルシティ、“メトロフレックス” のガードロボの1体、
自律型戦車ロボの “スラマー” が、
ウエポナイザーとして新たにロボットモードを獲得してキングダムに登場。
日本ではタカラトミーモール限定で発売されました。
日本版アニメではス “レ” マーと呼ばれていましたが、今回はより言語発音に近いということなんでしょう、ス “ラ” マーに。
同様に、メトロ “フ” レックスもメトロ “プ” レックスと呼ぶべきなんでしょうが、今年のタイタンクラスがメトロプレックス(日本名メガロコンボイ)なので、ややこしいからメトロフレックスはメトロフレックスと呼ぶことにします。
さてさて、ジェレレーションズのタイタンクラスでメトロフレックス(そのときの名称はメトロプレックスでしたね。のちにレジェンズ版が出たときはメトロフレックスになってました)が発売されたが2013年。
そこにはガードロボットの1体であるスキャンパーが・・あれはメトロマスタークラスだったかな? 今のコアクラス相当で付属したのですが、残りの2体、シックスガンとスレマーはそれぞれ武器にその名残を残すのみで単体のキャラクターとしては立体化されませんでした。
それからおよそ6年後、シージにおいてウエポナイザーという新カテゴリが誕生。シックスガンが新たにビークルモードを獲得してリメイクされました。
そして今回、同じくウエポナイザーとして今度はロボットモードを獲得したスラマーがリメイクされ、ようやくスクランブルシティの防衛体制が万全なものになりました。
9年か・・
あらためて時系列を整理するとけっこうな年月ですね。
レビューしてきます。
ロボットモード
まずは今回新たにデザインされたロボットモードから。
そもそもが自立走行型の戦車ということで、ほぼそのまま立ち上がらせたような、箱感強めのデザイン。
ちょっとウエストが細いのが気になりますが、全体にがっしりとした重量感のあるプロポーションになっています。
目がバイザータイプになっているのは同僚のスキャンパーやシックスガンとも共通する部分で、おそらくは意識したデザインなのだと思います。
適度なモブ感もあってよいですね。
実はER アイアンワークスのパーシャルなのですが、実際に流用しているパーツは脚の付け根と太腿だけなので、ほぼほぼ完全新規といっても過言ではありません。
というか、もうここまでするなら本当に全部新規型にしても大してコスト変わらなかったんじゃ・・?
背面。
履帯を背負っているのがいかにも戦車型という感じで好きです。
さすがに脛裏はがっつり空いていますが、ここはまぁ仕方ないかな。
武装類
キャノン砲
ビークルモード時に主砲の砲身になるパーツ。グリップ的な5㎜軸はなく、完全に砲身のみです
デフォルトでは右腕先端の5㎜軸に取り付けます。
これまでの経験上、砲口部分は当然5㎜穴になっていて、拡張やエフェクトパーツの取り付けができるものと思ったのですが、これが微妙に5㎜より大きく、なにも取り付けることができませんでした。
今回スラマーは2つ購入したのですが、もちろん2つともそうでした。
個体差で緩いとか、そういうレベルではないのでそういう仕様なんでしょうね。
なんで・・?
チェーンソー
背中から取り外した履帯をジョイントパーツを使って合体させることで、巨大なチェーンソー状の武器にすることができます。
ウエポンモードの一環ではありますが、そのまま単体状態での武器にもできる感じですね。
ビークルモード
戦車にトランスフォーム。
というか、こちらが本来の姿ですね。
まさしく、G1オリジナルのデザインをそのまま大型化、ディティールアップしたという感じ。
オリジナルトイは確か白一色だったと思いますが、今回はそこにグレーと黒も加わり、なんとなく都市迷彩的な雰囲気もあったり。
もちろん底面にはコロが付いているので転がし遊びも可能です。
これまでのウエポナイザー同様、変形というよりは組み換えに近いかたちでパーツを分解、再構築するわけですが、非常にすっきりと綺麗にまとまっており、ビークルモードとしての完成度はウエポナイザーではトップクラス。
まぁ、そもそもこの形態の再現が第一目標でしょうし、当然といえば当然でしょう。
砲塔はほぼ腕部そのままなので、その可動を活かしたかたちで上下に角度を変えられます。
ただし、回転は不可能。
あと、前腕部分自体に左右をジョイントする機構はなく、砲身基部のジョイントパーツで合わせている状態なのですが、このジョイントパーツがけっこう緩くて外れやすいです。
ウエポンモード
の前に。
とりあえず分解できるだけ分解した状態がこちら。
