今回のレビューは、ノンスケール M.S.G. モデリングサポートグッズ より、
“ギガンティックアームズ ストライクサーペント” と、
“ギガンティックアームズ オービタルマニューバー” です。
既発売の “オーダークレイドル” と合体(ファイナルギガンティックコンビネーション)して
“アルティメットガーディアン” となる大型ビークル、
“ストライクサーペント” と
“オービタルマニューバー” が
発売されました。
M.S.G.・・モデリングサポートグッズというカテゴリからはもはや逸脱した、まさに超大型プロジェクトとも言えるギガンティックコンビネーションが遂に実現しました。
完成する超巨神機甲(ハイパーギガンティックアームズ)ことアルティメットガーディアンは、コア(胴体)となるオーダークレイドル×1、腕部を構成するストライクサーペント×2、脚部を構成するオービタルマニューバー×2、そして拳にオーバードマニピュレーター×2と、ギガンティックアームズを5つ、ヘヴィウエポンユニットを2つの計7つのキットを使用。総額にして32,300円(税抜定価)はあのゴジュラス・ジ・オーガをも上回ります。
まぁ値段のことはともかく、FAG、あるいは同サイズのアクションフィギュアが搭乗可能な巨大合体ロボというだけでワクワクする内容ではありますが、個人的に少し引っかかる部分も。
オーダークレイドルは、その名の通り揺り籠のような卵形で、単体では基本動かず、とくに武装も持たない純粋なオペレーションシステムとでもいうべき構成で、さらにコンソールパネルをキーボードやミキサーに変更し、ドラムやスピーカーを展開したライブモードへ変形できるなど、それまでのギガンティックアームズとは大きく方向性を変えてきた印象でした。
もっとも、デザイン的には明らかに大型ロボットの胴体になるだろうことは明白だったので、間もなく腕部、脚部となる後続キットの開発と合体形態アルティメットガーディアンの構想が発表されたときは、やっぱりと思うと同時に強く期待を寄せたものでした。
ただ、そのときは腕部や脚部も当然オーダークレイドルと同じような方向性で来るものと思っていたのですが、まさかの動物、それも海系モチーフを採用するとは・・
動物モチーフのキットでも海というか、水中系はあまり種類がないですし、それ自体は動物メカ好きとしては大歓迎なのですが、合体メカの構成要素としては、正直なんで急にこう来た? というのが第一印象。
オーダークレイドルには動物要素も海要素もないし。やっぱり合体メカの分離形態それぞれには統一感が欲しいじゃないですか。
もちろん、今回の3アイテムにはデザインやカラーに共通性があるので、合体時のまとまりは非常によいです。そしてむしろ海っぽいというか、深海が似合う感じになっているのも事実。
まぁ、コアが自立移動しない固定タイプという前提で、それよりは小型になる腕や脚の構成要素がビークルタイプ(あるいはドローンタイプ)となるのはよくあるパターンだとして、なんで両方とも水上バイクっぽいモノにしたのかというのと、動物モチーフを加える必要があったのか? というところですよね。
・・いや、ここまで書いて今さらですが、べつにケチを付けてるんじゃないんですよ。
FAGにしろギガンティックアームズにしろ(ヘキサギアは詳細な設定、ストーリーがあるので一旦は置くとして)、ユーザーそれぞれの嗜好で楽しむものだと思いますし、要はこの仕様に至った経緯を個人的設定でどう落とし込もうか、ということなんですね。
で、あれこれ考えた結果、それぞれの趣味嗜好(乗り込むFAGたちの趣味嗜好)でこうなった、というくらいしかないです(笑)。
長々書いた結論がそれかよ・・
久し振りに前置きが長くなってしまいました。
我ながら面倒臭いこと書いてるなぁ・・と思いますので、読み飛ばしてもらって全然けっこうです(今さら)。
では、レビューに移ります。
ストライクサーペント
モチーフは首長竜。
本体部分は両側面にフロートを付けた水上バイクのような雰囲気です。
FAGなどの15㎝クラスのアクションフィギュアの搭乗が前提になっていますので、なかなかのサイズになっています。まぁ、そこはギガンティックアームズだし。
