今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、
“SSー64 グリムロック & ウィーリー” です。
“トランスフォーマー ザ・ムービー” より、
ダイノボットの “指揮官 グリムロック” と、
ミニボットの新メンバー、“サバイバリスト ウィーリー” が
セットになってスタジオシリーズで発売されました。
パワーオブザプライムにてコンバイナー仕様でリメイクされたことも記憶に新しいダイノボットから、リーダーのグリムロックがスタジオ86シリーズに登場、懐かしいアニメデザインに忠実なリメイクで、しかもリーダークラスの大ボリューム。
ほかの86シリーズがムービーからの新キャラで占められるなか、唯一第1作からの続投組としての登板しましたが、(すみません、ジャズのことすっかり忘れてました)その見ためは新キャラたち以上にスタジオシリーズらしくありませんね。
PPでのリメイクも、コンバイナー仕様という制限のあるなかでもかなりオリジナルの雰囲気を再現したリメイクになっていましたが、いかんせんサイズ的に少々物足りない部分はありました。
まぁ、コアとなるグリムロックはボイジャークラスだったからまだいいとして、ほかの4人はデラックスでしたからね。
小さくて可愛かったけれども。
それが今回は、先にも言ったようにリーダークラス。
しかもグリムロックだけかと思いきや、すでに日本でも予約が開始された2番手、スラッグもリーダー。
当然、残りの3人も順次、同様のサイズ感でにリメイクされるものと思われます。
スワープはボイジャーでもいいかな?
しかし、実写版コンストラクティコンのリリースが開始されたときと同じような興奮がまた味わえるとは思いませんでした。
正直、最初に聞いたときはでか過ぎないか? とも思ったのですが、実際手にするとその大きさがなによりの価値であると感じます。
子供の頃、でかい変形トイを初めて触ったあのときのワクワク感を思い出しました。
ウィーリーについては・・あくまでオマケですね、これは。
それでは、レビューしていきます。
グリムロック
ビーストモード
ダイノボットたちは劇中ほとんどこちらの姿でいますし、パッケージイラストもこちらが描かれているので、いつもとは逆の順番で見ていきましょうかね。
まぁ、この形態をビーストモードと呼ぶのもなんか変な感じですが、キングダムのビーストメガトロンなどでもすでにそう呼んでいるので、ここは統一しておこうと思います。
なお、イラストはビーストモードですがモノ自体はロボットモードで入っています。
メカティラノサウルスですね。
35年以上前のデザインされたものなので、尻尾を引きずって、背筋を伸ばして歩く、いわゆる怪獣スタイルが基本姿勢。
まずは最初にも言いましたが、その巨体に圧倒されます。
ボディは細部がディティールアップされて情報量が増していますが、思いのほか小顔なところや意外と優しげでつぶらな瞳など、その姿は紛れもなく初代アニメ版グリムロック。
素晴らしい再現度だと思います。
メインカラーのシルバーは成型色。ゴールドは塗装で再現されています。
ただこのゴールドの部分、オリジナルトイではクリアパーツになっていて、内部のメカディティールが見えるようになっており、PP版のリメイクではそれも再現されていた(無色クリパーツの裏にディティールを刻み、やはり裏からゴールドやシルバーで塗装することで再現)のですが、今回はおそらくあえて表面を塗装することでアニメの雰囲気を再現したのかなぁ。
というのも、首は実はクリアパーツで、内側のパーツにはメカディティールも再現されているようなのです。
実際に塗装を落とした内部ディティールを見えるようにしている人がいましたね。
ひょっとしたら、今後なにかの限定版とかでオリジナルトイバージョンみたいな感じで発売する可能性もなきにしもあらず・・かな?
ちなみに、ボディの側面など、各パーツの合わせで微妙に隙間が空くような構造になっていますが、
このへんはきっちり隙間なく閉じるようにもできた気もするのですが・・これもあえてのことなんだろうか?
だとしてもちょっと意図がくみ取れませんが。
首は回転。頭部は上下に可動し、口ももちろん開閉します。
ただ・・
右からだとけっこう目立つ位置にネジが。
せめて顔の2ヶ所は隠してほしかったなぁ。
まぁ、トランスフォーマーらしいといえばらしいけれども。
また、口内には3㎜軸があり、WFCトリロジーシリーズなどのエフェクトパーツを取り付けることが可能です。
前歯がないのはちょっと間が抜けた感じですが。
ダイノボットというと口からの火炎放射も印象深いので、この仕様は嬉しいところ。
というか、専用エフェクトも付けてほしかったですね。
むしろウィーリーよりもそっちのほうが・・
背面。
太い尻尾が可愛い。さすがに可動はしませんが。
脚部はロボットモードではほぼそのまま腕部になるのですが、関節の曲がる方向が逆になります。
これは、関節パーツのロック位置を変えることで可動軸を変更する仕様。
また、ビーストモードではクリック機構が働くようになっています。
しかし個体差なのか、右脚のクリックがほぼ機能していません。
同様の報告は何件か目にしているので、仕様という名の不具合かもしれませんね。
まぁ、プラプラというわけではなく、現状とくに不都合はないのでよしとします。
ロボットモード
こちらもアニメのイメージを押さえつつよりマッシブに、しかしゴリゴリにはならない絶妙なプロポーションに調整されています。
格好いい!