ロボットからビークルへの変形時はここまでバラす必要はありません。
ウエポナイザー全般で言えることですが、接続用の5㎜軸、穴に緩い箇所がけっこうあります。
普通のトランスフォーマーではそこまで問題ではないんですが、ウエポナイザー(モジュレーターやフォッシライザーも)では間接などの可動部の保持力に直結するので、分解が困難にならない程度に調整してやるほうがストレスがないと思います。
個体差もあるでしょうが、うちに来たスレマーは(2体とも)上腕、腰部、そして先に言った砲身(およびチェーソー)の基部パーツが緩めでした。
話を戻して。
説明書記載のウエポンモードとして装着する状態に、各パーツを組み付けた状態がこちら。
では、装着。
説明書では常連のホイルジャックに装着していますが、パッケージ裏では同WAVE(日本でも同時発売)のパイプスに装着した写真が載っているので、そのように。
まぁ、いつも通りな感はあります。
たぶん、このスレマーが最後のウエポナイザーになる(リカラーや一部変更したアイテムは今後も出る可能性はありますが)と思うのですが、もし今度同様のコンセプトのアイテムがあるとするなら、ウエポンモードの見ためをもう少しなんとかしてほしいかなぁ。
まぁ、不特定多数に装着できるようにするには、どうしてもこういう感じにならざるをえないのかもしれないけど・・
比較画像
パーシャル基のアイアンワークスと。ロボットモードで。
先にも言ったように、共通部分は脚の付け根と太腿のみ。
ひょっとしたら内部でほかにも流用しているパーツがあるのかもしれませんが、少なくとも外見上同じ部分はそこだけ。
成型色を見た感じ、ほかにもいろいろ一緒に成型されそうなんだけどなぁ・・それらはどうしてるんだろう?
一応、変形させて。
共通部分が隠れてしまったので、こうなるともう完全に別物。
シックスガンはかなりスタイリッシュなアレンジが加えられましたが、スレマーも並べて違和感がないくらいにはディティールアップされていると思います。
ビークルモードでも。
スラマーの場合と違って、シックスガンはこのビークルモードが新設定。
基デザインを活かしつつよくまとまってはいると思いますが、やはり若干の強引さはあり、スラマーのそれには及ばずという感じ。
ダイナザウラーのガードロボであるブラントも、そもそもは非変形の自走砲台。
シージにてウエポナイザーとしてリメイクされるにあたり、新たにロボットモードがデザインされました。
今回のスラマーとまったく同じ経緯ですね。
ロボットモードではブラントのほうが少し小柄です。頭が小さいからとくにそう思える。
ビークルモードでも。
ともにこちらが本来の姿。
スラマーがわりと現実の戦車に近いフォルムなのに対し、ブラントは完全にSF調のデザインですね。
そしてスラマーは正面砲撃しかできませんが、ブラントの砲塔は旋回も可能なのでかなり有利ではあります。
スクランブルシティとその防衛部隊がついに集結しました。
こっちが本来か・・
なお、このメトロはレジェンズ版です。
基本仕様はジェネレーションズ版と変わってないはず。
価格だけ6000円ほど上がっています。しかもモール限定になったので基本定価。
なんでジェネ版を買わなかったのか・・
なおまったく同じことを、LG フォートレスマキシマスとグランドマキシマスでもやっています。
以下、画像
可動はもちろん優秀。
ただ、腰がくるくる回る、腕がもげやすい・・と、一部接続部の緩さゆえにポージングが不安定な場面もちらほら。
足首は90度スイングできるので、かなりの大股開きでも安定して自立できます。
立て膝もばっちり。
ただ、履帯を背負ったままだと下半身の可動にけっこう干渉します。
腹部も可動するので、深い前傾姿勢も可能です。
なおこの可動する腹部パーツですが、ロボットモードでもとくに固定されません。
まぁ、渋みは十分なのでとりあえずへたるようなことはないんですが、気付けば動いている場合も。
スタンド対応穴は腰裏にあります。
空間ディスプレイでも腹部の可動がいい仕事をしてくれますね。
スクランブルシティガードチーム、集結!
スキャンパーのみかなり小柄ですが、ビークルモード時のサイズ感を考えるといいバランスかもしれません。
むしろスキャンパーがリーダーっぽい?
仮にデラックスクラスで再リメイクするとしたら、ラナバウトのリデコとかで簡単にできそうではありますが、まぁ、ないでしょうね。
ディセプティコン接近! 迎撃せよ。
ビークルモードに変形して出撃だ。
いいサイズ感。
ブ「まさか!?おまえもロボットモードを手に入れたのか!
ス「そうだ。もうこれで後れはとらないぜ!