価格としては第1弾のパワードガーディアン以上ですが、主要なパーツの1つ1つがとにかく大きいので、組み立てはずっと簡単。正直、ただ組むだけで考えると価格的にもの足りないくらい、実にあっさりと完成できてしまいます。
メインフレームのシリンダーディティールなどは、ゴールドとシルバーで塗っています。
グリップおよびステップは可動式で、乗せるフィギュアのサイズや姿勢に合せて位置を調整可能です。なお、グリップを握らせる以外にフィギュアを固定する方法はありません。
左右のメインブースターのフィンは開くことができます。
首は頭部含めて7つのユニットで構成され、それぞれボールジョイント接続でフレキシブルに可動。
口は常に開いているスタイル。
首側面のグレーのパネルパーツを開くとスピーカーが出現します。一応オーディオ要素は踏襲しているわけですね。
スピーカー部分もシルバーで塗っています。
両側のメインブースターユニット先端部はミサイルポッドになっており、もちろんハッチが開閉。
弾頭は分割されていますが、1列で一体成型なので間の部分を黒く塗っています。
あ・・ダメだ。この画像だとなにで塗ったかバレるな。手抜きです(笑)。
オービタルマニューバー
こちらのモチーフは魚ということでいいんでしょうかね。
形状的にはストライクサーペントほどの生物感はなく(まぁ、あっちも言ってしまえば首だけですが)、大型のジェットスキーのような雰囲気。
しかし、フロントアーマー側面の大きな丸ディティールが目のように見えるので、それも含めて魚っぽい感じにはなっています。鯉のぼりみたいでわりと可愛い。
メインフレームとブースターユニットの後部はストライクサーペントと共通です。なのでこちらもシリンダーディティールなどを塗装しております。
なお、オービタルマニューバーにはストライクサーペントのようなわかりやすいオーディオ要素はありません。強いて言うならフロンロアーマー正面パネルの3つの丸モールドがスピーカっぽく見えなくもないけど・・オーディオに詳しい人ならわかるような部分があったりするのかなぁ?
また、基本形態ではそのまま接地できないため、なにかしらのスタンドの使用が必須になっています。
画像では同じコトブキヤ製のフライングベースを使っていますが、さすがに重いので支柱が根元からポッキリ逝きそうで怖いです。これ、なんでバンダイのアクションベースみたいに2点支持にしなかったんだろう?
胸ビレを下ろすことで、一応降着姿勢をとらせることは可能です。
これも、短い手を精一杯伸ばしてるみたいで可愛い。
後部のメインブースターユニット。
ストライクサーペントでは左右にそれぞれ1基ずつ配置されていましたが、オービタルマニューバーでは同じものを2基を並列にして1基の大型ブースターユニットにしています。
本体との接続部で左右に振れるほか、(この向きだと)下側の2枚を除く4枚のフィンが開閉します。
ブースターユニットだけでもこのサイズ感。
これがまた、ハンドスケールやガバナーを乗せるのにちょうどいい隙間もあるんですもの。
それでは、皆さんお待ちかねの合体へと移りますよ。
まずはストライクサーペント、オービタルマニューバーをそれぞれ変形させていきます。
ストライクサーペントはこのように。
オーバードマニピュレーターも一緒に撮っております。
各部を大まかにバラし、本体メインフレームは伸ばして腕部に、ブースターユニットは2基を繋げて肩アーマーにします。
ほか、単体時には使用しない合体用のパーツがいくつか。
なお、一部のパーツは合体時に左右どちらの腕にするかによって組み付け方向変わってくるので注意が必要です。
オーバードマニピュレーターの上のユニットはオーダークレイドルの側面パネルにシリンダーディティールの入ったジョイントパーツを取り付けたものです。これは塗るの忘れてたなぁ・・
単体時からはウイングパーツ1枚が余剰となります。
オービタルマニューバーはこのように。
フロントアーマーやシート、ライトグレーのパネルパーツなどは一旦外し、ッ本体フレームを伸ばしたところに変形させたり、位置を変えたりして再度取り付けます。
ブースターユニットはそのまま、接続軸のみ別のものを使用します。
合体用パーツは股関節とブースター接続用のジョイントパーツ2つのみ。左右でそれぞれ違うもの(ブースター用ジョイントは一部組み換え)を使用します。
