今回のレビューは、トランスフォーマー アースライズ より、
“ERー13 メガトロン” です。
“戦え! 超ロボット生命体 トランスフォーマー” に登場したディセプティコンの
“破壊大帝 メガトロン” が
アースモードに生まれ変わり、アースライズ日本展開での一般販売最終アイテムとして登場しました。
いや、メガ様が最後なら、なおさら司令官をERー1にしといてほしかった・・とか思う、かたちから入りたがるヒトです。
さてそんなメガトロン様、シージでのサイバトロンモードに続き、今回はアースモードでの登場となるのですが、ライバルであるオプティマス同様、シージ版からの流用になっています。
つまるところ、また戦車に変形するということです。
メガトロンが拳銃に変形しなくなって、もうどれくらい経つんだろう・・
マスターピースではちゃんと変形してくれますが、通常ラインだとヘケヘケ・・その流用で発売されたユナイテッド版(海外ではクラシック版?)が最後かな。
でもそれも、かなりオモチャ感のあるSFガンっぽい形状で、オリジナルのワルサーPー38とはかけ離れたデザインでした。
レジェンズ(タイタンズリターン)のシックスショットや、シージのショックウェーブでは本来のガンモードに代わってそれぞれサブマリンモード、スペースシップモードに変形する仕様になっていたものの、実際はそれを引っ繰り返すだけでオリジナルのガンモードにかなり近いデザインになっていて、ファンを喜ばせてくれたものですが、さすがに実在の銃がモデルのメガトロンはそういう細工もできないのか、もう端からメガトロンは戦車に変形するものだと言わんばかりの昨今であります。
事情というか、そういう国なんだなぁ・・と思う。
レビューしていきます。
ロボットモード
最初に言ったように、シージ版(サイバトロンモード)の流用・・リデコです。
同じ流用でも、オプティマスは上半身がほぼ新造され、変形パターンも大きく変わっていましたが、今回のメガトロンは基本的にパーツが置き換わっているだけで、変形パターンもそのまま踏襲されています。
とはいえ、頭部、胸部から腹部、腰部とロボットモードの胴体ほぼ全部に、腕部は上腕の後部パーツと拳、基部パーツ、脚部は脛、さらにバックパック、そして武器と、全体の3/2近くのパーツが新造されており、そこはさすが大帝様への配慮ということなのかな。
胴体部分はシージ版より幾分ボリュームが増しており、ディティールも控えめなので全体にのっぺりした印象もありますが、アースライズで発売されているアースモードキャラはおおむねそういう方向ですし、初代アニメデザインの再現という意味では、雰囲気は抑えてある印象。
とくにお腹のディティール、しっかり再現されますね。完全再現という意味では、右側の四角の色は白じゃくて赤だけど・・
ちょっとイメージよりもごつい気もしますが、やはり今回のアースモードキャラたちは総じて太ましい感じなので、とくに違和感はありません。
ただ、あくまで正面から見るぶんには・・という断りは必要ですね。
また、アースライズアイテムでは珍しくウェザリング塗装が施されており、ロボットモードでは脛と、
バックパックにけっこうこってりいかれています。
そのバックパック・・というか、まんま戦車のキャラピラですが、シージ版よりさらに大きくなったものを背負う後ろ姿にメガトロンの面影はあまりありません。
バックパックは大型になったぶん拡張性もシージ版以上かと思いきや、シージ版にはあった上部の5㎜穴はなくなってるし・・
なお、外装部分と履帯の接地面とでウェザリングの色は変えてあります。
履帯のほうは茶色がかった色になっており、ちゃんと泥や砂で汚れた感じになっているんですね。
顔のアップ。
太い眉毛に隈取りのように黒く縁取られた瞳、スッと通った話すしに、むっつりと引き結ばれた口許。
破壊大帝の名に恥じない、威厳を備えたお顔であります。
ただなんだろうな・・シージ版から較べて、ぐっと老けた感じ?
