TL アーシー(プライム版) レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、

“TLー05 アーシー” です。


 “超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム” に登場した、オートボットの女性戦士、

“偵察員 アーシー” が、

 およそ10年振りにリメイク。

 レガシーで発売されました。


 そんなわけで、前回のスタジオシリーズのバンブルビー版に続けて、アーシー連チャンレビューです。

 トイとしてのラインも出自も違うとはいえ、やっぱり同じ名前のキャラ同時発売はややこしいよ・・

 まぁ、一緒なのは名前だけで見ためは全然違うんですけどね。

 さて、バルクヘッドと同じプライムユニバースからの参戦となるアーシー。

 海外での商品名は “プライムユニバース アーシー” となっています。

 だから日本でもそう呼べばいいのに・・

 バルクヘッドにしろ、今度発売されるノックアウトにしろ、少なくともWFC以降のジェネレーションラインでは完全に初登場となるなか、アーシーだけはすでに同名キャラがいる状態ですからねぇ。

 いわゆるG1ユニバースのアーシー(アースライズ版)とは別の世界線の同一人物ということなのか、それとも名前が同じというだけでまったくの関係がない別人ということなのか・・

 ビジュアル面ではまったくといっていいほど共通点がないので、同名の別人という認識でいいのかもしれない。

 実際のところ、プライムのキャラはどの程度フォローしてくれるんでしょうね。

 バルクヘッドを出したのだから、そのライバルであるブレークダウンは(ウォーブレークダウン)は来てほしいところですが、そうなるとスタンティコンのブレークダウンが確定しているので、今回のアーシーのような感じになりますし。

 アーシーの因縁の相手、エアラクニッドは明らかにブラックアラクニア(ブラックウィドー)からの派生ですが、名前もも見ためも違うからそれほど混乱はないはず。

 さてどうなるか?

 それでは、レビューしていきます。


ロボットモード

 青い。

 え? これがアーシーなの? クロミアじゃないの? と、その姿を初めて見たときにも思ったんですが、今回あらためて見てもやっぱりアーシーには見えないなぁ。

 実写映画のときに黒いアイアンハイドや緑のラチェットが出てきたときも同じような感じでしたが、そのうち気にならなくなったので、要は慣れなんだろうな。

 そんなわけでおよそ10年振りにリメイクされたプライム版アーシーなんですが、バルクヘッドが頭部と武器以外、オリジナルのデザインとはまったく違うものになっていたのに対し、彼女は比較的オリジナルのイメージに近い仕上がりになっています。

 まぁ、ビークルの後輪が踵じゃなく脛側面にたたまれていたり、肩アーマーのような配置だったカウルパーツがバックパックにまとまめられていたりと、よく見るとけっこう違ってはいるんですが。

 あと、確かに小柄で細身のプロポーションではあるものの、あまり女性らしさは感じられず。

 むしろ少年っぽい雰囲気がありますね。

 リデコ前提ゆえか? とも思いましたが、そのリデコのロードロケットも女性設定だし。

 ならもう少し女性らしいラインも再現できたのでは? とも思ってしまうけれど・・

 説明書の表紙イラストからして女性らしくしようという気がさらさらないし(笑)。

 これには、なにかとお気持ちを表明する方々が面倒臭いという理由もあるのかもしれない。

 つまらん世のなかになったものです。知らんけど。


 頭部アップ。

 柔和なお顔立ちですが、やはり女性とも少年とも取れる感じ。

 目はクリアパーツになっていて、集光ギミックが採用されています。


 背面。

 ビークルのフロント部分をほぼそのままバックパックとして背負うかたち。

 若干重心が後方に偏りがちですが、踵が長いので自立は安定します。

 脛裏はシリンダー状の造形が剥き出しですが悪くないですね。

 先にも言った脛即面にたたまれる後輪パーツはとくに固定はされません。


付属品 & ギミック

 バックパックはフロントカウル、前輪パーツそれぞれ分離させることが可能。

 フロントカウルについては外す意味はほぼないのですが、前輪パーツは左右に開くことで一応手持ちの武器ということになります。

 ・・うん。なんだろうこの謎武器は。

 回転ノコギリ的な解釈でいいんだろうか?

