今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、
“TLー18 スカルグリン” です。
ディセプティコン プリテンダーの一員、
“スカルグリン” が、
レガシーで発売。
今回は同じくレガシーでリメイクされたものの日本ではまだ発売されていないプリテンダー、
“イグアナス” も、
一緒にレビューしたいと思います。
プリテンダーの設定は日本と海外では大きく違っていて、日本ではアニメ第4作となる “超神マスターフォース” に登場。
サイバトロンは人間、デストロンは魔人(獣人)に変身する能力を持つ特殊なトランスフォーマーで、プリテンダー! のかけ声で巨大化し、ビークルに変形可能なトランスドーマーの姿に戻るというキャラクーたちでした。
一方海外では基本的にトイが発売されたのみで、小型のトランスフォーマーが人間や魔人型のアウターシェルを纏っているという設定。
ハズブロ的にはザ・リバース後の主力商品として展開したプリテンダーでしたが、日本では不人気でしたね。
海外ではそれなりに売れたんでしょうか、日本未発売のアイテムも多く、のちにいろいろとバリエーションも登場しました。
さてそんなプリテンダーは遡ること5年前、WFC三部作の前シリーズであるパワーオブザプライムでプライムマスターとして事実上リメイクされています。
前年のヘッドマスターと同じ仕様のミニロボを武器に変形できるデコイアーマーに内蔵するというギミックは当時のプリテンダーに近く、そのデコイアーマー自体がプリテンダーのアウターシェルのデザインを再現したものでした。
それぞれの名称は原初の13人のトランスフォーマーのそれになっていましたし、デコイアーマーも結局8種類しか発売されなかったので消化不良感はありましたが。
そして今回、レガシーにおいては名称もそのままに正式にプリテンダーのリメイクが・・始まったとしていいのかな?
最初に発売されたが、今のところまだ日本未発売のイグアナス。
きっと日本でも発売してくれるだろうと、待っていたのですが一向にその気配がないので、海外版が安かったから買ってしまいました。
まぁそれはいいとして、そのイグアナスがコアクラスだったので、なるほど、プリテンダーのリメイクはコアクラスなんだなと思っていたら、続くスカルグリン(ダウロス)はデラックス。
ふむ。まぁ、ビークルモードがバイクと戦車という違いがあるし、ロボット(というかアウターシェル)のデザイン的にさほど違和感もない。そもそもイグアナスはアニメに出てこないし。これはまぁありでしょう・・と思っていたら、同WAVEのボムバースト(ブラッド)はまたコア。
いやこっちはアニメに出てるし。そこではデストロン プリテンダーのリーダー格だったし。当然ギルマー含めて3人同じくらいの大きさだったし。なんでコアなんだよ?
さらに初のオートボット側として登場したのが日本オリジナルプリテンダーのメタルホークで、クラスはボイジャー。
もう無茶苦茶じゃないか!
サイズを統一してくれ!
というか、そもそもプリテンダー本来のギミックは今回のレガシー版ではまったく再現していないので、その点も賛否あるところかもしれません。
しかしまぁとりあえず、スカルグリン、イグアナスと順に見ていきます。
スカルグリン
超神マスターフォースでの名称はデストロン プリテンダー 爆薬攻撃参謀 ダウロス。
牛の髑髏のような顔をした、恰幅のいい魔神の姿から比較的シンプルなロボットモードに変身。さらに戦車型ビークルに変形しました。
マスターフォースではブラッド(ボムバースト)、ギルマー(サブマローダー)とのトリオで登場。
3人の中では一番格下のような扱いを受けていた気がします。
ロボットモード
これをロボットモードと呼んでいいのかどうか・・
今回のレガシー版ではオリジナルトイのアウターシェルへのロボット内蔵ギミックはなくなり、代わりにアウターシェルと中身のロボットを融合させたようなデザインでロボットモードが再現されています。
スカルグリンの場合は頭部のほか肩や腰のアーマーなどにある髑髏的な意匠はアウターシェルから、胸部や脚部のメカニカルなディティールは中身ロボから、それぞれ採り入れられているようです。
基本的に角張ったボディのところどころに生物的なパーツが付いたデザインは、最近ではあまり見ない感じで面白いです。
ビースト戦士などとはまた違った感じですよね。
とはいえ、全体にわりと恰幅がいい感じはアウターシェルの雰囲気重視ではあるようです。
