ER ホイスト レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー アースライズ より、

“ER-01 ホイスト” です。


 オートボットの補修員、

 “ホイスト” が、

 日本版アースライズ一般販売の第1号アイテムとして発売されました。


 いやしかし、まさかモイスト・・もとい、ホイストが日本版アースライズのナンバリング1番めにくるとはなぁ。

 小さいクラスから順に番号が打たれていくとはいえ、この措置にはきっと本人も恐縮してると思うわ(笑)。


 ウォー フォー サイバトロン トリロジーの第2期となるアースライズは、その名の通り地球が舞台ということになっているはずなんですが、クインテッサとか出てきた辺りからどうもよくわからなくなってきました。

 なんでも、中台紙を切り取り線に沿って切り離して繋げていくと、ユニバースマップなる広大な星図が完成するという・・結局宇宙じゃん(笑)。

 とはいえ、しばらくはいわゆるアースモードのデザインを基にリメイクされたメンツが登場してくれるのは嬉しい限り。

 ただ、すでにシージである程度メジャーどころは出てしまっているので。それ以外かならの選抜となると、どうしても若干マイナーな連中が出張ることになってしまいます。

 そんなわけで、今回のホイスト。

 ホイストより先にトレイルブレイカーだろ! いや、どっちもどっちだよ! というような立ち位置のキャラです(個人的見解)。

 これまでにリメイクされたのは、ジェネレーションズのときくらいですか? ほかにもあったかな?

 トレイルブレイカーは一応ユナイトウォリアーズでも出ているので、やはりホイストのほうが優先順位は低いのかな、と思います。

 今回はグラップルとの絡みで先行するかたちになったのでしょう。

 まぁそのグラップルにしても、インフェルノが先だろ! と思うのですが。

 あげく、日本じゃモール限定になるし・・

 ただグラップルやクリフが早々にモール限定となったことで、今後来るはずのインフェルノとバンブルの一般販売は確定かな、と逆に思えたりもするんですが。

 そしてその理屈だと、トレイルブレイカーはモール行きですが。


 では、レビューしていきます。


ロボットモード

 ぽっちゃりボディに細い脚という、パンフティダンプティ的なオリジナルトイ独特のスタイルの面影も残しつつ、アニメデザインをベースに現代ふうのプロポーションに巧く落とし込めていると思います。

 頭部がグレーで目が青いのはアニメデザインですね。トイは確か緑の頭に黄色い目だった。

 ホイストというと、個人的にはオレンジのブロックが縦に2つ並んだ太腿の印象が強いのですが、今回はそれぞれ腰(脚の付け根)と膝に移動させることですっきりとした脚線美を獲得しています。

 もう少しもっさり感があってもよかった気もしますが。

 あとこの姿、半ズボン履いてるように見えるのは僕だけかなぁ?

 デラックスクラスにとしてはかなり大柄ですが、ボディに若干の隙間と脛に肉抜きがあるくらいで、それほどスカスカな感じはしません。

 腕部の構造が独特で、胴体と繋がる基部にはガワが接続されており、そのガワに肩から下の腕が付いているという格好です。

 ガワと肩の間には水平方向の回転軸があるのみなので、ガワと肩および上腕は脛に平行の位置関係となります。

 なんでこんな妙な構造なのかと思いきや、オリジナルトイがそうなんですね。後ろに伸びるガワの扱いも一緒。もちろん、オリジナルには腕部の水平回転軸などなく、肘だけが曲がる仕様でしたが。

 また、腹部(ビークルモードのボンネット)と前腕にウェザリングが施されていますが、腹部のほうはともかく、前腕のほうは普通に細かい傷が付いてそれが黒ずんでいるように見えます。まぁ、ある意味リアルと言えなくもないですが。


ビークルモード

 オリジナルでは、トヨタ 4WD ハイラックスがベースのレッカー車にトランスフォーム。

 今回はオリジナルにかなり近い形状が再現されていると思います。

 後部レッカー装置の形状とギミック、そして変形パターンもおおよそオリジナルを踏襲しています。

 レッカー装置には例のジョイントがあり、いろいろなモノ、ヒトを連結可能です。

 ちなみに “ホイスト” という名前はウインチやクレーンといったいわゆる巻き上げ装置が由来なのですが、実際そういった装置は載ってないんですが・・

 

付属品・ギミック

右腕部バーナー

 オリジナルトイではスプリングギミックで発射可能なミサイル。アニメではグラップル同様固定武装的な設定でバーナーということになっていたはず。

 今回は手持ち武装としての再現で普通に拳で保持するかたちですが、すっぽり拳が収まる形状になっており、固定武装っぽい見ためになってくれます。

 もちろん、左右どちらの拳にも取り付け可能。

 先端は5㎜穴になっていますが、それ以外に拡張製はなし。


全周波数マルチセンサー

 背中から飛び出してる謎の箱。

 てっきりミサイルランチャーなのかと思ってましたが、どうやらセンサーらしいです。

 背面に収納することも可能ですが、完全な固定装備なので、取り外しはできません。


レッカー装置

 先にも言ったように例のジョイントがあるほか、展開、収納が可能。

 一応ロボットモードでも展開はできます。

 裏面のコロは一体成型のダミーです

 

