今回のレビューは、1/72スケール ZOIDSーゾイドー より、
“AZー01 ブレードライガー” です。
ゾイド生誕40周年を記念したアニバーサリーキットシリーズが始動。
第1弾として、アニメ第1作後半の主人公機である
“RZー028 ライオン型 ブレードライガー” が、
発売されました。
ゾイドそのものの誕生は1982年。トミーが開発したゼンマイ駆動する組み立てキットをアメリカの現地法人、トミーコーポレーションが “ZOIDS” として発売したのが最初です。
日本でも “メタボニカ” の名称で発売されましたが振るわず、翌年の1983年、欧米市場と名称を合わせ、“メカ生体 ゾイド” としてあらためてシリーズ展開。
それが日本におけるゾイドシリーズの正式な開始とされているようで、今年でちょうど40年ということになります。
まあ、40年の間ずっとシリーズが継続したわけではないことは、みなさんご承知の通りでしょう。
1983年から1990年を第1期。
アニメとのタイアップで復活した1999年から2006年を第2期。
そして2018年、再びアニメとともに復活した完全新規コンセプトのワイルドシリーズの第3期。
というふうに、3度の大きな波が来て・・今現在は凪の状態です。
40周年なのに。今現在スタンダードに展開しているシリーズがない・・
40周年でワイルドシリーズ再始動とかあるんじゃないか? とかちょっとは期待したんですけどね。甘かったですよ。
どうせ40周年というのも、なんとなくお茶を濁す感じでいつの間にか終わってしまうんだろうな・・と思っていたら、ここへきて予想外に盛り上がってきましたね。
関連ホビーアイテムがいろいろと発売されるというのは、予約なんかの関係もあって随分前からわかっていたことですが、それ以外にも大阪を皮切りに全国を回るというゾイド展の開催。初代アニメの再放送開始、のちにタカトミ公式YouTubeチャンネルでも配信。
Twitterトレンドにゾイドが入ってくるなんて想像していませんでした。
そんななか、ついに関連ホビーの本命、本家トミー(あえてタカラトミーとは呼びません)版ゾイドの新作、現在の技術でフルリメイクされたブレードライガーの発売ですよ。
2016年に発売されたマスターピース(MP)版シールドライガーをベースにしたものですが、新たにAZ・・アニバ-サリーゾイドという新シリーズの第1弾キットに位置付けられました。
40年間蓄積されたリアルムービングキットの技術の結晶が今ここに・・
それでは、レビューしていきます。
キットはパチ組みしたのみです。
なお今回、いろいろ考えたんですが、やはり本家ゾイドの魅力(問題点も)を伝えるには実際に動いているところを見てもらうのが手っとり早いと思い、ポイントごとに短めの動画を多めに貼るかたちにしてみました。
YouTubeにアップした動画のリンクを貼っているのは、単に容量を食わないためなのですが、ちょっと見にくかったらご容赦を。
まずパッケージですが、
ゾイドシリーズには珍しい縦型で、真っ白の背景に実際のキットを完成させたものを上から撮る・・という構図になっています。
ゾイドのパッケージというと、そのゾイドがメインのジオラマ写真が全面に使われることがほとんどなので、今回のレイアウトは新鮮です。
なんとも高級感のあるものになっていますが、ちょっとおとなし過ぎるというか、迫力あるジオラマ写真も見たかったな、という気持ちもあったり・・
こちらが40周年記念ロゴです。
Since 1983 でブレードライガーがメインというのも、ちょっとどうなんだろうな? と思うところでもあります・・
裏面もこれまでとは雰囲気が違います。
シンプルですが必要な情報はまとめられている印象。
寝かすとこう。
ランナー状態のパーツがぎっしりです。
ワイルドシリーズではパーツがあらかじめランナーから切り離してあったので、本家ゾイドでこういう光景を見るのは久しぶり。
