今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、
“SSー113 ライノックス” です。
実写映画最新作、“トランスフォーマー/ビースト覚醒” に登場したマクシマルの1人、
“ライノックス” が、
スタジオシリーズで発売されました。
前月にメインライン版が発売されたばかり・・というか、予約解禁はこちらのほうが早かったのですが、ともかくもライノックス発売です。
メインライン以外でも覚醒ウエポン、覚醒チェンジ、さらにはパパパッとチェンジでも発売されているライノックス。
劇中ではモブとまでは言いませんが、一言も台詞がなかったキャラにしては立体化に恵まれていますね。
まぁ、オリジナルのビーストウォーズではマクシマルのナンバー2になるメインキャラですからね。
そんなのオリジナル設定に準ずるならば、二手に分かれた際に一方のリーダーを任されてもよかったと思うのですが、まあ画的に華がないということでもあったのか、その役目をエアレイザーに持っていかれたのは致し方ないところでしょう。
さてさて、すでに先にも言った通り多数の関連トイが発売されているライノックス。
しかし、そのどれもがオリジナルデザインをベースにしたもので、劇中デザインとは姿の異なるものでした。
劇中デザインが再現されたのは今回のスタジオ版が初。チーターと同様ですね。
これまでのデザインでも、チーターほどかけ離れたものではなかったのでそこまで違和感がなかったのですが、いざスタジオ版を手に取ると・・
うん。全然別物でしたね。
というかこんなに格好よかったんだね。
レビューしていきます。
マクシマル ライノックス
寡黙な(?)マクシマルの戦士。
地球来訪後はプライマル、チーターと共にペルーの奥地で原住民と協力して2分割したトランスワープキーの片方を守っていました。
普段は地球に生息するサイによく似た、しかしより大きく、恐竜的な雰囲気もある四足獣の姿をしていますが、戦闘時は人型に変形(マクシマイズ)。
全身に強固な鎧を纏った屈強な巨人の姿となり、巨大なハンマーを振り回してテラーコンを蹴散らしました。
ビーストモード
今回は普段の姿であるこちらから。
地球に来る前・・故郷の星でも基本的にこの姿でいたようなので、サイに似ているのはきっと偶然なんでしょう。
表面が全体にザラザラした造形になっていて質感はよいです。
部分的にシルバーやカッパーでグラデーション的に塗装されているのもよいですね。
さてフォルムについては、ちょっと劇中の印象よりも幅が薄いですね。
前肢・・ロボットモードでは腕部になりますが、ロボットモード時から基部ごと内側にぐっと押し込むようなかたちで胴体に密着するような構造になっているんですね。
これは、実際の生物の骨格に近付けるための措置でしょう。
四肢が胴体の横から生えているのではなく、胴体からまっすぐ下向きに生えているようにみせるため、ですね。
方向性としてはSS チーターと同じでしょう。
結果、横幅が狭くなってしまったわけですが・・
うん。やっぱりもうちょっとボリュームガンが欲しかったかなぁ。
すみません。前肢・・ロボットの前腕にあたる部分の向き間違えてますね。
本来は肘アーマーのあるほうを前に向けるようです。
90度間違えてますね。
横から見た姿もねぇ・・
背中の盛り上がりとか、お腹の膨らんだ感じとか、シルエットはよいと思うのですが、いかんせん隙間、空間が多過ぎる。
後肢の構成も、キングダム版やメインライン版とは違ってロボットの脚部をそのまま使う・・これはオリジナルトイとは同じですが、古来からのビースト系の変形パターンをおおよそ踏襲したもので、フォルムもイマイチですし、胴体の一部に見立てなければならないロボットの太腿なんかはフレームっぽいディティールが剥き出しでなんとも貧相に見えます。
実際のサイの下半身は、お腹あたりから分厚い皮膚で鎧のように覆われてますし、このライノックスも、劇中ではそのように見えた気がするんですが
ここはガワパーツを上から被せて隠すくらいしてもよかったのではないかなぁ?
