今回のレビューは、
“トランスフォーマー トップガン マーヴェリック” です。
あの名作映画、“トップガン” の続編にあたる、
“トップガン マーヴェリック” と “トランスフォーマー” のコラボアイテム、
“トップガン マーヴェリック” (そのまま)が
発売されました。
1986年に全米、翌年日本でも公開され、主演のトム・クルーズを一躍トップスターに押し上げた航空アクション✕青春群像の金字塔、“トップガン” 。
およそ35年の時を経て、その続編として公開・・予定なのが、“トップガン マーヴェリック” です。
当初は2019年の7月に公開予定だったようですが、度重なる延期の末、現在では2021年の11月公開予定となっています。日米同時公開となるようですね。
しかし、コラボトイはすでに発売されてしまいました。しかも一般販売・・
海外では2020年の10月にすでに発売されていたのですが、日本でこの時期に発売することになったのは、やはり映画公開に合わせたかったんでしょうが・・
あらゆる業界に影響を及ぼすコロナ。
まぁ、最初の頃の延期はたぶん関係なかったと思いますけど。
それでは、レビューしていきます。
まずパッケージ。
最近のシリーズに準じたものではないオリジナルパッケージで、大きく中身が見える構造になっています。
表面にはオートボットマークの描かれたドッグタグがデザイン。つまりはオートボット所属ということですね。
このドッグタグにはキャラクターの名称にもなっているマーヴェリックのほか、前作トップガンの公開日と、今回のトップガン マーヴェリックの(何度目かに決まった)公開予定日がデザインされています。
今となっては切ない感じですが。
裏面や中台紙にはビークルモードであるFー14 トムキャットを艦載する空母および海上のイメージイラストが。
ただ、中台紙のほうはそんなせっかくのイラストに、ガッツリとブリスターが糊付けされています。
台紙を破りたくないので、縁を残してブリスターを切って取り出しましたけどね。それでも何箇所か傷を付けてしまった。
本当、こういうの嫌いだわぁ。
向こうではパッケージを綺麗に残しておくという感覚がないんだなぁ。
ロボットモード
マーヴェリックというのは劇中でトム・クルーズが演じる主人公、ピート・ミッチェルのコールサイン。
つまるところ今回は、そんなマーヴェリックをトランスフォーマー化した、ということなんでしょうね。
既存キャラを当てはめたわけではなく、完全新規のキャラクターとなります。
トイ自体も既存アイテムのリデコやパーシャルではなく、完全新規金型。
最近のWFCトリロジー系の雰囲気はなく、かといって実写系の感じでもない、非常にシンプルなデザインで、カラーリングほぼ一色。
なんというか、昔のトランスフォーマーっぽいです。
とくに似たキャラクターも思いつかないのですが、強いて言うならバルキリーっぽいかな?
というか、ほぼバルキリーだよね、これ(笑)。となるとジェットファイヤーに近いのか?
まぁ、直近のシージ版ジェットファイヤーと較べるとかなりスリムです。
いや、もうこれはガリガリというレベルかも。
とにかく最近ではあまり見ないシルエットですね。
腕も脚も細く、とくに脚なんかはほぼ真っ直ぐな長い箱という感じ。
成型色はパールグレーとでもいうのか、要は半透明のクリアパーツに近い素材でほぼ全身が構成されているので、強度面では少し不安があります。
まぁ、あくまでこのテのパーツは堅い反面脆い・・という思い込みなんですが。
あとやっぱり、この透けた感じがちょっと安っぽく見えるんだよなぁ・・
ほかに、肩の基部など比較的細いヒンジで可動する部分も多く、全体的にちょっと気をつけたほうがいいのかもしれません。
頭部アップ。
ここだけ急に派手な頭部ですが、これは劇中でマーヴェリックがFー14搭乗時に被っていたフライトヘルメットのデザインを忠実に再現したものになります。
額部分の “MAVERICK” ももちろんそのまま。
しかしこれ、ウォーズマンっぽい(笑)。
背面もかなりあっさり。
ただ、こちら側はビークルモードでは天面に来るので、独特の迷彩柄(?)がほぼ全面にわたってプリントされており、正面とはけっこう雰囲気が違います。
太腿は肉抜きされていますが、しっかりディティールが入っているのでまだマシかなぁ。ただここも素材の透け感が・・
