GP メイドロイド・アリス レビュー

 今回のレビューは、ノンスケール PLAMAX より、

“GPー02 ギルティプリンセス メイドロイド・アリス” です。


 マックスファクトリーが贈る新たなガールキットシリーズ、

“ギルティプリンセス(罪姫)” の第2弾、

“メイドロイド・アリス” が発売されました。


 figmaで培ったアクションフィギュアのフォーマットをプラモデルキットに応用した比較的組み易い構造に、イラストレーターTony氏起用によるハイクオリティなビジュアルを引っさげ、群雄割拠のガールキット業界に参戦したギルティプリンセス。

 第1弾のミャオは、意外にもこれまであまり見られなかった純粋な(?)メイドデザインが、数多のガールキットのなかにあっても埋もれることなく、確固たる存在感を示してくれました。

 そして間髪入れずに投入されたのが、今回の第2弾、アリス。

 モチーフはその名の通り、不思議の国(あるいは鏡の国)のアリスの主人公、アリスですが、物語の重要キャラクターであるウサギの要素も加わったウサミミメイドとなっております。

 ネコミミに続き、ウサミミ。

 デザイン的にはバーゼ、そしてモチーフとしてはまだ予約開始になっていませんが、カオプリグリムのアリスに真っ向勝負を仕掛けてきたような(そんなことはないww)。


 では、レビューしてきます。

 キットはパチ組みしたのみです。


パッケージ

 今回もTony氏による美麗イラストが前面に描かれているのでご紹介。

 素晴らしいですね。

 ただ残念なことに、このイラスト通りの右目線表情は付属しません。

 そして、なんか重要アイテムっぽい鎖と手枷、足枷も付属しません。

 う~む・・

 裏面の仕様はもちろん第1弾のミャオの箱と一緒です。


 そのミャオの箱と。

 ふむ。素晴らしい(2回め)。


素体モード

 なんというか、もうメイドというよりバニーガールですが・・(笑)

 頭部と首許の装飾を除く本体の造形はミャオとまったく同じものです。

 ミャオでは黒かったパーツが青くなっているだけ。黒いままだったら本当にバニーガールでしたね。

 首許は新規のリボン付きの襟に変更。ミャオの首輪は固定がイマイチでしたが、今回はしっかり固定されます。

 ちなみに、錠前タイプのみですがミャオの首輪もパーツも付属するので、そちらを付けることも可能です。

 胸部のデザイン(サイズ)もミャオと一緒でした。


 なお、ミャオの時点で余剰で付属して肌色パーツがこちら。

 次のクロエ用ということですね。

 ほかにもいくつか余剰が出ます。

 前回のミャオのレビューでも言及しましたが、衣装の皺やよれなど、普通なら左右対称にしてしまいそうな部分も微妙にずらした造形、ディティールで再現していたり、ビジュアル面のこだわりはあらためて素晴らしいです。

 まぁ、そのへんはまるっと流用なわけですが。

 構造的には非常にシンプルなので、さくさくと組み立てることができます。

 僕は都合三日に分けて組みましたが、手の早い人なら小一時間もあればパチれるでしょう。

 創彩少女といい勝負かな。

 なお、ミャオでは足首のジョイント軸がかなりキツく、そのままだと動かす際に捻じ切れてしまいそうだったので軸をペーパーがけしたのですが、今回はなにもしなくてもわりとスムーズに動かせるようになっていました。

 さすが、調整されたのか! と思ったのですが、普通にキツいままだったという人もいたので、どうやら個体差のようです。

 ほかにも太腿のロール軸が緩かったり、前腕の合わせ目が若干目立ったりと、個体差と思われるパーツ精度のムラがちらほら・・

 まぁ、そのあたりはシリーズが続いていくなかで徐々に改善されていくことでしょう。きっと。


 新規造形の頭部・・というか髪。

 アリスモチーフということで、髪形はブロンドのロングヘアになっています。

 特徴的なウェーブの造形はやはりフィギュアっぽいボリューム感で、コトブキヤ製ガールのようなシャープさはありません。

 あと、けっこうパーティングラインが目立つのでデザインナイフのカンナがけで対応しました。

 プラが柔らかいので簡単でしたね。

 2房に分かれる後ろ髪は上下に可動します。

 左右で一体成型なのですが、切り離すことでそれぞれ個別に動かすことも可能です。

 ただ、保持力は落ちると思われますが。

 横髪に流れる髪(前髪)は固定です。


 ちなみに、ミャオは2種類の前髪パーツに加え後頭部用にもテール髪やアクセサリが付属し、髪形にもいろいろな組み合わせを楽しむことができたのですが、アリスは髪形の変更ができません。

 量産型のメイドロイドのなかでも、アリスは特別な存在ということなのか・・


 フェイスパーツは4種類が付属。

通常顔

 可愛いですが、やはりTony絵が完全に再現されているとは言い難い・・かなぁ。可愛いけどね。


笑顔

 ということになっていますが、あまりそうは見えません。

 これなら通常顔のほうが微笑んでる感じで笑顔っぽい。

 画像ではちょっとわかりにくいのですが、開いた口の両端にはわずかに突起らしきものが造形されています。

 これは八重歯なのかなぁ? 塗装もされていないのでよくわかりません。


叫び顔

 勇ましくも可憐な表情。


冷酷顔

 この表情のみ、明らかに目の輪郭が異なっているのですが、同一キャラクターということでいいんですよね?

