今回のレビューは、トランスフォーマー アースライズ より、
“ER EX-10 スナップドラゴン” です。
“トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ” に登場した
デストロンヘッドマスターのトリプルチェンジャー、ホラートロンの片割れ、
“攻撃兵 スナップドラゴン” が、
タカラトミーモール限定でアースライズのラインアップに加わりました。
今回は、同じくモール限定で同日発売となった
“ER EX-09 ローラーフォース & グラウンドホッグ” も併せてレビューしていきたいと思います。
海外ではゴリラって恐竜よりも人気あるんですかね?
というのも、相方のエイプフェイスはレジェンズ(海外ではタイタンズリターン)のときにも本体のヘッドマスター(頭部)に、トランステクターもゴリラからジェット機(そして武器)に変形するミニビークルとして発売されましたし、それから数年後になんの脈絡もなくシージで完全リメイクされたわけで・・
日本的な感覚だと、ゴリラよりも恐竜だろ? って思うんですが、ビーストウォーズでもコンボイはゴリラでメガトロンは恐竜(Tレックス)。少なくともTレックスには悪のイメージが強いかもしれませんね。
さてさて、一昔前までのG1リメイク系のトランスフォーマーでは、コンビやチームの一人だけがリメイクされ、相方だったりライバルだったりは全然音沙汰なし・・なんてこともままありましたが、ここ数年は多少の間は空きつつも、ほぼ同じ仕様でフォローしてくれることが増えてきました。
今回のスナップドラゴンも、エイプフェイスに遅れることおよそ半年、シリーズは跨ぐかたちになりましたが、ほぼほぼ同じ仕様でのリメイクとなりました。
11月には今年のタイタンクラスであるメガザラック(スコルポノック)も発売されますし、サイバトロン(オートボット)勢に遅れること4年、ついにデストロン(ディセプティコン)ヘッドマスターも揃い踏みとなります。
では、レビューに移ります。
スナップドラゴン
ロボットモード
三角形の頭と肩がトレードマーク(?)。
ボリュームのある上半身にスッと長い脚。クールなマスクタイプのフェイスと、けっこうヒロイックなデザインです。
というか、相方同様ボイジャークラスのボリュームで頭の大きさはデラックスクラスと一緒(ヘッドガードやヘルメットがない)なので、めっちゃ小顔です(笑)。
もちろん、基本的なデザインはオリジナルトイおよびアニメのものが踏襲されているんですが、プロポーションはもちろんのこと、ディティールもびっしり追加されており、非常に密度のある仕上がりになっています。
いやはや、すごい進化だ。
背面にも目立つ肉抜きなどはなし。
オリジナルから変形パターンが変わったために、非常にすっきりとまとまっています。
白、黒、紫の3色はホラートロンの共通カラーですが、今回のスナップドラゴンの白は相方のようなパール調ではなく、アイボリーに近い少しくすんだ色になっており、オリジナルに近い印象。ウェザリングもありません。
ヘッドマスター クランク
日本と海外ではけっこう設定が違うヘッドマスターですが、そのへんはややこしので割愛(笑)。
仕様としてはこれまでのリメイクヘッドマスターと同じで、もちろんプライムマスター含めて相互に交換が可能です。
ロボットモード
パッケージ裏とは塗装が異なり、現物は合体時のフェイスに似たような塗装がされていますが、それって日本版だけということは・・ないよね?