胸部は、なぜかここはオリジナルトイのデザインを再現し、オートボットのインシグニアの上からスモークの入ったクリアパーツを被せています。
ただスモークがキツめで、インシグニアが全然目立ちません。
頭部デザインは、ダイノボットはこのグリムロックが唯一マスクタイプなのですが、顔だけを見ると非常に理性的なキャラのようにも見えるので、実際とのギャップがまた面白いですね。
目・・バイザーは塗装再現で、集光ギミックはありません。
背面。
ウイングのようにも見えるガワは上下、前後に意外とよく動きます。
脚部もビーストモードの尻尾がちゃんと収納されてすっきり。
さすがリーダークラスだけあって目立つ肉抜きはほぼないのですが、唯一、前腕内側には拳パーツを展開することでできる空間ががっつり空いたまま。
このサイズなら蓋をするくらいの余裕はあったと思うんですが・・
5㎜穴は比較的多く設けられており、ある程度のカスタマイズには対応しています。
変形パターンは概ねオリジナルトイのそれを踏襲しており、スタジオシリーズの、しかもリーダークラスとしてはかなりあっさりしています。
ただそのぶん強度面などは安心なので、何度も繰り返し変形させたくなりますね。
付属武器
2連スタナーレーザー
2連装のレーザーブラスター。ロケットランチャーとされる場合もあったような・・
2つ並んだ銃口は3㎜軸になっています。
非使用時は、ロボットモードでは背中のガワ、ビーストモードの腕部にはめ込むようにしてマウント可能。
左右どちらにでも取り付けられます。
ビーストモードでは尻尾の付け根部分に2つのダボで取り付け。
まぁ、とりあえずという感じですね。
付属品はこのレーザーだけなので、剣も欲しかったですねぇ。
やっぱりウィーリーよりも・・
ウィーリー
オマケの非変形フィギュアとして、ロボットモードの姿で付属。
再現度は・・これはどうなんだろうなぁ?
ちょっと評価しにくいです。
ほぼ全塗装ということもあり、案外コストはかかっている印象。
頭部の裏側や腕部、脚部の内側など、そこそこ肉抜きされています。
グリムロックに騎乗し、パチンコを構えるポーズが基本の半固定フィギュアなのですが、頭部、腰部、そして左右の腕部、脚部と前身6箇所でボール可動し、意外と動きます。
いや、ここまで動かすなら膝も動かせるようにしといてくれれば・・
右手に持ったパチンコは取り外すことも可能。
グリップは3㎜なので、つまるところウィーリーの右手には3㎜軸の武器を持たせることができます。
グリムロックへ騎乗。
ビーストモードではグリムロックの首側面にある3㎜軸とその上部にあるダボにウィーリーの脚部内側の穴とスリットを合わせ、
左右から挟み込むようにして固定します。
ロボットモードではも。
こちらでは、グリムロックの肩上面の3㎜穴にウィーリーの左太腿に生えている3㎜軸をはめ込みます。
左肩に乗せるのが基本ですが、右肩に乗せることも可能。
ただ、ウィーリーガワの軸が左脚にしかないため、ちょっと不自然なことになります。
中台紙の簡易ディスプレイベースの背景は、クインテッサ星人の基地。
比較画像
歴代リメイクトイとまずはヘケヘケ版。ビーストモードで。
ヘケヘケ版はデラックスクラス。
けっこうアレンジ強めで、ビーストモードのデザイン、プロポーションもわりと現在主流のティラノサウルス像に近く、G1テイストはあまり感じられません。
ロボットモードでも。
変形パターンもヘケヘケ版は独自色がかなり強く、ほぼ別物という感じですね。
クネクネと可動する尻尾をそのまま外して武器にするところも独特。
ジェネレーションズ版と。ビーストモードで。
こちらも比較的アレンジ強め。カラーも暗めでまた独特の雰囲気があります。
クラスはボイジャーですが、ボディがすっからかんの張りぼてなのが少し残念。
一方でライトギミックが仕込まれており、背中のレバーを押すことで口が開閉すると同時に目が光ります。
そういうギミックも、最近はめっきり見なくなりましたね。
ロボットモードでも。
オリジナルの要素はある程度押さえながらも曲面で構成される部分が多く、全体に暗めのカラーも相まってなんとも悪そうな印象。