あとうちに来たヒトは両方の目の下の縁の部分にバリかな? なんかちょっと膨らみがあって、そこに目の塗装の赤色が付着しているせいで物貰いができてるように見えるのが少し残念でした・・
付属武器
融合カノン砲
メガトロンの代名詞ともいえるメイン武器。デフォルトでは右の前腕に装着します。
なぜか公式ページの紹介ではバズーカとされていますが・・
シージ版とおおよそ同じ仕様ですがこれも新規造形で、より初代アニメデザインに近い形状になっています。
砲口は5㎜穴になっており、シリーズのタイタンクラスやコマンダークラスに付属する大型のエフェクトパーツの取り付けが可能です。
ソード
ソードという呼称が正しいのかどうか・・
ビークルモードの主砲部分を取り外しただけのものですが、方針の反対側にオリジナルトイに付属のソードに似たブレードが造形されています。
ただ、長い砲身および装甲版がそのままなので全体的な形状は剣というより槍に近く、しかしそのように手で持つこともできず、基本的に融合カノン砲同様、前腕側面に取り付けるしかないという、なんとも中途半端な武器に・・
シージ版では同じ役割をする武器パーツに可動ギミックがあり、長砲身の銃、ソード(もちろん手で保持可能)、さらにクローといろいろ見立てられるうえデザインもかなりよかっただけに、とくにギミックもない今回のこれは劣化点とされても仕方がないですね。
一応、主となる接続軸は若干可動するので、剣っぽく持つこともできなくはないですが・・あちこち干渉するので上の画像のように持つのがせいぜい・・
なお、黒いプレート状のパーツはビークルモード時取り外し、後部のキャタピラの隙間を塞ぐパーツになります(後述)。
ロボットモード時にも単体で小型シールドのように使えればよかったのに、形状にクセがあり、5㎜軸も短いため取り付けられる場所も限られるのでとくに使い途はありませんが・・
というかこの武器自体、ソード(あるいは槍)と装甲版部分を利用したシールドに分離可能だったりすれば随分印象が違ったでしょうにね。
ビークルモード
架空の戦車にトランスフォーム。
サイバトロンモードも戦車でしたが、前後のキャタピラが分割されたSFタンクという雰囲気でした。
今回はキャタピラが前後一体になり、さらに大型化、主砲の形状も含め地球に実在する戦車に近いデザインに変更されました。
腕部基部のパーツも新規になっており、ディティール処理ですがスモークディスチャージャーも追加されています。
もっとも、なにか特定の戦車をモデルにしているわけでもなさそうです。
大型化されたキャタピラは転輪などのディティールもしっかり再現されています。もちろん転がし走行も可能です。
砲塔は360度回転可能。
主砲の仰俯角変更まではできません。
後部のキャタピラの間には、先述の通りソードから取り外したプレートパーツを挟み込む仕様ですが、さほど必要性は感じないなぁ・・
やるとしてもこのようn別パーツを追加という安易な手法はとらないでほしかった。
脛からパーツを展開するくらいの余裕はあったと思いますし。
前部キャタピラの側面にあるD16のマーキングは、オリジナルトイのナンバーであるDー16に由来。
こういう部分には、ついついニヤリとしてしまいます。
シージ版から変形パターンはほぼ共通ですが、重力下を走行する戦車をイメージした足周りの大型化もあり、ボイジャークラスとしてもかなりのボリュームになって戦車トイとしての完成度はなかなかのものになっていると思います。
ただ、そもそもメガトロンは戦車に変形していたわけではないしなぁ・・と、どうしても思ってしまうんだなぁ。
ちなみに、変形時(ビークルからロボットに戻すとき)の注意点。
矢印の部分のジョイントが、鍵型になっていることもあって異様に固いです。
外すとき、毎回パキッていいます。
いつか折れるんじゃないかとヒヤヒヤです・・
比較画像
シージ版(サイバトロンモード)と。ロボットモードで。
身長はほぼ変わりないのですが、一目でわかる顔の大きさの違いよ・・(笑)
今回のアースライズ版は全体に恰幅がよくなったというか、どっしり体型になりましたね。
きっと地球産のエネルゴンが美味しいんだな。食べ過ぎで太ったんでしょうね。
腕部では、シージ版にあった肩の可動パーツ(上画像の赤丸)が、アースライズ版では省かれています。
また、拳パーツはアースライズ版のほうが微妙に大きく、より丸みを帯びた形状に。
シージ版も、最初に見たときはなんとなくイメージにあったメガトロンより少しよりごついかな? と思ったんですが、こうして並べて見るとすごい痩せっぽっちに見える。
てか顔小さいな、シージ版。
ビークルモードでも。
やはり足周りのボリューム差が顕著です。
アースライズ版ではフロント部分のパーツも大型化され、キャラタピラと一直線になっています。
アースライズ版の車体にシージ版の主砲を取り付けることも可能。
ただ、拳パーツの変更により、アーズライズ版腕部にシージ版の融合カノンを取り付ける際、長いほうの軸をはめ込む側の拳パーツをわずかに開いておかないと軸が根元まで入りません(画像だと向こう側のことなので、なにを言ってるのかわかりませんね。すみません)。