ちなみにパーツはディティールこそ精密ですがわりと大振りなパーツが多く、ゲートもけっこう太め。パーティングラインやバリもそこそこ目立つ感じで、そのへんはまぁ、ゾイドだなぁ・・と思うところでもあります。
説明書は表紙と、
機体解説のほかブレードライガーの開発秘話、そして今回のAZ版開発に関する話も掲載されています。
動力部ユニット
ゾイドのまさに生命であるモーターユニットはMP シールドライガー(サーベルタイガーも一緒かな?)からの流用になります。
想像していたより大きいですね。
ワイルドゾイドのM型共通ユニットみたいな、コンパクトなものに慣れてたからなぁ。
ちゃんと回転軸が前後に1対ずつあって、四肢ぞれぞれにしっかり動力が伝わる構造になっていて安心。
なお、MPには電動歩行だけでなく立ち止まって頭部を動かしながらの “咆哮” 、さらに腹部が動く “鼓動” ギミックが内蔵され、連続で動作していたようなのですが、今回はそれらのギミックはオミットされ、当然関連する機構もはぶかれているためユニット内部にはらほら空洞が見えます「。
使用する乾電池は単4型2本。
底面にネジ留めされているカバーを開いてセットします。
スイッチは後部に。
動力部ユニットの底部にあるジョイントにガッチリ固定できる専用のスタンドが付属。
台座のネーム部分は付属のラベルシールです。
これもMPからの流用ですが、電動歩行の動作をその場でじっくり確認できるのはいいですね。
では、実際に動力部ユニットをスタンドにセットして、単独で動かしてみます。
けっこう駆動音が大きいですね。
MPはこれに咆哮までしてたのか・・
動くのは四肢を接続する前後2対の回転軸と、頭部を組み込む前方のパーツ、背中側のレバー状のパーツ、そしてスイッチの上部にある尻尾を付けるためのパーツも動くはずなんですが・・
それぞれアップにして見ていきましょう。
まず前肢用の回転軸。
メインの軸が回転するだけでなく、その上のパーツも前後に可動します。
これで複雑かつしなやかな前肢の動作が再現されているんですね。
ユニット内部で赤く光っているのはゾイドコアの発光をイメージしたLEDです。
一方の後肢のほうは、
メインの回転軸のみが動き、その上部にある軸は固定です。
頭部基部ユニットは上下に可動。
前肢用回転軸に連動したパーツに押されるかたちで動いているのがわかります。
基部の中心ではコクピット内部用のLEDがオレンジ色に光っています。
先のゾドコア用のLEDもですが、点滅したりはせず、スイッチがオンになっている間ずっと一定の光量で光る仕様です。
背中部分では中央で回転する軸に中心をずらした円形パーツが二つ付いており、後ろの円形パーツに押されるかたちでレバー状のパーツが上下に動きます。
そして尻尾の基部パーツですが、後肢用の回転軸に押されるかたちで上を向き、自重で下を向いたところをまた押されて上を向くという構造になっているのですが、尻尾を付けないと上がったままになってしまうようです。
なので、とりあえず尻尾を付けて動作確認。
こんな感じです。
なお、先にも言ったようにMPに備わっていた咆哮、鼓動ギミックがなくなっているので、今回のAZシリーズはおそらく今後発売のものを含め、ただ電動歩行するだけのものになりそうです。
う~ん・・
価格の高騰を避けるために歩行ギミックのみに絞った、ということのようですが、以前できていたことができなくなっているというのはどうも・・
ともあれ、動作チェック終了。組み立てます。
素体状態
今回はライガーゼロのようにまず素体を組み上げ、そこに外装を纏わせるという構造になっています。
当然MPから引き継がれている仕様ですけどね。
ワイルドシリーズもまずボーン形態を組んでそこに外装を付けていくというものだったので、すでに定番となったといってもいいかもしれません。
ただこれもほぼほぼMP シールドライガーのパーツを流用したものになっており、見ためはそちらの素体状態とほとんど違いがないようです。
僕はMPを持っていないので新鮮な気持ちで組むことができたのですが、持っている人はちょっとがっかりしたんじゃないだろうか?