 なお、この開いた状態で本体のうなじ下にある5㎜穴に取り付けることも可能。

 前から見るとこんな感じになります。

 これはロードロケットの基本形態なのですが、一応アーシーでも説明書に乗っている仕様になります。

 キックバックのあれは載ってなかったのに・・


エナジョンウエポン

 円盤のような形状の武器(?)が付属。やはりクリアブルー成型です。

 そのままシールドのように前腕に取り付けたり、

2つに分割してカッターのような感じで取り付けることも可能。

 むしろさっきの前輪よりはオリジナルの武器のイメージに近いかも。


ビークルモード

 オートバイにトランスフォーム。

 フロント部分から車体の中ほどまでカウルに覆われた、スポーツタイプと呼ばれる系統のバイク・・なのかな?

 オリジナルのプライム版のバイクに雰囲気は似ていますが、全体的に丸みを帯びたフォルムになっています。

 ロボット、ビークル両方を見るに、このデザインはどうもプライムアーシーというよりも、そもそもがロードロケットとして起こされたものなんじゃないかという気がしますね。

 そうなるとリデコ前提とか以前の話になってきますが。


 顔付きもわりと可愛らしい。

 風防はもちろん、ライトもクリアパーツで再現されています。


 真後ろから。

 個体差でしょうが、後輪の軸がけっこう歪んでるのが残念。

 左側面にあるスタンドを立てることで自立が可能です。


 変形はなかなか大胆で、腰部を180度回転させて、さらに伸ばした脚でボディ全体を包むようなかたちになります。

 ヨガでもやってるのかな?

  シリンダー状のパーツが軟質っぽいうえに可動部が硬めでちょっと不安もあるんですが、変形完了後はグラつきもなく、かっちり綺麗にまとまります。


 エナジョンウエポンは分割した状態で車体後部や、

後輪側面に取り付け可能。

比較画像

 ファーストエディション(FE)版と。ロボットモードで。

 比較的イメージに近いといいましたけども、あらためて並べて見ると先にもいったパーツ配置はもとより、身長やプロポーションもけっこう違っていますね。

 バルクヘッドほど別人ではないのですけどね。姉と弟みたいな感じ。

 まぁ、だいたいプライムのデザインが初代のアニメなどとは大きく雰囲気の異なるものなので、これまでのWFC系列のキャラと並んだときに大きな違和感がないように、ある程度の摺り合わせもされたんでしょうね。

 しかし、久しぶりに触りましたが、FE版のアーシーはわりと異形っぽくもあるんだなぁ。

 顔付きも、はたしてこれは女性的なんだろうか?


 ビークルモードでも。

 青いスポーツタイプのオートバイという点は共通ですが、FE版のそれがかなりシャープなデザインなのに対し、今回のレガシー版は曲面主体で格好よさだけでなく可愛らしさもあるデザインになっています。


 様々な世界線のアーシーと。ロボットモードで。

 やはりプライム版だけ色も違う完全に別人ですよ。

 実写ベイバース版ですら、姿形はまったく違うものの、メインカラーがピンクというところは押さえてきたのに、なんでプライム版は青くなったんだろうか?

 わりとシリアスな物語に合わないとされたのかな?


 ビークルモードでも。

 バイクへの変形は、完全にベイバース版の影響ですね。

 プライムや、その前身のアニメイテッドには、デザイン面でけっこうベイバースの要素が取り入れられてましたからね。

 アニメイテッド版のアーシーはG1デザインがベースでしたが。

 バルクヘッドと。ロボットモードで。

 現状、オートボットのプライム勢はこの二人だけ。

 時空を超えた影響でこの姿になったということかなぁ?

