TL クロスカット & ツインキャスト レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、

“TLー38 セネタークロスカット” と、

“TLー40 ツインキャスト” です。


 オートボットの

“外交官 クロスカット” と、

同じくオートボットのブラスターが生まれ変わった姿である

“通信員 ツインキャスト” が、

レガシーで発売されました。


 レガシーも2年めの中盤に差し掛かり、既存の型を流用したものも増えてきましたね。

 クロスカットはスキッズの流用で、日本ではタカラトミーモール限定で発売されたバーンアウトのリカラーです。

 ダイアクロンのホンダシティRを新たにトランスフォーマーとして設定したキャラクターで、2002年にe-hobby限定でロードレイジ(トラックスのリカラー)とセット発売されたのが初出。

 以降、やはりスキッズの流用で何度かリメイクされていますが、日本で一般販売となったのは今回のレガシー版が初かな?

 一方のツインキャストは、アニメ3作めとなる“トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ” においてサウンドウェーブとの戦いの末相討ちで死亡したブロードキャストが、マスター星の技術により復活した姿。

 日本独自展開となったヘッドマスターズでの設定なので、日本名のブロードキャスト⇒ツインキャストはわかるのですが、海外名のブラスターからだとなんの繋がりもないですね。

 というか、海外的にツインキャストはどういう扱いなんだろうか?

 サウンドブラスターのほうはサウンドウェーブのクローンとかだったりで登場してますが・・

 ともかく、レビューしていきます。

 なお今回の2人(+1人)、設定上はとくに接点もないんですが、どちらも日本由来のキャラクター、かつ既存アイテムの・・それもわりとフラットな流用ということでまとめてお送りしたいと思います。

 ぶっちゃけ書くことがあまりない・・(笑)


オートボット 外交官 クロスカット

 日本版の商品名にはセネターと付いていますが、商標の関係とかでしょうかね。パッケージにはただクロスカットとしかないので。

 ちなみに “セネター” とは上級議員とかいう意味です。

 オリジナル版の設定では、コンボイ(日本発のキャラなので、日本版の名称に準じます)からの依頼でセイバートロン星から派遣された外交官で、秘密裏に地球人との同盟、サイバトロンシティ建設の交渉を行ったりしたそうです。