もちろん、ブレードライガーはシールドライガーの進化形で、オリジナル版もシールドライガーを流用したものだったわけですから、この新解釈の素体状態の見ためがほとんど一緒でもなにもおかしなことはないんですけどね。
なお、ワイルドのボーン形態と違って有機的な雰囲気はあまりなく、みっちりとディティールの詰まった機械生命体らしいデザインです。
オリジナルと同じ1/72スケールですがプロポーションは大胆にアレンジされており、オリジナルと比較して頭部は小さく、胴体は長く(大きく)、四肢も長くなって全体のバランスが現実のライオンに近付けられています。
従来のゾイドでは可動の関係上、どうしても胴体の横から四肢が生えている構造にせざるを得ないため、哺乳類型でもは中理的な見ためになりがちというか、モチーフになっている動物の実際のプロポーションとは別物になってしまうことが多く、まぁそれがゾイドらしさでもあったわけですが、今回のAZシリーズ(というかMPの時点ですでに)は極力実際の動物のプロポーションに近付けるために胴体と四肢のパーツの厚みが調整されています。
構造は従来通り、胴体の横から四肢を付けることには変わりないのですが、全体の横幅を抑えることで胴体に対して四肢が縦向きに生えている、4足歩行の哺乳類の骨格構造の再現にある程度成功しているように思います。
なおそのことからもわかる通り、今回のAZシリーズ、歴代のアニメ3作品の主人公機である3機(+α)のライガーをリリースする企画なのですが、決してアニメ劇中のデザインを再現するものではないんですよね。
リアル路線とでもいうのか。
ゾイドというと。パーツの固定に使うゴムキャップも外せない要素の一つですが、今回も間接可動部や外装の取り付けには類似の固定用パーツを使用します。
ただ、キャップと呼べるのは胴体に四肢を取り付けるための、向かって一番左のもの(使用するのは4つ)だけ。
それ以外はボルトタイプになっています。
先端にある突起を穴側の切り欠きに合わせてはめ込み、
専用のキャップレンチを使って90度時計回りに回すことで固定する仕組み。
ボルトにはオリジナルのゴムキャップに相当するグレー成型のMサイズと、シリンダー部の接続や外装固定用の黒色成型のSサイズがあり、レンチは向きを変えることでその両方に対応しています。
レンチはスタンドの裏側に収納可能。
唯一キャップタイプになっている四肢固定のためのLサイズのみ、
直接手で回して固定します。
では、各部を見ていきます。
とくに言及しない部分についてはMP シールドライガーの素体とまったく同じものだと思ってください。
頭部は当然この状態ではタテガミがないので、ほかのネコ型ゾイドにも流用できそうです。
今後そういったことがあるのかどうかわかりませんが。
コクピットの側面に目が追加されています。
初期の共和国製ゾイドはほとんどがいわゆるキャノピータイプのコクピットで、目に相当するディティールのあるものは少なかったので、このアレンジはなかなかよいですね。
ゴジュラスみたい。
牙はすべてゴールドで塗装されています。
1対だけ長い牙・・レーザーサーベルの内側にゲート跡が来るのですが、幸いあまり目立ちません。
ただ、外装を付けたときのバランスでデザインされているんでしょう、素体状態だとレーザーサーベルが妙に飛び出しているように見えます
コクピットは複座型になっています。
アニメでもバンとフィーネが2人で乗っていたから、今回のブレードライガーの独自要素かと思いきや、MP シールドライガーでも複座だったようです。
まぁ、ブレードライガーに進化する前のシールドライガーでも2人乗りしてたしなぁ。
でも、MPはべつにアニメ版の再現をしたものじゃなかったはずなのに・・
パイロットフィギュアも一般兵タイプだったようですしね。
今回付属のパイロットフィギュアについてはまたのちほど。
オリジナルでは首許から背中に向かって太い動力パイプがあったのですが、今回はなくなっています。
取り付けのための穴などはそのままですが。
電動歩行時に前肢のアーマーと干渉するとか、そういう理由でしょうか?
