今回のレビューは、トランスフォーマー ジェネレーションセレクト より、
“スターコンボイ” です。
通常一般販売のジェネレーションラインでは発売されないキャラクターをネット(タカラトミーモール)限定で展開していくスペジャルシリーズ、ジェネレーションセレクト。
その日本における第1弾アイテムとして
“スターコンボイ” が
発売されました。
このジェネレーションセレクト、てっきりレジェンズに代わる日本独自の商品体系なのかと思いきや、海外限定版もそう呼ばれているようですね、つまり世界共通仕様。
でも、実際に発売されるアイテムは国によってまちまちになるようです。
なかなか魅力的・・というか、そいつは一般販売すべきだろ! ってキャラもけっこう組み込まれていて、そのへんを日本でどこまでフォローしてくれるのか気になるところではあります。
ていうか、フォローしてくれる、よね?
そんなわけでジェネレーションセレクト、日本での第1弾となるスターコンボイ(実際の発売日は急に来たナイトバードとパワーダッシャー ゼータに抜け駆けされるかたちになってしまいましたが、予約開始はこちらが最初なので、一応は第1弾ということにしておきます)ですが、その由来は1991年に玩具のみで展開されたシリーズ、“リターン・オブ・コンボイ” になります。
ヘッドマスターズ劇中にて再び生命を落としたコンボイがダイアトラスのパワーを得て復活した姿・・ということらしいのですが、すみません。全然知らなかった(笑)。
リターン・オブ・コンボイというシリーズ名すらほとんど記憶にありません。
91年というと、ぼくは中学生か。トランスフォーマーから離れてた時期ですね。
当時のトイについてざっと調べてみましたが、コンボイらしくトレーラートラックに変形しますが、ヘッドマスター以降ということでデザインがかなり大雑把かつ近未来的(?)なものになっており、さらにコンテナ部分は基地に変形して同シリーズのマイクロトランスフォーマーなどとの連携も可能なものだったようです。
ちなみに、シリーズではなぜかサイバトロン側のキャラクターしか発売されていないもよう。前作のZ(ゾーン)でも確かそうだったような・・
今回のリメイクは、PP(パワーオブザプライム)版オプティマスプライムのリデコ(敢えてパーシャルとは言わない)でオリジナルの雰囲気を再現したものになっています。
では、レビューしていきます。
パッケージ
いつもは紹介しませんが、目新しかったので撮っておきました。
無地段ボール製の箱にスリーブを被せた専用フォーマットになっています。
同時発送のスモークスクリーンもほぼ同じ仕様だったので、これがジェネレーションセレクトの共通パッケージということですかね。
内部はこのように、
ビークルモードで収められているので、PP版オプティマスのパッケージの2/3ほどのコンパクトサイズになっています。
コンボイ
ロボットモード
まずは中のヒト。
PP版ではオプティマスの若かりし日の姿、オライオンパックスがトレーラーキャブに変形し、さらにコンテナ部が変形したボディと合体することでオプティマスプライムになりましたが、今回もそのギミックをそのまま引き継いでいます。
オリジナルのスターコンボイはトレーラートラックがそのままロボットモードに変形するため、いわゆる中のヒトはおらず、じゃあ今回のこれは誰なんだ? という話になるんですが、これはスターコンボイになる前の姿・・つまりはただのコンボイという解釈でいいのかな、と思います。
どうでもいいですが、久し振りに気兼ねなくコンボイと呼べるのはいいですね(笑)。
モノとしては先にも言ったようにPP版オライオンパックスのリデコなので、プロポーション等でどうしても幼い感じに見えてしまいますが、頭部はもちろん、胸部や腕部、脚部も新規で造型され、できるだけコンボイに近付けようという努力は見られます。
コンボイの背中がコンボイ(ビークル)の顔というデザインも、相変わらず斬新で面白いです。
ビークルモード
トレーラーキャブにトランスフォーム。
こちらはリデコ基からの見ための変化はほとんどありません。
オリジナルのスターコンボイのトレーラーキャブはもっと鼻先の長い、どちらかというと実写映画版のそれに近いようなフォルムだったようですが、今回は初代コンボイのままです。
そして、例によって後部の処理が雑・・
腕部はほぼ新規になっているので、ここはもう少し頑張れたところじゃないのかなぁ?
コンテナの接続部を兼ねるロボットモードの頭部も、胸部パネル含めてリデコ基よりも浮き気味で、顔なんてほぼ見えてしまっているのが非常に気になります。
フロントウインドウの奥に輝くマトリクスは綺麗なんですけどね。
コンテナを取り付けて。
こうなると、いよいよもってPP版オプティマスとの区別がつきません(笑)。
当然オリジナルのビークルモードとはまったく違い、初代コンボイ(というかPP版)のデザインのまんま。
せめて肩のキャノン砲くらい露出させればいいのに・・
そして、まさかとは思っていましたが、コンテナ側面のラインマーキングおよびサイバトロンマークがシールです。
すでに貼られているわけではなく、こちらで貼る仕様になっているのがせめてもの、といったところですが、シリーズのスタートを飾るオリジナルアイテムでこれはあんまりじゃないですか?
一応、PP版オプティマスとはパープルのラインの太さが違うなど、シールそのものは新規のようですが、デザインはほぼ一緒ですしなんの慰めにもなりません。
貼ってもどうせ捲れるか剥げるかしてしまうので、今回はもう貼りませんでした。
スターコンボイ
ロボットモード
中のヒトとコンテナが合体した大型のロボットモード。
胸部の星(?)や肩の連装キャノン砲など、それらしい記号は散りばめられているものの、所詮リデコということもあり、雰囲気の再現に留まっている感は否めません。
均整の取れたマッチョなプロポーションはなかなか格好いいんですが、それはリデコ基から引き継いでいるだけですしね。
胸部の星のゴールドメッキには一見豪華な印象もありますが、コンテナ側面のシール処理を思えば差し引きゼロ、むしろここをメッキするくらいならコンテナのほうをプリントしてくれ。というのが個人的に正直なところです。
それにこの星パーツ、基部にスプリングが仕込まれているんですが、胸部への固定の甘さもあってちょっとしたことですぐ外れて前に飛び出してしまうのでけっこうイラつきます。ここにスプリング仕込む意味あるのかな?
