今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、
“SSー103 バンブルビー” です。
実写映画最新作、“トランスフォーマー/ビースト覚醒” に登場するオートボットの戦士、
“バンブルビー” が、
完全新規のスタジオシリーズで発売されました。
間もなく日本でも公開されるビースト覚醒。
すでに関連トイは4月から多数発売されていますが、満を持してスタジオシリーズでも劇中登場キャラクターが発売・・というか、情報解禁および予約開始はこちらのほうが早かったので、どうも各種トイシリーズの位置関係がよくわからないです。
まぁ、劇中再現度ということを考えるとやはりスタジオシリーズが本命ということになり、メインラインは一段下がるような感覚はあるんですが、価格は一緒だからなぁ。
覚醒チェンジやパパパっとチェンジなどのバラエティ系のトイはまた別として、メインラインとスタジオシリーズがどちらか一方でよかった気もしますね。
たぶん映画自体の公開延期とか諸々の事情が重なって、このほぼ同時に両方発売という状況になってしまったんでしょうが。
ただそういう意味では、我々に選択肢が与えられているとも言えます。
比較的簡易なメインラインを選ぶか、ちょっと繊細だけどより劇中の姿に近い(はずの)スタジオシリーズを選ぶか、両方買ってその違いを楽しむか・・
それでは、レビューしていきます。
バンブルビー
実写映画シリーズではオプティマスプライムと並んで皆勤賞となるキャラクター。
いわゆるベイバース版の第1作から、仕切り直しでタイトル名にまでなったバンブルビーまでの6作すべてで極端に姿を変えることなく、変形後のビークルも基本カマロという点は変わらず(バンブルビーではメインのビークルはビートルでしたが、最後にカマロを再スキャンしてます)。
そして人間側主人公の相棒ポジションという役割で活躍してきたわけですが・・どうもビースト覚醒ではその地位を新参のミラージュに奪われてしまったようです。
それでもスタジオシリーズではトップバッターを任されるんですから、もちろん今までのようにメイン級で活躍してくれるものと思っていますが、さて、どうなることやら。
ちなみに、86シリーズを分けてナンバリングしている海外版ではこのビー覚版バンブルビーが記念すべき100番めのアイテムだそうです。
ロボットモード
ベイバースの5作めまでから事実上の仕切り直しとなった第6作のバンブルビーで、基本要素はそのままにより丸みを帯び、小柄で華奢な少年っぽさを強調したようなデザインに変更されたバンブルビー。
ビースト覚醒でもその姿からあまり変化がないようなのは、パッケージのイラストを見ても明らかです。
ただ今回の現物は、ご覧のようにこれまでのベイバース版を再現したスタジオシリーズトイと、シルエットはさほど変わりないように思います。
どうしても各部にビークル要素が残ってしまうので、とくに胸部などが顕著ですがかなり角張っていますね。
まぁ、あのデザインを再現しつつ変形も可能とするのはかなり難しいとは思いますが・・
完全新規造形ですが、上半身の構造は変形含め何度も流用されているベイバーズ版を基本踏襲している感じ。
メインカラーのイエローはかなり明るめの色になっています。
胸部から肩周りの構造、ルーフの側を折りたたんで収納する変形工程などはもうなれたものです。
ガワは動かす際の干渉もほぼなく、すっきりコンパクトにまとめられています。
ただ、とくにかっちり固定できるわけではないようですね。とくに問題はないんですけど。
一方下半身・・脚部の構造はけっこうシンプルなものに変更されていて、変形のスムーズさや可動、自立安定性などが向上しています。
バストアップで。
胸部周りにはダミーパーツは使われず、ちゃんとビークルのボンネットが変形する、実写ビー系トイでは定番のパターン。
しかし皮肉にもそのせいで劇中のイメージとは乖離した角張った形状になってしまっています。
頭部、フェイスの造形については、これもベイバースの頃からおおよそ変わらない部分ですね。
よく見るとけっこう怖い・・
塗装がわりとあっさりしてるせいもあるかな。額のオートボットマークのプリントもないし・・
というか今回、頭部に限らず全体に塗装があっさりしてます。
そんなにコスト厳しいのかな・・
背面。
ビークルのドアがウイング状に左右に展開する、お馴染みの後ろ姿。
これもバンブルビー以降もっと小さく、それこそハチの翅みたいな感じになっているはずなんですが、今回もドアそのままのサイズでやっぱりちょっとイメージと違います。
前輪の位置もベイバース版のときのままだし。
新規造形した以上は、そのへんもちゃんと再現してほしかったなぁ。