  なお、ミャオもそうでしたが、4種の表情すべて目線は正面で固定されています。

 まぁ、一応通常顔用のみですが目線違いのアイデカールは付属します。

 無塗装状態のフェイスパーツも、各表情分の4つが付属しています。


 フェイスパーツはミャオと互換性がある(というか、頭部基部パーツが共通です)ので、交換可能。

 ミャオの通常顔その2を付けると、かなり幼い雰囲気になります。

 アリスというモチーフなら、こちらのほうが合っているかもしれない・・


武装モード

 スカートアーマーを装着。ついでに後頭部にたたまれていたウサミミも起こしました。

 まぁ、ウサミミに関してはとくにこの状態でないと起きないとか、そういうものではなさそうですが。

 スカートアーマーの基部はミャオと共通ですが、スタンド用3㎜穴にもなる中央のパーツのみ変更されています。

 スカート自体は前面内側1枚以外の2枚が新規造形。

 スカートというよりウイングっぽい形状になっており、クリアブルー成型されています。いい色。

 やはりミャオのアーマー同様、基部で回転展開、スカートそのものは前面の1枚のみわずかに可動します。

 ジョイント基部側の接続は相変わらずキツめなので要調整。

 まぁ、ここも個体差はあるだろうと思います。


 後頭部のウサミミは内側にクリアパーツを使用。

 ボールジョイント接続である程度自由に動かせます。

 ついでに、カチューシャに付いている垂れウサミミも軸可動します。


付属品

秘鍵 ヴォーパルソード

 黒い刀身の両刃の剣が2振り付属。

 刃の形状は共通ですが、柄の形状は2種類あり、ゼンマイ用の巻き鍵を模したものをヴォーパルソードα(画像上)、普通の鍵を模したほうをヴォーパルソードβ(画像下)と呼ぶようです。

 アリスといえば鍵、ですね。

 刃は取り外すことが可能で、柄単体で大きな鍵としていろいろなシチュエーションに使えます。

 巻き鍵タイプは単体で本体背面、スカートアーマーの基部(に限らず、3㎜穴)に挿し込むことも可能です。


 無色クリアパーツ製のスタンドが付属。

 もちろん、ミャオに付属のものと同じものです。

 支柱パーツは長短2種類を組み合わせることができます。


比較画像

 ミャオと。素体モードで。

 先にも言いましたが、頭部と首許以外は同じものの色違い。

 当然、体型もまったく一緒ですが、メイドロイドという人造の存在だと思えば、同型ということでとくにおかしなことでもないでしょう。


 武装モードでも。

 クリアパーツのスカートが特別感を醸すアリスの武装モード。

 遠近、さらに移動手段としても使える万能武装、ブルームストライカーを持つミャオに対して、近接特化型のアリスはかなりピーキーな調整が施されたエース機といった印象です。