牛・・というかこれは悪魔なのかな? ともかくも髑髏をモチーフにした頭部デザインは唯一無二。
なんか恥ずかしがってるみたいで可愛い(笑)。
なお、この頭部を始め白色成型のパーツは軟質素材でできています。
そこもまた賛否ありそう。個人的にはあまり好きではありません。
背面。
短い尻尾がチャームポイント。顔は牛っぽいのに尻尾は爬虫類系なんだよな。
2連装のキャノン砲を背負い、脛裏にもキャタピラが配置されるなど、正面よりメカニカルな雰囲気もあります。
前腕の裏には空間がありますが、取りあえず目に付く肉抜きはそれくらい。
背中のキャノン砲はそれぞれ取り外すことが可能で、尻尾が繋がっている基部ごと取り外すこともできます。
外すとすごくフラットな背中になりますね。
尻尾の裏側にも5㎜穴があるので、そこで背中に取り付けるとキャノン砲全体を少し上にずらすこともできます。
とりあえず名称は日本版公式ページから。たぶんなんか正式名称はあるんでしょうけど。
手に持つ位置を変えることでハンドガン、ソードと使い分けられる遠近両用の武器です。
こちらがソードモード。
2振り付属します。
これも軟質製なのですが、厚みがあるので変形等の不安は少ないかも。
キャノン砲
あらためて、先ほども触れた背中の2連装キャノンの砲身部。これも海外版では正式名称があるんだろなぁ。
個別で手に持たせたり、各種の5㎜穴に取り付けることもできます。
ビークルモード
2連装砲塔を持ったSF戦車にトランスフォーム。
オリジナルの中身ロボが変形するビークルを再現したものになりますが、ほぼ長方形の箱型になったことでより戦車っぽい雰囲気になったように思います。
ロボットモード時にあった生物的な意匠はほぼ見えなくなっていますね。
唯一、後ろからだと折り込んだ尻尾が見えますけど(笑)。
なお、コロなどは付いていないので転がし遊びはできません。
一応、側面にハンドガン兼ソードを取り付けた状態がデフォルト。
外すと横の空間が丸見えであまり見栄えはよくありません。
付けてる状態でも見えてるか・・
砲塔は先の通り取り外せる仕様になっていることもあって360度旋回が可能。
砲身ももちろん可動します。
変形は、上半身を縦に180度回転させたり、脛裏からキャタピラを展開させたりとなかなか大胆で面白いものになっています。
注意する点としては、そのキャタピラの可動パーツも軟質製で若干外れやすいこと。
あと、ハンドガンはキャタピラ側面の5㎜穴に取り付けるのですが、これがかなりキツめ。
さすがに5㎜軸がねじ切れるようなことはないと思いますが、キャタピラ側の塗装が剥げてカッターに軸にこびり付いてしまいます・・
イグアナス
超神マスターフォースには未登場。トイも日本では発売されなかったディセプティコン プリテンダーの一人。
その名の通り頭部がイグアナというリザードマン型。
先日発売されたイーホビーのカードによると、肩書きは恐怖兵士となっていました。
今回のレガシー版ではWAVE1のコアクラスとして完全新規で発売されましたが、なぜか今のところ日本では発売される気配がありません。
なので、海外輸入品が比較的安くなっていたため購入しました。
ボムバーストは高いんだよなぁ・・
ちなみにビーストウォーズで名前だけ拝借したキャラクターが登場(アニメ未登場。トイも日本では未発売)していますが、変形するのはイグアナではなくエリマキトカゲでした。なんでや・・
ロボットモード
スカルグリン同様、オリジナルのアウターシェルと中身ロボのデザインを融合してまとめた見ためなのですが、ロボ要素は背中にウイング状に配置されたタイヤくらいで、正面の姿はほぼアウターシェル要素で占められています。
というか、ほぼ爬虫類型エイリアンというか、あまりトランスフォーマーっぽくはないですね。
ビース戦士ともやはり少し雰囲気が違う。
メインカラーも紫と毒々しくて不気味です。
なお、成型色はその紫一色で、ほかのカラーリングはすべて塗装再現になっています。
鱗の造形も細かく、けっこう生々しい頭部。
ウイング状に配置されたタイヤが数少ない中身ロボ要素と言いましたが、オリジナルではクリアレッド一色だったようですし、形状やサイズ感も相まって実はまったく別物です。
そもそもオリジナルでは取り外し武器にもできましたが、今回は取り外し不可。
しかし、中央に折りたたまれたガワパーツとのバランスもよく、綺麗にまとまった後ろ姿だと思います。
尻尾もしっかりボリュームがあります。