単体時から余剰となるパーツはありません。
超巨神機甲(ハイパーギガンティックアームズ)
アルティメットガーディアン
諸事情(笑)により片腕片脚ですが・・
全高およそ40㎝。でかいです。
基本は首が埋まっていて、体型も若干メタボな感じ。同じコトブキヤだとヘキサギアのバルクアーム系なんかと似た雰囲気もありますし、このまま超大型の第2世代型ヘキサギアということにしても成立しそうです。
オーバードマニピュレーターはデストロイモードで取り付けるのがデフォルトになっています。
なんにしても、このサイズの人型(一応)キットを手にするのは久し振りです。まぁ、未完成なんですが。
つまるところ、5000円クラスの大型キットを連続で4つ、しかも同じものを2つずつ組むモチベーションが保てそうになかったので、こんなことに。
それに、フレームが共通らしいことは早い段階からわかっていたので、ひょっとしたらそうのうち外装部分を変えたバリエーションを出してくるんじゃないか? という気もしたので。
それこそ鳥とか翼竜とか、空系モチーフで来るんじゃない? という予想・・いや、願望を胸に、とりあえずストライクサーペント、オービタルマニューバーともに1つずつの購入に留めたという次第です。
でも、SNSなどでもけっこう多くの人が普通に2つずつ買って合体させた様子を投稿されてますよね。みんな元気だ。それに較べて僕は・・
まぁ、合体時のバランスを考えれば左右対称であることに越したことはないんでしょうが、合体時は同じかたちでも、単体時はそれぞれ別のかたちに変形可能とか、できそうな気もするんだけどなぁ。
そのへんはユーザー諸氏に託されているのかもしれません。
まぁ、半年くらい経ってもバリエキットが出そうになかったら、そのときは買い足してちゃんと完成させようかと思います(笑)。
ギミックというか、基本仕様についていくつか。
基本形態では、肩基部にストライクサーペントの頭部のみを取り付けるのですが、このように首のユニットを連結し、左右併せて輪っか状に展開させることもできます。
その際、頭部の口の部分にジョイントを取り付け、2つ頭が互いに噛み合うようなかたちで連結させることになります。
オーダークレイドルの大型レドームユニットは、ジョイントパーツを介して腕部に取り付けることが可能です。
さすがに片脚では不安定なので、上半身と下半身に分けた状態でおおよその可動性能を感じてもらおうかと。
頭部は引き出すこともできます。
ただ、オーダークレイドルのレビュ-のときも書いた思えがありますが、引き出せるだけに左右に振れたりはしないんですよね。
アルティメットガーディアン合体形態を前提に、メインフレームの接続部、可動部には10㎜軸や5㎜軸が使用され、とくに関節にはこの巨体を支えるに十分な保持力が確保されています。
主なパーツの取り付けにも5㎜径のポリパーツや六角ジョイントが使われているので、パーツがポロリするようなことはほとんどありません。
唯一、メインブースター用のジョイントパーツのみ、ブースターの重さを支えられずにへたってしまいます。
巡行形態
サイコガンダムにおけるモビルフォートレス的な形態。
商品ページや説明書にも掲載されている公式の形態ですが、説明書に組み換え手順は載っていないので、正面及び裏面画像を見て再現しています。たぶん合ってると思う・・
もちろん、こちらも手脚に相当するパーツは片側分だけですが・・
オーバードマニピュレーターはカルテットレーザー形態に組み替えます。
腕部はマニピュレーターとレドームユニット以外そのまま変形可能ですが、脚部はフロントアーマーやシートなど、一旦外して付け替える必要があります。
イメージ的には浮遊状態で飾りたいところですが、よほど丈夫なスタンドが必要でしょうね。
商品ページや説明書にも掲載されている公式の形態ですが、説明書に組み換え手順は載っていないので、正面及び裏面画像を見て再現しています。たぶん合ってると思う・・
もちろん、こちらも手脚に相当するパーツは片側分だけですが・・
オーバードマニピュレーターはカルテットレーザー形態に組み替えます。
腕部はマニピュレーターとレドームユニット以外そのまま変形可能ですが、脚部はフロントアーマーやシートなど、一旦外して付け替える必要があります。
