今回のレビューは、トランスフォーマー ビースト覚醒 より、
“BVー03 ライノックス” です。
実写映画最新作、“トランスフォーマー/ビースト覚醒” に登場したマクシマルの戦士、
“ライノックス” が、
ビースト覚醒メインライン ボイジャークラスで発売されました。
これにてビースト覚醒関連トイ、終了となります。
先日ブルーレイソフトも発売され、ひとまずのフィーバーは終了した感のあるビースト覚醒。
ビースト覚醒 デラックスクラスシリーズ、ボイジャークラスシリーズはメインラインと呼ばれるだけあって、劇中に登場したメインキャラはほぼ網羅・・いや、サイズ的にアーシーは仕方ないとして、なんでスカージとバトルトラップは出さなかったんでしょうね。
どちらもスタジオシリーズ版が早めに発売されたとはいえ、公開延期もあって結果的にそうなっただけだろうからなぁ・・
まぁ、価格が同じならよりクオリティが高い(はずの)スタジオシリーズ1つに絞ってくれるほうがありがたい、という意見もあるかと思いますが、スタジオシリーズとはまた違ったアプローチのスカージ、バトルトラップも見てみたかったという気持ちもあります。
話が逸れました。
ともかくも一連のレビューのトリを飾ることになったメインライン版ライノックス、レビューしていきます。
マクシマル ライノックス
ユニクロンの手からトランスワープキーを守るため母星を脱出し、地球に降りたったマクシマルたちはキーを2つに分割し、一方をオプティマスプライマル、もう一方をエアレイザーを中心とした二手に分かれて守護することにします。
ライノックスはプライマル、チーターと行動を共にし、ペルーの密林に潜伏。
原住民の協力を得て、長い年月キーを守り抜いてきましたが、もう一方のキーをテラーコンに奪われたエアレイザーとオートボット、そして地球人のノア、エレーナがペルーを訪れ、それを追ってきたテラーコンとの戦闘に突入していきます。
プライマルを子安 武人氏、チーターを高木 渉氏と、それぞれビーストウォーズの声優陣が吹き替えを担当すると発表されたので、当然ライノックスは中村 大樹氏が声を充ててくれると思っていたら、まさかの台詞なしでした・・
続編で喋ってくれることを期待します。
ロボットモード
基本的なパーツ配置はビーストウォーズ版と一緒で、変形パターンもおおむねキングダム版を踏襲しつつ簡略化されているような感じなのですが、案外ロボットモードの見ためはビーストウォーズっぽさはないかなぁ。
胸部にビーストの下顎が配置されないのが、なんとなく印象が違う最大の理由かと。
プロポーションも全体に引き締まっていて、オリジナルのぽっちゃり感はなく、がっしりと逞しい雰囲気が強くなっています。
ただ、やはりというかなんというか劇中の姿にとはまた別。
でも屈強なシルエットは共通するところで、チーターほどの別人感はないと思います。
もっとも、マクシマルの連中がロボットモードになるのは最終決戦シーンのみで、じっくり全体像を見られる余裕もないので、これくらいでもまぁ・・いや、やっぱ違うか。
頭部アップで。
やはりビーストウォーズ版雰囲気を残しつつ、なんとなくこれまでの実写版に登場したキャラっぽさも足したような顔付きだと思います。
瞳までしっかり色分けされていて、妙に目力が強い・・
右肩にはビーストモードの頭部から取り外した角を取り付け。
5㎜軸接続なので、手に持たせてナイフ的な扱いもできます。
右肩にも5㎜穴があるので、同様に取り付けることも可能です。
腕部は、肩の可動軸と胴体との接続軸とがずれた位置にあるため、高く跳ね上げることができます。
キングダム版でも肩周りはよく動きましたね。
背面。
ビーストモードの頭部をそのまま背負っているかたち。
頭部から繋がる背中部分のガワパーツは内側に折りたたまれるのである程度コンパクトにまとまってはいますが、完全にお尻まで隠れます。
なので、腰裏にあるスタンド対応穴使用の際はガワを開く必要あり。
一方、変形パターンの変更もあって上半身がわりと詰まった構造なので、キングダム版のようなスカスカ感もなく、肉抜きと感じ入るのは前腕の内側くらい。
脛裏はビーストの下半身部分が折りたたまれているのでけっこうごちゃごちゃっとしてますね。
内側から見るとパネル状のパーツが何枚も重なって構成されている感じです。
あと、膝はこれ完全に折れているように見えますね(笑)。
付属武器
ガトリングハンマー
これはもう完全にオリジナル・・というかキングダム版の武器そのままですね。
デザインもほぼ同じでやはり2つ付属します。
しかしキングダム版よりも一回り以上大型になり、さらにブレード部分が回転するようになっています。
ビーストモード時の内部収納ギミックはオミットされ、2つを貼り合わせることはできず、4つの銃口はもべて同じ形状の3㎜穴になっています。
なんでそこは軸じゃなく穴なのか・・
ちなみに、劇中では長尺のハンマーが唯一の武器で、射撃武器は持ってませんでした。
そもそもマクシマルはエアレイザーの火炎放射を除いて遠距離攻撃手段は持っていませんでしたね。
ビーストモード
メカサイにトランスフォーム。
オリジナル・・いや、キングダム版のリアルなビーストモードをベースに、メカ要素を追加したようなデザイン。
頭部側面などのディティールは覚醒チェンジ版や覚醒ウエポン版のビーストモードとほぼ同じ雰囲気です。
プロポーションは決して悪くないのですが、ロボットモードの胸部がそのまま下を向く格好になったことで胴体に厚みがあるぶん、前肢が少し短くえるのと、
下半身がほぼ四角なのが少し気になります。
お尻とか直角ですよ。
上半身は比較的曲線で描かれてリアル感もあるのに、なんで下半身は急にこんな箱っぽいフォルムになってしまったんだろう?