一方で、ロボットの胸部パーツをズラすことで膨らみを再現した腹部の構成は面白いと感じました。
付属武器を収納できるとかならいいんですが、そうではないですし・・
なんかもったいないなぁ。
・尻尾は意外に長く、恐竜的な雰囲気もあります。
頭部アップで。
雰囲気はかなり劇中に近いと思うのですが、メカっぽいディティールがほとんどなく、なんならリアルなサイっぽいです。
鋭く湾曲した角は軟質製。
首の位置で上下に可動。
劇中での大きく口を開いた咆哮シーンが印象的なだけに、残念な部分。
やっぱり全体に華奢なんだよなぁ。
可動はこの通り。
前肢の可動は周囲との干渉でかなり制限されます。
角が微妙に動くのですが、これはただの遊びかな。
まぁ、チーターほどの躍動感は必要ないでしょうし、十分かもしれませんね。
ロボットモード
西洋の甲冑を着込んだ大柄な騎士のような風貌のロボットモード。
ちょっと最後の騎士王に登場したアイアコンの騎士連中に似てるかも。たぶんなんの関係もないと思いますけど。
もっとビーストウォーズ版に近いかと思っていたのですが、全然違いましたね。
チーターもそうでしたが、ビーストの頭部は完全に見えなくなるデザインになっています。
とはいえ、もちろん変形する・・というか本来のビーストの面影はちゃんと残っています。
両肩の角がなんとなくサイっぽい? かな。
がっしりとしはしていますが巨漢という感じはなく、腰などはかなり引き締まったメリハリのあるプロポーション。
比較的上半身のほうが大きく、腕に較べて脚は少し短い、やや歪なバランスではありますが。そのへんもチーターや、今後発売されるプライマルも似たような感じで、やはりオートボットとは別物という印象です。
頭部アップで。
意匠はビーストウォーズ版を彷彿とさせますが、空いてるのか閉じてるのかわからないくらいの細い目とか、やはり寡黙そうな雰囲気。
少なくともダナダナとは言いそうにないかな。
左目にバリが残っててしょんぼり・・
胸部にサイの下顎はありません。
まぁ、覚醒チェンジやメインラインでもなかったですが。
発達した胸筋と見事に割れた腹筋がセクシー。
肩アーマーは独立して可動し、腕部可動を妨げません。
ただ、右肩アーマーが妙に外れやすいです。個体差だとは思いますが。
あと、腕部基部パーツのジョイントが外れやすいですね。
これも右がかなり外れやすい。
まぁ、外れることで形状が維持できないとかいうわけではないのですが、腕部自体の可動軸がちょっと硬いこともあり、腕を動かすとほぼほぼ外れるのでけっこうストレスです。
背面。
オリジナルのビーストウォ-ズ版やメインライン版でも背中にはサイの頭部から背中部分を背負っていましたが、今回はサイの頭部は完全に胴体内部に収納され手見えません。
チーターと一緒ですね。
プライマルも、これhオリジナルでもそうでしたがロボットモーでビーストの頭部が見えないデザインですし、ならばエアレイザーのロボットモードも本来はそうあるべきだったと思いますね。
なんでKD版と踏襲したのか・・
なんかトリケラトプスの顔に見える背中。
両肩に生えている角が面白いですね。
あと、背中だけではないのですが、けっこういろんなところの傷痕のようなディティールがあって、これまでの彼らの戦いの過酷さを感じさせます。
意外に華奢な脚。
膝関節はやや逆間接ふうに固定されます。
ちょっと踵が短いですが、足首のうち側へのスイング可動もあり、自立はまぁ安定します。
付属武器
ハンマー
劇中で量産型テラーコンをぶっ飛ばし、叩き潰していたハンマーが付属。
肉叩きのようなトゲトゲの生えた打突面が特徴ですね。
ただ・・ちょっと思ってたより小さい。
劇中では両手で持って振り回していましたが、これではちょっと厳しいです。
打突部分はもう一回り大きく、柄は1.5倍の長さはほ欲しかったかな。
実は柄之全体は5㎜径ではなく、真ん中より少し上のやや太くなっている部分が5㎜で、そこでしっかり保持できる設計。
柄のデザイン再現のためでしょうね。
あと、その太くなっている部分の真上に3㎜軸があるのですが、ライノックス単体ではとくに用途はありません。
打突部分を持ちあることで5㎜軸が出現するので、
しかし、取って付けた感が強いです。
このサイズならどうにか本体に収納できたと思うんだけどなぁ・・
と思ってやってみると、
喉裏の空間に柄を入れて、打突部分のトゲトゲを後ろ側に引っかけてやればしっかり固定できるわではないですが、落ちることはありません。
これでいいんじゃ?
中台紙の簡易ディスプレイベースの背景はペルーの地下神殿。
実は当初、ノアとエレーナはここでチーター、ライノックスと初遭遇するシナリオだったのですが、尺の都合でカットされたそうです。
BDにはそのカットシーンも集力されていましたね。
完全処理されてないCG合成映像がなかなかシュールでした。
比較画像
覚醒チェンジ版、ウエポン版と。ビーストモードで。
色味の違いはさておき、やはりかなり方向性の違うデザインです。
ウエポン版は除いて、ロボットモードでも。
覚醒チェンジ版はかなりビーストウォーズ版の意匠が残っています。
あらためて、メインライン版は四角いですねぇ。
しかし、全体のラインの収まりのよさはあるかなぁ。
スタジオ版はけっこうごちゃごちゃしてると感じます。
ロボットモードでも。
下半身含め全身が均等にがっしりしているメインライン版と、逆三角形のスタジオ版。
腕部や胸部、そして腰部の前垂れなどはけっこう似た雰囲気にはなっています。
チーターよりは劇中デザインのヒントが多く与えられていた?
同じボイジャークラスでの立体化なので、チータがかなり大きいですね。
ロボットモードでも。
共にロボットモードになったのは最終決戦時のみ。
身長はほぼ同じくらいですが、どうなんだろうな? 劇中のサイズ感にちかいんだろうか?
