今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、
“TLー11 タランチュラス” です。
“ビーストウォーズ 超ロボット生命体トランスフォーマー” に登場したプレダコンの
“忍者兵 タランチュラス” が、
レガシーで発売されました。
前シリーズのキングダムでレギュラーメンバー7人が勢揃いできたマクシマルに対し、5人しか間に合わなかったプレダコン(しかもうち一人は限定扱い、かつ日本未発売・・)ですが、レガシーで残りの2人もフォローされることになりました。
そんなわけで、まずはタランチュラス・・タランスの登場です。
当時のアニメではメガトロンに次ぐプレダコン側の重要キャラクターで、日本語吹き替えを担当された長島雄一(現、チョー)氏の名演もあって非常に印象深い存在だったのですが、ネトフリ版の新作アニメには登場せず。
同じくネトフリ版に登場しなかったワスピネーターはキングダムで発売されたのに、彼とインフェルノがレガシーに回されたのは、単に人気順ということなんでしょうかね。
そういえば、これまでリメイクの機会もなかったのか・・
今回はまさに待望のオリジナルベースでのリメイクです。
ではでは、早速レビューしていくッスよ!
忍者兵 タランチュラス
やっぱりタランスと呼ぶほうがしっくりくるので、以降は基本的にそちらで表記しますのでご了承を。
肩書きに関しては当時のものが今回も採用されているようですが、少なくとも当時のアニメでは科学者や参謀ポジションという印象が強いです。
まぁ、変形(変身か)モチーフであるクモの特性を活かしたトリッキーな行動もいろいろと見せてくれましたが。
一応はメガトロンの部下という立場ながらとくに忠誠を見せることなく、独自の行動が目立っていたタランス。
惑星の異変やエイリアンの襲来にもいち早く気付き、旧名ポッドで脱出を図ろうとするもそれを察したメガトロンの命を受けたインフェルノに倒されてしまいます。
しかし死んではおらず、ブラックウィドーの身体を乗っ取るかたちで生き延び、続編のメタルスでメタルスボディを手に入れてメタルスタランスとして復活。
その正体は全トランスフォーマーの抹殺を目論むユニクロンの眷属。
ディセプティコン最大派閥のトリプティコン評議会のエージェントとしても暗躍していましたが、結局本当の目的は劇中で誰にも知られることはないまま、エイリアンとの攻防の末死亡してしまいます。
かなり端折った説明になってしまいましたが・・とにかく、非常に複雑なキャラクターでしたね。
ロボットモード
オリジナルトイではブラックウィドー(ブラックアラクニア)と同型だったので、リメイクされるにしてもKD ブラックアラクニアの流用になるのではないか? と思っていたのですが、完全新規造形となりました。
まぁ、当時のアニメデザインではロボット、ビーストともに一部似たような部分はあってもまったく違うプロポーションだったので、それを再現するとなると当然こういう判断にはなるよな、と。
いやもう、完全に当時のあの姿そのままですよ。
タランスです。
完璧でしょうこれは。
カラーリングも成型色メインですがかなり近い雰囲気。
毒々しい紫と、妙に綺麗なメタリックグリーンのコントラストが素敵です。
ビーストデストロン勢もメガトロン、ブラックウィドーが素晴らしい再現度とクオリティで登場したあと、スコルポス、ワスピーターは正直微妙な部分もあったのですが、ここへ来てまた一気に盛り返してくれましたね。
こうなると、キングダムでは見送られたことがむしろよかったように思います。
無理に間に合わせようとしていたら、先に言ったようなKD ブラックアラクニアの強引な流用でコレジャナイ感の強いものになっていたかもしれません。
なおテラザウラー・・
お顔の造形もそのまんま。
今にもあのウヒャヒャ笑いが聞こえてきそうです。
そういえば、僕がチョーさんを始めて認識したのがこのタランスだったなぁ。
目やキバの塗装も今回はムラがないし、いい感じ。
腕部の構造はブラックウィドーとほぼ一緒。
上腕にあたる部分にクモの肢が4本ずつ生えていることもあって一般的な人型の腕部とは上腕と前腕の長さのバランスが異なり、一応の肘となる部分が手首くらいの印象です。
その肘部分とクモ肢の基部はそれぞれ別個にロール可動します。
クモ肢は根元部分は基部との一体成型になっていますが、真ん中辺りでそれぞれボール可動します。
ここもブラックウィドーと同じ仕様ですね。
ただ、ブラックウィドーと違って基部パーツが肩の位置まで伸びているので、けっこう肩周りの可動に干渉します。
クロー状の手には5㎜軸を保持できる穴が2つ連なっていますが、
その理由はまた後ほど。
ちなみにこの手のほかでは足裏にしか5㎜穴がありません。
背面。
クモの腹部がそのまま配置される後ろ姿もアニメデザインそのまま。ダルマを背負っているようで可愛いですね。
脛裏は肉抜きされていますが、格子状にすることでディティールっぽい感じになっているのでさほど気になりません。
付属武器
ウェブランチャー