代わりに穴の開いたパネル状のパーツが新規造形で追加されています。
背中には脊椎を思わせるディティ-ルが。
この辺りも電動歩行時にしっかり動いてくれます。
AZ2連装ショックカノン
胸部下側に装備する中距離用の射撃武装。
全体のバランスを考えてのことでしょうが、随分小型化された印象です言われないと武器だと気付けないかも。
腹部は動力部ユニットが剥き出しになっています。
スタンド用のジョイントももちろん露出したまま。
剥き出しはべつにいいんですが、クリアパーツなのがちょっとねぇ。
電池が透けてみててるし・・
同様に、お尻も丸出し。
やっぱりちょっとちょっと恥ずかしいかな。
尻尾はオリジナルよりも太く、逞しいデザインにアレンジされています。
なお、オリジナルではシールドライガーとブレードライガーで尻尾パーツは別ものになっていましたが、今回はMPからそのまま流用。
3箇所で可動し、上向きに若干曲げることができます。
この可動部のパーツが、MPでは軟質パーツだったそうで劣化して千切れるというようなことがあったそうですが、今回はABS製に変更されているので、そういった心配はなくなったと思われます。
先端ももちろんシールドライガーのままなので、なにかしら武器っぽい見ためなんですが、とくになんでもないようです。
四肢はそれぞれ本体となるパーツの後ろにシリンダー状のパーツが配置されるかたちになっています。
こちらが前肢。
サスペンションパーツなどはシルバーで塗装されています。
電動歩行時はそれぞれのパーツが連動し、実際に筋肉や腱が伸び縮みするような動作を見せてくれます。
ワイルドシリーズではほぼ一体化されていた部分ですし、当然オリジナル版よりも精密になっているので興奮しますね(笑)。
ただ気になるのは、前肢本体とシリンダー部との間にかなり空間があること。動作上の理由もあるのでしょうが、もう少し密着した感じにしてほしかったなぁ。
ストライクロー
肢肢の先端にある4本の爪は前後左右で基本的に同じデザイン。
真ん中の2本の爪は固定ですが、左右の爪は開くことができます。
開くと内側の肉抜きが目立ちますね・・
スタンドにセット。
接地させずに浮いた状態だと肢先がすべてだらんと垂れ下がるのがポイントですね。
首を摘ままれて持ち上げられたネコみたいで、実にリアル。
では、この状態で電動スイッチを入れていましょう。
力強いモーター音とともに全身が駆動する。これこそがゾイド・・
歩行のために四肢が可動するだけでなく、頭から尻尾まで、全身が連動・・すべての動作が繋がっている様子はただのメカでなく、金属生命体としての説得力があります。
若干カクつくことはありますが、まぁ許容範囲でしょう。
では、各部をアップで見ていきます。
頭部は上下に動き、口が開閉するゾイドとしても定番の動作になっています。
目の後ろ側、ちょうどフレームがトラス状になっている隙間からLEDの発光も確認できますね。
背面は中心の脊椎が上下動することfr、前後に繋がった胴体部のフレームパーツが波打つように動きます。
脇腹部分も動いていることで、より生々しさを感じる気がする。
尻尾用の可動パーツは、先にも言ったように尻尾の重み前提の機構。
上下に動くのですが、さほど大きな動きではありません。
通常歩行時に自然にゆったりと揺れている感じですね。
今回の電動可動でもっとも秀逸なのが前肢の動き。
現実のネコ科動物の動きのようで実にリアルです。
一方の後肢は、ほぼ根元で動いているだけで、せっかく間接位置で分割されている意味をあまり感じないのは残念。
前肢は肘部分で深く曲がるのに対し、後肢はほとんど変わりがないですね。
まぁ、後肢も前肢ほどに動いてしまうと実際の歩行時にバランスをとれないとか、そういう理由もあるのかもしれません。
さて、ではいよいよ外装を取り付けて、ブレードライガーの完成です。
各部外装は比較的コンパクトにサイズ調整され、どちらかというと頭でっかちだったオリジナルト較べてリアルなライオンに近いプロポーションになっています。
第2期シリーズで主人公機として定番化したことで、これまでにけっこうな種類が登場したライオン型ゾイドですが、個人的にはなかなか格好いいと思えるデザインのものがありませんでした。
やはり一番の特徴であるタテガミの表現が難しいんですよね。
ブレードライガーなんかまさにそうで、オリジナルでは本来の耳の下から生えている長く伸びたパーツ・・マルチブレードアンテナが耳のように見えるため、ライオンというよりウサギみたいで格好いいよりも可愛いが先に立ってしまっていた印象です。
それが今回、当然基本デザインはそのままにここまで格好よく生まれ変わるとは・・
それでは、各部をじっくり見ていきましょう。
まず頭部。
素体状態の時点で想像はできましたが、オリジナルから一回り以上小型化されています。
一方でパネルラインなどが追加され、情報量は格段にアップ。
耳も前方に窪んだ造形になっていて耳らしく見えます(笑)。
そして耳と勘違いされてきたマルチブレードアンテナは・・程よいサイズ感だとは思うのですが、やっぱり耳っぽくは見えますね。
まぁそれは宿命だな。
頬のタテガミパーツ含め、青と白のツートンカラーは成型色で再現されています。
