今回のレビューは、ノンスケール フレームアームズ・ガール より、
“FAG ハンドスケール スティレット” です。
フレームアームズ・ガール(FAG)をおよそ1/2サイズにスケールダウンした新シリーズ、
“ハンドスケール” の第2弾として、
やはりFAGでも第2弾アイテムとして発売された
“スティレット” が
登場しました。
そもそもFAGがノンスケール(設定としては特定のキャラクターをキット化したものではなく、もとからこのサイズのモノなので。メガミデバイスも同様ですな)なのですが、実際人と較べるとだいたい1/12位の大きさなので、その半分ということは約1/24スケール。つまりヘキサギアと並べて違和感のないサイズということになります・・と、ここまで以前ハンドスケール 轟雷のレビューで書いたこととほぼ同じことを書いていることに気付く・・(笑)
要は小さいです。
しかし、すでにヘキサギアのガバナーである程度の実績を積んでいるコトブキヤ、小さいとはいえその造形、プロポーション、可動にも決して抜かりがないことは先の轟雷で証明されています。
そういう意味ではなんの不安もありません。
というわけで、レビューしていきます。
航空機的な意匠の外装と、チャームポイントであるツインテールを完全再現。
メインカラーと髪形に加え、前腕や脛の形状が人体に近いもになっていて、轟雷よりもグッと女の子らしい感じに。可愛いです。
なお、轟雷もそうでしたが、今回再現されているのはあくまでも初期型なので、先日発売された改修版のXF-3で追加されたオプション類は付属しません。まぁ、轟雷改含めてそのうちバリエーションとして発売されそうですが。
轟雷からの流用パーツは肌色のパーツとハンドパーツのみで、ほかの部分はもちろん新規造形。スカートを含む腹部や太腿から膝に至たるタイツ部分(黒いパーツ)など、轟雷と同じ形状のパーツもありますが、ランナー都合で新規になっています。
そして・・ある程度覚悟していたことではありますが、設定のカラーリングを再現するには轟雷以上に細かい塗り分けが必要になってきます。
頑張って面相筆で塗りましたよ。相変わらずABS、PVC製パーツには塗装をお勧めしません・・とありますが、無視です(笑)。
でも、アップで撮るとあちこち雑な部分がバレてしまいますね(笑)。塗りムラはもちろん、塗り残しもちらほら・・額や足首アーマーのブルーが成型色と違うのもご勘弁を。
とにかく小さいパーツが多く、紛失などには十分注意が必要ですが、組み立て自体は公式が気にするほど難しくはないと思います。よほど無茶なことをしない限り破損の心配もないかと。
塗装しないで組み立てるだけなら、30分もあればいいんじゃないかな。
また、本家と同じデザインの水転写式デカールも付属しますが、今回も貼ってません。パンツもそのままです!
バックパックのブースターとツインテールのせいで重心が後ろに傾きがち、かつ轟雷のような支えにできるパーツもないので自立は厳しめ。
ブースターのほか、肩アーマーや脛側面に取り付けたウイングは回転、取り外しが可能(接続は2㎜)です。
轟雷では1つきりだったフェイスパーツは、スティレットでは2つ付属します。
通常顔
通常顔は轟雷と同じおちょぼ口にぼんやりした瞳ですが、ツリ目顔は口角の上がった笑顔になっています。
それぞれ口のディティールにはガンダムマーカー リアルタッチマーカーのブラウンで墨入れをしています。
アイプリントはやはり轟雷同様インクジェット印刷になっており、本家のものより粒子が粗く、寄るとけっこう目立ちます。
しかしまぁ、このサイズですし、現状ではこれが限界でしょう。コトブキヤにできないのなら、ほかのどこにもできはすまい・・
プリントされていないのっぺらフェイスもそれぞれ付属します。水転写式のアイデカールも複数付属。
ツインテールももちろん可動します。
しかし、さすがに小さいために束ねた根元部分と一体で上下に動く仕様に変更。よって、左右に開くことはできなくなっています。
付属武装
ガトリングガン
もちろんこちらも本家と同じデザイン。
さすがに銃口は開口されていない・・というかディティールすらないので、墨入れペンで穴のみ書き込みました。
グリップは2㎜軸接続で可動。保持には汎用の持ち手を使用します。
ハンドパーツはほかに平手と握り手(握り手のほうは、結局今回の撮影では使いませんでしたが)がそれぞれ左右分不足。平手と握り手は接続部がボールジョイントになっていますが、持ち手のみ保持力を考慮してか単純な軸接続になっています。
このガトリングガンにはとくに保持用の補助パーツはありませんが、問題なく持つことができます。まぁ軽いですしね。
ハンドミサイル
デフォルトでは左前腕に装備する2基の中型ミサイル。
本家と違って2基一体成型になっていますが、ミサイル自体は取り外し可能。しかし、パイロンは前腕と一体成型になっています。
今回も腕部は2組計4本付属し、このパイロン付きの前腕と通常の前腕がそれぞれ2つずつ組めるようになっています。
説明書では通常のものを右腕、パイロン付きを左腕として組むよう指示がありますが、前腕パーツは左右共通なので、それぞれ左右分組んで好みに応じて腕全体を交換するのが簡単です。
ちなみに、ミサイルの取り付けは2㎜軸で、実はパイロンの付いていない通常前腕にも2㎜穴は開いているので、そこにミサイルを直付けすることは可能だったりします。
なお、本家では轟雷から流用ランナーの中に入っていたダガーも標準装備に含まれていましたが、今回は先にも言ったように意外と流用が少なかったせいか付属せず。