以下、画像
やはりFAGを乗せてナンボという気がしますが、公式画像ではストライクサーペントにイノセンティア、オービタルマニューバーにはアーキテクトが乗っていますが、どうもイメージに合わない(そもそもアーキテクトはオーダークレイドルに乗ってなきゃダメだろ!)ので、こちらでそれぞれに専属FAGを任命。
ストライクサーペントには海繋がりでグラ子に乗ってもらいました。
ただこのコ、ハンドパーツの仕様がほかのFAGと違うので、グリップを握らせるのに苦労しました(笑)。
躍動感のあるバックショット。
グラ子を気遣うように振り向くサーペントの表情もいいですね。表情変わらないけど(笑)。
オービタルマニューバーには、こちらも水モノ繋がりでフレ子を。
え? だってこのコが着てるのスク水でしょ?(笑)
これもいいバックショットだ(笑)。
組み換えで遊ぼう! ということでそれぞれ簡単に1例ずつ。
まずはストライクサーペントで、誰もがやるだろうカミナリ竜モチーフに。
説明書にもヘキサギア ロードインパルスをベースにした作例が載っていますが、よりカミナリ竜らしい重量感が欲しかったので、デモリッションブルートの脚部を使用しました。まぁ、フレームはロードインパルスと共通なんですけどね。
胴体には伸ばした状態のメインフレームを使い、尻尾はロードインパルスから拝借しました。メインブースター兼ミサイルポッドを取り付けて完成。
名付けてモケーレ・ムベンベ改。
オービタルマニューバーは、その顔(?)を活かして。
ほぼそのまま上下を引っ繰り返して、ロードインパルスの脚部を取り付けただけですが、思いのほか可愛い仕上がりに。
脚部は前後を入れ換えたのがポイント・・ということにしておきます。
フロントアーマー先端部のバルカン砲っぽいディティールが鼻の穴みたいで、カバのようにもでかい両生類のようにも見えます。
命名、ベヘモス。
2体のサイズ感はこの通り。
ベヘモスがでけぇ・・(笑)
指揮官アキ子の命令一下、出撃するグラ子とフレ子。
本来ならもう2機いるわけで、そうなるとさすがに撮影ブース内では収まりそうもありません。
そして乗せるコもいない。我が家のFAGで専用機がないのはゼルフィと迅雷だけど・・どっちもイメージじゃないんだよなぁ。
以上、“ギガンティックアームズ ストライクサーペント & オービタルマニューバー” でした。
曲がりなりにもレビューというのならば、ここではストライクサーペント、オービタルマニューバーそれぞれ2つずつ組んで、アルティメットガーディアンも完全な状態でお見せするのが本来ではあると思うのですが、予算的にもモチベーション的も踏み切れなかった己の不甲斐なさをひしひしと感じております。
そんなわけで僕はまだこのファイナルギガンティックコンビネーションの真価を味わってはいないわけですが、すでにレビューしているオーダークレイドルはもちろんのこと、ストライクサーペント、オービタルマニューバーともに単体でも十分楽しめるキットになっています。
というか、個人的には冒頭で長々と書いたようなこともあって、むしろそれぞれ単体で遊ぶ方向で落ち着いた感があります(笑)。
それにしても、つい先日ワイルドクローラーを作った気がするのに、ギガンティックアームズの攻勢がすごい・・4月にもまた新たなアプローチとなるオメガリアクターの発売も予定されていますし、こんなにコンスタントにアイテムをリリースしていくシリーズになるとは思いもしませんでした。
ただ心配なことが・・
ご存知の通り、3月発売予定だったコトブキヤの新商品の多くが4月以降に発売延期となることが発表されています。
おそらくはコロナの影響かと思われますが、主な生産拠点が中国のようなので、生産そのものがストップしているのだとすると4月以降に発売が予定されているアイテムも押し出されるかたちでそれぞれ延期されるでしょうし、ただの流通上の問題ならば、そこがクリアされ次第一気に発売される・・なんてことになるのかもしれません。
なんにしても、早く世のなかが落ち着いてくれることを願うばかりです。
といったところで今回は終了。
またのご訪問を。
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