イメージではライノックスのほうが一回りほど大きくあってほしいんですが・・
得物比較。
ここでも前肢の向き間違えてますけども・・
前肢は基部のジョイントを外すことで可動域が拡がりますので、肘部分の可動も含めそれなりに動かせるようになりますね。
突進!
口がもう少し大きく開けばもっと迫力があるんだけどなぁ・・
ちなみに鼻の上の角は収納した状態にもできます。
逆(じゃないか)に、ロボットモードの肩の角を出したままでの変形も可能。
なにか違う動物になりましたね。
ロボットモードでも。
肩幅が広く、胸板も厚いデザインなので、腕部の前方引き出し機構があればハンマーの両手持ちなど、アクションの幅が広がったかな、と思います。
しかし、先に持った足首の可動に、手首ロールもできるので十分よく動くブルだと思います。
ハンマー両手持ちは現状でもギリ可能。
ですが・・う~ん、やっぱり小さいよなぁ、ハンマー。
柄もかなり細く見えますね。
立て膝も問題なくクリア。
ここは脛の短さが功を奏しています。
パッケージ側面に描かれていたスーパ-ヒーロー着地もできます。
もうちょっと煽りで撮るべきだったとが思います・・
頭部はボールジョイントで可動するのですが、生憎ほとんど上には向けられないんですよね。
なにかと外れてストレスと言っていた腕部基部ですが、あえて外せば可動域は広がります。
ただプラプラしますけどね。
スタンドを使って。さらに覚醒ウエポン装備で。
腰裏にスタンド用の3㎜穴があります。
ハンマーにある謎の3㎜軸の活用法・・
Xで見かけたので(笑)。
いや、実際なんのための軸なんだろうか?
ハンマー延長例その位置。
GE オプティマスのアックスの柄パーツを使っていました。ハンマーの柄自体が5㎜軸ならもっと手っとり早いんですけども。
とまあれ、やっぱりこれくらいの長さの柄じゃないとしっかり両手では持てませんね。
安心してください。サイ男モードにもできますよ。
もはや恒例。
プ「ライノックス! チーター! マクシマーイズッ!!
クライマックスとなる最終決戦、プライマルの掛け声に応じてマクシマルが順番に変形していくシーンには非常に熱いものがありました。
それまで変形せずにずっとビーストモードだったので、ひょっとしてこれ、変形しないんじゃないか? と思わせておいてからのあれですからね。
しかも全員パワー系で敵の群れを吹っ飛ばしていきましたし。
ジャングルでの初遭遇時にはホイルジャックを後ろから突き飛ばしていたのに・・
最終戦ではアーシーを背に乗せて戦場を駆け巡り、テラーコンたちを蹂躙。
昨日今日会ったばかりのオートボットとの連携もばっちりでした。
それにしても、あのときよくホイルジャックは串刺しにされずに済んだよ。
まぁ、あくまで脅しで本気じゃなかったんでしょうけど。
テラーコンを吹っ飛ばし、
まぁ、ザコ相手の乱戦ばかりであまり見せ場といえものはありませんでしたが。
なんだかんだキャラ多いし、仕方ないですけど。
せめてパワー系同士、バトルトラップとは一戦交えてほしかったな。
ボトルトラップもダブルオプティマスの相手は可哀想だったよ。
ライノックスとチーター相手に2対1くらいでいい勝負だったんじゃないかなぁ。
この2人のコンビネーションももっと見たかったです。
なんか、メキシコの覆面レスラーコンビみたいだけど。
プ「どうしたおまえたち、急に解像度上がってないか?
エ「貴方ももうすぐこうなるわ。油断しないで。
以上、“SS ライノックス” でした。
ビー覚マクシマルのスタジオ版3人め。
正直なところ、劇中ほとんどの時間その姿でいたビーストモードの再現度はなんとも微妙な感じがします。
ちょっと華奢なんですよね。
同じく微妙に思っていたチーターは、いざ実物を触ったところ印象がよくなったのですが、ライノックスはさほど変化なしかな。
まぁ、ロボットの胸部をビーストの腹部にする手順など、面白い部分もあるのですが、下半身はもう諦めたのかに急に雑になった印象で・・
腰周り(ロボットの太腿周り)を覆うガワパーツなどあれば、かなり見ための貧相さもマジになったと思うんですが。
一方でロボットモードの見ためはかなり劇中のイメージに近いと思います。、
ビーストモードでは隙間や空間が目立ちましたが、ロボットモードは一点、みっちりと詰まった状態で、それでいてボリューム感もしっかり確保。
可動性も良好。
一部ジョイントが外れやすい等気になる点もありますが、欠陥というほどのものではありません。
ただ肝心の武器が小さいですね。普通に両手持ちできないのは残念。
ビーストモードでの収納を考えていないなら、もう一回り大きくしてほしかったです。
しかし劇中のパワフルさをそれなりに再現できるだけのアクション性はありますし、是非チーターや、来年2月発売のSS プライマルと一緒に並べたいですね。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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