TL トラッシュマスター レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、

“TLー56 ジャンキオン トラッシュマスター” です。


 新たに誕生したウエポナイザー枠の分離組み替え可能なジャンキオンから初のボイジャークラス、

“トラッシュマスター” が、

発売されました。


 レガシー2年め、エヴォリューションのキービジュアル中央を陣取っている新人ジャンキオンたち。

 そのリーダー格というわけではないのでしょうが、唯一のボイジャークラスとなるトラッシュマスター。

 まぁ、彼自身はビジュアルに描かれてないですけれども。

 ともあれ、公式ジャンキオン5体合体、ジャンカサウルスのコアとしてもその発売が待たれていたところでしょう。

 ウエポナイザー枠としても初の単体ボイジャークラスなので、きっとデラックスクラスの連中よりも拡張性も高いんだろうなと思っていたんですが・・

 ちょっとこれはどうなんだろうな?

 早速レビューしていきます。


ジャンキオン トラッシュマスター

 ゴミ収集車に変形する大型のジャンキオン戦士。

 仲間が集めた宇宙ゴミの回収を担当しています。

 進化したジャンキオンの一人として、ボディを複数のパーツに分離させることで仲間のジャンキオンと合体して新たなビークルモードに変形したり、武装パーツとして他のトランスフォーマーをパワーアップさせることも可能です。


ロボットモード

 オレンジや茶色、肌色といったいわゆるジャンキオンカラーに彩られ、各所にスパイクなど、パンクな装飾が散りばめられたデザインはなるほどジャンキオンらしいとは思いますが、ずんぐりとほぼ四角の箱ロボ感は一族では異質。

 こいつ、本当にジャンキオンか?

 胴体が比較的コンパクトな一方、腕や脚にボリュームがあるます。

 とくに腕は全体のバランスからしても長めで、頭部デザインMORE今ってゴリラ感強め。

 その腕は腹部側面のアーマー等が干渉するため、まっすぐ下には下ろせません。


 頭部デザインも、とりあえずオレンジだしそうかな? と思えるくらいで、髭もないし、あまりジャンキオンっぽさは感じませんね。

 強いて言うなら赤いグラサンはジャンクヒープもかけてますし、彼も髭は生えてなかったか・・ 

 顎のしゃくれ具合なんかはバルクヘッドに似ています。

 むしろTL プライムユニバースのバルクヘッドより体型もオリジナルのプライム バルクヘッドに近い?

 なお、頭部は1パーツ成型で後ろ側はガッツリ肉抜きされています。

 ボイジャークラスでこれちょっと酷くないかな・・


 腕部基部パーツはジョイントがかなり外れやすく、

気付くと腕が広がっていることが多いですね。

 可動画は恩恵のある構造ではありますが・・


 2連装の機銃(ビーム砲?)と一体になった拳パーツ。

 機銃先端は3㎜軸になっているので、各種エフェクトパーツの取り付けが可能。

 なお、手首ロール可動もできます。

 でもこれ、肉抜きの配置が裏表逆じゃない?


 腹部側面にあるアーマーパーツは開くことができ、腰部回転、脚部可動の妨げにはなりません。

 ただ、腰と一緒に後述するスカートパーツも動くのがけっこう厄介。


 背面。

 どっしりとした後ろ姿ですね。

 案外背中はすっきりしてるんですが、下半身が重そう・・

 背中のパーツと、腰の後ろにスカートのようにぶら下がるビークルのフロントパーツはともにとくに固定されません。

 背中はともかく、スカートの方がけっこうブラブラする感じですね。

 なんか処理がおざなりだなぁ・・

 クルッと上下を返して、バックパックのように背負えなかったものだろうか?

