今回のレビューは、1/1スケール chitoserium より、
“chitocerium XCIX-albere & C-efer” と、
“chitocerium XXII-tanio atr / alb” です。
独特の世界観をしていく “chitoserium(チトセリウム)” シリーズに幼女型(?)フラグメンツの2体セットアイテム、
“albere & C-efer(アルベラ & エフェル)” が登場。
さらに先行して発売された、チトセリムでは初となる動物型フラグメンツ、
“tanio atr / alb(ターニオ アトル / アルブ)も、
併せてレビューしていきたいと思います。
同じマシニーカ素体を使用しているメガミデバイスでも、アリス・ギアコラボで低身長素体が登場していますが、今回のアルベラとエフェルはそれ以上(いや、以下か・・)に小さな、まさしく幼女と呼ぶべきサイズを実現してきました。
これはもう・・ガールキット界隈に激震が走ったと言っても過言ではないでしょう。
しかも双子設定(?)で2体セットというお得感。
シリーズ共通ギミックである箱への収納も2体・・いや、2人一緒というツボを押さえた構成。
時代はここまで到達したか・・ちょっと自分でもなに言ってるのかわかりませんが(笑)。
いや本当、発表されたときは衝撃でしたね。
決してそういう趣味の人ではないんですけどね。
そしてターニオ。
ネコですね。個人的にはイヌ派で、むしろネコは苦手なほうなんですが、チトセリウムの雰囲気にはイヌよりネコだなぁ、とは思います。
双子との同時発表だったので、てっきり同時発売かと思いきやネコだけ2ヶ月ほど先に発売されましたね。
まぁ、結局はどちらも当初の予定より遅れたんですが。
ただそれも生産ではなく輸送の問題だったようで。海外生産はいろいろ問題ありますよね。
それでは、レビューしていきます。
キットはすべてパチ組み。アルベラとエフェルのそこに付属の水転写式デカールでの仕上げです。
まずパッケージ。
例によって美麗イラストが目を惹きます。
2人とも可愛いですね。
というか、アルベラのほうはキットと随分雰囲気が違うような・・
albere(アルベラ)
双子の黒いほう。
三白眼にけっこうくっきりした隈のある、ダウナー系幼女です。
C-efer(エフェル
双子の白いほう。
瞳に星が輝くアッパー系・・というと語弊がありますね。天真爛漫系の幼女です。
2人で。
胴体部分は成型色以外共通で、造形が異なるのはカチューシャを含む頭部と前部スカートのみ。
肌の色も同じです。乳白色というか、もうほとんどピンクに近い色ですね。
ちょっといつもと順番が違いますが、まずはそのサイズを実感していただくために長姉のプラチナムお姉さまと並べてみましょう。
まぁ、プラチナムのヒールのせいもあるんですが、 全長はほぼ半分。
思っていた以上に小さいです。
それでは、あらためて構造面について。
基本構造は標準的なマシニーカに準ずるものではありますが、上半身では肩関節の可動がオミットされており、いわゆる肩胛骨パーツもありません。
腕部接続は相変わらず軸接続なので、これまでの大人型(?)に較べると肩周りの柔軟性は劣ります。
また、腕部は肩と上腕が一体型になっており、ロール軸がありません。
代わりに肘関節部分でロール可能(そもそもチトセリウムは全員そうですが)。
ハンドパーツはもちろん新規になっており、握り手、平手、汎用持ち手
のほか、2種類の繋ぎ手が付属しています。
胸部から腹部にかけての可動は基本を踏襲していますが、胸部は一体型されており、前面パーツを取り外したりはできません。
また、腰部(パンツ)も腹部と一体化しているので、前屈可動は少々苦手。
その代わりとして、股関節軸が左右独立して上下スライドできるようになっており、脚部の可動範囲は確保されています。
色分けはもちろん成型色によるパーツ分割で再現されています。
アルベラは黒地に白いライン、エフェルは白地に黒いラインというデザインですが、すべて同じ造形の色違いなので、黒一色や白一色で組んだり、オリジナルのパターンで組み合わせることも可能です。
スカートは2点可動で脚部の可動を妨げません。
前後のスカートを外し、代替パーツを取り付けることでパンツスタイル(?)にすることも可能です。
なんかパジャマっぽいですね。
なお、可動域はスカート時より若干狭まります。
脚部(アルベラの場合はスカートも)の模様は水転写式デカールでの再現ですが、このデカールがまた小さく細く、貼るのが大変でした。
とくにアルベラの太腿、
