SS シャッター レビュー

 今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より。

“SS-29 シャッター” と、

“SS-52 シャッター2” です。


 実写版トランスフォーマーのスピンオフ作品、

“バンブルビー” より、

バンブルビーを追って地球にやってきたディセプティコンの女性戦士、

“シャッター” が、

相棒のドロップキック同様に、それぞれ別のビークルモードの変形する2アイテム仕様で発売されました。


 劇中前半車をスキャンした状態のアイテムが発売されたのはもう1年以上も前のこと。

 今回ようやく、後半、さらにジェット機もスキャンしてトリプルチェンジャーとなった姿を再現したものがシャッター2として発売されましたので、2つまとめてレビューしていきたいと思います。

 商品化の順番ですが、相棒のドロップキックはヘリが先で車が後。今回のシャッターは車が先でジェット機が後と、流れ的にはシャッターのほうが順当・・というか、なんでドロップキックはあぁいうことになったのか?

 スタジオシリーズのデラックスクラスでトリプルチェンジャーの再現はまず無理なので、ビークルモードを分けて2パターン発売するという選択を否定はしませんが、せめて順番は統一してほしかったなぁ・・

 なお、以降は便宜上、SS-29を主にシャッター1と呼称します。


 それでは、レビューしていきます。


SS-29 シャッター

 シャッターは相棒のドロップキック同様、“バンブルビー” のオリジナルキャタクターで、実写版ディセプティコンのうち明確な自我を持ったキャラとしては初の女性人格の持ち主です。

 リベンジにアリスというプリテンダー(ということらしい)が出てきましたが、あれはノーカンということで。

 相棒のドロップキックとの関係は、どちらかというと姉御と舎弟のような感じでしたね。


ロボットモード

 SS-28のほうのドロップキックほどではないですが、あなた誰? 感が強いです。

 やはり一番の違和感は顔で、劇中では一瞬しか見せなかったバトルマスクを被った状態で再現されてるんですよね。

 おそらく開発の段階で詳しい情報がもらえないという、ムービートイではよくあるパターンかと。

 開発陣も作ってから映画観て、全然マスクしてねぇじゃん! ってなったんじゃないかな?

 なんにせよ、ガスマスクみたいな口許の形状に、ヘルメット部分とゴーグル部分で色も一緒。しかも赤いから、タコにしか見えない。

 せっかくの女性キャラなのに・・しかもパッケージイラストは普通に素顔だし。

 デザイン自体はけっこう劇中に忠実で、そういう意味ではドロップキックよりはるかにマシです。

 女性らしく、スラリと長い脚にくびれたボディラインが再現されてはいるのですが、頭部が胸部に埋もれがちだったり、相対的に腕が短く見えたりと、個人的には微妙なバランスと感じました。

 あと、背中にがっつり残るガワのせいで全体のシルエットも崩れてしまっているので残念です。

 メインカラーの赤は成型色ですが、各部の塗装は細かく、綺麗です。

 その背面。

 甲羅を背負っているようでなんとも・・

 背負いモノのボリュームはけっこうなものですが、踵が長く作られているので通常時の自立は安定します。


付属武器

 マシンガンタイプの武器が2丁付属し、デフォルトでは前腕側面に取り付けますが、拳での保持も可能です。


ビークルモード

 紳士のマッスルカーこと、プリムス・GTXにトランスフォーム。

 クライスラーのライセンスが取得されており、カスタムされた劇中の形状がかなり忠実に再現されているように思います。

 後部の黒い部分は光沢のある塗装で再現されています。

 変形は典型的なガワ変形ですが、後輪の移動など、面白い部分もあり。

 ただし、ボンネット側面のパーツやロボットモードの腕がけっこうな確率で外れます。

 変形時はもちろん、ロボットモードで動かしているときにもけっこうな頻度で外れてくれるので、これがなかなかなのストレス・・

 なお、武器は底面(腕部)にマウントできます。

 画像上が前方。


SS-52 シャッター2

ロボットモード

 劇中後半、さらにジェット機をスキャンしてトリプルチェンジャーになった姿を再現。

  ようやく素顔が拝めました(笑)。

 劇中のイメージよりも若干マッシブな感は否めませんが、甲羅を背負っていたような1に較べると全体のシルエットがすっきりとまとまり、女性らしさが増した気がします。

 顔や胸部周りのほか、各部のシルバー塗装が美しいです。

 大きなウイングとジェットエンジンを背負ったボリュームのある後ろ姿になっていますが、尾翼が変形した踵がしっかり支えてくれるので自立は安定します。


付属武器

 ガトリングガンタイプ武器が2丁付属。

 1のものと違って、こちらは拳での保持が基本となります。

 左右で形状が違います(対象)。


ビークルモード

 ホーカー・シドレー ハリアーT.2にトランスフォーム。

 ドロップキックのコブラではライセンスが取得されていましたが、こちらは取得されず、今回はあくまでハリアーっぽいVTOL戦闘機に変形。

 でも、雰囲気はかなりよいと思います。

 変形も、機首側面の吸気口(?)と主翼周りがけっこう凝っていて面白いです。

 1のように一部のパーツが外れやすいというようなこともなく、安心して弄れます。

 キャノピーは開閉こそしませんが、クリアパーツで再現され、内部のディティールもある程度再現されています。

 後ろのカバーは開くことができ、内部には縦に2つ並んだ吸気口のようなディティ-ルが。

 機種下のランディングギアは展開可能。

  ドロップキックのビークルモード(ロボットモードでも)ではまさかの実装なしだったスタンド対応穴も完備・・というか、ロボットモード時のものがそのまま使用可能。

 また、武器は主翼下部に取り付けられます。

 後部のランディングギアは出た状態で固定。

 さらに、尾翼下のエンジンノズル(実際のハリアーにはこんなところにノズルはないようですが)が可動します。

 VTOL機らしい可動です。


比較画像

 1と2で並べて。まずはロボットモード。

 ・・うん、別人ですね。ドロップキックほどではないですが。

 一応胸部とか、太腿とかはほぼ共通のデザインなんですが、やはり2のほうがより劇中再現度が高いかと思います。


 ビークルモードでも。

 これはもう、車とジェット機なので比較もなにもないのですが、とりあえずスケールは合ってませんよね?