 250以上の地球言語だけでも250以上、さらに6300の異星人言語もペラペラで、外交手腕も卓越したものがあるとか

ロボットモード

 スキッズ(シティ)型の流用で、頭部はバーンアウトと一緒。

 つまるところはバーンアウトのリカラーです。

 リブーストとも同じ顔なので、いずれレガシーでもリーブストは発売されそうですね。

 スキッズ型がどんどん増えていくな・・

 案外スキッズと同じ顔はいないけど。

 まぁそんなわけで、シルバーにレッドが映える、しかしシルエット的にはかなりオーソドックスなカーロボタイプという感じです。

 オリジナルトイの雰囲気を残した若干野暮ったいプロポーションに、最新フォーマットを反映した良好な可動性。

 レガシーにおけるシティ型は、ウォーフォーサイバトロントリロジーにおけるランボルギーニ型に相当するものに位置付けられると思います。

 それくらい、ロボットモードでは安定感がありますよね。

 なお、ビークルモードで表面に来る部分のシルバーはほぼ前面塗装で再現されていて、かなりリッチ感があります。ただ、そのぶんほかに皺寄せが・・


 頭部アップで。

 いわゆるコンボイ顔の系統。

 赤いヘルメットにシルバーのマスクが格好いい。

 ちょっとマスクの縁部分にバリが残ってるのが残念です。さっと削りはしたんですけどね・・


 背面。

 ルーフを背負い、ドアがウイングのように左右に広がるカーロボ計としてはスタンダードな後ろ姿。

 ドアの裏面がクリアパーツ丸出し(というかそもそもクリアパーツだし)なのが、若干唐突感があるかも。

 スキッズやバーンアウトではあまり目立たなかったのでね。


付属武器

電磁パルスエミッター

2連バーティゴガン

 付属する武器はこれまでの同型とまったく同じ。名称はオリジナルトイからです。

 ただこの2種に関してはスキッズ、バーンアウトではシルバーで塗装されていましたし、オリジナルでも銀メッキ処理されていたのですが、今回は赤い成型色のまま。

 本体塗装の皺寄せですね。でも、ちょっと新鮮ではあります。

 どれも銃口は3㎜軸になっています。


エナジョンウエポン

 こちらもそのまま付属。

 持ち方によって斧から銃へと使い分けることが可能。

 銃口は5㎜穴になっています。


エヴォフュージョン

 付属の3種の武器を合体させるのが、クロスカットのエヴォフュージョン。

 まぁ、すでにスキッズの段階でできていたことなんですが・・


ビークルモード

 オリジナルトイのモチーフはシルバーカラーのホンダシティR。

 今回はそれっぽいコンパクトスカーに変形。

 先の通り、表面に来るシルバーの外装部分は塗装で再現されており、非常に高級感のある仕上がりになっています。

 テールライトの塗装はなし。

 タイヤはホイール含めて真っ赤ですが、これも成型色と本体表面塗装の弊害。

 公式ページの紹介文でもわざわざ「足周りを赤いホイールに履き替え・・」と書いているあたり、開発側でもちょっと納得がいっていないのかも・・

まぁ、これはこれえでまた新鮮な雰囲気でいいと思います。


 それよりもこの型ほぼ唯一の欠点といえるルーフ部の収まりの悪さは相変わらず・・

 というか、これまでで一番ダメかも。

 もちろん個体差もあると思いますが。そもそも設計がシビア過ぎるのかな。

 その点ではランボルギーニ型に劣ると言わざるをえません。

 惜しいなぁ・・


 付属の武器は各部の5㎜穴に取り付けられます。

もちろんエヴォフュージョン形態でも取り付けられます。


比較画像

 TLーEX バーンアウトと。ロボットモードで。

 造形、付属品ともにまったく一緒で成型色、塗装によるカラーリングの違いのみ。


 ビークルモードでも。

 こちらも同様。

 側面のラインマークも基本的に同じものですね

 スキッズも一緒に。

 こうなると赤いシティも並べたいですね。

 リブースト、来るとしたら今度は限定になりそうかな?


オートボット 通信員 ツインキャスト

 ライバルのサウンドウェーブとの相討ちで死亡したブロードキャストが強化、復活を遂げた姿。

 メインカラーが赤から青に変わり、見ためにはガラリと印象が変わっています。

 ちなみに初期案ではレベルキャストという名前だったそうですね。

 仮にそうなっていたらまだ言い訳が・・なんでもありません。

ロボットモード

 KD ブラスターのリカラー、頭部変更での再現。

 そう。造形的な変更点は頭部のみ。

 オリジナルトイでは胸部のカセットホルダーが、カセットを2枚収納できるように大型化されており、それがツイン~という名称の由来にもなっていたわけですが、今回のレガシー版ではホルダー部は新規造形されずに基型のまま。

 つまりカセットは1枚しか収納できません。

 SG サウンドブラスターではちゃんとホルダーが新造され、カセットを2枚収納できるようになっていたというのに・・

 頭部を新規にしている場合じゃないんだが?


 その頭部。

 まぁ基本的に同じ顔で表情が違うだけなんですが。

 ブラスターのときの真顔から、片目、片頬を歪めた不敵な笑みを浮かべたものになっています。

 う~ん、こんな嫌らしい笑い方するイメージもないんだけどなぁ・・


 腹部にあるスイッチ列(一体成型なので全部一緒に動きます)を押すと、

スプリングギミックで胸部ホルダーが開きます。

 なお、右手の拳は人差し指を少し伸ばした造形で、スイッチを押す仕草の再現が可能になっています。

 サウンドウェーブ(およびサウンドブラスター)とは左右逆ですね。

 ホルダー内部にはテープリールなどもしっかり造形されています。

 付属のリワインド(後述)ほか、同一規格のカセットボット、カセットロンのカセットモードを収納可能。

 1枚しか入りませんけどね・・(しつこい)

