今回のレビューは、1/144スケール ハイグレードコズミック・イラ より、
“HGCE 232 ウィンダム” です。
“機動戦士ガンダムSEED DESTINY” より、
地球連合軍の新型量産機、
“GAT-04 ウィンダム” が、
HGCEで発売されました。
ウィンダムというと、どうしても銀色のカプセル怪獣が一番に思い出される年頃ですが(笑)、今回はMSです。
リーオー、マグアナック、デスアーミーに続くアナザー系量産型Fine Buildシリーズの4番手。
初キット化ということでは、マグアナック、デスアーミーに続いて3つめ。
HGCE名義では旧HGのリメイクではない、初の完全新作キットとなります。
なお、肘、膝関節こそFine Build仕様の簡易構造になってはいますが、それ以外の部分は標準的なHGとさほど変わりません。
付属品も多めで、それを反映してお値段的にも相応になっています。
まぁ、それでも最近の平均と較べたら随分とお安いわけですが。
しかし、W,Gと来て次はX(すでに順番はおかしいですが)だと思っていたら、一気に種死まで飛ぶとはなぁ・・
で、結局ドートレスはオリジナルのほうもプレバンになっちゃったし。
Xの作品人気を考えると仕方がないのかなぁ。
そうなるとHGCC カプルも難しいのか・・
では、レビューしていきます。
キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールでの仕上げです。
初の連合製MSとなる5機のGTA-Xシリーズのうち、最後に完成した “GAT-X105 ストライクガンダム” には高い汎用性が認められ、やがてそれを基にした “GAT-01ストライクダガー” の量産に至ります。
種死スタートの段階では、そのストライクダガーの仕様変更機である “GAT-02L2 ダガーL” が連合の主力機となっていましたが、中盤、それに代わる新型として登場したのが今回の主役、ウィンダム。
ストライカーパックシステムの運用など、基本的な構造はダガーシリーズを参考にしつつ全面的な設計の見直しが行われており、スペック上は始祖となるストライクガンダムと同等の高性能機ということになっています。
宇宙世紀的に喩えるなら、ストライクがもちろんガンダム、ダガーシリーズがジムシリーズで、その系譜に連なりながらも直系というわけではないウィンダムはネモか、さらに数歩進化してジェガンといったところでしょうか?
種死が作品としてZと被る要素も多いのでネモとしたいところですが、ネモにそこまでの高性能感はないしなぁ・・
そんなわけで(?)、量産機らしからぬヒロイックなデザインになっています。
額にV字のアンテナもありますし、バイザータイプのフェイスをツインアイに変更するだけで、もう十分ガンダムです。
ただ、そこはかとない偽物感が(笑)。
今回のHG化にあたっては、頭身バランスが見直され、非常に良好なプロポーションになっていると思います。
大河原邦男氏によるオリジナルのデザイン画は、頭部と肩アーマーのボリュームがけっこう凄かったような記憶があるんだなぁ・・
本体の色分けはほぼ完璧。胸部の白ラインや肩のグリーンなどもパーツ分割で再現されています。
頭部バイザーにクリアパーツは使われずシール再現と、低価格キットなりの部分ももちろんありますが、本体に限っていえばほとんど気になりません。
なお、普通にPC002のポリキャップが使われています。
背面は、ストライカーパックの運用を前提にしたシンプルな構成。
HGCE仕様のストライカーパック(エールストライカーしかないけど)はもちろんのこと、旧HGで立体化されている各種パックの装着も可能です。
脛側面のスラスターポッドは3㎜軸接続で回転します。裏は思いっきり肉抜きされてますが・・
あと、踵が二股に分かれてるのって、可変機でもないMSのデザインとしてはけっこう珍しい気がする。
付属武装等
M9409L ビームライフル
かなり大振りのライフルです。
モナカ割りにスコープのみが別パーツ。
とくにギミックらしいものはなく、本来動くと思われるサブグリップも固定です。
保持には左右の汎用持ち手を使用します。
ES04B ビームサーベル
ダガーLからそのまま受け継がれている標準的な格闘武装。
サーベル刃はいつもの汎用パーツです。
腰サイドアーマーに1本ずつマウント。
キットではアーマー側のダボをサーベルのスリットに挿し込んで固定します。
なお、同じくダガーLとの共通武装で本来はサイドアーマー内に収納されているMk315 スティレット投擲噴進対装甲貫入弾(長い!)は今回付属しません。
ウィンダムというとあのクナイのイメージがあったので、そこはちょっと残念でした。
A52 攻盾 タイプE
先端に打突用のブレードを備えた攻防一体型のシールド。
裏面にはMk438/B 2連装多目的ミサイル ヴェルガーSA10を搭載。さらに手持ち用のグリップもありますが、今回はどちらもディティール処理となっています。
そして裏なので、ご覧の通り塗り分けはおろか墨入れもしていません・・
前腕への取り付けにはL字ジョイントを使用。ジョイントはボール接続になっており、シールド側の取り付け位置も2箇所から選択できます。
ジェットストライカー
MSに大気圏内飛行能力を付与させることを主眼とした、量産型のストライカーパック。
左右の主翼に計4基のパイロンを有し、各種ミサイル等の装備が可能。
今回は、空対地ミサイル ドラッヘASM(上)とMk1323 無誘導ロケット弾ポッド(下)が2基ずつ付属。
本体とは対照的に色分けはほぼシール頼みになっており、今回は指定の通り貼っています。
平面に貼る部分が多いので、まぁいいかな、と。
本体に装着。
シルエットは同時発売されたHGCE インフィニットジャスティスガンダム似よく似ていますが、オプションの密度、重量がまるで違うこともあり、こちらの自立は非常に安定します。
後ろから。
まさしくジェット機のようなスタイリング。
エンジンユニット全体を下ろすことも可能です。
比較画像
始祖となるHGCE エールストライクガンダムと。それぞれストライカーパックを装備した状態で。
パックの形状を含め似た部分は多いですが、やはりウィンダムは少しパチもん臭いですね(笑)。
設定ではウィンダムのほうがおよそ1m全高が高いので、そこはわりと忠実なんでしょうか?
