BV オプティマスプライム レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー ビースト覚醒 より、

“BVー01 ボイジャークラス オプティマスプライム” です。


 実写映画最新作、“トランスフォーマー/ビースト覚醒” より、オートボットの総司令官、

“オプティマスプライム” が、

メインラインのボイジャークラスシリーズで発売されました。


 前作、バンブルビーの正統続編というかたちで、さらに今後に続く3部作構成の第1作めというふうにも発表されていたビースト覚醒。

 そもそもバンブルビーがいわゆるベイバースシリーズの前日譚ということになっていましたが、だとしたらいろいろと辻褄の合わないところがありました。

 まぁそんなこと言ったら、ベイバース5作品のなかでもかなり怪しいというか、新作のたびに過去が改変されたりしていたわけで、ぶっちゃけベイバースとはもう切り離して別の世界線の話にしてほしいとすら個人的には思ってたんですが、先日公式にベイバースに繋がると言及されたようで・・

 いや、無茶だろ。

 ただ、個々の作品が単純に面白ければ、多少の齟齬はどうでもいいかな、とは思ってます。

 トランスフォーマーですから(おい・・)。

 もう日本での公開までも一月を切りましたね。

 なるべく早いうちに観に行きたいものです。

 さて、そんなビースト覚醒にも当然登場する我らの司令官。

 前作バンブルビーでは映っている時間こそ短かったですが、サイバトロン星で孤軍奮闘するシーンではあらためてその強さを見せつけてくれました。

 今回はポスターでも堂々センターを飾っていることから、全編にわたってメインで活躍するのだろうと思います。

 予告PVでも見られたマキシマルのリーダー、オプティマスプライマルとの対峙シーンも大迫力でした。

 そんな彼の新作トイの発売もまた当然のところなのですが、メインライン版はともかく、本命であるスタジオシリーズ版がまさかのバズワージー枠ということで物議を醸しているところです。

 というか本当、バズワージーバンブルビーってなんなんだよ?

 まぁ、要は一部店舗限定商品ということで、そのお店に行けば普通に売っているわけですから、日本のモール限定商品なんかよりむしろ手に取りやすいのかもしれません。

 あくまで海外目線での話ですが。

 しかし、日本ではこれまでバズワージー枠のアイテムはほぼ導入されていないので、スタジオ版ビー覚プライムは日本では発売されないのではないか? という不安の声があるのも無理はないと思います。

 ただ、トイザらス限定で発売されたパパパッとチェンジのスカージは、海外ではバズワージー枠で発売されているようなので、ビースト覚醒関連についてはそれほど心配することはないんじゃないかと思っています。

 まぁ、今月は予約開始されませんでしたけども・・

 と、スタジオシリーズの話になってしまいましたが、今回紹介するメインライン版もよいものですよ。

 ちょっとこじんまりしてるけど。


 それでは、レビューしていきます。


 なお、以前にも触れましたが、ビースト覚醒のメインライントイの日本展開については、デラックスクラス、ボイジャークラスでそれぞれナンバリングが分けられています。

 なんでそんなことになっているのかわかりませんが、仮に今後コアクラスやリーダークラスのアイテムが出る場合、またナンバリングが分かれるんでしょうね。

 まぁ、出ないか。


 あ、新しいカタログが入ってましたね。

 6月から7月発売の新商品を中心に紹介されてます。

 もうワンサイズ大きなものにしてほしいけれど・・


オートボット総司令官 オプティマスプライム

 もうワンサイズ大きなものにしてほしいけれど・・


 もう細かい説明は不要ですね。

 オートボット部隊を指揮する偉大なる(?)司令官。

 なんだかんだ最後は単身で強引に力任せに物事を解決することでお馴染み(そんなこともない)。

 前作バンブルビーにおいては仲間たちが脱出する時間稼ぎに1人でディセプティコン軍団相手に大立ち回りを演じ、その安否が心配されましたが、エンディングでは無事地球に到着しており、バンブルビーとの合流を果たしました。