 なお、先ほど頭部基部が共通といいましたが、ゆえにフェイスパーツだけでなく前髪パーツも交換することが、一応は可能になっています。

 ということで、アリスにミャオの前髪を取り付け。

 もちろん成型色が異なるのでそのままだとおかしいですが、色を合わせるとそれなりに成立しそうな感じはします。

 ただし、前髪と後頭部の接触面の形状が合っていないため、横から見るとこの通り隙間があります。

 しかも、前髪パーツのはめ込みがかなり浅くなるため、簡単に外れます。


 今度は逆に、ミャオの頭部にアリスの前髪+カチューシャを付けてみます。

 かなりの不思議ちゃんに(笑)。

 ネコミミにウサミミ、それに人間の耳も合わせたら6つもあるし。

 とはいえ、決して悪くないデザインにも思えます。

 ただし、これも後頭部と前髪の接触面が合っていないため、横から見るとこう。

 これは大変なことになってる・・

 ただ、しっかりはめ込むことはできるので、ポロリすることはありません。

 結論として、髪形の組み換えは想定していないようです。

 せっかく頭部の基部も共通なんだから、ここも互換性あればよかったのにね。

 ミャオとクロエには互換性あるようですが。


 ちなみに、ランナー都合で青色成型のミャオ用のパッツン前髪が余剰で付属しますので、それをミャオに取り付け。

 こんなキャラいた気がする。

 ネコミミは生えてなかったかもしれないけど。

 我が家のウサミミ代表、バーゼラルド(アニメVer.のメガミデバイス版)と。

 あらためて、罪姫のモデル体型がすごい・・

 まぁ、アリスというと本来は少女なので、その点ちょっと育ち過ぎかな? という気はしますが。


 頭部はボールジョイント径が同じなので、簡単に交換することができます。

 バーゼがすごく生々しい感じになってしまった・・

以下、画像

 本体はまるっとミャオの流用でとくにアップデートもされていないので、可動性はあまりよろしくありません。

 立った状態でのポーズはそれなりに決まりますが、下半身の可動域の狭さに燕尾パーツが邪魔をすることもあって立て膝はおろか、椅子などに座らせることもできません。

 まぁ、基本はメイドなので、座ることはあまりないかな。

 そんなことを踏まえて、いくつかポージングを。


 まず素体モードで。

 鍵を抱いて浮遊するアリス。

 可動部が少ないぶんパーツの分割線が少ないので、ビジュアル的には非常に洗練されているんですよね。

 とくに下半身の流れるような曲線が・・


 ミャオにはちゃんと尻尾も付いていたのに、アリスにはない! なぜだ!?

 ということで、バーゼからウサ尻尾を拝借。3㎜軸接続なのでポン付け可能です。

 いいんじゃない?


 武装モードで。

 ミャオは箒、次のクロエは掃除機と、掃除道具がモチーフの武器を持っており、本来のメイド仕事もこなせる感じがありますが、アリスの武器はまんま剣なので、純粋な戦闘用という印象です。

 メイドというよりSPなのかな?

 また、髪形もそうでしたが、武装についても3パターンに組み変え可能なミャオと較べると、正直プリバリューに劣る感は否めません。

 2振りの剣が合体するとか、そういうギミックがあってもよかったなぁ。


 冷酷顔に変えて。

 ご主人様の邪魔をするものは、このアリスが処刑します! という感じか。


 ミャオを従え、いざお屋敷防衛戦。

 たとえご主人様のお屋敷に侵入者があったとしても、量産型メイドを指揮してその排除にあたります。

 もちろん、自身も圧倒的な戦闘力で侵入者を直接排除してきます。


 ただし、燃費は悪め。

 パフォーマンスに低下が見られた場合は、ただちに腰にあるバッテリーのゼンマイを巻いてやってください。

 ゼンマイ駆動なのね(笑)。


寸劇 アリス劇場

 ある日、アリスは一匹の兎を見つけ、そのあとを追いかけます。

アリス「どこ行くのウサギさん?

白ウサギ「大切な日なのに遅刻しちゃう~

アリス「大切な日? きっとパーティかなにかに違いないわ。ついていこう!

 おい待て・・


 案の定、不思議な世界に迷い込んでしまったアリス。

 あてもなく彷徨っていると・・

チェシャ猫「頭で逆立ちできる?

チェシャ猫「ぼくも気違い、君も気違い、それだけのことだよ。

チェシャ猫「僕の現実と君の現実が違うだけさ

アリス「・・ちょっとナニ言ってるかわからない。


 チェシャ猫が案内してくれた場所では、おかしなお茶会が開かれていました。

イカレ帽子屋「誕生日じゃない日おめでとう

三月ウサギ(二役)「おめでとう

眠りネズミ「ZZZ・・

アリス「なんかいろいろ間違ってる気がする・・


 そして訪れる最終決戦(?)

ハートの女王「首を落とせー!

アリス「なにをー! 返り討ちにしてやる!

 死闘の末、2人の間に厚い友情が芽生えた


 ぐだぐだ不思議の国、完。


 以上、“GP メイドロイド・アリス” でした。


 黒髪ショートカットネコミミメイドに続き、ブロンドロングヘアウサミミメイド降臨。

 いやはや、今回も可愛いですね。

 まぁ設定イラストの域にまでは達していませんが、並み居る強敵たちと対等以上に渡りあえる可憐さです。

 ミャオと今回のアリス、そして次のクロエも、ボディがほぼ同じバリエーションキットなのですが、もちろん頭部(お顔)とオプション、ほかにも細かい装飾などで個性を感じられるものになっています。

 だとしても、同じボディ3つも要らないよ、となりそうなところではあるのですが、そこでメイドモチーフのデザインが活きてくる(?)。

 メイドさん、そんなんナンボおってもえぇですからね(笑)。

 しかもこのボディラインですよ。

 肌色面積は決して多くないのに、なんでこんなにも・・(以下自粛ww)

 そんな汎用メイドボディとしての可能性は、前回のミャオのレビューで十分に感じていただけたと思います。

 無加工でFAGや創彩少女と頭部をすげ換えることが可能というのが非常にポイントが高い。

 ただまぁ、ほかのガールキットと比較してもわりと長身のモデル体型なので、その点は今後の課題(?)なのかとも思います。

 非常にシンプルで組み易く、価格もわりと控えめ。そしてなにより、現状転売ヤーの標的になっていないらしいこともあって入手しやすいのもよいですね。

 そういう部分も含めて、ギルティと言いつつ今ところそれほどの罪深さはないシリーズですが、第4弾移行は急展開の様相ではあります。

 あれ、その後続報はないけど・・


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

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