星や月、水玉の模様は一つ一つバラバラのデカールで、それを自由に貼るという感じなのですが、小さい水玉なんかもう本当にただの点ですから・・2つほどなくしましたわ(笑)。
エフェルの脛に貼るデカールも細いのでよれまくってもう・・
幸いすべて予備があるので、多少失敗してもカバーできます。
足は指が可動するものと非可動のもの、
さらに生足状態で同様に指可動と非可動の計4種が付属します。
当然ですが足のサイズもめっちゃ小さい。
フェイスパーツはそれぞれ3種類付属。
まずアルベラ。
通常顔
上目遣いで睨んでるようにも見えますが、べつに怒ってはいません(たぶん)。
彼女はこれがデフォルトの表情なんです。
笑顔
なんか根っこの部分では病んでる感じにも見えますが、決して無理して笑っている感じではなく、心からの笑顔に見えます。
そのへんの微妙な表情のデザインは素晴らしいですね(勝手な解釈)。
目閉じ顔
なんかちょっと安心する(笑)。
続いてエフェル。
通常顔
この時点ですでに笑顔ですが。
やはり瞳に浮かぶ星がこのコのすべてを表している感じ。
若干アホっぽい雰囲気は否めませんが・・
笑顔
これはアルベラのそれと同じ造形ですね。
一見プリントも一緒か? と思いましたが、よく見るとアルベラにはちゃんと目の下に隈があり、眉毛の色と角度も違います。
なお、アルベラ笑顔、エフェル通常顔と笑顔の3つについては、口内が別パーツ(歯と口内が塗装済み)になっています。
そのパーツがなかなか怖かった・・画像撮っておけばよかったな(笑)。
ランナーがついた状態の未塗装目閉じ顔パーツもこれまで通り、もちろん2人ぶん付属。
付属品
椅子
今回のお洒落アイテムは、チトセリウムらしいレリーフ状のデザインが美しい椅子。
もちろん双子に合わせて2脚付属します。
これも一見同じもののように見えますが、背もたれのデザインが異なっており、中央に星のあるほうがエフェル用となります(説明書では逆になっていますが・・)。
箱への収納の際はコンパクトに折りたたむことができます。
サイズ的には、双子を座らせるとちょっと下に脚が届かない、というくらい。
ちょっと大きめの椅子に座る子供、可愛いよね? という感じでしょうか。
一方、大人が座るには少し小さい。
まぁ、座らせる人を間違えた感じは否めませんが・・(笑)
座面は狭くないので、脚のやり場に少し困るだけで座るぶんには問題ありません。
なお、今回は武装と呼べるものは一切付属しません。
この幼女たちは果たしてどういう存在なのか・・
箱
チトセリウムの代名詞ともいえる収納箱兼ディスプレイスタンド。
今回も本体と付属品一式をまとめて収納できるようになっています。
サイズは大人型と一緒。
ちなみに、今回は後述の展開型スタンドとしても使用できるため、蓋天面だけでなく底の裏面にもデザインは違いますが文様状のディティールが彫り込まれています。
とくに言及はないのですが、一応、XCIXと文字が彫られたほうが蓋・・つまり天面と今回はしておきます。
こちらは中央にCとだけ刻まれています。文様も蓋のほうよりは柔らかい感じ
ロゴ(?)のプリントは共通です。
ディスプレイスタンドとしては、まずはこれまでの大人型同様、閉じた状態で蓋にスタンド支柱を取り付けて使用します。
便宜上、こちらを通常タイプスタンドと呼称します。
もちろん2人同時にディスプレイできるよう、支柱は2本付属(大人型の支柱を2分割し、それぞれに接続軸を追加した状態)。
箱への接続には基部パーツを介します。基部パーツ自体は中央を支点に角度の変更が可能です。
さらに、箱を水平に開いた状態で引っ繰り返すことで、台座が二つ連なった状態でのディスプレイも可能。
こちらは展開型スタンドと呼ぶことにします。
蓋と底の間には隙間を埋めるための専用パーツを取り付け、支柱も基部パーツを使わず、それぞれ蓋と底板の3㎜穴に取り付けます。
なお、天板と底板は一旦外してはめ直すことで自由に向きを変えることが可能です。
収納の際は、まずいつものようにスタンド支柱を左右の縁にはめ込み、先の展開型スタンドで使用した隙間を埋めるパーツを蓋側に取り付けます。
底側には折りたたんだ椅子を2脚重ね、スタンド基部パーツで固定します。
双子本体は、それぞれの背中に支柱先端部のジョイントを取り付け、
体制を整え、向かい合わせにして支柱先端パーツを蓋側のダボ穴にジョイントします。
で、気付かれたかと思いますが、双子を固定する側が実は最初に言った表面に文字が刻まれた蓋側で、椅子を収めている側が底なんですよね。
これ、設計ミスですかね?