ただ頬のタテガミについては、白いパーツが一体成型で繋がっている部分が見えてしまっているのが残念かなぁ。
頭頂部のタテガミ・・Eシールドジェネレーターは共和国仕様のパーツも付属。
付け換えることができます。
Eシールドジェネレーター、頬のタテガミはそれぞれ手動で展開可能
頬のほうは気持ち程度の可動ですね。
コクピットハッチの開閉は2段階可動にアレンジ。
繰り返しますがコクピットは複座式で、付属のバンとフィーネのフィギュアを搭乗させることができます。
バンは可動するコンソールパーツのおかげで固定できるんですが、フィーネのほうはとくに固定されないので前のめりになりがち。
なお、バンとフィーネは劇中第2部、ガーディアンフォース編の青年期の姿での立体化となっています。
ガンメタ成型色の魔まで造形もまぁまぁ甘いですが、ちゃんと塗装すればそれなりに見れるものにはなると思います。
というか、ざっくりでも塗装したものを付けてほしかった。
コトブキヤのHMMのバン仕様に付属したフィギュアは塗装されてましたしね。
さらに言うなら、立ち姿の2人とジークも付属してれば・・
背面。
カバーパーツがボリュームのあるものになっていて、肩が逞しく盛り上がった雰囲気になっています。
もちろんカバーを開いてロケットブースターを展開することも可能。
オリジナルではカバーとブースターは繋がっていて、カバーを開くと同時にブースターも展開しましたが、今回はそれぞれ独立可動。
そのため、ブースター自体がボールジョイントでグリグリ動くようになっています。
ブースターは1パーツ成型ですが、内部ディティールなどかなり精密に造形されています。
ただちょっと小さいですかね。
全体のバランスを見てこのサイズになったんでしょうが、これを展開したところでそれほど加速できるように見えない・・
腰部に装着するフェアリングパーツは中央が抜けています。
尻尾の先端に装備される3Dデュアルセンサーも色分けは成型色で再現。
やはりオリジナルより小型化され、飛行ドローンのようなデザインになりました。
分離して偵察飛行とかできそう。
四肢はそれぞれ付け根部分と足先にアーマーを装備。
それ以外にもいくつか装甲が追加されています。
こちらが前肢。
前肢については、装甲を付けることで脚本体とシリンダーの隙間が気にならなくなるのかと思いきや、とくに変わりませんでした。
そして後肢。
付け根のアーマーはやはりオリジナルに較べると小振りで、可能な限り厚みも抑えたものになっています。
固定にはSサイズのキャップボルトを使用。
それぞれ側面のフィン状のパーツ、コンプレッションリフリジェレイターが展開します。
こちらが前。
もちろん展開状態でも電動歩行に支障はありません。
レーザーブレード & パルスレーザーガン
ブレードライガーの名称の由来にもなっているメイン武装。
格闘用のレーザーブレードと近・中距離射撃用のパルスレーザーガンが一体化された複合武装です。
ブレードは牙と同じゴールドで塗装されています。
胴体側面から可動するアームを介してマウントされ、通常時は背中側にたたまれ、さらにブレードが後方に向けられています。
アームを伸ばし、ブレード部を前方に向けることでレーザーガン射撃形態を再現。
レーザーガンの銃口もちゃんと開口されています。
アームを倒し、ブレードを本体に対して水平に寝かすことで攻撃形態へ。
ここでも、アームを伸ばすことで当然リーチが伸びる仕様です。
ただ、アーム裏面のディティースがちょっと寂しい感じですね。
では、またスタンドにセットして動作確認していきましょう。
素体状態のときと基本的な動作は変わりませんが、頭部の外装と胸部下の2連装ショックカノンを備えたフレームとが顎下のタテガミパーツで繋がることで、その胸部フレームの上下動が新たに追加されています。
背面は、動作自体変わりませんが、外装、そしてレーザーブレードが追加されたことで動きがより大きく見えるようになりました。
ブレードが波打つように上下に動く要素がいい感じ。
一方で展開状態では、ブレードがわずかに振れる程度の動きしか見せなくなります。
まぁ、結果的にそうなっただけなのだとは思いますが、奇しくも攻撃時にブレードがほぼブレることなく、一定の位置を保っているという表現に成功している・・
一つ気になる点としては、素体状態だと開閉していた口が、ほぼ動かなくなってしまったことがあります。
外装を取り付けたことで頭部・・上顎側の動きが変わってしまったんですね。
素体状態では鼻先側がかくんと落ちるような動きになっていたのですが、外装を付けたことで角度がほぼ変わらないまま上下に動くようになり、結果上顎と下顎の位置関係が変わらなくなったという・・ちょっと文章では説明しにくいのですが。
そもそもの構造を見てみると、
頭部・・上顎が下がる際に動力部ユニットから突き出している部分が下顎を押すことで口が閉じる(上画像赤丸)、頭部が上がるとそれが離れて口が開く、という動作を繰り返すことが本来想定されていたと思うのですが、それが頭部外装を付けてしまうとほぼ機能しなくなってしまうんですよね。
ユニットから伸びている部分がもう少し長ければよかったのかな?