 つまり、身体が大きいほど影響を受ける、とか。


 ビークルモードでも。

 いや、ビークルは影響受け過ぎやろ(笑)。

 因縁の相手、エアラクニッド(アームズマイクロン版)と。ロボットモードで。

 サイズ的には並べても問題なし。

 エアラクニッドは可動に難ありありなので、是非リメイクして欲しいですね。


 ビークルモードでも。

 3枚ローターのヘリというのも珍しい。


以下、画像

 基本的な可動はWFCからの標準フォーマットに準じたものになっています。

 足首の内側へのスイングが可能。

 拳も回転させられます

 ただ、腰部がパンツと干渉するような感じで、少し動かしにくいです。

 最初はロボットモードだと固定なのか? と思ってしまいましたが、これ、パンツが前に動きますね。

 それでもボールジョイント自体が硬いんですが・・


 なお、腹部のロックを外すことで大きく上体を逸らすポーズも可能に。

 こうすると腰部の回転、捻りも格段に簡単に。

 ただし上体がかなりグラつきますが。

 さらに反らせて匍匐ポーズも。

 前回のBBアーシーもそうでしたが、今回のプライムアーシーもけっこう頭部が上を向けるので、併せて目線が調整しやすいです。


 立て膝も少しぎこちない感じですね。

 爪先は伸ばすこともできるのですが、長い踵は固定ですし、膝も90度ほどしか曲げられません。


 前輪パーツをフローターのに見立てて、飛行ポーズ。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 さらに脛の後輪も展開して、

 カウルパーツも開くと小さいながらウイングっぽくなりますし、案外航空戦力とするほうがしっくりくるかも。


 FD版の武器を装備して。

 武器らしい武器が付きませんからね。

 そしてこれまた飛べそうな雰囲気。


 ということでビークルもフロートバイクモードに。


 公式モードでもいいじゃないかってくらい違和感ないんですが。

 低空を高速で移動できます。


 FD版のビークルモードに搭乗。

 まぁまぁ無理なく乗せられますね。

 ちゃんとハンドルも握れるし。拳が回るおかげ。


 一方本人のビークルモードは、

コアクラスを乗せるくらいがちょうどいいかな。


 ベイバースリスペクトで、デミバイクモード。

 BBアーシーでもできたことを思うと、これはもう意図的なものじゃないかな。


ア「」クリフ、テイルゲート・・じゃないのね。わかってはいるつもりなのに・・

 切ないね。


ア「エアラクニッド!こんなところにまで!

エ「アーシー! おまえもこっちに来ていたのか!?

 時空を超えて再び相見えた因縁の相手。

エ「追い着けたなら相手してやるよ。

ア「舐めたもらっちゃ困るわ。新しく手に入れた飛行能力で!

エ「なんだと!?

ア「ここで決着を付ける!

エ「ふん! 望むところさ!


 以上、“TL アーシー” でした。


 プライムのデザインそのままのリメイクではないところは、バルクヘッド同様賛否が分かれるところかもしれません。

 でも、彼ほど大きく違うことはなく、少なくとも雰囲気は再現できているからまぁいいのかな。

 ただ、武器らしい武器が付かないことや、あまり女性らしさは感じられず、むしろ少年っぽい感じが気になる人もいることでしょう・・というか僕がそう(笑)。

 一方で、大胆なパーツ移動でコンパクトにまとまったバイクに変形する点、武器としては中途半端ながら、いろいろと見立てのできる前輪パーツ、ロックを外すことで広がる体幹部分の可能性など、なかなか弄り甲斐あるアイテムだとは思います。

 けっこう華奢なので、可動部にはボールジョイントが多様されているノではないかと思ったのですが、実際ボール可動だったのは腰部のみで、腕部脚部の付け根も軸可動。

 さらにあの細い腕に拳の回転まで仕込まれていて、小柄なぶんギュッと詰まったものになっていましたね。

 ビースト系を除いて、フューチャーカータイプ意外に変形する女性(一応)キャラというのもけっこう久しぶりですし、そういう意味でも新鮮でした。

 先に持ったように、この型の本命はむしろロードロケットという感じもしますけどね。

 なら、バルクヘッドもそうなのかな?

 といっても、あのデザインのキャラはとくに思いつかないんですが・・


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。


2コメント

  • 1000 / 1000

  • 退屈と惰性と

    2022.09.17 11:30

    @あけち?ともあきコメントありがとうございます(2回め)。 同じアーシーでもまったく触りごごちが違って新鮮に楽しめました。今後いろいろと応用されそうな型ですね。
  • あけち?ともあき

    2022.09.17 11:16

    こちらのアーシーは、このアクロバティック変形がすごかったですねえ。 可動に関しては、スタジオシリーズが思いの外良かったのでその次くらいかなと思いました。これはこれで、いじっていると楽しいですね。バルクヘッドと並べると、なるほど同じ世界のキャラなのだなと思えます