比較画像

 数年前にリメイクされたジェネレーションズ版と。まずはロボットモードで。

 ジェネレーションズ版はこれ、ゲームかなにかのデザインがベースなんでしたっけ? かなりアレンジ強めですね。

 このホイストも、まぁそうだとわかるポイントは押さえてはあるんですが、オリジナルとは似ても似つかぬスタイリッシュなプロポーションになっています。好き嫌いが分かれそうなデザインではありますね。

 それにしても、この2つ、クラスは同じデラックスなんですが、昨今のトランスフォーマーが全般的に小型化していく傾向のなか、今回のホイストのサイズがいかに異例であるかがわかってもらえるかと思います。


 ビークルモードでも。

 ビークルモードでも、アースライズ版のほうが一回りほど大きい感じです。

 全長はあまり変わりませんが、そのぶん高さがありますね。

 ジェネレーションズ版は後部レッカー装置がクレーンになっています。


 日本版アースライズ第1弾アイテムで並べて。まずはロボットモード。

 クラスカテゴリでは左からリーダー、ボイジャー、デラックスということになりますが、

 本体だけなら全員ボイジャークラスと言われてもあまり違和感がないです。

 もちろん、中身の詰まり具合ではホイストはほかの2人にまったく適わないわけですが、ぱっと見のボリューム感は大差ない感じです。

 というか、やっぱりグラップルがイメージより小さいんだよなぁ・・


 ビークルモードでも。

 こうなるともうスケールは無茶苦茶です(笑)。

 そしてあらためて、オプティマスのディティールの細かさよ・・塗装が少ないこともあってグラップルのオモチャ感が際立ってしまいますね。

 いや、グラップルはいいモノですよ。

以下、画像

 腕の構造が特殊ではありますが、可動そのものにクセはありません。むしろ、肘は90度以上曲がり、拳も回転可能とシージ以降のアイテムの中でも平均以上の可動性能を誇ります。

 ただ長いガワが肩と並行位置かつ左右に動かすこともできないため、腕を真っ直ぐ伸ばすようなポーズではガワも一緒に前に伸びるかたちになるので、それがちょっと気にはなります。

 意外とガワが干渉することはないんですけどね。あと、腕自体はそのまま180度回転させることができるので、むしろ自然なバンザイができたりします。

 スタンド対応穴は腰裏に。わりと浅め、緩めです・・

 腰の回転は背部パーツが干渉するため、そのままでは左右合わせて90度くらい。パーツのジョイントを外せば、もっと回すことは可能です。

 下半身の可動も非常に優秀。

 膝は二重関節になっているため、綺麗な正座が可能。

 もちろん立て膝も容易です。

 そしてこの開脚。脚は真横に180度開くことが可能です。

 足首のスイング幅も広いので、柔軟体操もお手のももの。

 前回レビューで言及するのを忘れていたグラップルもついでに。


 サウンドバリア装備で。

 シージはバトルマスターもマイクロマスターも全員武器に変形する仕様でしたが、アースライズではバトルマスターはシールド(?)と差別化されてので、組み合わせの幅が広がりますね。


 あらためて、相棒のグラップルと。

 このツーショットだとわりといいサイズ感な気もします。

 サウンドバリアを介して謎の連結。


 ジェネレーションズ版に付属のクレーンを取り付けてみました。

 トランスフォーマーにおける5㎜軸接続は随分昔からの共通規格なので、過去シリーズのオプションも気軽に流用できるのがいいですね。

 あ・・、実際に誰かをレッカーしてるシーン撮るの忘れた。


 UW版デバスターの説明書裏表紙で描かれているシーンを再現・・というかほぼ並べただけ(笑)。

 初代アニメ第35話「オメガスプリームの秘密」より、オメガスプリ-ムの回想にあるクリスタルシティ建設時のイメージですね。

 ロードホーラーがいませんが、そもそもグラップルやホイストもいたんだっけか?


 以上、“ER ホイスト” でした。


 なかなかのマイナーキャラをリメイクしてくれる、それだけでもありがたいことなのに、予想外にアクション性能が高くて驚きました。

 膝の二重関節とか、べつに変形に必要なわけでもないのに・・

 可動性能もさることながら、ロボットモードのサイズがデラックスクラスの限界かと思えるほどに大型化されており、それでいて肉抜きもほとんど気にならない設計になっているのが素晴らしい。

 構造や変形パターンにはオリジナルトイと共通する部分も多く、それらを現代の昇華した、理想的なリメイクになったのではないかと思います

 まぁでも、今の子供には受けないよね。

 ロボットモードは決して格好いいわけでもないし、変形する車もレッカー車だもんなぁ・・

 それならクレーン車に変形するグラップルのほうが需要がありそうだけど。

 トレイルブレイカーとの2択なら、ホイストだろうか? 

 ノーマルの4WDに変形するおっさん顔と、レッカー車仕様の4WDに変形するマスク顔。まったくトランスフォーマーを知らない子供なら、ホイストを選ぶのかもしれない。

 そのへんが一般とモールの境界線なのかなぁ。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

 

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