本家に付属したM.S.G.日本刀の縮小版も付いてきません。轟雷にはフリースタイルバズーカの縮小版が付属したのに・・
結果、近接戦への対応力は低下してしまいました。
比較画像
まずは本家FAG スティレットと。
もう何年前に作ったのか覚えてませんが、部分塗装も一切していないという・・
ディティールは一部簡略化されている部分もありますが、かなり忠実に再現されています。プロポーションに至ってはむしろハンドスケールのほうがいいと思えるくらい。
そこは轟雷もそうでしたが、改、XF-3といったリニューアルバージョンのプロポーションをベースにしているのだと思います。
下はXF-3ですが、参考までに。
陸担当と空担当。
生真面目な轟雷に対して砕けたスティレット、といった雰囲気です。あくまで個人の脳内設定ですが(笑)。
完全な流用パーツは意外と少ないのですが、もちろん構造、仕様は共通なので各パーツの交換は容易です。もちろんフェイスパーツにも互換性あり。
轟雷もそれなりに色が足りなかったのでちょこちょこ塗装しましたが、メンカラーが地味なのであまり徹底しなくてもさほど気にならなかったんですが、スティレットのほうはそもそも足りない箇所がぐんと多く、成型色のまま放置すると目に付く部分も多いように思えたので頑張りました。
結果、製作時間は轟雷のときの倍ほどかかったかもしれません。
さすがに可動は本家と同等・・というわけにはいきませんが、サイズを考えれば十分だと思います。
ちょっと残念だったのは、頭部の可動。
接続はボールジョイントなんですが、実質左右に振れるだけで上下にはほとんど動かせません。空担当のキャラですし、少しは上を向ければよかったんですが・・まぁ、その程度なら軽い改修でなんとかできそうではあります。
胸部と腹部の接続もボールジョイント。胸部装甲との兼ね合いで前方にはほとんど動きませんし、後ろにも多少反れる程度ですが左右の捻りは問題ありません。
肩はお馴染みの球体関節の簡易版。単純な軸接続なので、前後への引き出しや上方への跳ね上げはできません。
肘、膝はそれぞれ90度ほど可動します。
スカートは固定ですが、股関節を引き出すことで太腿を90度近く上げられるので、画像のように立て膝も可能です。
ガトリングガンの砲身に手を添えちゃ危ないよ!(笑)
ブースターの噴射口が3㎜穴になっており、フライングベースミニなどを使ってディスプレイする際にはそこを利用します。ただ、穴がかなりキツめ。
さらに、そのブースターがバックパックごと外れやすいです。
肩アーマーもけっこうポロリします。
XF-3で追加されたオプション類と絡めて何枚か。
バックパックが変形したサポートメカに飛び乗って。
サブフライトシステムとしてはいいサイズ感です。
ハンドスケール本体のハードポイントは基本2㎜なんですが、そこにはめ込んで3㎜軸に変換するジョイントパーツが4つ付属するので、こういったことも可能に。
同様に3㎜軸付きのグリップパーツも2個付属します。
ガトリング大好きっ娘スティレット。いい笑顔だ。
轟雷とのツーショットで何枚か。
真面目過ぎるがゆえに任務以外のことには消極的な轟雷を、厚かましいくらいの強引さで引っ張っていくスティレット・・通称スチ子。
最初は迷惑に思っていた轟雷も次第に満更でもなくなり、やがて2人は戦友を超えた親友になっていく・・というお話(笑)。
モーターパニッシャーでタンデム。
ぶっ飛ばすからしっかり掴まってて!
いやスチ子さん、ちゃんと前見て!
やっぱり頭が上げられないとイマイチ決まらないなぁ・・
首はこれ、ギリギリダブルボールジョイント仕込めそうなんだけども。
最後に女子っぽい記念撮影で締め。
以上、“FAG ハンドスケール スティレット” でした。
すでにシリーズ第3弾となるイノセンティアの予約も始まり、ガール系キット市場において一定の地位を得た感もあるハンドスケール。
サイズ的に同じようなものは、例えばデスクトップアーミーだったり、バンダイからもアクアシューターズなどが登場していますが、比較的リアル等身でここまで小さいもの、さらに造形、可動も高水準となると、さすがに一朝一夕で真似できるものではないでしょう。
最初はヘキサギアからの副産物みたいなものだと思っていたんですが、実は既定路線だった気がしないでもない。
ともすれば、ヘキサギアというシリーズ自体、最終的にここへ行き着くための踏み台だったのでは・・いや、さすがにそれはないか(笑)。
さてさて、陸の轟雷、空のスティレットと来れば、次は当然海担当のコが欲しくなるわけですが・・グライフェンはないだろうなぁ。欲しいけど。
ただ、本家のほうで急にカラバリ出してきたのには驚きました。
ひょっとして、あれがハンドスケール化への布石だなんてことは・・?
そう思うと、先日予約解禁されたヘキサギアの新作、ウッドペッカーにも別の目的があるような気がしてなりません。フィギュアとそれに着せるオプション装備のセットですからね。
同じ仕様をFAGに当てはめてみると・・グライフェンだけでなくバーゼラルド(ゼルフィカール)やフレズヴェルグも候補に入ってきますよ。
もういっそ、バーゼラルドのロリボディはハンドスケールで、という可能性も・・妄想は止め処がありません(笑)。
でもその前にイノセンティアだな。
あのコはまたスティレット以上に塗装が厄介そうだ。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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