前腕と脛の裏には肉抜きがありますが、小サイズに変形と可動を詰め込んだコアクラスならではのみっちり感もあってさほど気になりません。
付属武器
謎の射撃武器が付属。
とくにオリジナルの武器をイメージしたものではありません。
保持は3㎜軸。
実は、同じレガシーWAVE1コアクラスのほかの2体に付属する武器と合体させることで大型の剣タイプの武器にできるのですが、それもとくにモチーフがあるわけでもなさそう。
とりあえず今手許にあるホットロッド(日本ではキングダム枠でモール限定発売)の武器と合体させてみました。
もう一つはスカイワープに付属する謎のパチンコ型武器ですが、それを付けるために本来の武器であるナルビームを取り上げられたスカイワープの不憫なこと・・
そもそもイグアナス、ホットロッド、スカイワープの3人になんの関係もないよなぁ。
あと気になるのは、ホットロッドとスカイワープはすでに通常サイズで発売されており、コアクラスはいわばその縮小版。
しかしイグアナスはコアクラスでしか発売されていないので、ラットルのようにコアクラスが通常サイズだと思うのですが、通常サイズと縮小サイズそれぞれのキャラの武器が合体可能という自体をどう解釈すればいいのか・・
面倒臭いこと考えなくていいよ。TF世界に大きさの概念なんかないんだから。
そうだったね(笑)。
ちなみにこの武器合体ギミック、WAVE2以降は採用されていません。
なんだったんだよ?
ビークルモード
SFバイクにトランスフォーム。
オリジナルの中身ロボもバイクっぽいビークルに変形したのですが、今回はよりバイク感の強いデザインで、見ためはまったく違うものになっています。
フロントカウルの形状が、なんとなくワニの顔っぽいですよね。イグアナスなんだけどね。
そして尻尾がそのままシートに。座り心地よさそう。
スタンドはないのですが、タイヤの幅が広めなのでなんとか自立はできます。
武器はフロントカウルの上部に取り付け可能。
こちらは5㎜軸での取り付けです。
当然ですが、同じコアクラスが乗るにはちょうどいいサイズ。
ただ跨がらせるだけで固定はできませんが。
比較画像
まずスカルグリン。
オリジナルトイは持っていないのでPP版と。ロボットモードだけですけど。
PP版では原初の13人の一人、リージマキシモということになっていましたが、まぁ見ためはダウロス(スカルグリン)です。
全高はレガシー版のおよそ半分というところですね。腕が動かせますが、ほぼ固定フィギュアです。
あらためて見ると紫がけっこう明るい色でしたね。
しかしこのPP版も驚きましたが、数年経って新解釈で再リメイクされるとは思いもしませんでした。
イグアナスもオリジナルトイは持っていませんし、ほかに比較するものもないのでもう今回の2人をロボットモードで。
やはりメカ要素はスカルグリンのほうが多くて、正直チーム感は薄い気もしますね。
一方サイズに関してはデラックスクラスとコアクラスということでかなり差があるんですが、イグアナスのサイズがこれで通常として、モチーフ的にはとくに違和感はないです。
問題はボムバーストだけど・・今のところ手に入る見込みがないからべつにいいか。
ビークルモードでも。
イグアナスが爬虫類要素(あえてイグアナ要素とは言わない)を残してイルの対し、スカルグリンはほぼ隠していて、やはり方向性が若干違う気が・・
サイズ的には戦車とバイクなので問題なし。
以下、画像
まずスカルグリン。
頭部のインパクトが強くて異形感を覚えますが、その実ボディの構成は至ってシンプル。
可動性についても特筆すべき点はほぼなく、素直によく動いてくれます。
足首スイング時に内部パーツが露出するのは好印象。ぶっつり切れた見ためになってしまうものが多いですしね。
手首のロール可動はないですが、変形時の収納可動を利用することでブレードを真っ直ぐ伸ばすように構えるポーズも可能。
角度によっては手首が折れているようにも見えますが。
頭部は上に向けることもできるので、手を付いて背中のキャノン砲を撃つ、ガンキャノンごっこも可能。
武器が豊富で5㎜穴の数も多いので、ウエポナイズも捗ります。
プライムマスター5体のウエポンモードでパワーアップ。
一方でスタンド用の3㎜穴はなし。
しかし背面にも5㎜穴が多数開いているので代用は容易です。
ビークルモードでも。
PP版の中のヒトを乗せるにもいいサイズ。
尻尾を上げればちょうど座席のような雰囲気になります。
ダウロスタンクに変形!