ターニオ
初の動物型フラグメンツ。
双子に合わせて用に黒いアトルと白いアルブの2色が発売されました。
こちらは2体セットではなく、黒、白の単品発売。
しかしパッケージは共通で、蓋部分に貼られたシールで中身を見分ける仕様になっています。
もちろん美しいイラストが描かれています。
非常に薄いので、これまたプラモのパッケージとは思えません・・
atr(アトル)
ネコです。
ただあまり生物的な雰囲気はなく、艶のあるプラの質感もあって陶器製の人形のような、無機質な印象があります。
そして、驚きの小ささ。
双子もそうですが、この猫たちも思っていた以上に小さいです。
双子と比較してもこのサイズですよ。
これで全身フル可動というのだから恐れ入る。
ただ、小さいゆえにパーツのはめ合わせには緩い箇所もあり、とくに四肢の基部は外れやすいので接着してしまったほうがいいかも。
黒と白の違いは成型色のみ。
頭部は目を開けている状態と閉じている状態の2種が付属。開いているほうの目は塗装済みです。
アルブの目閉じ頭部のみ、目の部分に墨入れをしています。
なお、目閉じ頭部のほうは人型同様に六角形のランナーが付いた状態で入っています。
尻尾は先端の形状な長さが違うものが8種類付属し、好みのものを選択可能。
尻尾の形状に合わせて各色8匹ずつ揃えてみるのも楽しいかも。
付属品
箱
人型同様、収納可能な箱が付属します。
非常に小さい箱ですが、表面のディティールは人型のそれと同様。さらに番号の刻印に加え、ネコマーク(?)もプリントされています。
収納については、ただ寝かせて入れるだけ。
収納するのは基本的に本体のみ・・というか付属品というようなものがほぼないので仕方ないんですが・・
ただけっこう余裕はあるので、交換用の頭部や尻尾もまとめてしまうこと自体は可能です。
あ、付属品ほかにもありました。
後脚をはめ込んで固定する簡易スタンドが付属します。
後脚のどちらか一方をジョイント部分にはめ込むことで、ある程度のアクションポーズは固定できます。
開いた状態の箱の中央にも同様のジョイントがあり、やはり後脚をはめ込んで固定が可能。
前脚では細過ぎるので固定できません。
ちなみに人型の箱とネコ箱のサイズ差はこの通り。
ネコ箱めっちゃ小さい。
比較画像
あらためて、双子の先輩(?)カーボニアと。
まずアルベラとロンズデライトで。
当然というか・・プラチナムとの並びよりは自然。普通の大人の女性と少女という感じですね。
この2人、なんか雰囲気似てるなぁ。
こっちの2人もなんか気が合いそう。
ただ会話は噛み合わなそう(笑)。
同じマシニーカ素体を使用するメガミデバイスより、低身長ボディのJC2人と。
JCたちが発売されたときもなかなかの衝撃でしたけどね。
まさか1年ほどでさらに小さいコが出てくるとは・・
もっとも、構造面ではけっこう簡略化されてしまったので、そのへんはまた今後の課題というところかもしれません。
マシニーカではないですが、小サイズボディの先駆者(?)FAG シルフィーと。
もっと小さいのがもっと前からいた!(笑)
まぁ、頭身バランスは全然違うんですけどね。
でもあたらめてシルフィー、こんなに小さかったんだ・・
足が小さい=接地面積が狭いのでバランスをとるのがけっこう大変なんですが、こんな格好でもちゃんと自立できるのすごい・・
ちょっと脚の付け根周りが不自然なのはご愛敬。
一方で身体は硬い・・
腹部と腰部が一体化していることで随分と可動は制限されますね。
子供だからむしろ柔らかいはずなんだが・・
2人で柔軟。
FAG フレズヴェルク・アーテル サマーバケーション Ver. でも思いましたが、繋ぎ手の効果は絶大ですな。
楽しそうなエフェルと対照的に面倒臭そうなアルベラ。
しかし、可愛い妹が喜んでいるなら・・と、不満など一切口にしない、出来たお姉ちゃんなのだ。