 ウインドウ部分の色はちょっとわかりにくいですが基型のクリアブルーからクリアレッドに変わっています。

 まぁ、ホルダー全体がクリアパーツの一体成型なんですけどね。


 背面。

 とくに背負いものなどのないすっきりとした後ろ姿ですが、けっこう細かいディティールが造形してあって、説得力のあるものになっていると思います。

 ちょっと太腿の肉抜きが気になりますかね。

 一方で脛裏は変形にも絡む新解釈で、個人的には好きなデザイン。


付属武器

エレクトロンスクランブラーガン

 ブラスター時代から使用している手持ち武装ですね。

 本来はこれも赤色に変わっているはずなんですが、黒い成型色のままです。

 銃口は3㎜軸になっています。

 非使用時は背中にマウントできます。

 ただしこうなると腰が回せない・・


デバイスモード

 青いステレオラジオカセットレコーダーにトランスフォーム。

 安定のかっちり感です。クロスカットとは違うなぁ・・

 ただちょっと残念なことに、正面のダイヤルなど、基型では塗装されていた部分が一部省略されていますね。

 裏側はちょっと隙間が目立つかな・・


 当然、この形態でもホルダーは開閉します。

エヴォフュージョン

 裏面に縦向きに武器を取り付けるのが、ツインキャストのエヴォフュージョンということになっています。

 これで通信機能がアップするのだとか。

 しかしこれも、先のクロスカットの例と同じで、基型の時点で普通にできていたことなので、エヴォフュージョンとはなんぞや? という感じではあります。

 まぁこれまでもたいがいそんなでしたが。


オートボット 情報員 リワインド

 ザ・ムービーから登場したブラスターの部下、カセットボットの一員。

 その名の通りカセットに変形。

 古代文字の解読ができるほか、2丁の粘着銃を使った戦闘でも活躍。

 同型にイジェクトがいます。

 今回はツインキャストとセットでの発売。

ロボットモード

 KD ブラスターに付属したイジェクトのリカラー。

 イジェクトはエナジョンウエポン枠で、メインカラーのブルーがクリア成型になっていましたが、今回のリワインドも同様に黒い部分はクリアパーツになっています。

 まぁ、ここでリワインドが普通に黒色成型パーツになっていたら、イジェクトが浮いちゃって可哀想ですからね。これは仕方ない・・

 造形的にはイジェクトとまったく同じで、成型色のみが変更。グレーの色味も変わってますね。

 表面のディティールのゴールド塗装は一緒。

 武器は付属しませんが、前腕側面に5㎜穴があるのである程度の汎用性は確保されています。

 とはいえ、ライバルのランブル、フレンジーがスタジオシリーズの単体コアクラスで再リメイクされているので、どうしても見劣りしてしまいますね。


デバイスモード

 カセットテープにトランスフォーム。

 オリジナルトイはシールやプリントでカセットのレーベル面(?)が再現されていましたが、今回はそこまではされていないので、ロボットモードの正面がこちらでも表面ということになります。

 裏面は普通に裏側ですね。

 ツインキャストはもちろん、サウンドウェーブやサウンドブラスターのカセットホルダーにも収納できます。


比較画像

 まずツインキャスト。

 KD ブラスターと。ロボットモードで。

 頭部のみ新規造形で表情が変わっています。

 あとはお供のリワインド含め、成型色・・およびそれに伴う塗装箇所の変更がされています。

 具体的には、つま先や脛即面のパーツ(デバイスモードの持ち手部分)は、成型色が赤色なのですが、設定カラーは黒なので、塗装されています。

 ただそのぶん、ブラスターにはあったディティールの塗装がいくつか省かれているんですよね・・


 デバイスモードでも。

 こうなるともういろの違いのみ。

 ただ先にも言いましたが、ダイヤルの一部など、細かい部分の塗装がツインキャストでは省かれています。


 オリジナルトイ(アンコール版)と。ロボットモードで。

 あらためて、オリジナルでかいなぁ・・

 でも、案外プロポーションに大きな差はないんですよね。


 デバイスモードでも。

 こちらも基本的なシルエットはさほど変わらず。

 でも明らかにレガシー版のほうが機能が増えてるように見えます。

 同じシリーズの旧型と最新型という感じですね。


 SGーEX サウンドブラスターと。

 このサウンドブラスターはちゃんとカセット2枚入るようにホルダーが新造されているのですが・・まぁご覧の通り、極端に胸板が厚くなってしまいました。

 ツインキャストも、カセット2枚入れるとなると同じようになっていたんでしょうね。

 確かに見ためはあまえいよろしくない・・むずかしいところですね。

 奈央、このサウンドブラスターはいわゆるサイバトロンモードなので、レコーダーには変形できないため変形語の姿は割愛します。

 WFC サウンドウェーブからサウンドブラスターも来ると思ってたんだけどなぁ・・今のところそんな気配はないですね。

 これは、ドラマティックキャプチャー案件かな?