今見ると、実写版バンブルビーに出てきそうなデザインにも思えます。
PP版と。ビーストモードで。
最初に話題にした、コンバイナー仕様となった直近のリメイク。
合体用ジョイントが少し目立ちますが、オリジナルトイの雰囲気がけっこう上手く再現されていると思います。
ロボットモードでも。
PP版は肩幅がすごい(笑)。
こちらも基本はオリジナルトイのデザインがベースになってるのかなぁ。
初代アニメデザインの再現という意味では、やはり今回のSS版が抜きん出ています。
スタジオシリーズの第1弾ラインナップの1つとして発売された実写版グリムロック。
その大きさ、質感、再現度に度肝を抜かれ、スタジオシリーズという新ブランドに大いに期待が持てたアイテムでした。
ともあれ、当時はここまで長く続くシリーズになるとは思っていませんでしたが・・
あと、あらためて見るとけっこう強引だったんだな・・
ロボットモードでも。
パッと見、変形トイに見えないですね実写版のほうは。
だいたいの実写キャラがそうですが、とくに似ている部分もありません。
初代司令官のオプティマス、生みの親のホイルジャック(ともにER版)と。
ビーストモードで並ばせるとわりとイメージ通りのサイズ感なんですが、ロボットモードにすると・・
グリムロックでけぇ・・
正直、劇中でここまで体格差があったような印象はなかったのですが、先日購入したイッキ見BDで初登場回を見返したところ、ストリークが、
「オレたちの2倍・・いや、3倍以上はあるぞ!」
と言っているので、設定上はこれくらいで正解なのでしょう、きっと。
同じスタジオ86から、ホットロッドと。
これまたロボットモードで較べるとすごい体格差。
ついでに(?)ウィーリー。レジェンズ版のロボットモードと。
レジェンズ版がかなり大きく感じます。
頭身とか、グリムロックとのサイズ感とか、アニメのバランスに近いのは今回のフィギュアなんだろうか・・?
なんいせよ、単独でちゃんと変形するリメイクがほしかったなぁ。
バンブルやクリフみたいに付属品多めででラックスか、このサイズが正解ならコアクラスでもよかったかも。
スタジオシリーズでコアクラスはできないかもしれないから、そのときはWFCトリロジー(の次期シリーズ)のほうに回されるのかな。
以下、画像
ビーストモードで。
口の開閉に首の回転。
腕部は根元でボール可動し、肘も曲げられます。
もちろん脚部も相応に可動と、動いてほしいところはちゃんと動きます。
尻尾を含めて体幹部分がほぼ固定なので、あまり躍動感は出せませんが、この塊感がG1ダイノボットらしいという感じもしますね。
口から火炎放射!
脚部は付け根にもクリック機構が備わっており、十分な保持力を発揮します。
欲を言うと、足首にあたる部分がスイングできて、脚を開いた状態でもしっかり接地できていれば、より迫力もあったと思います。
180度開脚するティラノサウルス。
ウィーリーを乗せて。
なかなか勇ましい感じ。
ロボットモードでも。
こちらの可動はWFCトリロジーシリーズ準拠でよく動いてくれます。
腕部は水平まで上げることができ、肘は90度強、曲げられます。
また、拳が回転するので、2連スタナーレーザーを自然に構えることが可能です。
足首のスイング幅は非常に広く、ほぼ90度内側に曲げることが可能です。
非常に接地性が高いので、自立は安定します。
一方で膝は90度ほどしか曲がらず、脛のボリュームもあるので立て膝はあまり綺麗に決まりません。
拳を大地に叩きつけるグリムロック。
頭部はボール可動ですが、上下にはあまり動かず。
跳び蹴りするグリムロック。
スタンド対応穴は腰裏にありますが、やはりリーダークラスを支えるのに3㎜は心許ないです・・
腕部(ビーストモード脚部)の爪は閉じることもでき、打突武器っぽい感じにも。
この爪ってとくに動かす必要はなかったはずですが、おかげでこういう遊びかたもできますね。
とはいえ剣は欲しかったので、ジェネレーションズ版の剣と、ついでにシールドも借りて。
右手のみですが3㎜軸が持てるので、コアクラスオプティマスのブラスターを持たせたり。
グリムロック!アタックだ!