 ビースト覚醒はそこから繋がる物語ということになるのでしょう。


ロボットモード

 さて、ほとんどのキャラがG1のデザインとは一線を画したまったく新しい姿に変貌していたベイバース版でも、オプティマスプライムだけはG1の雰囲気を残していて安心させてくれたものですが、回を重ねるごとにアレンジが強くなっていきました。

 しかしバンブルビーで一旦リセットされ、よりG1テイストの濃い姿に生まれ変わり、ビースト覚醒でも基本的にそのラインを踏襲しているようです。

 ただ、PVやポスターのビジュアルを見る限り、気持ちスマートになっている印象。

 ベイバース版のデザインに近付けた感じでしょうか。

 このメインライン版も、ご覧の通りけっこう小顔脚長ので全体に細身・・というか、なんか思ってた以上に小さいな。

 そして軽い。

 色もけっこう足りてない感じですね。

 頭部や脛は塗装で、青色で成型されたパーツがそもそもありません。

 つまりは金型の数が少ない=パーツが少ない。

 スタジオシリーズやジェネレーションラインよりも一段下がるものとして、価格も少し抑えてあるならばまぁわかるんですが、普通にフルプライスのボイジャークラスと考えると、どうにも安っぽく感じてしまいます。

 日本だと同時発売されたスタジオシリーズのバトルトラップと同じ価格ですしねぇ。

 割高感が強いですね。

 しかし、造形、プロポーションは決して悪くありません。

 先の画像だけ見ていると、実際サイズ感を錯覚してしまいます。それくらい、ディティールは細かいです。

 一方で構造が比較的簡素なぶん扱いやすいですし、可動性も十分。

 意外に細かいパーツが動くようなところもあったり、よく見ていくと限られたコストのなかで限界までできることをやってくれていると思えます。

 ボリューム感が足りないのはもうどうしようもないですが、塗装すれば化けるでしょうね。


 バストアップで。

 顔が小さい・・

 しかし造形はかなり細かく、やはりベイバース版の顔付きに近くなっているように思います。

 なお、後頭部は剥き出しのクリアパーツになっていて、集光ギミックがで目が光るのですが、肝心の目が細過ぎてあまり目立ちません。

 胸部のフロントウインドウ部もクリアブルーの一体成型で、内側のメカニカルなディティーるが透けて見えるのがいい感じ。

 枠部分は赤く、上部のパネルはシルバーで塗装されています。


 肩アーマー部と腕部は独立して可動する構造。

 肩自体は跳ね上げられないので、ポーズ次第ではちょっと腕の位置が低く感じます。


 上半身は変形都合もあって胸部と腹部の間で回転。

 腰の位置ではわずかしか動かせないので、実質胸部腹部間の回転がメインとなるため、ちょっと違和感はあります。

 ほぼ回らない腰ですが、その代わり(というわけではなく変形のため)前向きに折ることが可能。

 前屈どころか完全に折れてますが、この可動のおかげでアクションの幅が広がります。


 脚の付け根はサイドアーマー的なパーツが可動し、およそ180度の開脚が可能。

 こんな小さなパーツの可動、このシリーズならオミットしてきそうなのに、意外です。


 背面。

 ガワパーツがなく、すっきりとした後ろ姿。

 背中に隙間が開いているのはちょっと気になりますが。

 バンブルビーもそうでしたが、タイヤのせいでなんとなく顔っぽく見えるのが面白い・・

 脛の塗装は前面だけなので、後ろから見る脚はほぼシルバー一色。

