今回のレビューは。1/35スケール ZOIDS ゾイドワイルドより、
“ZW36 ラインジグライガー” です。
“ゾイドワイルド ゼロ” より、
帝国の大型ゾイド、ジェノスピノに致命傷を負わされたビーストライガーが奇蹟の復活。
“M型 ライオン種 ライジングライガー” として、
装いも新たに誕生しました。
ファーストシリーズでは成型色変更+αでお茶を濁された主人公機のパワーアップですが、セカンドシリーズにて名実ともにパワーアップした改修機の登場です。
アニメでは2019年のラスト放送回でジェノスピノの攻撃により致命傷を負わされたビーストライガーでしたが、1話のインターバルを挟んで堂々の復活となりました。
でもその復活回の14話。見逃してしまった・・まだどこかで見られるところありますかね?
ともかくも、復活したライガーとともにアニメも2クールめに突入しました。
肝心のキット展開がイマイチ盛り上がらない(あくまで僕個人のなかで、ですが)ので、アニメもこれ1クールで終わるんじゃないか・・? と思っていましたが、とりあえずは続くようです。
ただ、ファーストシリーズときのデスレックス同様、すでにラスボスが発売されている状況で今後再び盛り上がることがあるのだろうか?
2月発売のアイテムを見る限りなかなか難しい気がするんですが・・
レビューに移ります。
ブラストユニット
まずは新規のブラストユニットから。例によってこの状態までは組み立て済みです。
ライガー系伝統の振り下ろしギミックに加え、右側にスライドギミック、左側にリボルバーの回転ギミックと3種類の動作が連動する仕組みになっています。
これまでのM型のブラストギミックは大抵が1種類の動作を繰り返すのみで、唯一ウルフ系でメインウエポンの回転ギミックとその左右のアーマーあるいはサブウエポンの前後動が連動していたくらいでした。
今回の3種連動はM型では初。さらにブレードの展開ギミックもあるので実質4種連動ということになり、さすがは主人公機といえる優遇ぶりです。
ボーン復元
もう見飽きた感もあるネコ科の骨格標本です。
ビーストライガーではゴールド(というか黄土色)だったキバやツメはシルバーに変更。
キバおよび喉奥のパーツはビーストライガーと共通ですが、ツメと首許のパーツ、ブラストユニットを取り付ける基部パーツは新規になっています。
復元完了
外装と武装を取り付けて復元完了。
外装はすべて新規パーツ。形状はビーストライガーのものよりごつめで、複合装甲的な雰囲気もありますが、トータルの印象はさほど変わらず。
しかし、頭部および脚部の装甲のゴールドは全面塗装になっており、高級感、重厚感があります。
“金色の武装獅子王” の異名は伊達じゃない!
金色に輝く装甲には光学兵器に対するコーティング効果もあるということです。
ビーストライガーで使われていた黄土色に近い成型色や、メタリックでもウェルドラインが入っていたら途端に安っぽくなっていたでしょうから、ここはよくやってくれたと思います。
金色の獅子というのは、ゾイドでは初めてかな?
複数の武装が組み合わされた新規ブラストユニットの存在感もばっちりです。
エヴォブラスト(進化解放)形態 第1段階
先月発売のドライパンサーではブラスト形態への変形は手動になっていましたが、今回はまた電動歩行との連動による自動変形に。
改修前のビーストライガーと同様、2段階に変形します。
第1段階ではブラストユニット中央に折りたたんでいたA-Zタテガミショットが前方に展開。ユニット右側面に装備したA-Z機関砲も含めた射撃がメインの形態となります。
この段階でも進化開放技は使用可能で、“ライジングガンスラッシュ” の遠距離狙撃で敵機を狙い撃ちます。
第2段階
A-Zタテガミショットに内蔵されたA-Zタテガミブレードを展開したエヴォブラスト第2段階。これまでのライガー系を踏襲した近接戦闘主体の形態です。
メイン武装の2段階展開はビーストライガーと同様のギミックですね。
ただ、今回はクロー(ツメ)ではなくブレード(剣)ということになり、本数もワイルド、ビーストの両ライガーが代書合わせて3本だったものが1本きりと見ためのインパクトは若干弱まっている感は否めません。
しかし、右側に装備されているインパクトリボルバーに装填されている弾薬(?)の爆発力を上乗せすることで強力な一撃を放つことができ、攻撃力はむしろ上昇しているようです。
まさに野性と兵器の両方の力を併せ持つゾイド・・ということになるんでしょうね。
しかし公式の機体解説によると、A-Zタテガミショット及びタテガミブレードはベースとなったビーストライガーのタテガミクローを改造したものではなく、A-Z機関砲並びにインパクトリボルバーも含めた人工のユニット(ライジングユニット)にまるまる換装したものらしいので、それもう全部兵器の力だろ! という気もします(笑)。