ハープーン型のミサイルを発射するメイン武器。
ブラックウィドーも同型の武器を使いますが、もちろん新規造形です。
ランチャー部の形状はけっこう違いますね。
やはりミサイル部分が分離できない一体成型で、塗装もされていません。
サークルエッジ
メタルス後のメイン武器がモチーフと思われます。
いわゆる回転ノコギリですね。
刃の部分がシルバーで塗装されています。
2つの武器は前後で連結が可能。
どちらを前に向けて持つにしても自分も危険な感じの武器になってしまいますが(笑)。
で、先ほどの答え合わせがこれ。
この形態で問題なく保持できるよう、手には5㎜穴が連なって開いていたんですね。
なので、ほかのキャラではこの形態でうまく保持できません。
まぁ、どちらかの上下を変えればいいんですけどね。
ビーストモード
タランチュラに変身。
キモイ。
そして想像以上にでかい。
オリジナルトイではブラックウィドーと同型で、ゆえにどちらも劇中デザインにあまり似ていなかったのですが、今回のリメイクではブラックウィドーがそうだったように、完全新規で劇中デザインを再現。
かつリアル感も追求されて普通にタランチュラのアクショントイとしても高いクオリティのものなっていると思います。
腹部の表面に毛が生えている感じもちゃんと表現されていますね。
頭部アップで。
オリジナルトイではロボット時のパンツ部分がそのままクモの頭になりましたが、今回は背部に収納していたパーツを展開して頭部を構成。
なのでカラーリングもちゃんと紫で統一されています。
複眼は塗装再現。
その下の顎・・鋏角は外向きに開くほか、回転も可能。
まぁ、ロボットモードの前腕ですからね。
しかし、これだとちょっと内側の肉抜きが気になるかなぁ・・
肢の可動はロボットモードで説明した通り。
ただブラックウィドーと違ってビーストモードでは基部が固定されるため、根元部分の角度は変えられないのが少し残念です。
ウェブランチャーは腹部裏側にマウントできます。
ガワとロボットモードの脚部で挟み込むようなかたちですね。
ちょっと固定が甘いです。
サークルエッジはそのまま胸部裏側にマウントできます。
あと、色の組み合わせもあって目立たないのですが、ロボットモードの右太腿部分にプレダコンのマークがプリントされていますね。
これはたぶん後期版だと思うのですが、こんなくすんだ色だったかなぁ?
当時はわりとリアルな動物や昆虫からフルアクション可能なロボットに変形するということで、数年離れていた間に進化していたTFトイに衝撃を受けたものでしたが・・
あらためて見ると劇中再現度面ではけっこう微妙なものですね。
というか、顔くらい塗装してほしい。
プロポーションはまぁ許容範囲ですけど、それもタランスだからで、これそのままブラックウィドーだったんだよなぁ・・
ビーストモードでも。
クモはクモでもまったく違う種類のクモですね。
ちなみに変形パターンに大きな変化はありません。
KD ブラックアラクニアと。ロボットモードで。
プロポーションの違い、そしてサイズ感もいい塩梅。
そりゃあ、これだけ見ためが違う2人を変形モチーフが一緒だからって同型でやろうとするのは無理あるでしょ。
実際はトイのほうが先だったのかもしれないけど。各部のパーツ配置、基本的なデザインは一緒だし。
だからキングダムの段階でも、なんとか流用で再現できないんだろうかと思ったわけですが。
今となっては無謀なことをしてくれなくて本当によかったと思っています。
なおテラ・・なんでもありません。
ビーストモードでも。
タランチュラとセアカゴケグモ。
同じクモでも姿形が全然違うわけで、今回はそれぞれ新規造形でその違いがしっかり再現されました。
素晴らしいですね。
肩周りの可動が若干窮屈な代わりに(?)、脚部の可動が優秀。
膝が二重関節になっているほか、足首も内側へのスイングは当然として前後スイングも可能になっているので、けっこう無理な体勢でもしっかり接地し、なんとか自立してくれます。
とくに膝立ちが綺麗。
これは膝立ちじゃないか・・
なんにしても、こんな格好いいキャラだったっけ?(笑)
脛が細いので自然に胡座もかけますし、
なんだこの画?(笑)
頭部の接続はボールジョイントだと思うのですが、実質回転しかできません。後頭部に切り欠きがあれば上を向くことができただろうし、前傾姿勢とか似合いそうなだけに惜しいところ。
こういうポーズでも、顔が前を向いて目線が合わせられればより決まっていたんですけどね。
なにかしらの企みがメガトロンにばれてお仕置きされているのかもしれません。
スタンドを使って。
スタンド対応穴は腰裏にあるのですが、背中のガワ(クモの腹部)が干渉するので非常に使いづらいです。
構造的にガワを後ろに逃がすことができませんからね。
一応ある程度の隙間はあるので、接続部が小さめのスタンドならそのまま使えなくはないですが、このくらいのものだとかなり腰を回さなければ使えません。
タ「ウヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!! ラウンドマシンガン斉射ッス!!