 相棒のドロップキックと。まずは車バージョン、ロボットモードで。

 ビークルモードで。

 空バージョン、ロボットモードで。

 ビークルモードで。

 ビークルモードはともかく、ロボットモードでシチュエーションを合わせようとすると、どうしてもどちらか一方が、え? 誰? となってしまうジレンマ・・

 結局ロボットモードで並べる場合は、細かい矛盾は無視して両方2を選ぶほうが無難ですな。

 とりあえず、常にシャッターのほうが少し背が高い、というところだけは忠実。

 最後にロボットモードだけですが、2とビーとで。

 シャッターがかなり大きいですが、劇中でもこんなものだったような。

 ドロップキック、シャッターといい感じでリベンジを果たしているので、ビーもどうにかリメイクしてもらえないもんだろうか?


以下、画像

 1で。

 腰の回転不可。

 脚の付け根も背部のガワパーツが干渉することもあり、可動域は狭め。

 足首は前後にはよく動きますが左右スイングができないので、ポージングによっては自立が困難なことも。

 一方で肩周りはそこそこ柔軟に動いてくれるのですが、先にも言ったように外れやすいのが玉に瑕。

 スタンド対応穴は腰裏にありますが、これもガワが干渉するので使いにくい印象です。


 とくに意味のない特徴として膝がある程度逆にも曲がるので、なんだかよくわからない異形シルエットにもできたりしますが・・イメージじゃないなぁ。


 2で。

 こちらも腰の回転や足首の左右スイングはできないのですが、脚付け根の可動に干渉するものがなくなったこともあり、1と較べて可動域はぐんと拡大しています。

 さらに、腹部のロックを外せばご覧のようなインジャばりの蹴りポーズも。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。

 位置的に使いにくいということもなし。

 なお、頭部は変形都合もあって後ろに反らせることができるのですが、逸らし過ぎると肩に顔が埋まってしまいます。

 2重関節の首が欲しかったなぁ・・

 ウイングやエンジンのパーツ配置はけっこう自由に変えることができるので、ロボットモードでより飛行に適した形態を考えるのも楽しいです。


 相棒と。

 クオリティ的にやはりこの組み合わせがしっくりきます。

 色も対照的で関係性も面白い・・2人とも、1作だけで終わりにしてしまうのは惜しいですね。


 2人がかりでビーと対決。

 実際の劇中では、2対1の場面はほぼなかったと思いますが・・

 普通に2人がかりでいってたら勝てただろうにね。

 実写トランスフォーマーの戦闘シーンはなんというか、重量感がないのでイマイチ迫力を感じないんだよなぁ。

 みんな、アルミかなんかでできてんの? ってくらい軽そうだし、銃撃戦でもカツン! カツン! て。

 あと、基本実弾なんですよね。そこは妙に面白いんだけども(笑)。


 簡易ベースの背景は、1のほうがドロップキック2と共通で、地球にやってきて最初に降り立ったガソリンスタンド。

 2のほうは新規背景で、セクター7の本部・・かな?

 なんにしても、デラックスクラスでこれくらいのサイズだと、この簡易ベースも活かしやすいですね。


 以上、“SS シャッター” でした。


 ようやく劇中の美しいお顔を見せてくれたシャッター姉さん。

 しかし、なんでこう実写シリーズは映画製作とトイ開発の連携がぎこちないのか・・

 まぁ、映画制作側が一方的に情報を出してないのだと思います(偏見)が、そもそも映画制作側にとってトイの出来や売れ行きなんてどうでもいいのかな? という気さえしないでもない。

 とまぁ、またこんな勝手な憶測を書いたら嫌がられるので、このくらいでやめておきます。

 ともかくも、SS-29で不満に感じていた部分をSS-52はほぼ解消してくれた感はあります。

 お顔はもちろん、プロポーションに変形のカッチリ感、そしてこれは品質管理の問題なのかもしれませんが、パーツのポロリもなし。可動性も向上しましたしね。

 ドロップキック2は変形時のかみ合わせが微妙な部分があったので、総合的には今回のシャッター2のほうがより完成度が高い、かなぁ。

 ウイング周りをいろいろ弄れるのが好きです。

 1のほうも決してダメとは言いません。それなりの出来で、それなりに楽しめますし(笑)。


 さて、バンブルビー関連では、8月にオフロードバンブルビーのパーシャルでクリフジャンパーが、さらに日本での発売日はまだ確定していませんが、完全新規でブリッツウィングの発売が決まっています。

 ブリッツウィングもなぁ・・ちゃんとオリジナルのトリプルチャンジャーで登場して欲しかったなぁ。

 ほかの連中みんなG1デザインベースなのに・・完全にその他大勢のジェットロンだもんなぁ。なんで名前使ったし・・

 でも、だからといって買わないとは言ってない!


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。


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