そして、基地モードへの変形は完全にオミット・・
武装・ギミック
メイン武器のコンボイガンはPP版オプティマスからそのまま流用。
まぁ、オリジナルスターコンボイに付属していた武器もだいたいこんな形状だったんですが。
肩のキャノン砲は基部で回転、砲身も左右一緒ですが上下に可動します。
胸部にはマトリクスを収納可能。
PPの各リーダークラスに付属したマトリクスはフレームとコアに分解可能でしたが、今回付属のものは一体成型。
その代わりというわけではないでしょうが、シルバーメッキ処理がされており、上下に5㎜軸と穴が追加されています。
このようにコンボイガンで挟むことも可能。
モールの商品ページなどでも紹介されていたギミックですが、なぜか付属の説明書では言及されず。
あと、個体差かもしれませんがマトリクス側の5㎜穴がかなり緩いです。
比較画像
PP版オプティマスと各モードで。まずは中のヒトのロボットモード。
変更箇所は頭部、胸部と拳を除く腕部、そして脛。あとは塗装の変更で初代コンボイに近付けています。
ただ、若いなぁ・・(笑)少年 ⇒ 青年という感じです。
合体状態のロボットモードで。
変更箇所は頭部、肩、腹部と腰部、脛。そして胸部星パーツとキャノン砲が追加されています。
なるべく少ないパーツ変更で雰囲気を出そうとしたようですが、なんというか、真面目なお父さん(オプ)が無理して奇抜な格好をした(スター)結果、みたいな?(笑)
ビークルモード(コンテナ付き)でも。
ほぼほぼ一緒。
合体ギミックの要になるボディ部分はそのままで、腕部や脚部をごっそり換えてしまえばビークルモードの再現度ももう少しなんとかできたとは思うんですが、予算その他諸々の都合で断念されたのか、それとも端からそんな気がなかったのか・・
可動性能は標準的。
変形都合もあって首や肩の基部が開くので、ある程度シルエットが破綻することに目を瞑ればけっこう大胆なポージングも可能です。
ただ、足首の左右スイング機構はないので、最近のシージの可動になれていると少し戸惑います。やはり足首スイングによる接地性向上の効果は大きいですね。
腰裏・・というか、ビークルモードのフロント下部にスタンド用の穴が空いているんですが、たぶん3㎜ないです。2.8㎜くらいかもしれない。基型のほうはユルユルだったし・・ちょうどいいサイズにできんのか? まぁ、個体差なんでしょうけども。
なので、よく使っているコトブキヤのフライングべースの軸は入りませんでした。figmaのスタンドは使えましたが。
合体状態で。
肩はやはり基部が外せるので大きく前に伸ばすことができ、武器の両手持ちも可能。
また、腰裏にはスタンド用の穴が空いていますが、サイズ、重量を考えると怖くて使えません。そろそろリーダークラスのスタンド対応穴は5㎜で統一すべきだと思う。
胡座をかいてるような雰囲気にもできます。
ただ、背中を支えてやらないと後ろにひっくり返りますが。
合体ギミックはPP版オプティマスの完全な流用なので、中のヒトを交換すること可能です。
胸部の星パーツもちゃんと固定できます。
見ためには頭部が替わったくらいのことですが。
もちろん、PP版ネメシズプライムとの互換性もあります。
以上、“GS スターコンボイ” でした。
レジェンズに代わる国内限定シリーズ(そもそもレジェンズは一般販売のシリーズだったんですが)として期待していたジェレネーションセレクトですが、そのトップバッターを飾るのには、今回のスターコンボイは少々役者不足だった気がします。
いや、こういう言いかたはスターコンボイに失礼ですね。
しっかり妥協なくスターコンボイを再現していれば、記念碑的アイテムになったでしょうに、最低限の変更で済ませたばっかりに合体状態のロボットモードが辛うじてオリジナルに似ているものの、ビークルモードは初代コンボイそのままという、なんとも中途半端なものになってしまいました。
それだけならまだしも、なんの脈絡もなく登場したナイトバードとパワーダッシャー ゼータに発売順で追い抜かれ、事実上シリーズ3つめのアイテムになったり、スターコンボイ的にはなんかもう踏んだり蹴ったりという感じなんじゃないでしょうか。
そもそも、この2019年がリターン・オブ・コンボイにとってのメモリアルイヤーというわけでもなく、この時期にこういうかたちで出してきた意図もわかりません。
手っ取り早く日本オリジナルのアイテムを出せないか? くらいの軽い感じで上から無茶振りされた気がしてならない。
べつに無理にそんなことしなくても、次弾のスモークスクリーンみたく、なぜか一般販売されないものをしっかりフォローしてくれるだけで十分なのに・・
ラチェット、ストリーク、スカイワープ・・このあたりがまったく音沙汰ないのもどういう事情なのかわかりませんが。
ただまぁ、キャンペーンのポイント20倍に堪ってたポイント値引きもあって実質5000円くらいで買えたからまぁいいかな。単体としての出来は決して悪いものではないですしね。
むしろシーコンズにしっかり手間をかけるための時間稼ぎだったのだとしたら、その身を犠牲にしてくれたスターコンボイには拍手を送りたいくらいです。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。
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