付属武器
ガンポッド(違う)
ビークルモード時に機体底部にマウントする燃料タンクの前部が展開することで、ロボットモード時に手持ちできるブラスターになります。
2丁が付属。
銃身部分に塗装などはなく、成型色のままなのでやはり安っぽい感じはありますね。
もちろん、燃料タンク状態でも持つことは可能。
ミサイル
両肩の後ろ側に装備。
中型と小型のミサイルが1発ずつ、さらにパイロンまでが一体成型になっています。
中型ミサイルのほうは弾頭の先端こそ白色で塗装されていますが、ほかは成型色のまま。
サイズ的にもビークルモードでのリアル感を重視したのでしょう、トイ的な迫力はあまりありません。
ビークルモード
アメリカ海軍が誇る艦上戦闘機、Fー14 トムキャットにトランスフォーム。
開発したノースロップ・グラマン社の正規ライセンスが取得されており、実機のフォルムがかなり忠実に再現されています。
変形は腕部基部の回転を除くと非常にシンプル。しかしそれゆえにかっちりと、そしてかなり薄く仕上がっています。
ちなみに、ビークルからロボットへの変形時、脚部基部を倒すと機首側面(ロボットモードのお腹にあたる部分)のパーツが自動的に飛び出す(下画像矢印の向きに)のですが、
ロボットモードでも言いましたが、表面のほぼ全体にわたって施されている特殊迷彩はプリントで再現。
また尾翼や、
機首周りなど、各部の細かいマーキングもばっちりです。
キャノピーはクリパーツで再現。開閉はできませんが、内部のシートなどは一応再現されています。
主翼は実機同様前方向に展開可能。
こうなるとけっこうイメージが変わりますね。
武装類はすべて裏面に取り付け。
ブラスターが変形した燃料タンクはロボットモード時の脛前面部分に、ミサイルはロボットモード時と同じ5㎜穴に取り付けますが、向きが逆になるので左右を入れ換えます。
機首下のみ、ランディングギアの 展開収納が可能。
また、底部(ロボットモード前腕)にある3㎜穴がスタンド用に使えます。
その他付属品
バレーボール
前作トップガンの劇中にビーチバレーをするシーンがあるそうで、それにちなんでバレーボールが付属します。
・・うん、バレーボールだ。
ビーチバレーというともっとカラフルなボールをイメージするのですが、実際劇中ではこのような白い普通のボールを使っていたようです。
まぁ、なんせ35年ほど前の話ですからねぇ。
なんというか、質感も普通のバレーボールっぽい。
保持のために専用のハンドパーツが付属。
デフォルトのハンドパーツと交換することになります。手の平から生えている3㎜軸をボール側の穴に挿し込むことで保持できます。
バイク
劇中でマーヴェリックが乗っていたカワサキGPZ900R NINJAを、ビークルモードと合わせたサイズで再現。
かなり小さく、形状的にも微妙な感じのようです。まぁ、こっちはライセンス取ってないしね。
でもざっくりと塗装もされていますし、このサイズならまぁ及第点なのではないか、と。
なにせこんなサイズですからね。
いっそマーヴェリックが乗った状態で造形してくれてもよかったのに。
比較画像
直接の関係はないのですが、同じ映画コラボアイテムのバック トゥ ザ フューチャーコラボ ギガワットと。ロボットモードで。
今回のトップガン マーヴェリックはボイジャークラス相当なので、デラックスクラスのギガワットと並べるとかなりサイズに差があります。
また、あくまでWFCトリロジーの派生型であるギガワットと、完全新規のマーヴェリックでは雰囲気も随分違います。
ちなみに、日本での定価は同じ。
ただ、ギガワットはタカラトミーモールおよびサイバトロンサテライト限定発売だったので、一般販売となったマーヴェリックのほうが実売価格としては安くなっています。
リデコとはいえ新規パーツはかなり作り込まれ、重塗装もされているギガワットと較べると、マーヴェリック、とりあえずでかいというだけで全体に安っぽく感じてしまうのが正直なところですねぇ・・
ビークルモードでも。
まぁなんとなく。もちろんサイズ感は合っていません。
アースライズ版スタースクリームと。ロボットモードで。
こちらもとくに関係はありませんが、同じ米軍のジェット戦闘機に変形する繋がりで。
ボイジャークラス同士ということで、ボリュームはだいたい同じくらい。