 スタンド用の3㎜穴を使う際にも邪魔になりますしね。


付属武器

大型クローアーム

 とくに固有の名称はないようなので便宜上そう呼びますね。

 もう、なにかの顔にしてくださいと言わんばかりのデザイン。

 クロー部は開閉可能。

 持ち手を変えて前後逆に持たせればハサミのようにもなりますね。

 こちらは開閉しませんけど。


ビークルモード

 世紀末感溢れるゴミ収集トラックにトランスフォーム。

 これまで同様、本体はパーツ分割せず、そのまま変形可能。

 大型クローアームのみ、変形後に取り付ける仕様です。

 ジャンキオンらしくパンクなデザインではありますが、全体のフォルムとしてはわりとデフォルメらレているというか、意外に可愛らしいです。

 ゴミ収集車といえば、アニメイテッド版のレックガーも変形したモチーフ。

 ガラクタ惑星ジャンキオンで ガラクタ=宇宙ゴミを集めてその修理、横流し等で生計を立てているジャンキオンにはむしろ欠かせない役割といえます。

 こっち側が前でもいいかもしれない。

 モンスタートラックとでもいうのか・・

 もちろんこの状態でもクロー部は開閉可能。

 パッカー車のイメージですね。


 大型クローアームや側面のガードバー状のパーツを外すとこんな感じ。

 変形はかなりシンプルです。


 では、ロボットモードに戻してパーツ分割。

 ウエポナイザー枠初のボイジャー浦須ということで、さぞ組み換えが捗るほどにバラバラにできることだろうと思っていたら・・

全然分解できん!

 実質、本体は膝から下が外せるだけ。

 さすがにやる気なさ過ぎじゃない?

 いやこれ、腕も外せたでしょ。腰も外せなかった?

 まぁ、スクラップフックもクラッシュバーも、本体に関しては腕と脚が外せる程度でしかなかったんですが、まさかそれ以下だとは・・

 SS ウルトラマグナスのほうがバラせるじゃないか。

 確かに、5体合体のコア・・胴体部分にするために強度、保持力を維持するために仕方なかったのかもしれませんけど、それでもせめて腕は肘から下くらいは外せたと思うなあ。


エヴォフュージョン

 他のジャンキオンとのパーツ交換がエヴォフュージョンとして紹介されていますが、パッケージ等で使用されているのはなぜかディセプティコンに奔ったアクセルグリースのパーツ。

 いや、そこスクラップフックでよくない?

 まぁ、色が全然違うから見ためにわかりやすいということで例として使われているのかもしれませんけど。

 フロント部分を交換するかたちですね。

 もちろんスクラップフックでも可能。

 なお、ボンネット部のパーツは外しておく必要があります。

 当然、反対にトラッシュマスターのフロントパーツをスクラップフックなどに付けることも可能。

 このように左右を組み合わせて付けることもできます。


 また、クラッシューバーのフロントフォークを2体分連結して同じ位置に付けることもできます。

 2つ並んだ後輪の前のほうが浮いてしまいますけど。


ジャンカサウルス

 トラッシュマスター1体、スクラップクック型2体、クラッシュバー型2体の計5体が立ち出完成する恐竜(怪獣?)形態。

 一応公式で紹介されたギミックのはずなんですが、キングダムのときのフォッシライザー3体合体同様、その合体方法については説明書、日本の公式ページ等でも一切触れられていません。

 なんでよ?

 仕方ないので、ネットで画像を漁って、わかりにくいところは自己解釈で合体させました。

 とりあえず正画像から判断できるパーツさけ取り付けているので、後ろがかなり寂しい感じになってしまいました。

 ということで、5体分すべてのパーツを取り付け。

 ・・うん。尻尾をもうちょっとちゃんとしたかったけど、まぁいいか。

 ほぼ5ミリ軸接続での合体となり、保持力はかなり弱め。

 油断するとすぐ崩壊してしまいます。

 可動もあまり期待できません。

 一応公式ギミックではありますが、あくまでオマケだと思ったほうがいいのかな。


 しかし、スクラップフック型にはあとからアクセルグリースが出たので、当然クラッシュバー型もまた別キャラが来るんだろうと思っていたのに、今のところなにもない・・

 僕はたまたまスクラップフックもクラッシュバーも2つずつ買っていたので、ジャンキオンカラーで統一した5体合体ができからいいようなものの、それぞれ1個ずつしか買わない人がほとんどだろうし、その場合合体できないというのはどうなのか?