初登場では暴走していきなり破壊されそうにもなったダイノボットたちですが、やがては頼もしい戦力に。
生みの親のホイルジャックにオートボット(サイバトロン)としての心得を教わるグリムロック。
ラチェットも一緒にすればよかった。
老兵チャーの昔語りを熱心に聞くグリムロック・・と、ほぼ聞き流してるウィーリー。
この形態で胡座かけるのいいな。
ホットロッド騎乗。
デラックスクラスサイズのキャラなら十分乗せられますね。
生まれた当初はとにかく乱暴で手が付けられなかったダイノボットたちも、2010の頃にはすっかり穏やかになり、ともすればゆるキャラぽい立ち位置になっていった感じ。
そして遂には父に・・
電気ショックを受けて一時的に天才になったグリムロックが、ユニクロン内部の残骸から生み出したのがハイテク戦隊(?)テックボット。
かつて天才ホイルジャックに生み出された彼が、その遺志を受け継いで(?)新たな戦士を誕生させたわけですな。
パレオトレックスを纏って。
なんかどこかの部族の戦士みたいになった。けっこう似合ってます。
リーダーのリメイク羨むほかのダイノボットたち。
スラッグ、おまえはもうすぐこっちに来るだろう。
でもまだ半年近く先だから!
仕方ない・・ならほかの3人も、ちょっとこれで我慢しろ!
というわけで、真ボルカニカス誕生!
ジェネセレシーコンズの拳パーツをジョイントに、PP版の仲間たちと合体させてみました。
まぁ、例によって立ってるのがやっとです。
SS版で5人揃ったら、またやってみたい遊びではあります。
TLで見かけた顔出しグリムロック。
ぬいぐるみに入ってるみたいで可愛い。
ティラノサウルスというよりカンガルーっぽいですが。
以上、“SS グリムロック & ウィーリー” でした。
リークでの第一報を聞いたときは、いや、そんなのあるわけない・・と思ったものですが、現実として今僕の手許には想像していた以上のグリムロックがいる。
PP版もなかなか満足度が高かったのですが、今回はそれを軽く超えてきましたね。
なによりビーストモード・・メカティラノサウルスの圧倒的な再現度は、リーダークラスのボリュームもあって自然と口許が緩んでしまうほど。
ロボットモードのプロポーシも、オリジナルの雰囲気はそのままである程度現代ふうに調整されて格好よくなっています。
変形トイとしてはかなりシンプルな構造で、スタジオシリーズのリーダークラスという点では物足りない部分もあるとは思いますが、あまり気を遣わずガシガシ動かしたり変形させたりできるところは、劇中のダイノボットのイメージともぴったり(?)なんではないかと。
ただ一点、ひょっとしたらと思うのはビーストモードの膝とロボットモードの肘に関節の可動方向を変えるためのジョイント。
どちらも小さめのダボを引っかけるだけなので、乱暴に付け外しを繰り返すと折れてしまうかもしれません。まぁ、よっぽどのことがない限り大丈夫だとは思いますが。
ともあれ、古参ファンが歓喜する出来映えとなっていることは間違いないでしょう。
しかし、メカ恐竜がでかいロボットになるという、非常にわかりやすい構成ですから、個人的には小さい子供たちにこそ触って欲しいと思いました。
正直、ほかの86シリーズのラインナップは今の子供ポカンでしょうが、ダイノボットだけは十分訴求できるはず。
価格的にはそこそこ大きな買い物ではありますけどね。
いや本当、おっさんばっか喜ばせてる場合じゃないのよ。将来の顧客を育てていかないと。
僕も個人的に育成はしていますが、甥っ子1人沼にはめるくらいがせいぜいですからね。
さて、このグリムロックで第1弾のラインナップが出揃ったスタジオ86シリーズですが、すでに第2弾3アイテムの発売が決定、日本でも予約が始まりました。
ノー(シャークトロン)に、レックガー、そしてダイノボットの2人め、スラッグ。
これでダイノボット5人全員のリメイクは決定したとみていいですよね。
しかし半年に1人ずつとなると、全員揃うのは来年の夏ごろか・・
1年と4ヶ月で8人が揃った実写版コンストラクティコンより長くかかる可能性もありますかねぇ。
まぁ、待てますけどね。
話は変わりますが、先に発表されたキングダムのWave3がまだ全然途中なのに、あとから発表されたスタジオ86の3アイテムが早々に予約開始となったわけで・・そのへん前後してる事情はなんなんでしょうか?
いろいろと不穏な想像をしてしまう性分なので、タカトミには早く残りのキングダムWAVE3アイテムの発売日確定を願っています。
せめてWAVE4の正式発表の前に・・
・・あ、ウィーリーのフィギュアの総括忘れた。
まぁいいか。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
2コメント
2021.06.26 22:35
2021.06.26 15:07