脚部は先にも言ったように変形がかなりシンプルになっていて、見ためにもすっきりしています。
ただ、厚みのあるガワを二つ折りにしただけの脛はイメージよりもちょっとごついかも。
あと後輪もそのままなので、けっこう目立ちますね。
脛の内側を開き、つま先を収納して、踵を回すわずか3ステップで変形完了。
スタジオシリーズのバンブルビーは脚部の変形がややこしい型が多かったので、このシンプルさには驚かされました。
また、この変形のおかげで足首の可動性もかなりよくなっています。
内側だけでなく外側へもスイング可能で、さらにロール可動もできますからね。
前後スイングできないのだけが残念。
踵にリアバンパーがそのまま付いているのはご愛敬ということで。
付属武装
スティンガーブラスター
右腕が変形するブラスターは今回も武器パーツとして付属し、右手で保持する仕様。
黄色成型のパーツにガンメタの全面塗装になっています。
しかし、メインラインでは変形が再現されていたのに、スタジオシリーズではできないのか・・
まぁ、スタジオシリーズはほぼずっとこの仕様なんですけどね。
サイズ的なこともあって見ためを重視するとこうするのがベター、という判断なのかな。
なお、基本的に右手専用ですが、逆手にすれば左手でも持てます。
左腕から展開するブレードも、前腕側面に装着するパーツが付属。
ブレードの向きが逆になりますが、右腕にも取り付け可能です。
なおご覧の通り、塗装なしの黄色成型色のまま。
これはさすがに酷いのでは?
ほかにシルバーで塗ってるところあるのに、あとほんの一手間やん・・
まぁこの程度、各自マーカーで塗ればいいってなもんですが、ちょっと残念だなぁ。
また、ブラスター同様、非使用時はウイングの裏にマウントできます。
これまたかなり適当ですね。
別にロボのときに無理にマウントさせる必要もないと思うんだけど・・
ビークルモード
GM社のシボレー・カマロのオフロード仕様にトランスフォーム。
基本はベイバースのときにも変形していたカマロのようですが、オフロード仕様としてタイヤがインチアップされて車高が上がり、フロンとウインドウやバンパーにロールバーが追加されています。
クリアパーツに塗装されている箇所もフロントウインドウの縁くらいなので、全体の色味がほぼ統一されているのはよいですね。
後部もリアのウインドウは完全に塞がれていて、リアバンパーにもバーが追加されていますね。
スタジオシリーズでライセンスも取得されているので、再現度が言わずもがな・・だと思います。
ただ、実際の映画を見てないのでなんとも言えないのですが、ルーフに黒いラインはないとも聞いていますので、はたして。
変形については、スタジオシリーズにしてももう何個めだ? というくらいに作られてきたバンブルビーですから、非常に洗練され、表面に出る分割戦も最低限で綺麗です。
ただボンネットのこの隙間が気になる・・
あともう一点、横から見るとわかりやすいですが、ロボットモードの腕が隠しきれず、半分ほど露出してしまっています。
まぁ、足もほぼ丸出しだったメインラインよりはマシですが。
せっかくインチアップして車高が上がってるのに、腕部が地面すれすれの位置にあるのが・・
アームブレードは車体後部底面にマウント。
ブレードはしっかり収納できるのに、ブラスターはいつもの感じか・・
ロボの時はいいんだけど、ビークルモードではできるだけ付属品を収納できるようにしてほしいという個人的な願望があります。
中台紙を使った簡易ディスプレイベースの背景は、溶岩が噴出している荒野。
前に置いたバンブルビーでほぼ隠れてしまったのですが、中央には幾筋かのタイヤ痕があるので、劇中こんな場所を疾走するシーンがあるのでしょう。
PVで公開されてる最集決戦っぽいシーンの舞台とはまた違うのかな?
比較画像
メインライン版と。ロボットモードで。
メインライン版のほうが一回りほど大きいですね。
造形面ではそれほど差がないように思いますし、プロポーションは正直どっちも劇中のイメージとはちょっと違う・・ので、まぁぶっちゃけ好みですかね。価格も一緒だし。
ただ右手のブラスターの変形や、独自の武装オプションなど、遊びやすいのはメインライン版かも。
後ろからも。
ガワがコンパクトにたたまれたスタジオ版のほうが当然見ためはすっきりしていますが、前輪の位置はメインライン版のほうがイメージに近いんだよなぁ。
どちらも一長一短かな。
ビークルモードでも。
こちらでもメインライン版のほうがちょっと大きいです。
そもそもタイヤが大きいですね。
車体はスタジオ版のほうが若干シャープでしょうか。
あとは黒いラインの位置。
スタジオ版はボンネットからルーフまで続いているのに対し、メインライン版はルーフで一旦途切れ、リアで復活しています。
どっちが正しいのか?