 企画の人はちゃんと考えてる?

 思いつきの行き当たりばったりで進めてない?

 ともあれ、人型ではなく恐竜・・怪獣かな? ともかくそういった形態への合体は、これまでも見立ててでいろいろできたりはしましたが、一応公式でやってくるというのは新鮮。

 それゆえに、もっとちゃんと紹介すべきだし、同型でもちゃんと別人5人で合体できるような展開をしてほしかったですね。

 まぁ、今のハズブロが特定の型を一点もので終わらすはずがないので、いずれはクラッシュバー型の新作も出してくるでしょうが。

 ただ、果たしてそれが日本で発売されるか?


比較画像

 スクラップフック、クラッシュバーとロボットモードで。

 ボイジャークラスのトラッシュマスターが、ほかの二人よりも一回り以上大きいのは当然ではあるんですが、なんだろう・・若干と大味になっているというか、ディティールがちょっと大雑把になってる感じがします。

 プロポーションもやや極端になってますしねぇ。


 ビークルモードでも。

 レッカー車とゴミ収集車とバイク。

 トラッシュマスターはどちらかというと後方担当っぽいので、厳つさもちょっと控えめという感じがします。

 ビークルのモチーフが共通のアニメイテッド版レックガーと、こちらはまずビークルモードで。

 同じゴミ収集車ですが、さすがに世界観がまったく違う・・

 しかし、あらためて見ると左側はすごくシンプルなデザインですね。

 可愛い。


 ロボットモードでも。

 こちらはとくに似た要素はなし。まぁ、別キャラですし。

 ていうか、レックガーでかぃ・・

 それと、トラッシュマスターの顔付きにはどことなくアニメイテッドキャラ感ありますね。


 TL バルクヘッドとロボットモードで。

 しゃくれ繋がりで。

 顔以外にもけっこうに多要素のある二人です。

 プロポーションはまったく違いますけど。


 ビークルモードでも。

 こちらもフォルムは似ています。

 バルクのビークルも、色のせいもあってゴミ収集車っぽいんだよなぁ。


以下、画像

 パッと見鈍臭そうな感じですが、けっこうよく動いてくれます。

 外れやすい腕部基部ですが、それを利用することで肩周りの動きを大きく見せることが可能。

 手首ロール可動もあるので表情が付けやすいですね。

 腰裏のスカートやサイドアーマーのせいで、腰部の回転にはちょっとクセがあります。

 一方で足首の内側へのスイング幅は広く、変形都合もあって前後にも動かせるうえ接地面も広いので、自立は安定。

 立て膝も綺麗に決まります。


 新手めて大型クローで。

 腕と脚が一緒に出ちゃった・・


 前後向きを変えて。

 ハサミ的可動ギミックがあればなぁ。

 

 ガードバーは手に持たせるとトンファーっぽくも見えますね。

 基本は体格を活かした格闘戦メインという感じですね。


 一応射撃も。

 でかいバズーカとかも似合うと思います。


 スタンドを使って。

 スタンド用の3㎜穴が腰裏にありますが、先に触れた通り、スカートが邪魔になりがち。

 背中のパーツも併せて少し動かさないと使えませんね。


 それでは、いくつか組み換えチェレンジを。

 まずはロボットモードベースのまま、スクラップフック、クラッシュバーのパーツを奪って強化。

 機動性強化イメージで。

 ジャンキオンでウエポナイザーギミックというのは面白いアイデアだと思いましたが、同じジャンキオン同士、ビークルモードでのパーツ交換がメインという感じで、他キャラに装着する武装パーツとしての要素は弱かった印象。