2人は好敵手(ライバル)。
どちらも微妙にモブっぽいデザインになってるのもいいですね。
基地モードのメトロフレックスと絡めて。
でも、ロボットモードだとデラックス以上は大き過ぎる感はありますね。
やっぱり基地遊びにはマイクロマスターくらいがちょうどいいな。
それぞれビークルモードにして。
こちらはモチーフ次第というところですね。
スラマー、シックスガンともにビークルモードだと大き過ぎるという感じはないです。
なお、今回のスラマーはビークルモードだと胸部ハッチ内にすっぽり収めることができます。
オリジナルのタワーっぽい感じで。
オリジナルトイではシックスガン、スラマーともにメトロの基地モードに組み込まれるので、それっぽい感じに変形させて配置してみました。
まぁ、ただ立たせているだけですが。
スラマーとシックスガンを組み合わせることでタワーモードにできる・・というような話を聞いた気がするんですが、公式ではとくに言及されていません。
ただの噂だったか、僕の勘違いか・・
それでは、ここから独自の組み換え、ウエポナイズで遊んでいきます。
まずは単体で対空砲台に変形。
腰部が余ったので、コントローラーに見立ててスキャンパーに持たせてみました。
ラジコンか。
そしてそこから、スキャンパー専用砲台型ビークルに。
スキャンパーは背面の5㎜穴でを使って砲台本体に固定。
脛即面にも5㎜軸として使えるディティールがあるので、ミサイルポッドはそこに取り付けています。
シックスガンにウエポナイズ。
地上を高速で移送しつつ、火力で敵を圧倒する、単体時とは逆の陸戦特化イメージで。
交代して、今度はスレマーにシックスガンをウエポナイズ。
同様に単体時とは逆の空戦特化イメージで。
ビークルモードでも。
いや、これはウエポナイズというよりほぼ合体ですね。
シックスガンと一緒にビークルモードでメトロの巨大武器をマウント。
わりと様になってる。
ビークルモードでアイアンワークスのパーツを追加して、大型複合重機に。
さすがパーシャルだけあって親和性が高い(共通部分関係ないww)です。
なぜか(?)2体購入したので、スラマーにスラマーをウエポナイズ。
各武装が単純に2倍に。
ただ、重さで腕がへたる・・
組み換えて、ベヘモスラマー。
まさかのカバ型メカに合体変形できました。
ほかのウエポナイザー、モジュレーター、フォッシライザーなど組み合わせればもっといろいろ作れるでしょうが、とりあえず今回はここまで。
以上、“KD スラマー” でした。
ジェネレーションズ メトロフレックス(正式にはメトロプレックス)の発売からおよそ9年、ついにスクランブルシティは完璧なものになりました。
ジェネ版メトロではスキャンパーのみが単独変形可能なメトロマスタークラスとしてリメイクされて付属し、シックスガンとスラマーは武装のモチーフにしかならなかったのですが、それが数年の時を経てそれぞれに新たな能力を獲得し、きっちり単体でリメイクされるなんて・・
最初にも言ったように、確かに9年と書くと長いと感じますが、そもそもメトロ発売当時にこういうかたちでほかのガードロボも発売されるなんて思いもしませんでしたし、そういう意味では個人的には待たされた感はないかなぁ。
純粋に、忘れずにいてくれてありがとう、と思うくらいです。
彼らだけでなく、コグに始まりブラント、そしてファストトラックと、かつては基地に変形する大型トランスフォーマーのオマケでしかなかったものが、それぞれ単体のトランスフォーマーとしてリメイクされるだけでなく、出自であるサポートメカとしての立ち位置を拡大し、分離変形することでほかのキャラクターに装着できるオプションパーツとしての役割を与えられた一連のリメイク。
それぞれが一個のキャラクターとしての存在感を増すことになりました。
まぁ、もともとオマケでしかなかったからこそ、新しい要素を取り入れやすかった、ということなのかもしれません。
ともあれ、ウエポナイザーという新たなカテゴリが誕生したことで、モジュレーター、フォッシライザーと続き、トランスフォーマーの遊びの幅もまた広がることになったと思います。
もちろん、これまでも組み換え、装着といった遊び方は合ったのですが、ここまで汎用性のあるものではなかったですしね。
しかし、今回のスラマーでとりあえず一段落という感じでしょうね。
リカラーや一部仕様変更したアイテムは今後もぽろぽろ出てくるかもしれませんが、完全な新型は当分なさそう・・というか、もうないかな。
シージからキングダムで、モジュレーター、フォッシライザーも含めて型としては10種(スラマーはアイアンワークスのパーシャルですが、ほぼほぼ新規なので別型として数えています)。
まぁ、十分な数ですかね。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
2コメント
2022.06.27 13:13
2022.06.27 13:02