ロボットモードではクモ肢の先端部がマシンガンになり、その8門一斉射もタランスの得意技でした。
でも、わりと棒立ちで撃ってた印象。
画像ではクモ脚の先端に各種エフェクトパーツを無理矢理はめ込んでいます。
しっかり固定はされませんので悪しからず。
ブラックウィドーのときにもやったね。
スパイダーオクテッドホールド!
ワ「あぁん! ボクちゃんで新技試さないでー!
ビーストモードでも。
捕食シーン・・
ワ「あぁん、ボクちゃん味方だよぉ! 食べないでぇ~~
死んだふり・・
クモって死んだら肢をきゅっと縮めるんですよね。
いやはや、どれもキモイですね。もちろん褒め言葉ですよ(笑)。
僕は虫は全然大丈夫なんですが、ダメな人は本当にダメなんだろうな。
ブラックウィドーやスコルポスも大概でしたけどね。
全員、閲覧注意だな(笑)。
タ「パラリラパラリラ!
メタルス後に変形可能となった第3のモード、ビークルモードっぽい感じにもできます。
後輪ないので雰囲気だけですけどね。
タ「TF界最強のクモカップル、令和に復活ッスよ!
ブ「最強もなにも、ほかにクモカップルなんか・・
いや、なんでアタシとアンタがカップルなんだッシャ!
アタシにはいつか翼の生えたオオカミみたいな素敵なヒトが・・
メ「ようやく我がデストロン軍団も戦力が充実してきたな。
これからはサイバトロンどもにやられっぱなしにはならんぞ
ブ「さぁて、それはどうかしら?
タ「せいぜい後ろから撃たれないように気を付けけたほうがいいッスよ。
ワ「あぁん、裏切る気満々だぁ~
ス「メガトロンさま、全然人望ねーし!
メ「やかましいわ! そら、サイバトロンどもが来たぞ!
全員へんしーん!
ティラノサウルスに率いられる巨蟲軍団。
ある意味恐竜ばっかりより怖いけれども・・
以上、“TL タランチュラス” でした。
キングダムでスルーされた感じで、不満 & 不安でしたが、こうして無事にレガシーで発売されたタランチュラス・・いや、タランス。
でも待たされた甲斐もありました。
ロボットモードは25年前のCGアニメデザインをほぼ完璧に再現していますし、ビーストモードも、どちらかというとリアル寄りの造形ながら劇中の雰囲気にかなり近いものになっています。
ロボットモード時の可動性も、腕部が若干窮屈な一方で脚部がよく動き、タランスらしい俊敏さをイメージさせるポージングがばっちり決まります。
付属武器も初期のウェブランチャーだけでなくメタルス後に使用していたサークルエッジを思わせるものと2種類が付属し、それらを連結することも可能と昨今のリメイクならではのギミックもあって嬉しいです。
キングダムで発売されたほかの4人(テラザウラー以外)と較べると、今回のタランスは変形パターンなど、オリジナルトイを踏襲している部分がより多いような気がします。
オリジナルトイの構造をベースにブラッシュアップして、当時アニメデザインの再現度や可動性を向上させることで、今回ここまでの完成度に仕上がった。そなふうにも感じます。
ビーストデストロン組・・いや、KD以降のリメイクビースト戦士のなかでも一、二を争う出来と言っていいと思います。
個人的嗜好も多分に含まれますけど・・とりあえず、最高。
さて、残るはインフェルノ。日本では2月に発売ですね。
それでサイバトロンとデストロン、ビーストウォーズのレギュラーメンバー全員が揃・・わない! 日本では!
なんでテラザウラーだけずっと完全にスルーされてるの?
というか、14人中13人がそれぞれ新規型一般販売されているのに、テラザウラーだけ流用(エアラザーのリデコ)、店舗限定となっているのはどういう理由なのか?
テラザウラーって人気ないの?
いや、ここまで来るとワンチャン、レガシー エヴォリューションで完全新規ボイジャークラスでテラザウラーリベンジあるんじゃないか? とか考えてしまいますが・・まぁないわな。
どっかでバズワージー版探して買うしかないのか・・?
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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