劇中のビーストモードは、もっとメリハリのあるプロポーションで、少し恐竜的な印象もありました。
角ももっと長くて湾曲していたイメージ。
頭部アップで。
首が可動し、頭部を上に上げることができます。
さらに口の開閉も合わせれば劇中で印象的な咆哮シーンの再現も。
口内にもしっかりディティールが彫られています。
喉奥の再現まではされていませんが。
あと、耳の造形がちょっと残念ですね。
裏側部分が彫り込まれずに、そのまま頭頂部からまっすぐパーツとして繋がっています。
網掛けした部分を削ってちゃんと造形してほしかったです。
覚醒チェンジ版でも耳はしっかり造形されていたのに・・
後脚が前後に動かせるのも地味に嬉しいポイント。
ビーストモードでのアクション性はキングダム版以上です。
変形パターンは、キングダム版をほぼ踏襲しているのか? と思ったんですが、けっこう違う感触ですね。
腕部基部は矢印のように回転させるのですが、ロボット、
ビーストとそれぞれで固定のジョイントが硬く、ちょっと動かしにくいです。
脚部の変形が大胆なのは、もうライノックスの宿命なのか?
ただキングダム版のような複雑さはなく、手順こそ多めですがわりとシンプルに、パタパタと各パーツを動かしていくものなのでとくにストレスはありません。
武器は両肩に取り付け可能。
武器自体がかなり大型化しているので、横幅はけっこうなものになります。
先の通り、本体内部へ収納することはできません。
比較画像
覚醒チェンジ版と。ロボットモードで。
開発は同時期のはずで、どちらもビーストウォーズ版のライノックスを下敷きに同じキャラクターを立体化しているのに、まぁコストや変形パターンの違いから一部のデザイン、形状が違ってしまうことはあると思いますが、およそそういった要因のない頭部や胸部デザインがけっこう違うものになってしまうのはなぜなのか?
なんで基本デザインを統一しないんですかね?
ライノックスに限ったことじゃないんですし、そもそも今回のビースト覚醒に限ったことでもないのですが。
覚醒ウエポン版も加えてビーストモードでも。
こっちだって、プロポーション的に相似形にならないのは仕方ないけど、例えば頭部側面のメカディティールとかは統一できたと思うんですが・・
キングダム版・・の重塗装版であるアゲイン版と。ロボットモードで。
サイズ感とボリューム感、そしてシルエットもほぼ一緒。
ロボットのデザインとしてのバランスは今回のビー覚メインラン版のほうが整っているように思います。
あと武器がでかくて迫力があります。ブレードも回転するし。
ビーストモードでも。
こちらもおおよそ同じサイズ、ボリュームでシルエットも近いですね。
表面のごつごつした雰囲気もよく似ています。
ただ、やっぱり並べるとメインライン版の下半身の箱感が気になります。
可動性は良好。
キングダム版ほどではないのですが、このメインライン版も肩周りがよく動きます。
上方に跳ね上げることで力の入ったポーズが決まりますね。
足首のスイング幅も比較的広く、しっかり地面に足が着けるので自立も安定。
立て膝は若干不自然になりますが、転けたりはしません。
ガトリングハンマー装備でも。
目力の強さも相まって大仰に見得を切るようなポーズが似合います。
ラ「ダナダナダナダナッ!!