 正面から見たときとはけっこう雰囲気が違うなぁ

 脛裏は下半分ほどに空間があります。

 上半分にもとくにディティールもなく、ここは若干手抜きに感じますかね。


付属武器

イオンブラスター

 G1時代からお馴染みのメイン武器が付属しますが・・これも小さいなぁ。

 デザインは一応再現されているようなのですが、小柄なこのメインライン司令官が持つにしてもちょっと小さいですね。

 なお、珍しく銃口は開口されています。

 穴の径はほぼ3㎜なので、いろいろと応用が利きそうです。


ビークルモード

 劇中では、87年式のフレイトライナーFLAセミトラックにトランスフォームするそうです。

 今回はライセンスなどは取得されておらず、若干のデフォルメ感もありますが、かなり近い雰囲気綺麗にまとまっていると思います。

 G1と同じ、四角いトレーラートラックのキャブですね。

 やっぱり司令官が変形するのはこのかたちじゃないと。

 ただまぁ、サイズ的にはロボットモードからさらに小さくなって、デラックスクラス? と勘違いしてしまうくらい。

 でもこれはこれで可愛らしいからいいか。

 トレーラーキャブに変形したトランスフォーマーは後ろから見てはいけないものが多いなか、今回のオプティマスは後ろからのビジュアルもわりと整っています。

 運転席側は空洞になっていて、よく見るとロボットの拳も見えてしまうのですが、妙なものが飛び出したりしていないだけマシというもの。

 足を折りたたんだ後部は少し高さがあり、足裏の凹みもあって軽トラみたいにも見えて、それがまた面白いです。

 変形は、スタジオシリーズのバンブルビー版オプティマスやジェネレーションラインのオプティマスでおおよそ共通しているパターンをベースに、さらに簡略化されており、あっさり、かっちり変形できます。


 後部ターレット部にブラスターをマウント可能。

 銃口を前方に向けるかたちで固定されます。


 ほかのトイからコンテナを拝借してみました。

 こちらはアーズライズ版オプティマスに付属のコンテナ。

 やはり高さが少し合わないのですが、5㎜軸で普通に連結可能。

 サイズ的にもまったく違和感ないです。

 というかもうほぼG1です。


 一方、こちらはスタジオシリーズ ジェットウイングオプティマスに付属のコンテナですが・・

 接続軸が5㎜よりわずかに太いので連結できませんでした。

 なので乗せているだけですが、やはり高さが合いません。サイズは問題ないかと。


比較画像

 SSー30 オプティマスプライムと。ロボットモードで。

 SSー30は前作バンブルビーに登場したときの姿を再現したものですが・・劇中の活躍も納得できる逞しさが再現されていると思います。

 今回のメインライン版は一回り近く小さくなってるかな? というかかなり痩せましたよね。

 顔も随分小さくなって、そのぶん頭身も上がってプロポーションはよくなったんですけどね。

 あと、やっぱり顔付きもかなり変わってます。


 ブラスターもこの通り。

 本物と玩具くらいの差が・・


 ビークルモードでも。

 こちらも、SSー30のほうが一回り以上大きいです。

 どちらがより実車に近いかも言わずもがなというところ。

 しかし、これが同じ価格帯(単純な数字比較だとSSー30のほうが1050円安い)なんだよなぁ・・

 単体覚醒チェンジ版(左)、覚醒チェンジセット版(中央)と。ロボットモードで。

 左のバージョンはちらっとでも登場するんですかね?