造形的には鼻と口があるので、たぶんオリジナルと同じデザインなんだと思うんですが・・
相方はロボットとビースト、2種類の頭部に変形するため(といっても前後を引っ繰り返すだけですが)、背中と脚部に2種類のフェイスがありましたが、スナップドラゴンはほかのヘッドマスター同様、背中にロボットモードのフェイスが1つあるだけ。
ビーストモードでのヘッドオン方式については後述します。
付属武器
バランス破壊用ジャイロ銃
例によって武器の名称が記載されていないので、オリジナルの日本名でいきます。
同形状のものが2丁付属します。
連結ギミックなどはなく、その他拡張性もとくにありません。
銃口部分は3㎜軸なので、エフェクトパーツの取り付けは可能です。
ビークルモード
通称ブラックバードと呼ばれる超高速戦略偵察機(実写版でジェットファイヤーが変形してたアレ)に似た形状のジェット機にトランスフォーム。
まぁ、表面はほぼ白いけどね。
先にも言ったようにオリジナルから変形パターンが変更されており、ロボットモードの脚部が機首になる構造。
かなりシンプルではありますが、カッチリと変形してくれます。
一部の合わせに微妙にシビアな部分があった相方と較べて、ほぼノンストレスで変形させられるので気持ちがいいです。
なお、相方にはビークルモード用のスタンド対応3㎜穴がありましたが、スナップドラゴンにはありません。
ただ、5㎜穴ならいくつか底面に開いているので、そちらで代用可能。というか、やはりボイジャークラス以上に3㎜穴は危険ですし、そこは基本5㎜で賄ってほしいところです。
コクピットの位置はオリジナルを踏襲。
相方では移設されていたうえ、一旦シールドを外さなければヘッドマスターの乗降ができませんでしたが、こちらはそんな面倒なことはありません。
機首が左右に分かれてロボットモードの脚部なる関係上、ハッチは中央から分かれるかたちになっています。
内部のコンソール類が塗装されているのは珍しいパターン。ちょっと感動しました。
ビーストモード
2足歩行タイプのドラゴン(というよりは恐竜ですかね?)にトランスフォーム。
スタイル的には昔ながらの怪獣っぽい、尻尾を引き摺って歩くタイプです。
やはり変形パターンの変更でパーツ配置が変わったため、箱感が強かったオリジナルトイに較べ随分とプロポーションがよくなりました。
ロボットモーの上半身部分をスライドさせることで下半身にボリュームを持たせる仕様は秀逸。
ただ、尻尾は根元でロボットモードの胸部パーツと固定されており、動かせるのは先端部分だけ。
その尻尾が角度的に引っかかるため、あまり上体を起こしたポーズが取れないのは残念です。
またすでにおわかりの通り、頭部はオリジナルトイのようにヘッドマスターだけで構成されるのではなく、相方同様その大部分がトランステクターのほうに収納されており、
実質ヘッドマスターの脚部で下顎だけを補完するようなかたちになります。
ちなみに、オリジナルトイではロボットモードからただ横に寝かせただけでビーストモードの頭部ということになっていたと思います。
大口を開けると、普通にヘッドマスターの顔が見えるという・・(笑)
ローラーフォース & グラウンドホッグ
同じくモール限定で同時発売となったマイクロマスターの2体セット。
日本ではトランスフォーマーZでデストロン側の “突撃兵 レースカーパトロールチーム” として4体セットで発売されたもののうち、例によって2体が選抜されています。
ロボットモード
向かって左がローラーフォース、右がグラウンドホッグらしいのですが・・オリジナルトイと名称が逆転しています。
はたしてどちらが正しいのか・・
構造的には、これまでに発売された車に変形するタイプのマイクロマスターとほぼ一緒ですが、接地性がいくらかマシになっており、自立させやすくなっています。
といってもビークルモードのフロント部分背負う以上、重心が後方に傾きがちなのは変わらないので、わりとあっさり後ろに転けてしまいますが。
ビークルモード
ローラーフォースがマッスルカーに、グラウンドホッグがバギータイプのレーシングカーにトランスフォーム・・するのですが、やっぱり今回のが名前間違ってるっぽいな。