ライノックスといえばお決まりのダブルガトリング一斉射撃ポーズ。
まぁ、実際のビー覚版ライノックスはガトリング持ってないわけですが、後あの口癖・・
仮に今回台詞があって、中村さんが声を充てていたとしても、「~だな」とはいわせてもらえなかったかもしれませんね。
チーターの「~じゃん」はまだしも、「~だな」はさすがに不自然だし・・
スタンドを使って。
スーパーヒーロー着地!
なんか普通にマーベルヒーローで出てきそうなみためなんだよな。
右肩の角はここぞというときの必殺の武器になる!
逆手に持たせたほうがそれっぽかったかも。
ビーストモードでも。
四肢も、キングダム版よりも自由度があるので、突進シーンの再現もできます。
ガトリングハンマー装備で。
ビーストモードで5㎜穴が使える存在はけっこう貴重。
もちろん覚醒ウエポンの装備も可能です。
ということで・・
いやそっちかい!(笑)
ライノックス ライカンスロープモード!
キングダム版でもやったけど(笑)。
ヘッドストロングごっこ。
トランスフォーマーって、けっこうサイモチーフも好きですよね。
グレートショットはなんで? って思いましたけど。
ヘビーアームズライノックス!
3回転半捻り宙返りとかはしません。
ピエロのお面も被りません。
マクシマル、メインラインで全員集合!
あぁ、エアレイザー・・
あのとき不用意にスカージに攻撃なんかしかけなかったら、こういう未来も合ったかもしれない。
みんな微妙に(チーターは全然)、劇中とは違う姿だけども・・
しかし、エアレイザーはビーの横に寝かせとけば一緒に復活しなかったのかな?
アーシーを背に乗せて的がひしめく戦場を突進するシーンも印象的でした。
知り合って間もないオートボットとマクシマルですが、戦場での連携は見事でしたね。
ダブルオプティマスでバトルトラップをボコったりとか・・
以上、“BV ライノックス” でした。
チーターやオプティマス同様、今回のライノックスもオリジナルのビーストウォーズ版のリメイクであるキングダム版の構造を下敷きに、変形パターンを簡略化、ジェネレーションラインやスタジオシリーズよりもやや低年齢層向けに扱い易さを重視した仕上がりになっていたように思います。
もっとキングダム版に近いのかと思っていたんですが、とくに変形に関しては肩幅の変更はなし、脚部もパズルのような難解さはなくなり、随分と楽になりました。
といって簡単過ぎることはなく、程よいステップ数で繰り返しの変形が苦になりません。
ロボットモードでの可動性も良好で、その点ではむしろオプティマスよりも優秀だと思います。
キングダム版でもそうでしたが(笑)。
さて、メインライン版マクシマル、チーターがとくにビーストウォーズ版そのまんまという感じで劇中との乖離が甚だしかったものの、オプティマスプライマルも、そして今回のライノックスも、確かに劇中の姿とはそれなりに違うものの目くじらを立てるほどではないかなぁあという感じで、まぁ映画の公開とタイミングを合わせたものとしては、再現度はまぁこんなものだろうと納得・・いや妥協だな、妥協できる仕上がりではあると思います。
というか、ライノックスはもうすぐにスタジオ版が発売されるんですよねぇ・・
本当、なんでもっと早くこのメインライン版を発売できなかったのか。
あと、なんでチーターだけあんなにも違うものになってしまったのか・・?
一方で、劇中で唯一ロボットに変形しないエアレイザーだけが完全新規構造になっているという不思議。
逆にスタジオ版がキングダム版ベースだし。ちぐはぐだなぁ。
まぁなにはともあれ、ビースト覚醒関連トイ、これにて終了でございます。
なんだかんだ、メインライン全9種、覚醒チェンジ4シリーズ全19種(覚醒ウエポンは2個ずつ)、あとクルッとチェンジのナイトバードも購入してしまいました。
インターバル含めて半年間でしたが、なかなかの物量でしたね。
ベイバース5作品のときと較べると少ないかもしれませんが、全国の家電量販店、大型スーパーなどでトランスフォーマーコーナーが復活したのは嬉しかったですね。
実際の関連トイ売り上げ、映画の興行収入については、正直そこまで大きな数字ではないのかもしれませんが、続けてアーススパークの放送開始、トイ発売でそのまま売り場を確保できたことはトランスフォーマーの日本展開にとって非常に大きな成果だと思います。
ただ懸念材料は、すでにアーススパークの弾がなくなっているかもしれないということ。
なんでウォーリアクラスを導入しないのかなぁ。
今たたみかけないでどうするの? と思いながらも、ジェネレーションラインとスタジオシリーズの攻勢も激しいのですべてに目を向けるのは辛くなってきてるんですが・・
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を
0コメント