これは、新造の拳パーツが、ほんのわずかシージ版より大きくなっているためですね。
拳パーツが新造されているのは、要は金型の関係(黒色のパーツはすべて新規金型)なんでしょうが、べつに設計データ流用で同じ形状にしてもよかったのに・・
融合カノン砲はそのままで、砲身のみ変更することももちろん可能です。
なお、逆にシージ版の車体にアースライズ版の主砲(砲身)を取り付けることはできません。
ロボットモードの比較の項で言った、肩の可動パーツがここでは邪魔になってしまうためです。
なんか、いろいろモヤっとする・・
レジェンズ版はリーダークラスなので、サイズ差はご覧の通り。
プロポーションもレジェンス版はかなりすらっとしていて、顔もなかなかのイケメン。ほぼ全面にわたるシルバー塗装も豪華です。
意外とリーダークラスのメガトロントイというのも少なかったりするので、それだけでも貴重ですが、可動性は当然のように今回(シージ版も)のもののほうが優秀。
レジェンズ部は肩の生え方がねぇ・・
ビークルモードでも。
アースライズ版は中戦車、レジェンズ版は重戦車、という感じ。
足周りは同じく前後一体型で、主砲の形状もわりと似ていますね。
砲塔旋回はレジェンズ版でも可能です。
オリジナルトイの復刻版であるアンコール版と、ロボットモードで。
アンコール版は胸部などに使われているダイキャストが豪華。
眉毛や肩の突起など、あらためて見るとしっかりオリジナルのデザインが踏襲されてるんですね(そのへんはアニメ版のデザインでもあるけど)。
融合カノン砲はオリジナル(アンコ-ル)のほうが迫力のあるサイズですが、おおよその形状は似せてあります。
ソードも切っ先のデザインがかなり近い。
欲を言うと、レーザーガンも付けてほしかったなぁ・・
参考までに、ガンモードとビークルモードで。
なおこのガンモード、ダイキャストが使われているだけに手に持つと本物の銃銃のようなどっしりとした重みがあります。まぁ、本物持ったことないけど。
しかし見ためからしても、このガンモードが規制されてしまうのは仕方ない・・のかなぁ。
オプション類をすべて装着するとこのボリューム。
これで当時価格(アンコール版)4980円ですよ。
仮に今もう一回復刻したら、間違いなく万超えするでしょうね・・
オマケ。
アースライズ版をなんとかガンモードっぽくできないかと思って弄ってみましたが、これが限界でした。
ライバルのオプティマス(アースライズ版)と。ロボットモードで。
シージ版(サイバトロンモード)と同じく、よいサイズ感。
オプティマスもシージ版からの流用とはいえ、かなり手が加えられて変形トイとしてはほぼ別物になっているので、ならばメガトロンも・・と思っていたらリデコ止まり。
まぁ、オプティマスはトレーラー追加とはいえリーダークラスにクラスアップしているので、そのぶんコストがかけられた結果とも言えるので、同じボイジャークラスでの仕様変更となる今回のメガトロンはこれくらいで仕方がないのかも。
ビークルモードでも。
この形態ではコンテナ付きのオプティマスにも匹敵するボリュームがあります。
ただ、オプティマスがちゃんとアースモードのビークルをコンテナ付きで再現してくれたことを思うと・・メガトロンも拳銃にできないなら、べつにわざわざアースモードで作り直さなくても、シージ版だけでもよかった気がしないでもない。
いっそこのアースライズの段階でガルバトロンにしてしまう展開もあったんじゃないかなぁ・・
以下、画像
可動はWFCトリロジーシリーズとしては標準的。
シージ版から構造に変更はないため、触り心地も基本的にはそのままですが、背負いもののボリュームが増したせいで腰部の可動に干渉するようになったぶん、可動性はシージ版よりむしろ低下したとも言えます。
なお、背負いもの基部のジョイントを外せば腰部の360度回転は可能。
肩の引き出しや拳の回転も不可能。
肩の形状に特徴があるため、まっすぐ下ろした状態からでないと真横に水平まで上げることができません。ただ肘に回転軸があるので、融合カノン砲の構えるのに不都合はないですね。
立て膝もとりあえず応可能。
足首は内側へのスイングに加えて前後にも少しスイングできるので、接地性は良好。
シージ版のメガトロンはいつの間にか膝関節がプラつくようになってしまったのですが、今回は(今のとこと)そんなことはなく、保持力も安定しています。
また、シージ版でうまく固定できなかった首の基部ですが、今回はしっかり固定できます。
わずかですが下向きに可動もするので、俯くように顔を動かすことも可能。
スタンド対応穴は背面、背負いものの基部パーツにあります。
腰裏にもあるのですが、まぁ使えません・・
融合カのカノン砲にソードを連結。
当然ですが、ビークルモードの主砲ほぼそのままの状態にできます。
しかし、いろいろと遊べたシージ版のソードと較べると・・
融合カノン砲発射!