 ビークルモードでも。

 やはり左だけまったく別物・・

 BDー01 バンブルビーと。ロボットモードで。

 ビーがスタジオ版よりも大柄ということもあって、逆に小柄なこちらのオプとの体格差が縮まっているのが不思議な感覚です。


 ビークルモードでも。

 オフロードカマロがでか過ぎる・・

 BVー02 オプティマスプライマルと。ロボットモードで。

 プライマルのほうがわずかに背は低いのですが、ボディに厚みがあるのでごつく感じます。


 変形して。

 こうなるとまたゴリラがでかいな・・


以下、画像

 また縦長の画像多めです。

 各部の可動については先に言及しましたが、総合的な可動性は非常に優秀。

 足首は内側へのスイングだけでなく、変形都合で前後にも可動するので、接地性が高く、安定した自立が可能です。

 ただ、これは個体差かもしれませんが、足首関節が緩めで、気を抜くと後ろに倒れてしまうことがありました。

 拳はボールジョイント接続なので回転も可能。

 腰の変形可動と胸部の回転を組み合わせれば、立て膝で地面に拳を叩きつけることも。


 ブラスターの銃口部は3㎜軸ではなく、3㎜穴が開いているという珍しい仕様。

 軸ではないのでジェネレーションラインなどにいろいろ付属したエフェクトパーツは使えませんが、代わりにコトブキヤのパーツがいろいろ使えます。


 スタンドを使って。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 ここでも腰の可動を利用すれば躍動感のある空中アクションがばっちり決まりますね。


 付属のブラスターだと物足りないので、SSー30のブラスターを拝借して。

 やっぱりこれくらいのサイズは欲しいよねぇ。


 以上、“BV オプティマスプライム” でした。といったところで、今回は終了。またのご訪問を。


 最後にもう一回繰り返しになりますが、足首の可動が素晴らしいんですよ。

 トランスフォーマーでこういう姿勢ができるものはほとんどないし。


 映画の予告版でも見られる、プライムとプライマルの、おそらく初対峙シーン。

 ゴリラがもうちょっとでかいかな。

 あと、プライムのほうは左手が変形してブラスターになってましたね。


 オートボットとマキシマル、力を合わせてユニクロンを倒すんだ!

 今回ディセプティコンは?


 以上、“BV オプティマスプライム” でした。


 小さい、色足りない、所詮はスタジオシリーズまでの繋ぎ・・だと思っていましたよ、正直。

 でも、変形アクショントイとしてはかなりよくできています、この司令官。

 まぁ、定番の四角いトレーラーキャブへの変形は、ジェネレーションライン含めもう数え切れないほど作り続けられてきたわけで、そのノウハウを基にしっかり取捨選択し、簡単過ぎず難し過ぎず、適度に扱いやすい、絶妙なラインに仕上げてくれました。

 その変形可動がロボットモードでも可動性にも寄与したことはたまたまだったのかもしれませんが、結果として近年の司令官トイのなかでも一つ抜けていると思えるほど、よく動きます。

 とくに、足首の柔軟性が素晴らしいですね。

 そして、完全に折れてしまうのですが腰の前屈によってスーパーヒーロー着地も決まる。

 造形自体は非常に精密ですし、プロポーションも良好。ちょっと顔が小さ過ぎる気もしますが、そのせいで実際のサイズを錯覚してしまうくらいです。

 ビークルモードのまとまりのよさも好印象。

 実車を完全再現しているものではありませんが、雑になりがちな後部レイアウトもすっきりしていて、むしろ日本での発売は不安視されているスタジオ版よりも、その点では勝っていると思っています。

 正直、個人的にはスタジオ版のビー覚オプ、日本に来ないなら来ないでそれでもいいかな、と思っているくらいです。

 まぁ来ないことはないでしょうけど・・

 あのビークルの後ろ側見て一気に萎えましたわ。

 あれはちょっと酷いですね。

 例えばコンテナ付属で、普段はほとんど見えないというのならまだ大目に見れてかもしれませんが、キャブ単体ですしね。

 そもそもSSー30の流用なうえ、金型も通常より少ないらしいじゃないですか。

 100歩譲って流用はまだいいとして、なんでそこでコストケチるんかな?

 オプティマスプライムですよ。

 主役格ですよ。

 プライマルは完全新規のリーダーなのに・・

 ビースト覚醒版オプティマスは、もうこのメインライン版をそれこそメインで扱う感じでもいいかな。

 劇中イメージの再現度を重視するか、トイとしての遊びやすさを重視するか・・

 もちろん、劇中イメージに近くて遊びやすいのが理想ですけどね。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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