MP シールドライガーの電動アクション動画も見てみましたが、口は開いたままだったので、となると設計ミス? それともこの付きだしている部分は口の開閉には関係なくて、咆哮ギミックのためのなにかしらでしかなのかも・・
とまぁそんなふうにいろいろ考えてみたのですが、正直よくわかりません。
ただ、外装を取り付けた状態でも電動歩行時に口を開閉させる方法が、実はあるんですね。
頭部外装と胸部下のフレームを接続する下顎のタテガミパーツ。
構造としては上画像の上の赤丸で頭部外装と、下の赤丸で胸部フレームにそれぞれ繋がっているのですが、このタテガミパーツを前に開くことで、頭部の角度を変えることができるんですね。
こちらがまぁ、通常時。
口も閉じた若干閉じた状態になりますね。
この状態でも電動歩行にはとくに影響はありません。
ともかくもこの方法で頭部の角度を調整してやると、ほらこの通り。
ほんの気持ち程度ですが口が開閉するようになりました。
もちろん仕様ではないですし、そもそも口の開閉はしないものなんだと思いますが、とくに加工をしなくてもまぁやりようはある、ということであくまでご参考に。
それではいよいよ、実際に歩行させてみます。
思ったより危なっかしい・・
まぁこの撮影ブース、下がわりとツルツルしたシートなので滑りやすいからということもあるんですが、それを差し引いても安定感はあまりありません。
というのも、実はもっとじっくり歩いている様を撮影しようと思って屋外、比較的平らな地面の上での撮影を試みたんですが、ちょっとしたでこぼこに引っかかって、見事に転倒してしまったんです。
幸い破損はしませんでしたが。
かといってフローリングとかだと滑ってうまく進めない気もするし、そもそも我が家にそんなスペースはない。
よって仕方なくいつものブース内での撮影とあいなりました。
転びやすい原因はやはり前肢の、爪の動きでしょうね。
地面を擦るようにして歩く様子はまさにリアルなネコ科の動作そのものなんですが、それが徒になるという・・
で、照明を付けたブース内ではライトギミックがわかりにくいので、照明を消して、ついでに各部を展開してもう一度歩かせてみました。
なんだかんだ、歩いてくる姿は迫力がありますね。
もうちょっと長い動画で見て欲しいんだけども・・
あ、ブースターの展開忘れた・・
ほか付属品
今回はスタンド以外には貼っていませんが、ゾイドシリーズお馴染みのデザインのラベルシールが付属。
あと、 MP シールドライガーの脚部外装パーツがいくつか余剰で付いてきます。
もちろん取り付けることも可能。
ブレードライガーの外装と組み合わせて独自の仕様とするのもいいかもしれません。
比較画像
オリジナルの第2期版、ブレードライガーと。
スケールはもちろん1/72で共通なのですが、プロポーションが劇的に変わり、今回のAZ版のほうが尻尾を除く本体部分で一回りほど大きくなっています。
頭部は小さく、しかし胴体は長さにして1.5倍近く大きくなり、四肢も長く太くなって、やはり現実のライオンに近い姿に進化しています。
しかしオリジナルのほうが尻尾が長いため、全長は実はそれほど変わっていません。
上から俯瞰すると、横幅も含めて全体のバランスの違いがわかりやすいですかね。
レーザーブレード、ロケットブースター展開。
各部のディティールもアレンジされさらにより精密になり、情報量が増しています。
尻尾と3Dデュアルセンサーのデザインも大きく変わりました。
コクピットを開いてアップで。
随分と小顔になりましたね。
コクピット内部の作り込みも当然増しています。
フィギュア比較。
オリジナルに付属するのは少年期のバンとフィーネ。
ちょっとディフォルメされているので頭身バランスがおかしいですが・・
コトブキヤのHMM版と。
電動歩行ギミックがない代わりに、各部関節が可動するフルアクションキットとして展開しているHMMシリーズ。