スコルポノックなどに付属のエフェクトパーツとの相性はばっちり。
シージ版のソード装備で。
同じような可動ギミック仕込めなかったのかなぁ・・
オリジナル(アンコ-ル版)の武器パーツを組み合わせた砲台と。
グリップが5㎜軸だったので、しっかり保持できたのは嬉しい誤算。
この砲台付きでリーダークラスです、と言われても全然違和感ないんですが・・
あと、ソードも持とうと思えば持てたんですが、メッキが剥げそうになったので止めました。
ビークルモードでカスタマイズ。
主砲をシージ版の砲身(ソード)追加でさらに延長し、ダブルクロッサーとスリザーファングそれぞれ2体、計4枚のシールドを装備して防御面も強化。
鉄壁に身を固めつつ、超長距離砲撃で目標を破壊する・・結局のところエイリアンタンクになりました。
VSオプティマス。
永遠のライバル。
シリーズが変わっても、世代が代わっても、サイバトロン(オートボット)のリーダーはコンボイ(オプティマスプライム)で、デストロン(ディセプティコン)のリーダーはメガトロン、なんですよね。
初代のこの2人については、最終的に平和を願う気持ちは同じだけど、手段が違う、という感じなのかな。
なんか、結局最後には殴り合うイメージ。
しかし、ときには協力することも、ある。
昨日の強敵(てき)は今日の戦友(とも)!
アニメWFCでは、2人の関係性はどんなふうに描かれてるんだろう?
またおまえか、スタースクリーム!
とりあえず叱るけど、スタースクリームのことはなんだかんだで可愛がってるメガ様。
ひょっとしたら、ツンデレの元祖かしれない。
以上、“ER メガトロン” でした。
シージ、アースライズ、2シリーズ続けて2パターン・・サイバトロンモードとアースモードで発売されているキャラは複数いますが、スタースクリームを始めてとしたジェットロン型とスモークスクリーン型は完全新規。
オプティマスは流用ですが、全体の半分衣装が新規パーツになっており、変形パターンも変更、そしてなにより待望のコンテナ付属と、十分に面目を保った仕様になっています。
アイアンハイド型も微妙なところではありますが、ビークルモードをなんとかそれらしいものにしようという努力は見られます。
そんななか今回のメガトロン・・確かに新規パーツは多く、ロボット、ビークル両モードでシージ版とはかなり差別化されていますが、所詮はリデコ止まりなので、その点ではどうしてもオプティマスと較べてしまいます。
出来はよいんですよ。ロボットモードの再現度は十分だし、ボリュームもあって可動も及第点。変形も易し過ぎず難し過ぎずのちょうどいい塩梅で遊び易いです。
ただ感触としてはシージ版と大差ないので、正直、どちらか一方でよかったかなぁ・・という気持ちにもなります。
本体は今回のアースライズ版で、武器はシージ版だったら戦車に変形するメガトロントイとしてはよりベターだったかもしれません。
どちらか一方を選ぶならお好みで、という感じかなぁ。ネトフリ版もあるので、選ぶなら三つのうちからになるか・・
僕はさすがにネトフリ版はスルーです。
しかしもう、ワルサーPー38に変形するメガトロンの通常ラインでのリメイクは未来永劫適わないのかなぁ・・
どうしても、戦車に変形するメガトロンをアースモードとすることには抵抗があります。
まぁ、公式にアースモードと言及されているわけではないんですけどね。
いつか日本限定のジェネレーションセレクトとかで、WFCトリロジーシリーズと並べて違和感のないサイズの簡易マスターピース版メガトロン出してくれないかなぁ・・
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
2コメント
2021.02.22 09:27
2021.02.22 09:24