中間形態ですね。
転がし遊びができないのは残念ですが・・
続いてイグアナス。
こちらも可動性は十分。
変形都合もあって足首も柔軟に動かせるので、接地性も抜群。
なんか普通に格好いいんですが。
なお、彼にもスタンド用3㎜穴がないので、背中の5㎜穴を使っています。
コンビで。
遠近どちらの戦闘もこなせる上にタフなスカルグリンが前面に出て、小柄で素早いイグアナスが隙をついて仕留める・・そんな戦法で数々の修羅場を潜り抜けてきた感じ。
確実にイグアナスのほうに主導権があります。
ほら、もう乗り物扱い(笑)。
一方戦闘を離れると・・
頼れるお父さん感がすごいダウロス。
家族サービスですかね。
ギルマー(サブマロダー)はリメイクされないのかな? されるとしたらデラックスな気がする。
そのときはお母さん役で・・
以上、“TL スカルグリン” & “TL イグアナス(海外版)” でした。
異色のトランスフォーマー、プリテンダーが令和に復活・・
まぁ、肝心のアウターシェル着脱ギミックはオミットされ、あくまで見ための再現だけではあるんですが、今見てもすごくインパクトのある連中なので、すでにマルチバースで混沌としてきたトランスフォーマー市場にさらなる混乱を招いてくれることを期待したい。
だから普通にコアクラスも発売してくださいな。
2年めのエヴォリューションから急にコアクラスも一般発売するようになったのは、おそらくダイノボットをスルーはできないという判断でしょうが、ここもスルーしちゃダメよ。
コアクラスダイノボットは恐竜戦隊(海外的にはモンストラクターか)への流用前提というか、本命はむしろそっちだと思うのですが、つまりは彼らもプリテンダーリメイクの流れで出てきたわけですからね。
とりあえずイグアナス、ボムバースト、ついでにショックウェーブも(スカイワープはいいやww)エヴォリューションで再アソートしてくれれば日本でも一般販売できるはず。
お願いしますよ、本当。
話が逸れましたね。
スカルグリンとイグアナスですが、見ためのインパクトに惑わされそうになりますが、どちらも普通にトランスフォーマーとしてよくできていると思います。
スカルグリンは、ロボットモードでは堅実な可動に豊富な武装と多数の5㎜穴でカスタマイズも楽しいですし、意外に大胆な変形パターンでかっちり四角い戦車になる点も面白いです。
軟質パーツが多用されているはが少し気になりますが、それも含めて生物的な表現と捉えてもいいかも。
一方のイグアナスはスカルグリンよりもロボット、ビークルともに生物的要素が多く独特な雰囲気がありますが、コアクラスながら密度感のある構造で、可動はもちろん、変形もかっちり決まりますし、完成度高いですね。
どっちもほかに流用できそうにないけど・・
クラスがバラバラなのは、まぁボムバーストを含めてもモチーフ的にはさほど違和感がないので、これが今回の解釈ということで納得してもいいのかな。
とりあえずデ軍勢に関しては。
メタルホークがボイジャーというのは、また別の話になってくると思います。
というか、たぶんオートボットのプリテンダーは彼以外リメイクされないでしょうね。
少なくともアニメに登場してる連中は特徴がないし。
わけわからなくなってロングトゥースとか出してきたらびっくりするけど(笑)。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
0コメント