少なくともビークルモードを見る限りはそう思えるのですが・・
変形もまたこれまでの車型マイクロマスターとほぼ共通ですが、グラウンドホッグ(右)はウイングがあるために脚部の変形が2段階になっています。
ウエポンモード
2体が合体して完成する銃タイプの武器。
こちらもパーツ配置に多少独自性がありますが、結局はいつもの謎武器になります(笑)。
グリップとなる5㎜軸の根元が緩く、へたり気味なのもよくあるパターン・・
比較画像
相方と。まずはロボットモードで。
背の高さはほぼ一緒ですが、背負いものがあるぶん、エイプフェイスのほうが少し大柄に見えます。
カラーコーデもおおよそ揃っていてコンビ感がありますが、やはり白の色味の違いとウェザリングの有無で並ぶと違和感が・・
なんでエイプフェイスだけそんな汚れてんだよ? って(笑)。
実質半年ほどのスパンでしたし、シリーズを跨ぐのはいいんですが、どうせなら仕様を完全に合わせてほしかったかなぁ。
しかしこうなってくると、今のところアースライズで唯一ウェザリングが入っているホイストは、なんで? という感じですね。
ビークルモードでも。
スナップドラゴンの場合はなんとなく実在の飛行機がモチーフになった感じがありますが、エイプフェイスの方は完全にオリジナルのSFジェットっぽいですね。
というか、あらためて見るととても飛べそうにないフォルムです・・
ビーストモードでも。
ゴリラとドラゴン(恐竜)。
右側がイメージ鶏のサイズとすると、ゴリラでかいなぁ・・(笑)
次期シリーズのキングダムでは、敵対することになるのか・・あ、あれは別人か。
ヘッドマスターも。
ちょっと撮り方が悪くてサイスが一回りほど違うように見えますが、同じですのでご了承を。
なお、エイプフェイス(スパズマ)のフェイスの塗装はとくに合体状態に似せたものではなく、オリジナルのままです。
なんでスナップドラゴン(クランク)はこうなったのか・・?
後ろ姿。
スパズマは背中にビーストモード、脚にロボットモードと2つの顔を持っています。
クランクはその他大勢のヘッドマスターと同じ仕様ですね。
PP版グリムロックと、ロボット、ビーストの2モードで。
とくに両者に関係はないんですが、ビーストモードのモチーフ、そしてロボット⇔ビーストの変形パターンがよく似ているので、ついでに載っけてみました。
マイクロマスターたちも。
シージで発売されたロードハンドラー & スウィンドラーと。まずはロボットモードで。
右側の2体もオリジナルはトランスフォーマーZで、サイバトロン側の ”高速戦士 レースカーパトロールチーム” からの選抜になります。
正しくライバル関係ですね。
なお、右の2体については日本名から海外名(本名)に名称が統一されはしましたが、逆転してしまったなんてことはありません。
ビークルモードでも。
後発ということもあり、今回のデストロン側のほうがわずかにボリュームがある感じですし、なにより個性があります。
ウエポンモードでも。
まぁ、どうにかしようという努力は感じられる(笑)。
ただそのせいで、いっそう謎武器度が増した感は否めません。
以下、画像
可動性能はまぁまぁ。
腰が回転できるぶん、相方よりは動かし甲斐はある気がします。
肩は先端が尖った特徴的な形状ですが、そのまま水平位置にまで上げることが可能。
肘は60度ほどしか曲げられませんが、前後どちらにでも曲げることができます。
膝はおよそ90度曲がり、立て膝も比較的自然に決まります。
バランスを取れば片脚立ちも可能。
脚は根元の向きにもよりますが180度の開脚が可能。
足首は内側にほぼ90度まで曲がります。
スタンド対応穴は腰裏に。
ただし、背中のガワと若干干渉します。
マイクロマスターをナックルガードっぽい感じで装備。
ウエポンモードの無理矢理感は結局最後まで変わらなかったなぁ・・
ビーストモードでも。
もちろんある程度のアクションは可能です。
ただ、腕部が根元から外側には開けないため、なんというか、仕草がどうしてもネコっぽくなってしまいます・・(笑)