SSー48 オフロードバンブルビー(左)、SSー16 バンブルビー(中央)と。ロボットモードで。
サイバトロン星を脱出し、地球に来てからのバンブルビーの変遷ですね。
左と真ん中はほぼ同じサイズですが、今回のものはそれらより一回りほど大きくなっています。
成長したのかな?
これ以前のサイバトロンモードを再現したSSー65 Bー127を僕は持っていないのですが、バンブルビー1作だけでも3パターンのトイが発売されてるんだな、バンブルビー・・
ビークルモードでも。
ジープからビートル、そしてカマロに。
色味もオレンジに近かったものから明るめのイエローになってまさに心機一転という感じ。
上半身はいつものバンブルビーという感じですが、柔軟に動く足首のおかげで抜群の自立安定性を誇ります。
加えて各可動部の渋みが十分なので、ほぼストレスなくポージングが楽しめますね。
ということで何枚か。
さすがにこれはスタンドで補助していますが、足首が外側にもスイングできるのでスタイリッシュなポーズも決まります。
立て膝も綺麗。
あと手首ロールがあればよかったとか、肩が跳ね上げられればなぁとか、思わないではないですが・・
スタンドを使って。
スタンド対応穴は腰裏にあります。
背中のガワパーツが被る格好になるので、使用の際は少しガワを浮かしてやる必要がありますが。
PVでは上空からダインビングしながらブラスターを乱射しているシーンもありましたね。
両手がブラスターに変形してたから、左手用のブラスターパーツもください・・
そのとき4枚の羽根も開いてた。
まさにビー=ハチっぽい見ためでしたね。
やっぱりもっと華奢だっだなぁ。
VS バトルトラップ。
劇中でタイマンを張るシーンはあるのか?
というかテラーコンとは何者なのか?
今回、人間側主人公の相棒ポジをポッと出のミラージュに奪われ、今後露出が減っていくのかと不安げなビーさん。
まぁ、でも、実写トランスフォーマーといえばバンブルビーを思い浮かべる人が多いでしょうし、いきなりお役御免にはならないと思うな。
なおメガトロン・・
以上、“SS バンブルビー(ビースト覚醒版)” でした。
スタジオシリーズのバンブルビーもこれで9体め。
全体の一割近く占めてるって・・
いずれはロストエイジ版や最後の騎士王版も出るんでしょうが、さすがに食傷気味かもしれません。
そりゃあ、最新作で降格するよな・・
というのは冗談にしても、ビースト覚醒は新たに始まる3部作の導入として、目先を変えようという考えがあったのかもしれませんね。
今回のビーも完全新規ということで、映画同様、今後への期待を盛り上げるものになってくれた・・かなぁ?
個人的には微妙ではあります。
悪くはないんですよ。
これまでのベイバース版のビーをベースに、造形、プロポーション、変形とほぼすべての要素がブラッシュアップされていて、少なくともスタジオシリーズにおけるバンブルビートイのなかでは最高峰の出来にはなっていると思います。
ただ、やはり見ためがこれまでのベイバース版とほぼ同じで、バンブルビー(第6作)以降の少年っぽい雰囲気のビーにはあまり似てないんですよね。
もちろん、少しでも近付けようとする努力は見られるんですが。
実際、このサイズじゃ限界かなのかな。
プロポーションは仕方ないとして、せめて前輪の位置くらいは再現してほしかったなぁ。
メインラインではできてるんだから、そこはこれまでの変形パターン踏襲を優先して目を瞑った感はありますね。
でもその既存パターンの踏襲含め、純粋に変形トイとして見た場合は確実に進化していますし、いい意味でスタジオシリーズらしくない触り心地のよさがあります。
アクショントイとしての安定感も過去一としていいでしょう。
一方で、コストカットの影響と思える残念な部分がちらほらあり・・
まぁ、それはこのビーに限ったことではなく、今後のTF全体で憂慮すべきところなんでしょうが。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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