キットとしてのプロポーションは・・これは好みで評価が分かれるような気がしますが、少なくともよりメリハリがあってケレン味も強いのはウィンダムかなぁ。
話は変わりますが、今回のウィンダムを含めHGCEの種死関連は5種(+バリエ2種)がキット化されているのに対し、種からは2種(+1種)だけというのは、結局種より種死のほうが人気があるということなんだろうか?
同時発売のHGCE インフィニットジャスティスガンダムと。
こちらもなんとなくのシルエットが似ています。
そもそもジェットストライカーがファトゥム(00のほう)を参考にしたものという話もあるようですが・・
全高はほぼ同じです。
肘、膝は簡易構造とはいえ、ちゃんと二重関節になっているので可動性は十分。
肩は前方への引き出し可。接続もボールジョイントなのである程度の柔軟性もあります。
腹部も若干の捻り、前屈が可能。
股関節の上下スイングはHGの標準的な構造で、様になる角度は限定されますが立て膝もいけます。
サーベルに二刀流で。
開脚はほぼ180度可能ですが、足首のスイング幅は並です。
ジェットストライカー装備で。
ジェットストライカーはそこそこのボリュームですが軽いので、現状上半身がへたるというようなことはありません。
ストライカー本体の可動に加え、首もわりとよく動くのでやはり飛行ポーズが様になります。
スタンド対応穴は本体の股下のみです。
サーベルを構えて急降下攻撃! のイメージ。
主翼が上下に動くので、いろいろとシチュエーション再現が可能ですね。
パッケージイラストにもなっている大規模編隊飛行のイメージで。
アニメ劇中でも確かこんなシーンあった・・と思う。
エールストライカーを装備して。
先にも言ったように、過去にキット化された各種ストライカーパックは無加工で取り付け可能。
ウイングがジェットストライカーよりも小さいので、若干バランスが悪いような気はしますが・・
ちなみに、ジェットストライカーが大気圏内飛行用のパックなのに対し、エールストライカーは本来宇宙での機動性強化が目的で、大気圏内ではその大推力で無理矢理飛行していたということのようです。
あと、かなり窮屈ではありますが、ライフルの両手持ちはご覧の通り可能です。
VSインジャ。
もう死亡確定コース・・
これまでのFine Buildシリーズは最低2個ずつ・・リーオーは仕様違いの色違いを2個ずつなので計6個、マグアナックは名付き4人の専用機と標準機で5個、デスアーミーは普通に2個・・購入しているのですが、今回のウィンダムはとりあえず1個しか買っていません。
いずれプレバンでネオ機が発売されるとは思いますが、ただの色替えなのかなぁ?
なにか追加のオプションが欲しいところですが、ランナー構成は単純にジェットストライカーだけ切り離せるようにはなっていないので、バリエキットが出るにしても、ジェットストライカーは標準で付いてくるような感じです。
以上、“HGCE ウィンダム” でした。
初キット化ということでしたが、量産機らしからぬスタイリッシュなデザインを現代ふうのプロポーションで再現。本体部分の色分けもほぼ完璧で、可動も必要十分。
ジェットストライカーも色分けこそほぼシール頼みながらウイングの可動やオプションのミサイル着脱、そして過去にキット化されたパックとの互換性もあり、存分に楽しめる内容になっていると思います。
種系の量産機ならジンのほうが需要がありそうな気もしますが、まずはそんなストライカーパックの交換ギミックを活かしたかったのかもしれませんね。
そのうちHGCE版のパーフェクトストライクも出してくるんじゃないかな。
ただ、安価で組み立ても容易なキットという意味でのFine Buildだと思っていたのですが、少なくとも今回のウィンダムでは一部の間接構造のみを指すようになっています。
部位ごとにわかりやすくパーツがまとめられたランナー配置とか、結局リーオーのときだけだったしなぁ。
間接部で面倒なあとハメ加工が要らないので、むしろ塗装派にとって嬉しい仕様なのかもしれません。
なにはともあれ、数を揃えたくなる量産機を比較的安価、かつ十分なクオリティで発売してくれることは喜ばしい(もっとも、ウィンダムの場合は前作主人公機のストライクより100円高いんですけどね。逆にストライク安い・・)。
今後のバリエ展開はほかの量産機同様、プレバンメインになっていくでしょうが、今回オミットされたスティレットのほか、いくつかあるオプションの追加には期待しています。
そしてさらなる量産機のHGキット化も推し進めていってもらいたいです。
Wの例があるので、とりあえず1作品1機という縛りはなさそうですしね。
生憎とドートレスがプレバン行きになってしまったX関連はかなり厳しいのかもしれませんが、W,そして種関連ではまだまだ魅力的な量産機がたくさん控えているので、そのうちいくつかは一般販売されるんじゃないかなぁ・・(遠い目)
ガンダム1つか2つにつき量産機1つのペースで十分なので。
個人的には、それこそアニメ放映当時簡易キットでしか発売されなかったグーンやディン、ゲイツといったザフト製MSのフル可動キットが出てほしい。
そして最終的にはゾノを・・いや、それは絶対ない(笑)。
あ、種死の量産機は、案外印象薄いんですよね・・
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
0コメント