首、そして頭部がけっこう大きく動くので、隙間が空いてしまうことにさえ目を瞑れば、このような低姿勢での威嚇(?)ポーズも。
ビークルモードを引っ繰り返し、ビーストモードの頭を出したドラゴンジェットモード・・とか。
相方と。まずはロボットモードで。
どちらかというとエイプフェイスが前衛担当で、スナップドラゴンが後ろから援護という感じかな。
装備的に。
続いてビーストモードで。
こうなると、どっちもパワー勝負という感じ。
ビークルモードでも。
どう考えても置いていかれそうなエイプフェイス・・
デストロンヘッドマスターのオリジナルメンバーと。
古参と新参では仲が悪かった記憶が。
初代アニメにおけるジェットロン・・スタスク以下の3人組と、コーンヘッズの関係性とも似ている感じかな。
まぁ、こちらの場合3対2で数的には古参のほうが有利ですが、そんなものは簡単にひっくり返せそうな貫禄がホラートロンの2人にはあります。
体格で一回り以上違いますしね。
オオカミとワニ、コウモリに対して、ゴリラとドラゴン。
ゴリラ1匹でオオカミとコウモリは十分相手にできるでしょうし、ワニではドラゴンには勝てそうにない。
もう素直に従うしか・・(笑)
サイバトロンヘッドマスターたちとの対決イメージで。
こちらは4体2ですが、まだ互角に戦えそうな気はします。
劇中ではどうだったかな・・?
いやはやしかし、あのヘッドマスターたちがこんなにも格好良くなってくれるとは・・
オリジナルトイはどれもロボットモードのプロポーションが酷かったですしねぇ。
以上、“ER スナップドラゴン + ローラーフォース & グラウンドホッグ” でした。
色彩面での仕様が統一されなかったのは少し残念ですが、ともかくもほぼ同一フォーマットでホラートロンが並び立ちました。
エイプフェイスで不満だった腰の回転も追加され、ロボットモードでのマッシブながらスマートさも残るプロポーション、ビークルモードでのすっきりとしたフォルムと巨大感、そしてビーストモードでのボリューム・・もちろん後発ということもあるのでしょうが、変形トイとしてのトータルの完成度は相方以上になっていると思います。
実は、ヘッドマスターのなかで僕が1番好きなキャラが、このスナップドラゴンなんです。
まぁ単純にロボットモードのデザインが好みなのと、恐竜好きでもあるので。ジェット機のフォルムもエイプフェイスよりも断然よいですしね。
だからこそオリジナルトイのあの仕上がりにはがっかりしたのですが、今回のリメイクはスナップドラゴン本来の格好良さを最大限再現してくれていて、個人的に非常に満足のいくものでした。
強いて言うなら、ビーストモードでもう少しアクション性があれば、というところですが。
一方のローラーフォース & グラウンドフォッグは・・名前問題でモヤモヤしてますが、それくらいですかね(笑)。
さて、最初の繰り返しになりますが、この11月にメガザラックが発売されれば、ようやくにデストロンヘッドマスターが集結します。
でもそれだけではない!
1月にファストトラックが来れば、ザ☆ヘッドマスターズで新規に登場したデストロン勢のコンプリートが適います(ブラックロリッチは、さておくとして)。
ヘッドマスターにターゲットマスター、クローントロンにツーインワンまでも・・そのことにごく最近になって気付いて、ちょっと衝撃を受けてます。
対するサイバトロン勢はターゲットマスターのブランカーとサーショット、そしてトレインボットがまだですね。
トレインボットはマスターピースでの発売が予告されましたが、その後とくに情報はなし。
ターゲットマスターの2人も・・当分なさそうですね。唯一発売されたクロスヘアーズにしても、けっこう強引な流用だったしなぁ。
案外サイバトロン(オートボット)のほうが不遇を託ってるキャラが多かったりするんですよね。
まぁ、そもそも数が多いというところもあるのでしょうが。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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