SS サウンドウェーブ(リベンジ版) レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、

“SS-55 サウンドウェーブ” です。


 実写映画第2作、“トランスフォーマー リベンジ” より、

地球の衛星軌道上から仲間を支援したディセプティコンの情報参謀、

“サウンドウェーブ” が

第3作での姿に続いてスタジオシリーズで発売されました。


 実写映画の2作めではサウンドウェーブが登場する・・と聞いてその活躍、そして声優は誰が務めるのか? などなど期待して映画館に行ったことを昨日のことのように思い出します。

 結果として思っていたような活躍のシーンはなかったのですが、物語上非常に重要な枠割りを果たし、現場での行動は部下であるラヴィッジが担当したことも含め、キャラクターとしてはしっかりサウンドウェーブしていたかな、という印象でした。

 ただ声優さんは・・初代アニメで担当された政宗一成さんの登板を期待していたものの、実際に演じられたのは郷里大輔さん。正直イメージとは違うな、と思ったのですが、その後郷里さんが亡くなられたこともあって、なんというか・・

 第3作では斉藤次郎さんが引き継がれたわけなんですが、それもまた違うんだよなぁ・・


 さて、そんなリベンジ版のサウンドウェーブですが、劇中では軌道衛星に取り付いて一体化した姿でしか登場せず、ロボットモードへの変形はおろか、地球への降下もしませんでした。

 映画公開当時に発売されたRD版のトイでは、デラックスクラスながらオリジナルでロボットモード、さらにジェットモードに変形できるトリプルチェンジャーとして発売。

 ロボットモードの姿に関しては、そもそもロボットモードが登場していないので似ている似ていないもないのですが、どことなくG1デザインも取り入れられていて、体型こそ妙にゴリラっぽいものの、ちゃんとサウンドウェーブでした。

 で、今回のスタジオ版ですが・・

 いや、なんで今さら? 感が強いです。

 サウンドウェーブ好きとしては喜びたいところなんですが、画像が公開された時点でおいおいこれは・・と思ってしまったのが正直なところ。

 でも、好きなので買わないという選択肢はない!

 そして買って、実際の現物を見て、印象変わらず(笑)。

 いや本当に、なんでこのタイミングでコレを出してきたのか? と・・


 レビューしていきます。


サテライトモード

 正式名称はこれでいいのかわかりませんが、唯一劇中で見せたこちらのモードを先に。

 アメリカの通信衛星をハッキングし、遺棄されたメガトロンの位置の特定やその後のディセプティコン兵の投入、さらにサムを捜し出すなど全軍の後方支援を一人でこなしたところはさすがの活躍ではありました。

 もちろん重要キャラの一人であり、スタジオシリーズにおいてリメイクされるのは順当・・ではあるのですが、うん、なんだろうこの、コレじゃない感は。

 今スタジオシリーズとして完全新規型で出すのならば、せめてメインモードというか実質唯一のモードであるサテライトモードを劇中の姿そのものにしてくれないと・・と思うのですが、なかなか厳しいように思います。

 まぁ、頭部から胸、そして両脇の円筒形のパーツなどはそれらしく見えますし、各部の造形、ディティール自体は決して悪くはないんですが・・

 背面のやっつけ具合が酷い・・

 ロボットモードからの変形は、一応胸部や肩基部の移動、腰の回転など、多少細かい部分はあるものの、最終的には脚を後ろに回すだけです。

 おそらくスタジオシリーズでもっとも簡単な変形パターンだと思います。

 なぜこれでゴーサインが出たのか?


 サテライトモードでは必須となるスタンドが付属。

 接続部が前後に可動、支柱自体も回転させることができますが、ベースがあまり大きいものではないので、イマイチ安定性はよろしくありません。


ロボットモード

 劇中未登場のロボットモード。

 このデザインが一体なにを基にしたものなのかもわかりません。

 RD版トイのデザインとはまったく違いますし、ならばダークサイドムーン版のデザインに近いかというと、プロポーションからして全然違う。

 共通点といえば、前腕のスピーカーっぽいディティールや太腿の形状くらいです。顔もほぼ別人。

 ほぼ単色であるにもかかわらず、メインカラーのシルバーは成型色なので、安っぽさも否めません。

 手持ちの武器も付属せず。

 背面もこれといった特徴なし。

 前腕や脛にサテライトモードのリフレクター(?)をたたんだだけで隠そうともしないし・・


ジェットモード

 このままだとほぼいいとこなしになってしまうので、とりあえずRD版の第3形態を模した形態にオレ変形させてみました。

 RD版とは変形パターンも違う(当然、RD版のほうが複雑・・もっとも、変態変形だらけだったあのシリーズにおいてサウンドウェーブはかなり単純なほうでしたが)ので、同じようなパーツ配置はできませんでしたが、これはこれでかたちにはなったかと。