ブレードライガーはかなり初期のキットで、やはりHMM版のシールドライガーがベースになっています。
細部のデザインがかなりアレンジされ、プロポーションもけっこう変わっているのですが、より生物らしいフォルムを目指しているようなAZ版とは方向性が違う感じ。
HMM版は、むしろ武骨なメカっぽさを強調しているように思います。
やはり尻尾を除くとAZ版のほうが少し大きいです。
あとは四肢の長さがけっこう違いますね。
HMM版のパイロットフィギュアも青年期のバンとフィーネ。しかも塗装済みという豪華仕様。
この点は本家負けてるよ・・
しかもジークも付いてくるしね。
まぁいいよ、HMMバンのフィギュアをこっちに乗せるから!
ということでAZ版にHMM版のフィギュアを乗せてみました。
ただ、フィーネはなんの問題もないですが、バンがシートにフィットしない。で、コンソールパーツも若干浮いた感じになってしまいます。
結果としてハッチもしっかり閉じない。
うーん・・惜しいなぁ。
第2期版 EZー034 ジェノブレイカーと。
ちょっと並べるのが気の毒になりますね。
そもそもがジェノブレイカー(ジェノザウラーも)はイメージよりも前後にギュッと縮めたよなフォルムなので、バキバキにパンプアップした今回のライガーと並ぶとどうしても見劣りしてしまいます。
ライオン型だけでなく、せめてそのライバル機もAZシリーズでフルリメイクしてほしい・・
以下、画像
といっても本家の電動歩行キットなので静止画で映えるようなアクションポーズはとれませんので、あらためて何枚かだけ。
というか、最初に機体解説を忘れてましたね。
今さらですけどここでやってしまいましょう(笑)
RZー028 ブレードライガー
オーガノイド・ジークの力で復活し(画像のジークフィギュアはコトブキヤHIMキットに付属しているものです)、バンの愛機となったシールドライガーが、レイブンのジェノザウラーとの戦いで荷電粒子砲の直撃を受けてゾイドコアを破壊され機能停止してあと、ジークとフィーネの作り出したエヴォリューション・コクーンのなかで進化し、復活した姿。
引き続きジークが憑依することによるオーガノイドシステムの恩恵で一般機をはるかに凌駕する機動性、攻撃能力を備えた劇中トップクラスの性能を誇るゾイド。
必殺技はEシールドを前面に展開しながらレーザーブレードで斬りつけるブレードアタック。
ライバルのレイブンが駆るジェノザウラーも、同様にオーガノイド・シャドーの力でジェノブレイカーへとパワーアップ。
幾度となく戦ってきたライバルがやがて友情を交わし、共通の敵を倒すために手を組む・・ゾイドがそんな王道の少年漫画的展開で描かれるとは思わなかったけど、普通に面白いんだよな。
再放送でブーム再燃してくれれば嬉しいけど。
そうなったときのフォローは考えてるんですか? タカトミさん・・
以上、“AZ ブレードライガー” でした。
ゾイド40周年を記念するアニバーサリーキットの第1弾。
これまでのゾイドとは一線を画す、よりリアルな生物的フォルムと動作の再現には40年の進化が感じられる・・と言いたいところなんですが、基本的なデザイン、プロポーション、電動歩行ギミックもすべておよそ7年前に発売されたマスターピース シールドライガーですでに完成されていたものなんですよね。
今回新規造形されたのは外装とパイロットフィギュアのみ。
電動ギミックに至っては咆哮と鼓動アクションへの切り替えがオミットされているという・・
すでにMPに触れている人と、そうでない人とで大きく評価が分かれるのではないかと思います。
僕個人はMPを持っていない(なぜか、当時あまり食指が動かなかったんです。あとになってからけっこう後悔しました・・)ので、劇的に変化したリアル路線のプロポーションと電動歩行ギミックには感動しましたし、このクオリティでライオン型以外のゾイドも見たいと強く思いました。