ただし表情には本音が思いっきり出るもよう・・(笑)
そんなわけで、名前の並びからもアルベラのほうが姉で、エフェルが妹というのうちでの設定です。
椅子に座らせて。
椅子にはとくに固定できるジョイントなどはないので、脚の動きによってはしっかり落ち着かない場合もあります。
座面がちょっと窪んでたりすれば、収まりがよかったかもしれませんね。
箱スタンドを使って。
箱自体は大人型と同じサイズなので、通常状態で2人並べてもとくに狭く感じることはありません。
ちなみに、単独でポージングする際にスタンドが欲しい・・という場合は、コトブキヤのミニフライングベースがサイズ的にちょうどよく便利です。
続いてターニオ。
走るアトルと歩くアルブ。
このサイズで全身12箇所が可動・・すごいねぇ。
あらあら、双子ちゃんたち、遊び疲れて寝ちゃったわね。
ベッドまで運んであげようかしら?
あら、ネコちゃんたちまで・・
仕方ないわね。ここで寝かせてあげましょう。
それはいいけど、毛布とか持ってきてあげてね。
そしてより充実した、悪の組織感。
女王とその配下の四天王っぽい。
最初に出てきて、やつは四天王最弱・・とか言われるのがアダマスかな(笑)。
その次に2人一組で出てくるのが、今回の双子かなぁ。
直接的な戦闘力は低いけど、いろいろ策を弄するタイプか。
ターニオは使い魔ですね。最終的に巨大化させそう。
お姉ちゃんたちの武装を借りて。
肩のハードポイントがないのでフル装備とはいきませんが、なかなか様になってます。
これは将来が楽しみだ。
以上、”chitocerium XCIX-albere & C-efer + XXII-tanio atr / alb” でした。
低身長ボディもここまで来たか・・
メガミデバイスのJCボディにも驚かされましたが、それを上回る(?)JS・・いや、未就学児といっても通用するサイズ感のボディを投入してくるとは。
さすがに小さ過ぎるからか、標準的なマシニーカ素体から構造的に簡略化された部分はあるものの、造形的には当然妥協なく、チトセリウムらしい美しさと怪しさに加えて可愛らしさもどんと上乗せされて、これはもう堪りませんな(笑)。
いや、もちろん父性的な目線でね。
付属品に武器も楽器もなく、ただ椅子だけというのは少し寂しい感じがしないでもないですが、少し趣向を変えてきたと好意的に見ることもできます。
箱への収納も、小さめの箱に1人ずつ収納するのではなく、プラチナム、カーボニアと同サイズの箱に2人一緒に収まるというところも、うん、わかってらっしゃる(偉そうww)。
そしてターニオ。
初の動物型フラグメンツ。
ガールキット全般を通して見ても、共通スケールの動物型キットが単体で発売されたというのは初めてではないでしょうか?
しかも、コイン並の小ささでしっかり動く。
もちろん箱への収納も可能という隙のなさ。
もとより独特の雰囲気でほかのガールキットとは一線を画してきたチトセリウムですが、今回のアルベラ & エフェル、そしてターニオ アトル / アルブの登場でまた新たな可能性、さらなる世界観の拡がりを見せてくれました。
今後もシリーズは継続していくものと思われますが、次はどんな手を見せてくれるのか、非常に楽しみです。
とりあえず、ネコ型以外の動物型フラグメンツの登場は堅いでしょうね。
でも、先にも言ったようにイヌ型はなんか違う気がするし、なら鳥形とかはいいんじゃないかなぁ?
メインの人型は、思い切って男性型とかも面白いんじゃないでしょうか。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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