 レコーダーに変形できるサウンドブラスターと、カセット2枚入るツインキャストのセット待ってます。


 TL コアクラス サウンドブラスターと。ロボットモードで。

 そういえば、レコーダーに変形できるサウンドブラスターもいたな・・と。

 こっちはカセット2枚入らないので、そういう意味では同じ扱い。


 デバイスモードでも。

 ツインキャスト(ブラスター)もコアクラスで欲しいな。


 続いてリワインド。

 KD ブラスターに付属のイジェクトと。ロボットモードで。

 造形はまったく一緒で違いはカラーのみ。

 クリアパーツ部分のみ変わるのかと思いきや、グレー部分の色も変わってましたね。

 とくにそこ違った印象はないんだけど・・


 デバイスモードでも。

 透けてないものが欲しいな・・

 いずれはスタジオシリーズの単体コアクラスで再リメイクされますかね。

 オリジナルトイ(アンコール版)と。ロボットモードで。

 プロポーションはほとんど一緒です。

 アニメデザインはもっとスマートですけどね。

 そしてやはりレガシー版にも武器が欲しい・・


 デバイスモードでも。

 変形パターンはおおむねオリジナルのものが踏襲されています。

 でも、やはりオリジナルのほうがちゃんと綺麗な四角形なりますね。

 先にも言いましたが、オリジナルでは裏面にシールやプリント(時期による)でちゃんとカセットらしいデザインが再現されていたんですよね。


 まったく関係ないけど、今回の3人で並べて。ロボットモードで。

 ツインキャストでかいな。そしてリワインド小っちゃい・・


 変形して。

 バラエティに富んだ変形モチーフ。それがトランスフォーマー。


以下、画像

 まずクロスカット。

 基本的な可動に加え、腕部を上方に跳ね上げることができるので、大胆なアクションポーズが可能。

 前線に出る人じゃないんですけどね。

 足首のスイング幅も広く、しっかり接地できるため自立も安定します。

 立て膝も問題なし。

 付属武器も豊富なのでどれをどう持たせようか、迷ってしまいますね。

 このヒト本業は官僚なんだけどな。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 ガワが邪魔になるので浮かせる必要がありますが。

 


ク「とある組織と極秘ルートを通じてコンタクトできました。某国で覆面交渉の席を設けられたのですが、つきましては貴方には道中の護衛をお願いしたい。

バ「え? そんな詳細が一切わからない任務ヤだ・・

 最悪影武者にされそうだしね。


 続いてツインキャスト。

 こちらも可動は良好。

 まぁ、クロスカットのようなプラスワン的な可動はないですが、と首不足はなく、自立も安定します。

 まぁ、変形都合もあって肘が2箇所で動く(KD ブラスターのレビュー参照)のでそれが特殊要素といえなくもないか・・

 立て膝もばっちり。

 接地しているほうの脚のつま先をたためば安定します。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 使用の際はスカート状のパーツを開く必要あり。


 リワインドも腰が回らないくらいで、そこそこしっかり動いてくれます。

 立て膝もできるし。

 武器も装備可能。

 でかい武器を必死に支えてる感じが可愛い。


ツ「スチールジョー、アムホーン、待ってるぞ。

 カセットボットとカセットロンは、もう全部スタジオシリーズの単体コアクラスで再リメイクしてもらおう。

 いやまぁ・・レーザービークとラットバットは現状でも構わないけど、ラヴィッジはやり直しを要求したい。


ツ「この日が来るのをどんなに待ちかねたか・・このサウンドシステムの面汚しが!

サ「口だけのイカレサウンドが!

 生まれ変わっても同じやりとり・・


ク「この長く続く争いを収めるには、私は音楽の力しかないと思っています。是非ともご協力を・・

ツ「いや、さっきのやりとり見てた?

ク「須伝ジェットファイヤーの協力は取り付けております、貴方は彼に乗ってもらい、そのスピーカーで戦場に音楽を響かせてください。あとは、適当な三角関係をでっち上げますので・・

ツ「あ、それ別の世界の話だな・・


 以上、“TL クロスカット” & “TL ツインキャスト” でした。

 ともに既存アイテムの流用・・というかほぼほぼリカラーに留まっているものなので、ツインキャストはともかくクロスカットは一般販売でなければ買わなかったかもしれません。

 いやまぁ、実際に色違いのシティ型が複数並んでくると、じゃあついでにもう一色・・とか思ってはしまうんですが、本文中でも触れたこの型唯一の欠点がずっと解消されないのでねぇ。

 スキッズからバーンアウトを経て、今回のクロスカットでちょっとくらい調整されるかと思ったのですが、変わりなし。むしろ酷くなってる感すらあります。

 本当、惜しいなぁ。それ以外ではかなりよくできた型だとは思うんですけどね。

 あと、ビークルモードの表面外装のシルバーを全塗装したがために、たぶんタイヤや武器を塗るコストがなくなって成型色のままにせざるを得なかったうっかり具合は・・個人的にはこれはこれでと思えるのでよいかな。

 一方のツインキャストは・・まぁツインじゃない。その一言に尽きますね。

 なんで2枚入るカセットホルダー作らずに表情を2種類作ってるのか?

 ニヤリ顔もとくにイメージにないし・

 これまた惜しい・・ではないな。こちらのほうは怠慢ですね。

 サウンドブラスターではやったことをやってないわけですからね。

 サウンドブラスターでやっていなかったら、今回もまぁそうだよな・・で済むところを、先にやってるからね。じゃあなんで今回やらなかったの? ってなるでしょうよ。


 クロスカット、ツインキャスト、どちらも基型から基本的に出来がよいだけに、ともに詰めの甘さというか、気になる点が逆に目立ってしまった感じです。

 がっかりというまではないですけど、ちょっとモヤッとしますね。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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