 むしろ正規のサテライトモードよりいいんじゃない?(笑)


比較画像

 RD版と。まずはサテライトモードで。

 RD版も、劇中再現度という意味では微妙なものなんですが、今回のものよりも一回り大きいサイズでデザイン的にも上手くまとまっています。

 各リフレクターの可動の自由度も高く、クリアパーツの使い方も効果的。

 なお、RD版にはスタンド対応の3㎜穴などはありません。画像はうまいこと乗っけられただけです。


 ロボットモードでも。

 もう、まったくの別人(笑)。

 変に肩幅が広いところだけ、なぜか似ています。

 青みが多いぶん、RD版のほうがサウンドウェーブっぽい気はします。


 ジェットモードでも。

 サテライトモードからリフレクターの位置のみ変更し、無理矢理それらしく見せているだけのRD版に対し、SS版は大きくパーツの位置を変更したことにより、よりエイリアンジェット感が増したように思います。

 まぁ、正規のモードではないんですけどね(笑)。


 先にスタジオシリーズ化されたダークサイドムーン版と。ロボットモードで。

 先にも言ったように、前腕のディティールと太腿の形状、そして強いて言うなら爪先もか、それくらいしか共通点が見出せません。

 メインカラーのシルバーに至っては、ダークサイドムーン版がかなりの重塗装なので、今回のリベンジ版のチープさが際立ってしまいます。

 ダークサイドムーン版にレーザービークが付属するのだから、当然リベンジ版にはラヴィッジが付属するものと思っていたのに、付属品はスタンドのみ。

 せめてラヴィッジ付属ならまた評価も変わっていたと思うのですが・・なんでグラインダーに付けることにしたの?


 とくに意味はないですが、サテライトモードとビークルモードでも。

 はたして衛星としてのサイズ感もこれでいいんだろうか?

以下、画像

 ラヴィッジ射出。

 RD版ラヴィッジのエントリーモードと一緒に撮ってみました。

 劇中イメージで再現できるシーンはこれくらいだなぁ・・


 簡易ディスプレイベースの背景は地球衛星軌道上。

 たぶん、このリベンジ版サウンドウェーブでしか出番のない一点ものになりそうですね。


 ロボットモードで。

 可動はスタジオシリーズとしては標準的。

 変形都合もあってスタジオシリーズアイテムでは珍しく足首の横方向へのスイングが可能なので、接地性は比較的良好です。

 腰はごくわずか左右に振れますが、基本は回転できない仕様。

 手は5㎜軸を握れるかたちになっているので、ほかのアイテムから武器を拝借して持たせることは可能です。

 立て膝も一応可能。

 スタンド穴は、サテライトモードと共通で股下のものを使用します。

 また腰裏にも3㎜穴があるので、そちらでも対応可能。

 手を収納してリフレクターを起こす(というかここは一体成型ですが)と、レーザー砲っぽい雰囲気になります。


 ラヴィッジがちょっとでかいですが、お供の2匹と一緒に。

 ともあれ、SS版ラヴィッジは確定としてよいと思うのですが、そうなるとフレンジーの扱いが・・

 ただ、ラヴィッジは欲しいけれどグラインダーが付いてくる(逆ww)というのが悩ましいですね。ブラックアウト持ってるからなぁ・・

 つくづく、どうして今回のサウンドウェーブに付けてくれなかったのか? と・・


 以上、“SS サウンドウェ-ブ(リベンジ版)” でした。


 昨日届いて、その日のうちに一通り遊んで、今朝写真撮影、このレビューも2時間足らずで書いてしまえるくらいだから、まぁそれくらいのモノです(笑)。

 サウンドウェーブ好きだけど、好きなだけでは埋められない溝もある・・

 いやはや、最新のスタジオシリーズアイテムとは思えないクオリティです。

 造形は決して悪くないのですが、変形パターンの簡易さ、塗装の少なさ、付属品の少なさ・・いろいろとがっかりな感じ。

 第一印象でうわぁ・・となったしまった感情が、現物を触ることである程度払拭されることを期待したのですが、ほぼ変わりませんでした(笑)。

 いやマジで、なんで今コレを出してきたんだ?

 かなり前に作ってはみたものの、タイミングがなくてお蔵入り寸前だったものを急遽引っ張り出してきた・・と言われても納得しそう。

 先に発売されたダークサイドムーン版の出来がよかっただけに、尚更です。

 そういえば、そのダークサイドムーン版のレビューでは、リベンジ版は出ないだろうな・・とか言ってましたね。

 まさか出るとはね。そしてこんな仕上がりだとはね・・

 シージにスタジオシリーズと、出来のいいサウンドウェーブが量産されるなかで・・むしろ可哀相に思えてきた。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。

 

0コメント

  • 1000 / 1000