なお、これらの設定はあくまでキットシリーズにおけるものであって、アニメではジェノスピノに倒されあと、“たまたま” 近くに埋まっていた “リジェネレーション・キューブ” という物体の中で眠りに就き、アーリータイプに退化するまでのとりあえずは復活し、その後の戦闘中に文字通り進化解放してライジングライガーになったようです。このへんのご都合展開はアニメ第1作のシールドライガーからブレードライガーへの進化と同じですね。
しかしそうとなればもう、野性と兵器とかそういう話でもないような・・
なにはともあれ、この第2段階で放つ進化開放技が、“ライジングバーストブレイク” 。ジェノスピノのジェノソーザーを粉砕する威力があるようです。
改造計画書
お! 上段のプランは改造武器セットを使えば形だけは再現できるじゃないの・・と思いきや、微妙に取り付け位置がずれてしまいます。
思うに、デジタル処理した側面図上で各武装を貼り付けているだけなのでしょう。実際の軸の位置などあまり気にしていないのかもしれません。まぁ、だいたい同じ状態にはできるんですが。
実際に取り付けた状態がこちら。
腰のブースターのみそのまま直接は付けられないので、レドームユニットの支柱パーツを介して取り付けています。
言うまでもないですが、この状況で電動歩行させるのはお薦めしません。あちこち干渉するので破損の恐れがありますので。
電動アクション
4本の脚で前進すると同時に首が下がっていき、2段階めでA-Zタテガミショットが展開。タテガミショットの上下動とA-Z機関砲の前後動、そしてインパクトリボルバーの回転ギミックが発動します。
インパクトリボルバーは絶えず回転し続けるのではなく、タテガミショットの振り上げに合わせて装填、振り下ろしと同時に発射で勢いよく回転、という動きを繰り返します。
その間も首は下がり続け、最終4段階めまで下がりきったところでタテガミブレードが展開。以降は口の開閉も加わり、一連の動作を繰り返しながら前進を続けます。
例によって通常形態に戻すためには一旦スイッチを切って動きを止め、手動にて首の位置を戻し、ブラストユニット各部もたたんでいく必要があります。
このとき、機関砲を後ろに下げた状態で押さえておかないとタテガミショットをたたんでロックできないので注意です。
ビーストライガーとのブラストユニットの交換は容易にできるので、そちらもついでに撮影。
まぁ、普通にロックが解除されてブラスト形態への移行はできるのですが、ライジングライガーの基部パーツ前部が干渉してビーストライガーのタテガミクローの振り下ろしが中途半端なところで止まってしまうのためか、ゴールドタテガミクローが展開せず、第2段階への変形はできませんでした。
ちなみに、キャノンブルのブラストユニットを取り付けるためにはビーストライガー同様に基部パーツを外す必要があるのですが、ライジングライガーの基部パーツは軸をボーンパーツにはめ込む構造(ドライパンサーと同じですね)になっているので、けっこうなところまでバラさなければ外せないため、今回はやっていません。
比較画像
改修前の姿であるビーストライガーと。まずはボーン形態。
ボーン形態でのパーツ形状の違いは、ブラストユニットの基部やツメなどごくわずか。
まぁ、そこはこれまでのワイルドシリーズのネコ科ゾイドすべてに言えることですけどね。
外装と武装を取り付けて。
本体のシルエットはほぼ変わらず。
しかし、装甲は厚みを増しており、なによりカラーがホワイトからゴールド(塗装)に変わったことでわかりやすくパワーアップしている感じがあります。
頭部のV字や脚部装甲のフィン状パーツも形状が変わっており、成型色も若干暗めになっています。
ブラスト形態で。
やはり、一見しただけだと直接攻撃力ではビーストライガーのほうが勝っているように思えます。ビーストライガーのタテガミクローのほうが断然リーチも長いし、攻撃範囲も広いですしね。
アニメだとジェノスピノはもっとずっと巨大でしたが、キットだとこの程度。
まぁこれでも十分でかいですが。
本音を言えば、ワイルドライガーとギルラプターがこのくらいのサイズ感だったらよかったのに、と思います。コトブキヤのHMMではそれぞれどんなふうにリファインされるのか楽しみです。
・・すみません、全然関係ない話でしたね。
前回のドライパンサーが、シャドウシールドやドライブレードの展開と手動で遊べる部分が多かっただけに、電動アクションを抜きに考えると少々もの足りない気もします。
頭部のV字や脚部装甲のフィンなどは、手動で展開できたりしてもよかったのになぁ・・と。
外装のゴールド塗装は丁寧です。
ムラもないですし、埃などゴミの混入もありません。少なくともうちのコは。
VSジェノスピノ
タテガミショットに機関砲と射撃武器を手に入れたとはいえ、相手は大口径のキャノン砲を備えているため、距離を取った戦いではまだ分が悪いような気がします。
なので接近して一気に!