ジャンクルーザー

 トラッシュマスター1、スクラップフック、クラッシュバー各2を使った大型ビークル。

 その名の通り、ランドクルーザー的なイメージで組みました。

 トラッシュマスター抜きの4体でも同じようなことやってたけど・・

 こっちが前でも違和感ないかも。

 クローの存在感よ・・


ジャンカリブー

 大型の草食動物をイメージしました。

 トラッシュマスターをベースにスクラプフック1体、クラッシュバー2体分から一部パーツを使用。

 後肢の構成にはそれなりにこだわりました。


ジャンカドラゴン

 さらにスクラップフックを追加し、ジャンカサウルスと同じく5体分、しかもすべてのパーツを使ってドラゴン型に。

 ちょっとゴチャゴチャしすぎましたかね。

 やっぱりデラックス2種の胴体パーツの使い方がポイントになってきますね。

 正直扱いづらい・・

 せめて上半身と下半身で分離できればまた可能性は広がったと思うんですが・・

 分解なしでの変形という点で難しかったんだろうか?

 腰部ロール軸を5㎜で付け外しできるようにすればいいだけだと思うけど。


ジャンカイザー

 ロボットモードのトラッシュマスターをコアに、スクランブル5体合体戦士っぽくしてみました。

 まぁ、これも所詮は5㎜軸だけでの合体なので、強度面ではかなり不安があります。

 基本棒立ちで膝は曲がらず、腕も肘が曲げられる程度です。

 クラッシュバーの武器やエグゾーストパイプがジョイントとして優秀ですね。

 というか、それらがないとほとんどの合体形態が成立しません。


 UW コンピューティコンと大きさ比較。

 ボイジャー1、デラックス4という構成は共通。

 思ったほど差は出ませんでしたね。

 ジャンカイザーも十分なボリュームだ。


 ついでにジャンカサウルスとコンピューティコンでも比較。

 同じタイタンクラスでもメトロフレックスと較べてダイナザウラーが小さく見えたのと同じことが起きてます。

 これはまぁ、仕方ない。

 ちなみになんでテックボットを出してきたのかというと、ちょっとジャンキオンカラーに近いから。それだけ。


 新人ジャンキオン部隊、出撃!

 進化したジャンキオンの力を長老たちに見せつけてやるんだ!


ト「アクセルグリース、戻ってくるんだ! みんな許してくれ・・あ!

ア「ひいぃっ! バラバラにされて売り払われるぅ!


ジ「我が一族再興のため、密かに開発していた秘密兵器、ジャンかザウルスが完成しました。

レ「思ってたより小さいアル・・

 しかし、40周年目前の時期にジャンキオンがこれほどフィーチャーされるとは思いませんでしたね。

 スタジオ86でも、レックガーの流用ではありますがまだもう1人来ますしね。

 まぁ、その彼はたぶん、いずれ投げ売りされるだろうけど・・


 以上、“TL トラッシュマスター” でした。


 ウエポナイザー枠ジャンキオンの・・現状トリを飾るトラッシュマスター。

 ウエポナイザーとしても初のボイジャークラスということで、デラックスクラス以上の拡張性を期待していたのですが・・ちょっとがっかりだったかな。

 単体でのプレイバリューは、はっきり言ってスクラップフックやクラッシュバーに劣ります。

 同型が複数あってもたぶん彼らほどには組み換えも捗らないでしょう。

 まさか、本体は脚が外せるだけだとは・・

 単体のトランスフォーマーとしてもかなり大味な出来ですね。

 見ため以上によく動くのは意外でしたが。

 まぁ、組み換えベースとしては安定感があると思いますが、ゆえに似たシルエットばかりができてしまう弊害もあります。

 話題になったジャンカサウルスも、予想通り詳しい組み方の紹介もないし・・

 隠しギミックというか、それぞれで見つけて楽しんでくれ! というスタンスなのかなぁ。

 大型クローが頭部に見立てられるので、いろいろとビースト系のミキシングができるのは楽しいですけどね。


 さて、3年めのユナイテッドにも引き続きウエポナイザー枠の新戦士が登場しますが、岩石がモチーフだそうで、これまたクセが強そうです。

 今度も合体形態あるのかな?


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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