SG レッドアラート レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー シージ より、
“SG-31 レッドアラート” です。


 オートボットのレスキュー部隊の一員、
“レッドアラート” が
サイドスワイプの仕様変更アイテムとしてシージでも発売されました。
 今回は同時発売のバトルマスター、
“SG-29 オートボット スマッシュダウン” と
一緒にレビューしていきます。


 初代アニメの日本版では単に “アラート” と呼ばれていた彼。

 同じく “ランボル” と改名されていたサイドスワイプとは同型で双子とされていますが、どうもそれは日本のみの設定らしく、海外ではサイドスワイプと双子なのはサンストリーカーということになっています(日本でもそうなってる場合もあったのかな?)。

 サイドスワイプについては実写映画に登場した(デザインはまったく違う銀色のヒトになってましたが)こともあり、以降ジェネレーションラインでもリメイクの機会が何度かありましたが、同型のはずのアラートは(サンストリーカーも)先日レビューしたスモークスクリーン同様、マスタピースを除くと変形! ヘンケイ! トランスフォーマーまで遡らなければなりません。

 同名のまったくの別人というパターンは以前にもあったようですが,正真正銘のレッドアラートのリメイクとしては、やはり10年振り。奇しくも、“C-20 保安員 アラート” 、“C-21 戦術家 スモークスクリーン” と、ヘケヘケの一般販売品としては最後期に同時発売されています。

 今回のシージ版はそんなヘケヘケ版、そしてオリジナル同様にサイドスワイプ(ランボル)の仕様変更品ですが、単なるリカラーではなく、頭部と付属武器が新規造形となっています。

 一方のスマッシュダウンはライオナイザー、テラクサドンに続くビースト系(?)のバトルマスターで、これまでのオートボットサイドのバトルマスターすべてがそうであるように完全新規造形。

 ただこれ、元ネタがなんなのかわかりません。ほかのバトルマスター、マイクロマスターには全部元ネタがあったと思うので、これにもきっとあると思うんですが・・勉強不足ですみません。


  とにかく、レビューしていきます。


レッドアラート

ロボットモード

 白いボディを縦に貫く赤いラインに静かに燃える闘志を感じる、そんなデザイン。

 アニメではサイドスワイプとの差別化を図るために胴回りが少し太めになっていたんですが、今回は頭部以外はまったく同じ形状になっています。

 また、胸部のオートボットマークと消防のエンブレム(?)はオリジナルではそれぞれ別で縦に並んでいましたが、今回のシージ版では一体化。これはこれで上手いアレンジだと思いました。

 基型はシージ第1弾ラインナップのなかでもとくに出来のよかったサイドスワイプですから、その完成度は保証済み。

 ただ、サイドスワイプではメインカラーのレッドがほぼすべてツヤを抑えた塗装だったのに対し、レッドアラートのメインカラーとなるホワイトは成型色でツヤもあるため、若干チープな印象はあります。

 背面のパトライトは付けた状態が正解なのかわかりませんが、付いてるほうがそれっぽい気がしたので。

 ウェザリング塗装は脛のみ。こちらもサイドスワイプから箇所が減っています。まぁ、あってもなくても大差ないんですが。


ビークルモード

 オリジナルは消防指揮車仕様のランボルギーニ・カウンタックLP500Sに変形しましたが、今回はサイバトロンモードなのでよく似た雰囲気の架空のビークルにトランスフォーム。

 そもそもスーパーカーを改修した消防指揮車なんて実際になるのかなぁ?

 サイドスワイプのビークルモードから形状的な変更はありませんが、天面にプロールに付属したものと同じパトライトが追加されています。

 フロントウインドは一応クリアパーツなんですが、スモーク具合が強いのか、裏面のディティールはまったく透けて見えません。裏面の塗装もされていないようですし。そこもちょっと残念ですね。

 でも、タイヤのホイールが赤いのって、なんかお洒落。


付属武器・ギミック

RT-10 パーティクル サーキット ウェルダー

 熱線銃みたいなものと思えばいいんでしょうか。

 ほかからの流用ではなく、新規造形ですね。なかなか大振りでインパクトがあります。

 でも、オリジナルに付属した銃は赤色だったので、どうせならこれも赤くしてほしかったなぁ。

 さらに、オリジナルは肩にミサイルランチャーも装備していましたが、そちらはオミット。

 サイドスワイプにはミサイルランチャーが付いて銃が付かないし、なんでそれぞれに両方付けてくれないのか・・


アックスモード

 サーキット ウェルダーの後部にパトライトを取り付けて斧に見立てたモード。

 プロールでも同じことができましたが、サーキット ウェルダーの銃身が5㎜軸になっているため、ちゃんと斧として保持することができます。

 というか、なんでプロールはあれでよしとしたのか・・

 消防士らしいオプションですが、パトライト割れないのかなぁ?


 もちろんビークルモードでも武装は取り付け可能。銃が大きいのでけっこう攻撃的な印象になります。

スマッシュダウン

ビーストモード

 これをビーストモードといっていいのか・・牛の頭なのに後脚だけで直立しています。つまりはミノタウロス。

 本当、これの元ネタはなんなんだ?