パッケージ裏にもライジングバーストブレイクの一撃でジェノソーザーを粉砕している画が載っていますが、おそらくはアニメ最終話でも同じような光景が見られるのでしょう・・と思いきや、ついさっき視聴した15話でライジングバーストブレイクでゾイドコアを破壊されてジェノスピノは沈黙してしまいましたね。なお、ジェノソーザーは破壊されず。
まぁ、またいずれ復活するのでしょうが。
というか、ライジングバーストブレイクとインパクトリボルバーの使い方が思ってた感じと違った。そもそもタテガミブレードは振り下ろして斬りつけるんじゃなく、そのまま突き刺すんですね。キットの連動アクション無視(笑)。
あと、ジェノソーザーはアームが伸縮自在で鞭みたいに振り回せるとは・・
以上、“ZW ライジングライガー” でした。
ワイルドライガーでは電動歩行に連動してブラスト形態に移行し、ブラストギミック自体は3本のツメを上下に振るというもの。続くファングタイガーではツメは日本に減りましたが、ブラスト形態への移行の際にカバーパーツの展開が加わりました。セカンドシリーズに突入し、ビーストライガーではツメの展開が2段階になる・・と、必ず追加ギミックはあるものの、基本はツメあるいはブレード状のパーツを上下に振るという動作から脱却できずにいたワイルドシリーズにおけるネコ科ゾイド群。
しかし、前回のドライパンサーでは変化球を投じ、新たな可能性を感じさせてくれたもののこのライジングライガーで結局元の鞘に戻る・・と(笑)。
まぁ、今回はブレードの上下動だけでなく、新たに2種類の動作が加わりましたし、複数の違う動作が連動して動くさまは見ていて楽しくはあるのですが、さすがに飽きてきたかな・・
単体としての出来はいいんですよ。デザインも、ワイルドライガーに較べてグッと精悍になったビーストライガーをさらに力強くした感じで格好いいです。装甲のゴールド塗装も豪華で特別感がありますしね。
ただただほとんど同じパターンが続いてるから・・というか、本当に流用多過ぎですよ。
主人公機すら完全新規で作れないんでしょうか?
それとも作らないのかな? だとしたらむしろ問題なんですが・・
実際のところ、このシリーズはヒットしてると言えるんですかね?
キットの新作は、予約段階から発売直後こそ定価の2割引き程度で安定していますが、1、2ヶ月もすればほとんどのキットが暴落しています。ファーストシリーズのときから装でしたが、セカンドシリーズに入ってからのほうがより顕著な気がします。
これは、売れたから調子に乗って再生産し過ぎて余ってしまったのか、それともそもそも売れてないのか、どっちなんだろう?
滅多に実店舗に行けないことや、周りに今回の主ターゲットだろう小学生男子がいないこともあって実際に流行ってるのかイマイチわからないんだよなぁ。
ただ少なくとも、年が明けからのラインナップを見る限り、売る側のやる気は感じられませんね。このサイトじゃないですが、惰性で続けてるだけという気がしないでもない。
そう思うと、時代が違うとはいえ、旧シリーズ全盛期がいかにすごかったのかがよくわかります。
でも、あのアニメの展開から希望的観測をすると、ジェノスピノに代わる真のラスボス機が隠し球として用意されている可能性も捨てきれません。
ただ、それがまた外装変えただけの流用だったらいよいよ終わった感がありますけどね。
ゾイド好きだし、本当はもっとポジティブなこと書きたいんだけどなぁ・・
といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
0コメント