しかし、やはり見ための雰囲気はかなり違います。
ビークルモードでも。
かたや海軍所属のFー14、こなた空軍所属のFー15。
どっちも最初にFと付くから、てっきり系列機だと思ってたんですが、違うんですね。
海軍と空軍とでは求められる性能も違うのでしょうし、そもそも開発してる会社からして違う。
まぁ、そんなこと言ったらザクとドムも開発した会社は違うけど、最終的に同じMSから始まる型式になってますけどね。
同じバルキリーを祖とする者同士(違う)ですが、大きさ、体型、全然違いますね。
今さらやけど、ジェットファイヤーここまででかい必要あったかな・・
ビークルモードでも。
ジェットファイヤーはスーパーパック装備のバルキリーがベースですから、やはり別物ですね。
可動性は可もなく不可もなくという感じ。
腰の回転はできませんが、足首はわずかながら内側にスイング可能で、とくに背負いもののないシンプルなデザインなので、自立も問題ありません。
拳は回転するのでブラスターの構えはわりと決まりやすいです。
立て膝も、なんとかできます。
スタンド対応穴は背中にあります。
頭部が上を向けたりすればよかったんですけどね・・むしろヘルメットの頬の辺りが首と干渉して、左右に振るとちょっと俯くような角度になってしまうという・・
ウイングの可動と合わせて、上空から強襲! というイメージで。
全体に白過ぎて白バックだとよくわかりませんな・・
バレーボールを持たせて。
やっぱりバルキリーでした(笑)。
かなりそれっぽいガウォークになれますよ。
ただこの場合はスタンド用の穴がなくなるので、ディスプレイが・・て、お尻のパーツをたたまなければよかったんだ、と今気付きました(笑)。
スーパーモード
SG ジェットファイヤーの武器パーツを盛りつけてみたら、思った以上にスーパーバルキリーでした。
なお、上部のパーツはただ乗せているだけです。
スタースクリームを追撃するマーヴェリック。
彼がG1世界に存在していたなら、当然こんなシチュエーションもあったでしょう。
ただ、傍目には米軍同士が喧嘩しているようにしか見えませんが。
以上、“トランスフォーマー トップガン マーヴェリック” でした。
バックトゥザフューチャーコラボのギガワットが好評だったこともありますし、今度はリアルタイムで公開中の映画とのコラボだから、さらにいけるぞ! と踏んだのだと思いますが・・結果としては不運だったと言うほかないですね、これは。
発売はお盆前の8月7日でしたが、25日に訪れた某大型店では5つが売れ残っている状態でした。
というか、棚の配置からして1個も売れてなかったんじゃなかろうか・・
いや、実際に確かめたわけではないのでわかりませんよ。ただ、同日発売のKD ロディマスプライムとSS バンブルビー(サム付き)はありませんでした。
一部のネットショップなどではけっこう値引きもされているようですし、つまりは市場に余っているということなのでしょう。
正直、これはモール限定でよかったんじゃないかなぁ。
映画が公開されていたとしても、はたしてTFファン以外が手に取っていただろうか?
まぁ、購入する身としては少しでも安く手に入るのはありがたいことなんですが、これで映画コラボアイテムは売れない・・みたいな判断が下されて日本での発売機会が失われると辛いですしねぇ。
というか、また新作公開が控えているジュラシックパークコラボとかのほうが、こっちよりも売れる可能性あるんじゃないのかなぁ? なんのアナウンスもないけど・・
話を戻してマーヴェリック、モノ自体は決して悪くはないんですけどね。
ビークルモードの再現度はさすがライセンスを取得しただけのことはありますし、比較的シンプルな変形で最近あまり見ないタイプのロボットモードになるのは面白いです。
ほぼほぼバルキリーっぽい感じにして遊べるのも、個人的には好印象でした。
ただ、ギガワットと較べるとどうにも安っぽい。成型色のせいでしょうね。
せっかくの完全新規、もう少し重みのある成型色にするか、いっそ全塗装されていれば随分と印象も違ったのに・・
なんというか、全方位的に惜しいアイテムになってしまった感じですね・・
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
2コメント
2021.09.01 08:52
2021.09.01 08:33