間違いなく、史上最高峰のゾイドの一つではあると思います。
ただ先の通り、ほぼMP シールドライガーの外装を変えただけということを知って、え? 40周年記念に過去のキットの焼き直しを出したの? と思ってしまったのは事実。
いやいいんですよ。
40周年を記念して、かつてのシリーズから厳選したキットをアニバーサリーシリーズとして復刻します! みたいなことだったなら、もう小躍りしたでしょう。
でもそうじゃないんで。
仮にも新シリーズですからね。
もちろん、流用が全部ダメとは言いません。
流用しつつ、一方で新しい要素がプラスされていれば文句なんてないんです。
でも根気はマイナスされてるんですよね。
MP シールドライガーの、歩行から立ち止まっての咆哮、そして鼓動アクションという電動切り換えギミックは、後のワイルドシリーズのワイルドブラストに繋がるものだったのかもしれませんが、それが丸々カットされているのは、劣化版と言われても仕方がないのでは・・?
唯一、尻尾の可動部のパーツが軟質製からABS製に変更されて破損の不安が少なくなったことは改善点といえますが、それだけです。
今後ライガーゼロ、ムラサメライガーと発売が予定されていますが、おそらく動力部ユニットは同じものが使われるでしょう。
それ以外のパーツはさすがにすべて新規造形されると思いますが、基本的な歩行動作に違いが出るかどうか・・
第1弾はあえて中身をMP シールドライガーのままにしておいて、第2弾からその後の7年の進化を、40年の技術の蓄積を見せてくれるのだとしたらすごいなとは思いますが。
べつに煽っているわけではありません。
ただ素直に、期待しているだけです。
はぁ・・本家ゾイドのこととなると、結局いつもこんな感じになっちゃうなぁ。
ただすごいと感動だけしていたのに・・
だって以前できていたことができなくなってるって、そりゃないよ、って話ですよ。
価格が高騰するから一部ギミックを省いた?
すでに10000円超えてる時点でコアなファンしか相手にしてないのに、それが仮に15000円とかになってたとしてもたぶんもみんな買うよ。
まぁ、僕はゾイドに高望みし過ぎなんでしょうね。
それだけ最初の出逢いが鮮烈だったんだろうな。
もう朧気な記憶なんですけど、印象だけが美化されてる感じですかね。
確か4、5歳でしたけど、初ゾイドはビガザウロでしたね。
実際、そのビガザウロと今回のAZ ブレードライガーとでは、モチーフの違いは別にして、その進化は明らかではあるんですが。
というか、AZ ビガザウロ出ないかな・・
なにより40周年記念に相応しいと思うんですけど。
そもそも40周年の記念ビジュアルも、歴代ライガー勢揃いでまぁ格好いいとは思うんですが、ライガー=主人公機というのも第2期以降のアニメのイメージでしかないですからね。
第1期のことはほぼ無視したものなんだよなぁ。
思うに、今ゾイドに係わっている人も多くが第2期からゾイドに触れてるんでしょう。
AZシリーズのラインナップも、今のところ第2期に登場したゾイドばかり、ライガー系だけですしね。
仕方ないとは思うんですが。
・・ダメだ。際限なくグチグチ言ってしまう(笑)。
AZ ブレードライガー、もう何年ぶりかわからない、ランナーからパーツを切り出すタイプの本家ゾイド。
現実のライオンに近付けたプロポーションと情報量の増した各部のデザインは格好いいですし、電動歩行アクションもいまだかつてないほどにリアルで生物的。
これならば、リアルムービングキットと名乗ってもなんの問題もありません。
間違いなく史上最高峰のゾイドの一つです(2回め)。
そう思う気持ちに嘘はありません!(わざわざ言うから嘘っぽいんだよww)。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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