ウエポンモード

エアクエイク ハンマークロウ

 巨大なハンマーにトランスフォーム。

 ほぼピコピコハンマーです。ほかのバトルマスターたちとのギャップが・・


 打撃時の衝撃を演出するエフェクトパーツが付属。

 サイズもあってほかのバトルマスターとは違い、接続は5㎜軸になります。

 ただ、5㎜軸に3㎜穴が空いている、ジェットファイヤーに付属のエフェクトと同じ仕様なので、ほかへ流用することは可能です。

 尻尾(ウエポンモード時の柄のパーツ)を取り外せば、強引に4つ脚にもできます。


比較画像

 まずはヘケヘケ版アラートと。ロボットモードで。

 ヘケヘケ版でもやはり先にランボル(サイドスワイプ)が発売となり、後にそのリカラーでアラート(レッドアラート)が発売されました。

 ヘケヘケ版はかなりマッチョな感じですね。

 ヘケヘケ版はオリジナル同様純粋なリカラーで、造形や付属品に変更はありませんでした。しかし、この型は上半身の前後を入れ換えることでサンストリーカーをも再現しており、日本と海外両方の双子設定を上手く解決していたのはお見事だったと思います。

 同じ要領でシージ版サンストリーカーも出ないかなぁ。背面が回転する機構がないから無理かぁ。それに、今からだともうアースライズになっちゃいますね。

 ちなみにヘケヘケ版も付属武器は1つのみですが、肩への取り付けと拳での保持、どちらも可能なものになっていました。


 ビークルモードでも。

 ヘケヘケ版のビークルは総じて丸っこくて可愛いのでけっこう好きです。

 上下の厚みなど、ランボルギーニ感は今回のシージ版の方が強いですかね。


 続いて基型のシージ版サイドスワイプと。

 違いはカラーリングと頭部造形、そして付属武器のみ。

 対照的なカラーリングは、それぞれの性格や立ち位置の違いを明確に表しているように思います。まさに、トランスフォーマーは色が違えば別のヒト。

 ただ、先にも言ったようにウェザリング塗装含めアラートは塗装箇所少なめです。

 また、頭部もヘルメットの耳(?)の形が違うくらいで顔付き自体はほぼ一緒。

 これで血縁(というのが正しいかどうかはわかりませんが)がないとう海外設定はさすがに無理があるような・・


ビークルモードでも。

 パトライトの有無以外、形状はまったく同じですが、やはりカラーの違いでまったく印象が異なります。

 スマッシュダウンとほかのビースト系バトルマスターを並べて。

 なんだろうかこのイロモノ軍団は(笑)。

 むしろディセプティコン臭がすごいんですが。新しいサウンドウェーブの部下たちですが?


以下、画像

 シージ全般に言えることで肩を跳ね上げることはできませんが,そこを除けば本当によく動きます。

 やはり足首のスイング機構はポイントが高いですね。接地性の向上はもちろんですが、画像のようにスタンドを併用しての疾走イメージのポージングなどでしっかり地面を蹴っている雰囲気が出せるのがよい。

 しかしこのカット、我ながらえらく格好よく撮れた気がします(笑)。

 立て膝もお手のもの。

 各可動部の渋みも十分で、どこかが硬過ぎたり緩かったりということはありませんでした。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 同時発売のスマッシュダウンとの相性もカラーリング含めよい感じ。

 

 サイドスワイプから武器を拝借してオリジナルイメージで。

 ・・うん、やっぱり武装がテーマのシリーズなんだし、せめてオリジナルに付属していた武器に対応するものは全部付けてほしかったですね。

 熱血漢のサイドスワイプに冷静沈着なレッドアラート。

 真逆のコンビが、今共闘する!


 以上、“SG レッドアラート” & “SG スマッシュダウン” でした。


 シージも折り返し地点に到達し、デラックスクラス以上でも既存アイテムの仕様変更品がポツポツと出始めるようになってきました。

 しかし、前シリーズのパワーオブザプライムの終盤のようなネガティブなイメージはないですね。そもそもシリーズ全般の出来がいいですから。

 ただ、そんな仕様変更アイテムのなかでも初代アニメのレギュラーで一般販売に至ったのは、今回のレッドアラートと今月末発売のサンダークラッカーだけというのは・・逆に、なんでこの2人だけ選ばれたのかが不思議です。


 さて、前回のスモークスクリーンのレビューでも少し触れましたが、“WAR FOR CYBERTRON” トリロジーの第2シーズン、“アースライズ” が発表されました。

 舞台が地球に移り、ようやく素直にお馴染みのG1デザインでのリメイクとなるようです。

 現在公開されているラインナップでは、シージでも発売されたオプティマスプライムやスタースクリームのアースモードのほかは、クリフジャンパーにホイスト、グラップルなど、どちらかというと2線級のキャラが多いような感じですが、僕個人はこのような顔触れにある意味安心と期待を持っています。

 だってほら、クリフが一般でバンブルビーが限定なんてことがありますか? グラップルとインフェルノも然り、ホイストとトレイルブレイカーは・・ちょっと微妙ですけど。

 これがすべて逆だった場合、仮に第1弾ラインナップとしてバンブルビーやインフェルノが発表されていたら、クリフやグラップルはシージにおけるスモークスクリーンやラチェットと同じ運命になっていた可能性が高いです。

 まぁ、あくまで常識的に考えれば、という話ですが。アースライズではシージ以上に一般販売アイテムが充実する可能性はかなり高いと思います。さすがに限定送りが過ぎるとファンから不満があったのかもしれません。

 なんにしても、レッドアラートの相棒、インフェルノが発売される日もそう遠くないはず。となるとますますラチェットも一緒に並べて救急消防チームを編成したいところですが・・


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

 

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